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「人生、一度は海外で働いてみたいよな」と思っているあなたに贈る、はじめの一歩。

※本記事は「技術書典7」でサークル「Crab ink」が頒布した「300 Multiple Choices」にZonoが寄稿した「海外で働くということ」の再掲です。
 掲載許可をくださった「Crab ink」様にこの場を借りて御礼申し上げます。
※本記事は約9,000字というおおよそWantedlyにふさわしくないボリュームです。ですが、「人生、一度は海外で働いてみたいよな」と思っているあなたに必ず参考になる記事であると信じてノーカットで掲載しております。少々長いですが是非お付き合い下さい。

導入

はじめまして、Zonoといいます。社会人8年目の32歳です。

工業高専でプログラミングを覚え、大学院でソフトウェア工学を学んだあと、2012年から日本の〈とらでぃしょなるあいてぃーかんぱにー〉、いわゆる大手SIerで何不自由ない安定したサラリーマン生活を送っていました。ところが、昨年(2018年)、思い立ったように会社を辞め、現在はベトナムはホーチミンの100名ほどの会社で自動テストのPMや、テスト全般に関する教育活動なんかをやっています。

皆さんは海外で働く、ということを考えたことはありますか?もしかしたら、SNSなどを通じて「シンガポールで起業します」「サンフランシスコに会社のお金で駐在します」のような、身近なようでいて遠い世界の人たちの言う〈海外で働く〉を目にすることはあるかもしれません。しかし、それを実際に自分でやってみよう、と思い至る人は多くはないでしょう。だって遠い世界の話ですから。

このエッセイを読む皆様には、海外で働くということを〈身近に〉感じて頂きます。それによって、皆様の中から海外に飛び出す方が一人でも出ることを願って。

ここから先、ソフトウェアテストの話題はこれっぽっちも出てきませんが、放っておいてもシリコンバレーに出ていくようなエンジニアよりもむしろ、私を含むテストエンジニアの皆様にこそ〈海外で働くという道もある〉ことを知っていただくことはプラスになると私は思います。しばしお付き合いください。

構成

初めに、私が海外に出た理由からお話しします(私が海外に出た理由)。これはあくまで私の例ですので、皆様が海外に出ようと思う理由はなんでも構いません。ただどんな理由であれ、日本で暮らす生活を大きく変えることにはなりますので、海外で暮らすということのハードルを下げるお手伝いをします(今の生活を捨てる、ということ)。その後、海外での転職活動について知識を共有してから(海外で働く方法)、ベトナムを例に海外での生活を少し生々しくご紹介します(海外生活)。ここまでで海外生活のイメージが少し掴んでいただけるかと思いますが、とはいえ決めるとなればだれでも悩みます。最後、一歩を踏み出すためのアドバイスをさせていただいた後(現地に足を運ぼう)、改めて私の半年間を振り返って締めます(結局、海外で働いてみてどうだった?)

私が海外に出た理由

市場価値を上げる

転職を検討した時点で、前職には6年いました。仕事ぶりもそれなりに評価され、給与にも不満はありませんでした。それでも、そこを辞めて他所へいくことを決めた理由は、自分の市場価値を上げたい、というその一点でした。辞めずに10年目を迎えた場合の自分と、辞めて海外で4年経験を積んだ自分とを比べて、どちらが転職市場において価値があるか?を比較して出した結論が〈転職〉です。下の表は私、つまり大手SIerに院卒で入社して6年の、特に出世頭でもない人間をとても一般化して市場価値を考えてみた、という表です。皆さんも自分に置き換えて、将来の自分の市場価値を考えてみてください。

ご覧の通り妄想なのですが、この妄想は意外と馬鹿にできません。将来の自分をイメージし、そこに向けて今の選択をしていく、という意識をもつようにすると、遠回りに見える近道に気付くことができるはずです。誰だって今の給料は下げたくないし、楽に仕事をしたいですが、とはいえ今の仕事にもそれなりに不満がある。であるときに、今この場所で人並みに不満を抱えながらこの先30年我慢するのか、直近5年だけ厳しい環境に身を置いてその後25年楽をするのか、といった具合ですね。私は後者を取りました。そのあと25年が楽かどうかは知る由もありませんが、やらなかったときの後悔こそが恐ろしいと私には思えました。

