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私達が選んだ、コロナ禍でのオフィス移転 進化し続けるための“在り方”とは

ちょうど1年前、2020/8/1。コロナ禍真っ只中な時期に、私たちはオフィス移転しました。

「変化に対して柔軟に対応できる未完成のオフィス」は、この1年、刻々と変化する状況に合わせて進化・変化し続け、順調に育ってきています。

今回は、そんなあの頃をプロジェクトメンバーでプレイバック!してみると、オフィスだけでなく、チームの成長も感じることができた!という話です。


※あのころの私たち。

■大塚絢子さん
普段は主に経理業務を担当。パートナー選びやスケジュール調整、業務進行役を担当。

■堀内俊輔さん
技術開発セクションだが自ら希望してプロジェクトに参加。主にネットワーク電気関連の取りまとめなど。

■石塚佐和子さん
バックオフィス業務全般を担当、リーダー役とし、社内の根回しや情報発信、業者さんや社内からの意見の受け口を一任。


※なんにもない新オフィスでポツン。堀内とアルコール消毒。オフィス契約から内装工事開始までもしばし期間が空きました。

このプロジェクトを通して自分を試したかった、巡ってきたチャンスに自ら飛び込んだ初めての挑戦

リザーブリンク(以下、RL)に入社して丸二年。ちょうど30歳という節目を迎える大塚さん。
普段は主に経理業務を担当していて、日々のルーティンワークをこなせるようになったと思えるタイミングでやってきたオフィス移転プロジェクトの話。大塚さんはすぐさま動き始めます。

大塚:そろそろ大きいプレッシャーを自分にかけないといけないと感じていた時期でした。
経理だけでなくバックオフィスという括りでもっと仕事を広げたい、歳を重ねた時にこのまま何のプロジェクトも経験していない人にはなりたくないと思っていたんです。
そんな時に舞い込んできた今回のオフィス移転の話でした。自分がひとつ上のステージにあがるためのチャンスが巡ってきたんだと思いました。

これまで、オフィス移転に関わった経験はありません。一体何をどうすればいいのか全く分からない状態です。本当に自分にできるのか。それでも、ここでやらなきゃ!という強い意志で、自分の身の丈よりも上を目指す意識をもってプロジェクトに取り組んできたと言います。
まずはパートナー企業選びのため、自分のつながりを活用しようと様々なところへ出向きました。

大塚:どういう風に業者選びをしたらよいのかもわからず、色んな人に話を聞いたり会いに行ったり、オフィスツアーの見学に参加したりもしました。
多くの企業と会い、時には先方のオフィスに行くこともありました。それから、以前同職種のイベントで知り合った方がオフィス移転を経験したと話していたのを思い出し、社内を案内してもらいました。すごくインパクトのあるオフィスなのですが、面白い見た目だけではなく、オフィス作りへの想いやストーリー性に魅力を感じて、オフィス作りに携わった方を紹介していただきました。
それが、undropさんです。

新しいオフィスへの移転が決まったのは2019年12月。オフィスの契約日は2020年5月頭。プロジェクトが動き出したのは2020年1月。
業者選びのなかで、5月に契約締結でできるだけはやめに入居するとなれば、2月末にはパートナー企業との契約を済ませなければならないと判り、選定機関はわずか1ヶ月しかなかったのです(その後コロナ禍で6月、7月、8月と入居時期は変更となった)。
オフィスデザインなどを手掛けるundropに決めた理由は何だったのでしょうか。

大塚:そもそもオフィス移転にまつわることのどこからどこまでをパートナー企業にお願いするかということも、どういうオフィスにしたいかということさえも、決まっていませんでした。
選定の中で、デザイン系の会社、プロジェクトマネジメントの会社、内装専門の会社など役割があることも初めて知りました。
コンセプトが決まっていないわけですから、どのようにオフィス移転プロジェクトを組み立てていくのか、どんなオフィスにしたいのか、聞かれても答えられなかったのです。
そんな私達に対して、どうすべきかを一緒になって深堀りしてくれたのがundropさんでした。たくさんRLのことを調べて、理解しようとしてくれている姿勢が伝わって、とても嬉しかったですね。
今まで手掛けてきた案件へのプライドと歩み寄りのバランス、コミュニケーションの心地良さ。
言葉にしにくいことですが、一緒に仕事をしたいと思わせてくれる感覚、雰囲気。長いお付き合いができそうだと思えたことが、最終的な決め手でした。

