【全国にいる優秀な薬剤師を採用したいから】
いきなり結論ですが、ここ(Wantedly)で採用活動をされている会社さんは業種問わず、優秀な方であれば就職活動をしていない潜在層の方へもアプローチしたいと考えているのだと思います。
端的に言えば採用を通じたブランディングの要素があるのだと思います。
うちの薬局は東京都の中でも都心から離れた八王子市という片田舎で、御覧の通りあまり目立たない小~さな薬局です。
八王子には東京薬科大学という有名な薬科大学があるのだから、そこへのアプローチなど、わざわざネットを使って全国へ広げるよりも、地元での採用活動に集中した方がコスト的にも効率的なのでは?と会う人会う人に心の中で言われてる気がします。
そんな薬局がなぜSNSというインターネットを介して、全国にいる薬剤師へ向けて募集を出しているのかというと、上記の通り、地元に限らず全国で燻っている優秀な薬剤師を採用したいと考えているからです。
【当社の「優秀な人材」の定義】
では、「優秀な人材」とはどんな人のことを指しているのでしょうか?
当社の「優秀な人材」の定義はシンプルです。
“医療者として主体的であること”
どこ大学出身とか、頭が良い/悪いとか、知識が豊富とか、誰々をしっているとか、過去の功績とか、いくらもらっていたとか、肩書がどうとかは優先順位が低いというか、ぶっちゃけあまりこだわっていませんw
採用において重要視しているのは書類上の活字ではなく、その人の現在と未来です。
なので、履歴書や職務経歴書に書いてあることは、人となりをイメージする参考ツール程度でしかなく、採用目線をぶっちゃけると、そのツールをどのように扱っているか(書き方は読み手をイメージして作っているか、連絡の仕方は社会人としてのマナーがあるか、レスポンスのスピードはどうかなど)はかなり見ています。(※あくまで私個人としての目線です。)
またポイントとしては、薬剤師としてではなく、“医療者として”という言葉をあえて選んで使っています。
【当社での「優秀な人材」への流儀】
実は採用活動をするにあたって、当社の言う「優秀な人材」という目線を、最初から採用・不採用のボーダーラインにはしていません。
最初から100%その状態である必要はないということです。
流儀とは、物事のやり方を指します。(出典元:コトバンク)
入社後に当社で優秀な人材になる為の流儀(物事のやり方)を身に着けていきます。
(恐らく同業他社と比較して色々な意味で厳しいです。ぬるい環境ではないと思います。)
そのための素養として、以下の3点を重視しています。
・素直であるか
・行動できるか
・責任感があるか
以上の点は、人生というキャリアにおいて共通する、発展的に物事を吸収する3大要素だと考えています。
これらをベースに“医療者として主体的である”薬剤師へと私たちと一緒に成長していくことを流儀としています。
御察しの通り、うちの薬局は大企業のように具体的な集合研修体制が整っているわけではありません。
しかし、その人に合わせたケースバイケースの教育で少数精鋭を目指す流儀を行います。
【Medical Generalist(メディカルジェネラリスト)】
では、その優秀な人材になる為の流儀を経てどこに向かうのか?
単に、当社の中で活躍できればよいのか?診療報酬の算定要件に従ってミスなく仕事をすればよいのか?
全く違います。
私は薬剤師を日本式のMedical Generalist(メディカルジェネラリスト)を育てたいと考えています。
英国にはMedical generalismという考え方があるそうです。
英国ではその役割を医師が担うそうで、日本でもプライマリケアを医師が担うのが一般的です。
私が注目したのは、その役割をあくまで“日本式”にカスタマイズすることです。
現在の日本の法律などの壁を考えると上記の概念をそのまま日本に当て込むのは不可能と考えています。
そこでキーになってくるのが、「コミュニケーション」「情報のHUB」「多角的視点」です。
私が考えを要約して言うと、目の前の患者やその家族の情報はもちろん、心理状況や生活環境、居住地域などのバックグラウンド情報も知っており、医療やソーシャルケアを横断的かつ医療や介護以外の知識を含めた様々な視点から、各SpecialistたちとのコミュニケーションのHUBとなって、患者や家族の総合的な生活支援を行い、結果として本当の意味でのQOLを上げていくことを目指します。
これが今後の日本で必要とされ、目指すべき「日本の薬剤師の姿」だと考えています。
しかも、これをすぐ実施しなければならない差し迫った理由があります。
それは超高齢社会における「在宅医療」です。
【これからの医療フィールド】
ご存知の通り、“2025年問題”などと言われるように、全人口の5人に1人は75歳以上の後期高齢者という超高齢社会となります。
現時点でも病院や介護施設はいっぱいで最低でも1~3年待ちの施設もあったりします。
今後ますます自宅療養をする患者が増えるのは周知の事実です。
認知症の高齢者もどんどん増えていきます。
これを読んでいるあなたのおじいちゃん・おばあちゃん・お父さん・お母さん・おじさん・おばさん達が近いうちにそうなるかも知れません。
私は祖父がそうなり、サポートをして最後を見送りました。
人間は歳を取り、衰えていきますので、決して他人事ではありません。
はっきり言います。
私たちはその現実から逃げられません。
他の誰かがやってくれることもありません。
だから私たちがやって解決するしかないのです。
少なくとも、私たちの薬局では本気で立ち向かう所存です。
その為には上記で挙げた素養を持った人材が必要なのです。
なぜその素養なのかというと、
・素直であるか → 現状や問題を直ぐに受け入れられるか(自責で考えられるか)
・行動できるか → 動いて問題解決できるか(考えただけで問題解決するのかが理解できるか)
・責任感があるか → 最後までやり遂げられるか(自分の役割を自分で勝手に線引きするか)
だからです。
この厳しい状況・環境下でMedical Generalistとして役割を遂行し、生き抜いてこそ、「本物の薬剤師」として評価され、社会に認められ、必要とされるのだと考えます。
活路は前にあります。
ぜひ私たちと一緒に成長して、社会が抱える大きな問題に立ち向かっていきましょう!