……と格好いいことを言いましたが、実のところ、私は自由が欲しいだけです。市場価値が高い人材は、転職先に困りませんので、一つの会社にしがみ付く必要がありません。仕事や職場に飽きたらいつでも辞められるわけです。つまり〈市場価値を上げる〉というのは言い換えれば〈我儘を通せる自分になる〉ということです。そう聞くとなんだか〈市場価値を上げ〉たくなってきませんか。

安定を捨てたのか

「安定した職を捨てるなんてすごい決断ですね」と言う人もいます。しかし、私は安定を捨てたとは思いません。例えば、私がベトナムになじめず日本に帰ったとしても、ITエンジニアである限り、もうしばらくは転職に困ることはないでしょう。あくまで、得られるものとそれに伴うリスクとを冷静に比較して転職を決めたのであって、何かを捨てて生まれ変わる決意をしたのではありません。私はそんなチャレンジ精神にあふれた人間ではありませんし、どちらかというと保守的な方ですらあります。

その他に、元々英語を学ぶのが好きで長いこと勉強をしていましたので、仕事で使うチャンスを伺ってもいました。前職でも多少、その機会に恵まれたのですが、ドメスティックな会社でしたから限界はありました。いつか転職して海外へ、という思いがなかったわけではありません。とはいえ、英語はあくまでも趣味。それだけを求めて、それ以外のメリットがないのに海外に出てきたりはしません。定年後ならいざ知らず。

このように、あくまで損得で判断をした結果、海外に出てきたのであって、純粋に夢を追って、ということではありません。夢を追って海外に出る方を否定する気持ちはありません。私の〈海外で働いてみたい〉という思いは夢というには漠然とし過ぎていて、日本での今の生活を捨てるだけのモチベーションにはなり得なかっただろう、というだけのことです。

そう、安定を捨てない私が一つだけ捨てたものがありました。〈日本での今の生活〉です。

今の生活を捨てる、ということ

皆さん、引っ越しってどういうタイミングでされますか?親の転勤、就学や就職、というタイミングで引っ越しを経験される方が多いでしょうか。私はというと、進学のたび、部署移動のたびに引っ越しをしていました。進学で大阪から出て奈良で一人暮らしを始め、就職で横浜の社員寮に入り、部署移動で東京へ行き、横浜勤務に戻ったので横浜に部屋を借り、オフィスの場所が変わったので横浜市内を東へ移動、といった具合。電車通勤が嫌いだったので、就職直後の社員寮を除けばすべて学校・職場から徒歩圏内です。実家は持ち家で父親も転勤族ではありませんでしたが、学生の時分からそんな生活をしていたこともあり、今ではひとところに長く留まることのできない身体になりました。

ですのでベトナムへ越してくる際も、家や場所への愛着だったり、変えるのが面倒だな、という感情はあまりありませんでした。住む場所に関するこだわりといえば、以下三つくらいのものでした。

  • 勉強の捗るカフェがあること
  • ビールの飲める場所があること
  • 大型書店があること

極度のインドア派な私。土日は朝起きたらカフェやコワーキングスペースへ行って本を読んだり勉強したりして過ごし、夕方にはビアバーへ行くということの繰り返し。この二つは譲れません。あとは趣味の漫画がずらりと揃う大型書店が欲しいところですが、残念ながらホーチミンでは限界があります。不本意ではありますが、漫画はもっぱらKindleになりました。

このように、私の心配ポイントは「水は合うかな」とか「言葉が全く通じなかったらどうしよう」とか、「困ったら誰を頼ればいいんだろう」とか、本来心配すべきであろうところとは少し違ったかもしれません。それこそ心持ちとしては国内の引っ越しと変わらないくらい。家具の大半を処分する必要があったので、その準備や手配はなかなかに面倒でしたが。

365日あればカフェにはそれこそ300回以上行きますが、言葉が通じなくて困るのは最初の30日くらいでしょう。人間、追い込まれればなんとかなります。また、追い込まれた状態も長くは続きませんから、「追い込まれたくない!」と思う必要すらありません。であれば、その大変な日々のあとに待つ、何もない日常のことを心配したほうが良いでしょう。