さらに、undropの紹介でプロジェクトマネジメントを手掛けるディー・サインにもお願いすることになり、デザイン(undrop)×全体統括サポート(ディー・サイン)というタッグでオフィス移転プロジェクトは始まりました。

※このぐらい幅ありますねぇ。骨組みができた新オフィスでメジャーになる大塚。緊急事態宣言中でもあり、現地調査もたまにしかいけませんでした。

コロナ禍でのオフィス移転、立ち止まって確信に変わった「自分達らしいオフィス」の在り方

業者選定も終えて、信頼できるパートナーを見つけたオフィス移転プロジェクト。
まずは、「どんなオフィスにしたいか」=コンセプトワークからはじめましょう!と一同に会したところで、まさかのコロナウイルス感染拡大という未曽有の事態に見舞われます。そんな時にプロジェクトのメンバーに加わったのが、東京オリンピック対応で様々なシステムや機器刷新を推進していた技術開発セクションの堀さんです。

堀内:オフィス移転を決めた(契約)時はまだコロナウイルスなど想像もしていなかったんですよね。2019年12月頃から、中国で何か起きているなぁ程度の感覚でした。
3月あたりから世界がロックダウン、クラスター、緊急事態宣言と騒がれるようになり、状況は一気に変わってきました。いよいよこのままの働きかたでは立ち行かない、そんな風に感じるようになりました。

RLではもともと、コロナウイルス以前に東京オリンピックで出社できない期間を想定したリモートワーク化を進めていました。それが功を奏して、コロナ禍でのリモートワーク移行はかなり早くから実施することができました。4月には緊急事態宣言が発令され、業者さんとも会って話し合うことができなくなったのです。

堀内:オフィス移転プロジェクト真っ只中に、世間では一気にリモートワークが推奨されるようになり、オフィスの在り方が問われ始めました。
オフィス縮小、地方への移転、そのそも不要なのでは?など、オフィス移転自体どうなのか?と不安にもなりました。

そんな時、一度、立ち止まりました。立ち止まって、オフィスの在り方を見つめ直しました。

堀内:当初のコンセプトワークでは、チームで集まれる場所や島みたいなところを作るとか、みんなで集まって仕事をすることを念頭にコンセプトを考えていました。
これまでもサテライトオフィスという考えのもと自由な働きかたをしてきたものの、やっぱりオフィスが中心にあったのです。でも、これから先毎日オフィスに通勤して、みんなが同じ空間で仕事をするかどうかなどわかりません。オフィスありきではなく、オフィスはあくまで働く場所のひとつ、選択肢のひとつ。
でも、会議する場所や集中できる場所、ネットワークや様々な機器など一通りの機能があるという場所だというのが、私達が出した答えでした。答えが出たことで、オフィス移転を進める自信、確信が持てました。

進んじゃっているから止めるわけにはいかないと、今思えば悪い話は見てみぬふりしてきたけれど、一度立ち止まって考えたことで、“腹積もりができた”と堀さんは言います。大丈夫だよ!と言いながら、コロナに負けずに進めていきました。
オフィス移転と言えば、図面やパース、内装素材などを机いっぱいに広げて、パートナー企業と膝を突き合わせて揉んで決めていくようなものですが、世の中は外出自粛、リモートワーク推奨という状態。4月から6月までほぼ会うことなくオンラインでプロジェクトは進行しました。

