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アカペラ好きのためのアプリをリリースしたくてバイト入社したはずが、テストの魅力にはまり社員になったLOKIの話

SHIFT ASIAでセキュリティテストチームにいるLOKI(小森健作)。入社の動機は意外にも、”アカペラ好きのためのアプリを作りたい”というものでした。

ーLOKIは大学生の時、アルバイトとしてSHIFTに入社したんですよね。動機はアカペラだったとか?

そうなんです(笑)。当時アカペラをやっていて、僕のようなアマチュアのアカペラやってる人たちがライブの宣伝をしたり、アカペラについて意見交換できる掲示板やイベントカレンダーがあったら便利だと感じてました。

大学ではネットワーク情報学部に在籍し、ウェブサイト等を作る知識は一通り学んでいたので、自分自身でWebアプリを作ってサービス提供しようと思ってました。ただ、サービスは作れてもリリースまで自分でするとなると、テストの知識が無いことに気づき、そこで手が止まってしまっていたんです。

そんな時、たまたまバイトしようと思って見ていた雑誌の中に、SHIFTが募集していたテストの仕事があったんです。他にもウェブデザインの構築からリリースまでを経験できるアルバイトなどもあったんですが、それらは既視感があって。テストに特化したバイトは、当時の自分にとって未知の領域だったので、単純に面白そうだと思い、SHIFTでアルバイトを始めました。あわよくば上述のアカペラアプリをリリースするための知識も身につけられるかも、というのもありましたね。

ただ、自分でサービスをリリースする知識を身に着ける目的で入ったつもりが、すぐにテストの魅力にはまってしまい、気づけばベトナムまで来ちゃってました。

ーユニーク笑!テストのどのようなところに魅力を感じたんですか?

僕自身が一番面白いと思っているのは、業界やサービス毎にバグのタイプが全く違う部分ですね。

一口にバグと言っても、フロントエンドとバックエンドのバグでも全然違います。フロントのバグは、デザイン系やゲーム開発会社などに多く、「デザイン性重視」が原因で起こるバグが多いです。とにかく見た目が大事なので、ぱっと見すごくきれいで使いやすそうなUIですが、ボタンを押したときにデバイスをPCしか想定してなくて、スマホやタブレットで試すとめちゃくちゃ使い勝手が悪いとか、よくありますね。ユーザーにとっての使い勝手よりも、デザイン性を重視して開発したんだな、ということが透けて見えてくるんです。
逆に、画面もすっきりしててなおかつ使い勝手も良いと、「あー、UIもUXも無茶苦茶意識して開発したんだな」と感心したり。

バックエンドは、銀行などの金融系や会計システムに多く、ロジカルな考え方に基づいて起きているバグが多いです。例えば、A+B=C の計算をするにしても、Aの参照元も何かしらの計算がされていたり、必ずどこからか参照しているデータになります。ただ、参照元が間違っていたり、参照元は合っていても計算が間違ってたり、というバグを見つけることが多いです。考え方はとてもロジカルなので、過程を辿れば原因が明確になり、指摘しやすいバグと言えますね。
ただ、報告する際には、単に"計算が間違っている" や "データを正しく取得していない"という事実を伝えるだけではなく、”○○の部分の、△△の過程の機能が原因でバグが発生している可能性があります”というように、可能な限り結果を明確にし、改善点がわかりやすくなるような説明を心掛けていました。

そういった、ありとあらゆる業界のバグを見つけ続けていると、自然と業界の特性や、何を重視して開発しているのか、業種毎にどういった傾向の不具合が起きやすいのかが分かってくるんです。それがたまらなく面白いです(笑)。もし自分が、1つの業界でずっと開発をしていたら、どうしても思考や考え方にもその業界特有の偏りが出てくると思うんです。その点、今はテストという観点から様々な業界に関わっているので、改善点や弱み、強みを俯瞰して見てアドバイスできるようになりました。

ーもともと間違い探しやバグをみつけるのが好きだったんですか?

そうですね。ネット上でパソコンの機器を探すときや、ゲームの攻略サイトを見るときなど、あるべき情報があるべきところに収まって無いとモヤモヤするタイプではあります。例えば攻略サイトを見た時、手順は載ってるけどそれに関する写真は一部しかないことってありますよね。そういうのを見た時、「全部の手順で写真載せたらもっとわかりやすくなるのになー」みたいな。ユーザー目線での使い勝手の良さや、改善点が気になるんですよね。
ただ、以前はそういった場面に出くわしたとき、サービスやプロダクトのダメな部分が目に付いて終わりだったんですが、今はもう一歩進んだソリューション案を勝手に考えるようになりました。それは自分の中で大きく変わった部分ですね。

ーテストという仕事がものすごく合ってる感じですね。日本でのアルバイトから、どのようにしてベトナムで正社員として働くまでになったんですか?

SHIFTにアルバイトとして入ったのは、2016年の3月、大学3年生の時です。
入って2カ月目の2016年5月に、自分がいた部署がSHIFT ASIAの立ち上げに関わることになり、ASIAメンバーの教育を担当するようになりました。具体的にはSHIFT ASIAのベトナム人メンバーの日本語チェックや進捗管理といった業務、それに教育ツールや設計書の作成などです。なので、創業のタイミングからSHIFT ASIAに関わり始めたことになります。
(※SHIFT ASIA設立は2016年5月です。)

日本から遠隔でSHIFT ASIAをサポートしているうちに、実際の現場をこの目で見てみたいという気持ちが強くなってきました。なので、Nickさん(現取締役)に相談して、夏休みの1週間、SHIFT ASIAでインターンさせてもらうことにしたんです。ベトナムでの1週間、毎日オフィスに来て仕事して、業務時間後にちょっと観光して、みたいな日々を過ごしてました。それが結構楽しくって、もっとSHIFT ASIAで仕事を続けたいと思ったんです。
創業当時のシフトアジアにはまだ日本人メンバーもほとんどいなくて、インターン採用制度も勿論なかったんですが、大学と会社両方に相談した結果、1年間のインターンとしてSHIFT ASIAで働かせてもらえることになりました。

(インターン時代、Qawardも受賞しました!)