海外で働く方法

三つの選択肢

さて、ここからはもう少し具体的なアドバイスをしていきます。皆様が「海外で~~をしたい」という目標を掲げたとしましょう。そしてその実現のため、海外での就労を目指して転職活動を始めました。転職先には大きく分けて三つの選択肢があります(起業家やフリーランスのことは分からないので、そういうのは除きます)。

  • 現地の日系ではない会社で働く
  • 現地の日系企業に現地採用で入る
  • 現地に拠点を持つ企業に就職し、駐在員として働く

この中で、最も敷居が低いのは〈現地の日系企業に現地採用で入る〉でしょう。私もこれに当てはまります。

日系企業の現地採用を狙う

せっかく海外に行くのに、なぜ日系企業なのでしょうか。

非日系企業で働こうとした場合、まず語学力が大きな壁になります。私のように、両親ともに日本人で、日本の高校や大学を出て、長期の留学経験もなく、普通に日系企業で社会人をしている人間にとっては、海外の非日系企業で働けるレベルの語学力を身に着けるというのはなかなかに高いハードルです。私は学生時代から英語自体は好きでよく勉強していましたし、周りと比べても得意な方だったと思います。TOEICのスコアも900を少し超えたくらいで、履歴書に書けば目を惹くと言ってもよいでしょう。しかし、その実態はというと、洋画を見てもスピードについていけず、会話もたどたどしいというレベルで、とても胸を張って「英語が出来ます」とは言えません。英語ができるプログラマとしては働けるかもしれませんが、PM志望ですと言って面接を受けたらまず門前払いでしょう。営業などは論外です。

その点、日系企業の多くは日本人が多く現地にいて、そこで交わされる会話は日本語です。現地語や英語は、現地の人間とのコミュニケーションに必要となってきますが、そこは〈伸ばしていけばいい〉というスタンスのところが多いように思います(そもそも日本人で現地語か英語が完ぺきな人間を探すのはハードルが高すぎるので)。つまり、働きながら勉強することが許される環境なんですね。

日本で当たり前に働いていたら、週に何時間かの英会話は福利厚生で受けられるかもしれませんが、仕事でそれを活用する機会に恵まれる人はそう多くありません。日本人以外の人と接する機会も同じ。そう考えると、日系とはいえ海外にあって、そこに日本人以外も一緒に働いているという点で、立派に「海外で働いている」と言えそうです。

ちなみに日系あるいは日本に支社を持つ非日系企業に日本で採用された後、駐在員として働くという道もあります。ありますが、これはどちらかというと社内、つまり日本国内の人材リソースの中から選ばれた人が海外に送られてくる、という方が実態に近いと思います。こちらでお会いする日本人は駐在員の方が多いのですが、海外赴任を狙って転職した、という話は聞いたことがありません。駐在員の大半は、就職してから10年やそこら経った頃に突然辞令が下り、家族を残して単身ベトナムに来た、というパターン。そもそも駐在で社員を海外に送るのはお金がかかりますから、拠点立ち上げ時に若干名を送り、それ以降は現地採用というパターンが一般的でしょう。外からか中からにかかわらず、狙うには少し的が小さすぎるかと思います。

当然、持ち前のスキルや語学力を武器に、外資や現地の企業に飛び込んでいくのも選択肢としてはアリです。ただし、それが出来る人間は限られます。〈身近な例〉としては、私のように東南アジアの日系企業で働く人間がちょうどよい塩梅かと思います。

海外生活

現地採用の実態

「でも現地採用ってどうなの?生活できるの?」というのは多くの方が心配されるところかなと思います。確かに日本水準の給与、ボーナスがそのまま支給される駐在員と比べると、身分が違うのは間違いありません。例えばベトナムで言うと、それなりの専門職でも月給15万円程度から、大きな会社の管理職レベルでも40万円程度でしょうか。さらにベトナムでは日本ほどのボーナスは出ませんから、これの12倍から13倍がほぼ年収となり、日本と比べると相場は低いと言わざるを得ません。ここから家賃を払い、高い税金を払い、年に何度かの帰国費用を貯め、帰国するたびに結婚式の祝儀を出したりするわけです。

しかし、ベトナムに関して言えば、収入がたとえ日本より低くてもそれほど困りません。私も転職によって収入は大幅に下がりましたが、その前後で生活レベルが大きく下がったかというとノーです。