堀内:必ず会ってやったほうがいいだろうというコンセプトワークを3月に行って以来、あとはほとんどオンラインでした。図面は画面共有、マテリアルチェックは担当者の自宅に素材見本を送ってくださって、細かな相談は何度でも電話でやり取りし、ビルの許可取りなどはundropの担当者さんが足を運んでくれました。
3社共にこんな状況でオフィス移転をするのは初めてのことです。お互い歩みよりながら柔軟性をもって、私達でできない判断は信頼のもとにどんどん任せるようにしていました。想いや方向性を共有して、関係性づくりができていたことが、オンラインワークでほぼ完結できたポイントだと思います。

※壁が埋まった!いよいよイメージが具体化さてれきてワクワク。現場確認する石塚とアンドロップ真庭さん。

あえて100点を目指さない。いつでも、何があっても、やりたいと思う方に動ける余白が「私達のオフィス」

東京進出初拠点となったオフィスから勤めているのが石塚さんです。
移転はこれで2度目。1度目のオフィスは当時よく社内で言われていた“なんでも自力でやる”という合言葉のもと、大型のもののみ引っ越し業者に頼み、その他の荷運びからオフィス家具の組み立てまでスタッフみんなでやった苦労を振り返り、あの頃から比べれば変化しかない、と話します。

石塚:あの頃は、プロジェクトというよりも、とにかく“移動する”ことで必死でしたね。コンセプトも今ほどなく、2つめの拠点で少し考えたくらいです。だからここまで自分達で考え抜いてオフィス作りをしたのは初めてのこと。以前は社長の意向や指示で構成したオフィスだったのが、今回は自分達でイチから考えてオフィスを作りました。
プロジェクトが始まったばかりの時に聞かれたんです。『このロゴの意味は何ですか?コーポレートカラーはなぜこの色なんですか?』と。でも、誰も答えられなかった。
確かに・・・何だったっけ?と、そこから始まりました。指示されるのではなく、自分達で考えて創る。
その一歩を踏み出すのがすごくむずかしい部分があったのですが、パートナーさんの力も借りて、やっと脱することができたように思います。

完成したオフィスは、とてもシンプル。派手な装飾も奇抜さもありません。でも、undropさんからも奇抜な提案はなかったと言います。

石塚:コンセプトワークあってのデザインです。私達の想いや方向性を形にしていただいたので、最初の提案から大きく変わっていません。もっと個性的に、という意見もありましたが、みんなで表現できる個性が今の形です。私達なりの実力であり、私たちの身の丈に合ったオフィス作りが、今のRLには必要だと考えました。
決まった予算設定もなく、プロジェクトを進めながら、身の丈と妥当性で決めていきました。装飾はできるだけ省き、機能面9割で考えました。リモートワークが進み、出入りする人が少ないので、グリーンやウォーターサーバーも止めました。コロナ禍での変化と言えば、なにかを増やすことよりも、減らすことを考えましたね。また、用途は決めすぎず変化ができるように心がけました。

敢えて作り込まない。短期間でそもそもばっちり完成させるなんて無理だった、なんて冗談もありつつ、変化・進化させていくことのできる“完成しないオフィス”を目指しました。それは、オフィスの使い方だけでなく、働きかたも決め込まない、環境も決め込まない。色んなことが起きても様々な場所で働き続けられるような柔軟性なのだと言います。

石塚:コロナウイルスの感染拡大のように、想像もしていないことがやってきても、柔軟でいられる会社やチームでいたいと思っています。
みんなで永く事業を存続させていきたい。そのためには、ここに縛られていないと生きていけないようではダメで、場合によってはいつでもオフィスを手放せる状態であることも必要かもしれません。あるいはオフィス拠点が重要となればもっと作り込める余裕も必要です。
前のオフィスは、レイアウトを変えようと思っても配線が邪魔だったり、机が動かしにくい形だったり、人の導線も不自由な面がありました。いまの世の中、身動きとれないようではどうにもなりません。やりたいと思えることをやりたいと思える方向に、揺れ動けるような余白が私達には欲しいと思いました。それがこのオフィスの形ですね。