ーSHIFT ASIA初のインターンポジションを自ら作ったんですね!

そうなりますね(笑)。1年インターンをした後、やっぱりもっとここにいたい、テストの仕事を続けたいと思い、今は正社員になりました。社員になって最初のころはTesterとしてテストの実行を行っていたんですが、去年の9月からSS(SHIFT SECURITY)チームに入りました。

(メンバーとはプライベートでの交流も多いです)

ー現在のSS(SHIFT SECURITY)チームは何をする部署なんでしょうか?

簡単に言うと、セキュリティに特化した脆弱性診断サービスを行う部署ですね。例えば、アプリのソースコードの書き方一つを取り出して、その書き方だとお金が盗られてしまうよ、機密情報が盗まれてしまうよ、というようなセキュリティに関わる部分を見つけて、安心安全に使えるサービスにするチームです。

実際に攻撃者の目線に立って診断を行い、脅威の程度はどれほどなのか、どういった対策をしたらがいいかの指摘をしています。今チームの中で僕が担当しているのは、テストの設計と実行がメインで、主にWEBアプリケーション、スマートフォン(Android,iOS)のネイティブアプリケーションの診断をしています。

(SSメンバーと宮崎&福岡出張した時の一コマ)

ー 将来について:仕事、プライベートそれぞれ教えてください!

キャリア面では、最終的には野球でいうユーティリティプレーヤーになりたいです。ボールがどこに飛んで行ってもキャッチできるような人ですね。マニュアルテストも自動テストもSSでも、どんなジャンルでも、「テストに関してはあいつに任しておけば大丈夫」って言われるようなポジションを目指してます。

プライベートは、、正直あんまり考えてないですね(笑)。ただ、今はベトナムにいる方が面白さを感じます。ベトナムって個人と個人のあったかい付き合いというか、交流が多いんです。例えば以前バイクに乗っていたらバッテリーが上がり道端で止まってしまったんですが、見ず知らずのベトナム人が、20分間一緒にバイクを押して修理屋まで連れて行ってくれたんです。修理屋についた後も、つたない英語(僕も英語苦手。。)で一生懸命いろいろ教えてくれて「あー、ベトナムってあったかいなー」って思いました。似たような話でいうと、アパートの大家さんもベトナム人で、会うといっつも笑顔で話しかけてくれるんですよ。全部ベトナム語なんで何言われてるのかまったくわかんないんですが(笑)。それでもすごい親切な人なんだなっていうことは伝わってきます。
日本だと赤の他人に声をかけたり、困っている人に手を差し伸べるとき、少し躊躇してしまう雰囲気があったりしますが、ここではそういうことを全然感じないんですよね。全体的におせっかいなくらい人があったかくて、それがすごく心地良いんです。ベトナムにいたい理由の一つは、このあったかさですね。

後、日本にいたらなかなか出会えないような面白いバックグラウンドを持つ人や、エネルギッシュな人も多いので、そういう人たちと出会えるのもベトナムならではだと感じます。知り合いの日本人で、外国人がいないようなエリアで暮らし、毎日ローカルフードを食べている人がいるんですが、その人の話を聞いたり、一緒に新しいことを経験したりできるのが楽しいです。僕自身は、趣味が絵や作曲といったインドア系なこともあり、積極的に外に出て行かない方なので、自分とは違う考えの人や、面白い人たちと出会える今の環境はすごく良い刺激を貰えます。

振り返るとこれまでの人生、全て面白さを求めて選択をしてきてるんです。
例えば、高校は県内に3つしかない情報系の学校を選んだりとか。中学生当時はデザインの勉強がしたかったんですが、それができる高校が探せなかったんです。そのため、まずはパソコンをやりながら好きなデザインすればいいかなと思って。(※LOKIがパソコンに触り始めたのは小学校4年生)
ただ、中学の成績が悪くて、担任の先生にもまず受からないと言われてましたし、友人にも”専門的な勉強は大学からすればいいじゃん”とも言われていたんです。けど自分としてはどうしてもその高校に入りたかったので、必死で勉強してなんとか入学出来ました。
頑張って入った甲斐あって、高校生活はめちゃくちゃ楽しかったです。

僕が行った高校には普通科もあり、そっちは男女比半々なんですが、情報科は男子30人に対し女子4人のむさっ苦しい雰囲気で(笑)。周りにはロボットの研究したいとか、とにかくゲームが好き、IT大好き、みたいな人が多かったので、当然普通科からは、オタクの集まりみたいに見られてました。
ただ、マイノリティだからこそ「俺ら情報科だけどやってやろーじゃん!」と不思議と燃えて、初の情報科出身の応援団長になったり、生徒会やってみたり、なんかもう楽しかったです。ま、高校が楽しすぎた反動なのか、大学に入った途端一気に熱が冷めてまた陰キャになったんですが(笑)。

(青春を謳歌した高校時代)

情報系の高校に進んだのも、SHIFT ASIAでテストに関わりベトナムで生活している今も、全部自分が面白そうだと思い選択してた結果で、それらすべての選択は正しかったと思ってます。

なのでこれからも、面白そうだなと思う道を進んでいくんだと思います。

ーどうもありがとうございました!


 

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