ベトナムの住環境

例えば東京でコンシェルジュ付きのタワーマンションに住もうと思うと1LDKで家賃20万円程度は必要ですが、ベトナムで一番の都会であるホーチミンでは同じような物件が7万円程度からあり、日本人なら十分手の届く範囲です。私のいま住むアパートも日本にいたころより家賃が安く、会社にも近い都会の便利な場所にあって、入り口には常に警備員がおり、掃除・洗濯はメイドさんにお任せ、そして大家さん夫婦も親切、という好物件です。

建物の作りはもちろん日本のほうが良いのですが、おそらく多くの方がベトナムと聞いてイメージするような、冷たい水しか出ないシャワーだったり、ホコリの匂いのするベッド、アリが行列を作る床……というような環境は、それを狙って家を選ばない限り出会うことはありません。

ベトナムの食

住むところが立派でも、食べ物が合わないとキツイな……という方は多いでしょう。しかし、たとえ現地の食事が苦手でも、日本人は意外と世界のいろんなところに住んでいるので、日本食レストランも日本の食料品店も探せば見つかるものです。ここホーチミンなどは大きな日本人街があったり、デパートの高島屋があったりで、本当に日本に住んでいるのとほとんど変わらない生活を送ることも可能です。

とは言え日本食は高級で毎食は厳しいのでは?と、私も来る前は思っていました。しかし、意外と日本食だけで生活する日本人は多そうです(ベトナム料理が本当に食べられない、とかで)。当然、現地のローカルフードが200円以下で食べられるのに比べれば高いのですが、それでもランチに500円出せばお釣りが来る、という日本食レストランは珍しくありません。

先進国ではどうだろう?

私自身、ベトナム以外の国への移住を検討して転職活動をしたことがありませんので、正直なところわかりません。ただ求人広告を見る限りでは、ベトナムとシンガポールの間で現地採用の日本人の給与にそれほど大きく差があるようには見えません。実態は分かりませんが、仮にそうだすればおのずと、物価の高いシンガポールでの生活は苦しいものになるでしょう。よくあるレンジの給与では〈まともな家〉の家賃を払ったら無くなるのではと思います。

したがって生活レベルに関しては、「先進国に行けばキラキラしたオシャレな生活が待っていて」「そうでない国だと衛生面が心配だ」という一般的なイメージで考えると痛い目を見ます。むしろ逆のパターンのほうが多いのではないでしょうか。あこがれだけでアメリカに行って、15万円の家賃を払いながら汚く狭い家でルームシェアをするのも良い経験だとは思いますが、こんなはずじゃなかった、と後悔して日本に逃げ帰るのは避けたいですね。

では先進国は避けるべきなのか?というとそれはノーです。ここで言いたいのは、実態を知らずに先入観だけで物事を決めるのは避けましょうね、ということです。実際に現地に足を運び、人々の生活レベルを肌で感じ、不動産屋に行って部屋を見せてもらい、地元のスーパーも覗いてみる。そうやって情報を得たうえで決めることが大切です。

現地に足を運ぼう

海外転職を具体的に考え出して、会社探しも始めたあなたが次にやるべきことは、〈実際に現地を見てみる〉です。私が転職を決めたきっかけも、夏のベトナム旅行でした。

旅行では着いて早々タクシーにぼられ、それに懲りて翌日からGrabを乗り回し、Wantedly経由でアポを取った会社のオフィスを訪問しておしゃべりをし、日系の不動産屋でいくつか部屋を見せてもらい、滞在がたまたま建国記念日と重なっていて花火渋滞に巻き込まれたりしました。

……いくつか完全に下見としか思えないものが混ざっていましたが、この時点では全くこれっぽっちも転職するつもりはありませんでした。そもそもWantedlyで今の会社にアポイントを取ったのは妻ですし、不動産屋に行きたいと言ったのも妻です。ただこの行動が、のちに会社からお誘いを頂いて転職を検討し出したタイミングで、最後の一押しとなったのでした。

したがって私が皆さんにおススメしたいのは、〈海外旅行をするたびに、そこで暮らすことをイメージする〉ことです。もう少し具体化すると、〈そこで働く人に話を聞く〉であったり、〈賃貸相場を調べる〉であったりするでしょう。具体的な行動は何でも構いませんが、どこへ行くときも〈下調べ〉のつもりで行動をしていると、ふとしたチャンスが転がってきたときに尻込みすることなく掴みにいける、かもしれません。ぜひお試しあれ。

結局、海外で働いてみてどうだった?

