株式会社SEKAISHAでは現在、私塾事業「SEKAI舎」の立ち上げに向けて準備を進めています。今回は8月に行ったトライアルワークショップのレポートをお届けします。
ワークショップの目的は、子供たちが「じぶんの世界」を知ることです。そのために、内的モチベーション(興味や価値を感じ納得感を持って取り組める力)を持って取り組めること、さらにはそれが市場価値と携帯性の高い資質であるかを考えます。そんなプロセスを通してキャリア観を育み、納得感を持って自分の人生を選択していってほしいというのがイベントのゴールであり、SEKAISHAの願いです。
▼SEKAISHAのコンセプトはこちら!
みんなと同じである必要はない、違うからこそ“じぶんのSEKAI”を楽しめる
講師は私塾事業プロデューサーの若新雄純、登壇者は株式会社LITALICO創業者であり、現在は株式会社SEKAISHA代表取締役の佐藤崇弘が務めました。
講師:若新雄純
研究者。慶應義塾大学特任准教授。「SEKAI舎」のプロデューサーを務める。株式会社NEWYOUTH代表取締役、NEET株式会社代表取締役会長などを兼任。
登壇者:佐藤崇弘
シリアルアントレプレナー。株式会社LITALICO創業者兼ファウンダー(元代表取締役CEO)。株式会社SEKAISHA代表取締役、慶應義塾大学SFC研究所上席所員を兼任。
場所
プレイベントは恵比寿駅から徒歩2分のところにあるビトレスクビルの5階、Eiji
Press Labで行われました。床から壁まで白を基調とし、陽のさし込む明るい空間です。
トライアルワークショップの様子
うだるように暑い8月の土曜日にも関わらず、8人の子供たちとその保護者の方々にお越しいただきました。11時から15時に渡るワークショップには小学5年生から上は20歳まで幅広い年齢層に参加いただけました。
会場では子供たちが年齢不問で4人ずつの2グループに。SEKAISHAでは年齢の壁を超え、小学校高学年から高校生までの子供たちが一緒に学べる空間を目指しています。
トライアルワークショップ開始!達人の自己紹介
SEKAISHAの私塾事業では、何らかの大きな成果を挙げていたり、面白い働き方・生き方を実践する人をゲスト、すなわち“達人”として招待します。その達人の話を聞くなかで浮かんだ気になることや疑問を本人にぶつけることで、何が達人を達人べくしているのか丸裸にします。
トライアルワークショップでは「お金の達人」として、シリアルアントレプレナーであり株式会社SEKAISHA代表取締役の佐藤崇弘が登壇しました。東証一部上場の株式会社LITALICOの創業者兼ファウンダー(元代表取締役CEO)としても知られています。
自己紹介中の佐藤。
こちらが佐藤の平均的な1日のスケジュール。1日の大半を幼い息子と過ごしています。
「みんながYoutubeやアニメが好きなように、ただ商売のことを知りたくて仕方がなかった」と語る佐藤。他にも佐藤が経営者に至った経緯やお金を稼ぐ仕組みについて解説していきます。
質問タイム
佐藤による自己紹介が終わると子供たちによる質問タイムに。
・もともと案件はどこから得てきているのか?
・どうやって信用できる投資先を見つけるのか?
・投資をしていて一番大変だったことは?
1つひとつ質問に回答していく佐藤。信用できる投資先を見つけるのは、友達を見つける感覚なのだとか。
達人を分解しよう!
昼食を挟んで、ワークショップの再開です。
午後は、佐藤のお話や質問の回答から引き出した情報をもとに、達人の「守・破・離」とは何かを考えるグループワークをしていきます。
「投資家の基本って何だろう……?」
「学ぶ」ことは「真似ぶ」こと。達人を分解していくことで、自分の人生にどんなことを活かせるかを考えていきましょう!
参加者それぞれの視点からユニークな回答が飛び交います。なかには佐藤自身も驚くような指摘も。
そうして、講師、登壇者、参加者と様子を見守る保護者の方々まで議論が白熱してきたところで、11時から4時間に渡って行われてきたトライアルワークショップも閉会の時間に。
初の試みとして開催された今回のワークショップ。大いに盛り上がりを見せたと同時に、今後に向けて多くの反省点も見えた充実した時間となりました。
参加者・保護者の声
参加した子供たちと保護者の方々にワークショップの感想もいただきました。いくつかご紹介します。
学校以外の外部のセミナーに初めて参加したが、子供が積極的でびっくりした。
(高校1年男子の母)
保護者席でのディスカッションで「親も投資家」というテーマが出てきて、とても充実した議論になった。怖い投資家になるか、優しい投資家になるか、など置き換えられるテーマで保護者にとっても教養として満足できる時間になりました。
ただ、娘が最年少参加だったので、他の参加者(高校生ら)が満足しているか少し心配。会場全体が娘にすごく配慮してくれていたような印象でした。
(小学5年女子の母)
ほかの参加者の話を聞いて、こんな考え方もあるんだって思った。自分にはない視点の話を聞くのが好きだから来て良かった。
(高校2年女子)
キャリアについて考えられるような授業がなかったので、佐藤さんを参考例に自分とも照らし合わせて考えることができて楽しかった。
(浪人生男子)
試行錯誤しながら初めて開催したトライアルワークショップですが、多くの収穫と課題を発見することができました。今後のカリキュラム改善に向けて株式会社SEKAISHA一同で尽力していきます。
まとめ
SEKAISHAの提示する学びは、明日すぐに使えることもあれば、10年経って大事な場面で思い出すようなこともあります。自分の好きなこと、興味のあるものがすでにあるかもしれないし、もしかすると、まだ出会えていないかもしれません。
今回のトライアルワークショップでは、「達人の『ワザ』を学び じぶんなりに自由に解釈し じぶんの世界をつくる」ということを一貫したテーマにしていました。ワークショップの途中、参加者の高校生から興味深い発言を聞くことができました。
佐藤さんが投資家として面白い人にアンテナを張っていることを、わたしは“友達選択術”というワザに解釈しました。学校にいるとどうしても似たようなタイプの子とかたまってしまうけど、私はあえて普段から感受性が自分とは違う子と一緒にいるようにしています。その方が話が合わないたびに新しい考え方を発見できるし、意見交換できるのが楽しいんです。
社会に出ると年齢も考え方もまったく異なる人たちばかり。みんな違うことは当たり前のこと。もともとSEKAISHAは、佐藤の少年時代の原体験、すなわち「自分の“好き”を尊重・追求していい世界」という思想をベースに設立された会社です。子供たちの回答によって、ワークショップは私たちSEKAISHA一同にとっても発見の多い時間となりました。
私塾事業では今後も、今回の登壇者・佐藤のように、学力を基準に進学を決めた学校に通う日々では出会えないようなゲストを招いていきます。「そんな世界もあるのか!」という発見と学びの喜びをみなさんに、子供たちにお届けします。
1人ひとりの才能や個性に根ざしたキャリア観を形にする会社として株式会社SEKAISHAは尽力していきますので、引き続き応援よろしくお願いします!