ベトナムに来て半年。私生活に関しても、仕事に関しても、満足度は非常に高いですね。特に学びが得られたポイントをご紹介します。

常識に頼らない

私の場合、ITという業界こそ同じですが、働く会社の従業員数は一万から百になり、場所は日本からベトナムに変わりました。当然、そこに集まってくる人にも大きな違いがあります。前職の同僚たちは優秀でこそありましたが、今から思えば似たような人間の集まりでした。それ故に〈常識を振りかざす〉ということが公然と行われていたように思います。一方、国籍すら異なる人間が集まる今の環境では、大抵の常識は通用しません。みんな知っているだろうと思ったツールや技術は意外と知られておらず、前職で当たり前に使っていた用語が通じない、というのは序の口で、締め切りを伝えても守られない、さすがにやっているだろうと思うことは大抵抜けている、仕事が残っていても定時で帰る、といった具合。常識に頼って仕事をする、ということに慣れてきた人間には厳しい環境です。

ただ、これはおそらく逆も然りでしょう。ベトナム人がやって欲しいと思ったことを日本人がしない、ということも多いはず。一つの常識に頼って生きるということは、その常識が通じない人間を理解することを怠り、同時に他人にあれもこれも期待するということだと思います。今のタイミングで、新卒以来、ずっと漬かってきた常識から抜け出す機会を得られたことは、自分にとって大きなプラスになったと思います。一つの常識に漬かり、価値観の変化についていけない人間は、年を重ねた時に「最近の若者は云々」とお決まりのセリフを吐く羽目になるでしょう。

国に縛られない

半年経って、未だにベトナム語は数字の一から十が数えられるようになった程度ですが、生活をする上で深刻に困ったことは今のところありません。幸いなことにここベトナムでは、英語が話せれば最低限のサービスは受けられるようになっているようです。非英語圏のベトナムでも何とかなったということで、これから先も、仕事があって、その土地で過ごす日常に満足ができそうであれば、どんな場所であってもとりあえず住んでみようと思えるようになりました。

一度でも日本を出てみれば、海外で働くということが特別ではなくなります。すると、働く場所の選択肢がこれまでとは比べ物にならないくらい広くなります。これは精神衛生上、とてもプラスだと思っています。東京の水が合わなかったので地方へ、というのと同じ文脈で、アジアに飽きたので少しの間ヨーロッパで働きます、ということが可能になる。一年間、頑張ってお金を貯めてヨーロッパ旅行に行くよりも、そこでお金を稼いで暮らしてしまえば、現地の生活をより深く理解することもできますし、週末のたびに周りの観光地を巡ることも出来ます。

実際、ベトナムに越してきてから、少し休みを見つけてはマレーシアやベトナム国内のあちらこちらへ旅行を楽しんでいます。飛行機だって近距離ですから片道1万円程度。多少良いホテルを予約しても東京でビジネスホテルに泊まるのと大して変わりません。海外旅行が好きな方にとってはそのハードルが下がるという点でも、海外での就労はおススメです。

さいごに

海外で働こう、と言いながらベトナムを勧めるコラムになってしまった気がしますが、ベトナムは良いところなので大目に見てください。これを読んだ皆さんの中で、もっと詳しく話を聞いてみたい、海外、特にベトナムで就職をしたいのでアドバイスをして欲しい、という方がもしいらっしゃれば、遠慮なくTwitter等でご連絡ください。精神科医でも就職アドバイザーでもない、ただのサラリーマンにできることは限られますが、私の体験談をお話しするくらいのことは致します。

また、これを読む方の多くを占めるであろう、テストエンジニアの方へ。文化も異なり、言葉も満足に通じない国で、品質やテストという開発に比べて理解し辛い活動を進めることは簡単ではありません。ただ、だからこそ日本国内で実績を積み重ねた皆様にはチャンスがあります。日本以外の場所で、自分の専門性を活かしながら、面白おかしく生きる道があります。それをまずは知ってください。そのうえで、日本を出ることが自分にとってプラスだと考えた方は、とりあえずその地を訪れ、会社を見て回り、不動産屋で部屋を紹介してもらいましょう。

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