※引っ越し日前夜。このタイミングでようやくふざけられる余裕がwここまでホントにスナップもふざけた写真も皆無。。余裕がなかったんだな。。。

オフィス移転を通じて生まれた、チームの基盤と新たなやりがい

リーダー役の石塚さんを筆頭に集まった大塚さんや堀内さん。
そのほかにも協力したいと言ってくれるメンバーの力を借りて、完成した新オフィス。コロナ禍で世の中の先行きが見えないなかでも、仕事にやりがいを持って、自ら役割をみつけたメンバーはプロジェクトを通じて得たものも大きかったと振り返ります。

石塚:オフィス移転を決めた時、『移転するなら、その先も誰かが責任を持ってやらなきゃならない。それはコーポレートチームの仕事。』と背中を押されて、もちろんやる!と答えたのが私自身でした。
チームを構成するならリーダー的な役目はだれかが担わなければなりません。大塚さんは初めから積極的に動いてくれて、堀内さんは技術開発担当なのにやりたいと言って参加してくれました。社内から集まる色んなリクエストをバラバラに受けるのは効率が良くありません。そこで私がまるっと受け止めて、整理して、やるべきことに落とし込む。段々と自分の役割が見えてきました。
大塚さんはリモートワークであっても、能動的に動いているってことが伝わってくるんです。動きながら変えて行こう!という姿勢にはとても影響を受けました。大塚さんが走り続けるから、私も走り続けなきゃと。走った先に場所がないと困るだろうから、時には先回りして道や場所を作りました。彼女の熱意は社内の他のメンバーもみんな気付いていました。大塚さんの活躍が周囲に伝わっていることが嬉しかったですね。

大塚:主体性をもってやることの大切さや、やりがいを教えてくれる環境には感謝しています。それを支えてくれる人、評価してくれる人がいることも、励みになります。
プロジェクトでやらなければいけないことは山ほどあって、まずは自分がやりたいこと、得意とすることから手をつけていきました。そうすると、手を付けたことの少し広い範囲が見え始めて、またひとつ、ふたつと拾えるものが増えていきました。
気を付けていたことは、思い込みを持たないこと。チームの考えに耳を傾け、自分の向かっている方向がみんなと食い違っていないか。そのために石塚さんや堀内さんに何度でも相談しました。そうやってこのプロジェクトを進めてきた8ヶ月間は、コーポレートセクションのチームの土台になったのではないかと思います。チームでの働きやすさや自分自身の動き方や役割も見つけることができました。

堀内:普段は、プロジェクトマネジメントや空間デザインの方々と関わることはほとんどありません。だから新鮮で面白かったですね。オフィスは自分の働く場所でもあるので、自分の想いを反映できることも楽しかった。
やりたいからやっていただけなんですが、このプロジェクトを通じて、正式に技術開発セクションとコーポレートセクションの兼務が決まりました。

満足していますか?という問いに「後悔はないし、納得もしているけれど、満足していない部分もある」と答える3人。コロナウイルスが終息しても、以前のように全スタッフがオフィスに勤務するかどうかもわからない状態。今はガランとしたオフィス。オフィスを使う人が戻ってきていないから、評価もしにくいなかで、“完成させないオフィス”はまさに今の時代、いまのRLに合ったオフィスになったのかもしれません。

石塚:満足していないというのは、不満があるという意味ではなく、思い描いた余白をつくれたということです。未完成ということはつまり、まだまだ色んな可能性があり、もっと良くなれる、もっと改善できるということです。
あえて満足しているという気持ちを持たない、そんな私達らしいオフィスができました。

どんなことがあっても、変化しながら継続していく。

オフィスづくりから見えてきた私達らしさ。これから私達は、どんな風にでもなれる。可能性で溢れたオフィスはこれから進化し続けるでしょう。


※内外のPJメンバー集合!新オフィスで打ち上げ!ディスタンス集合写真もいい思い出。今でも皆さんとのお付き合いは継続中。いいチームになれました。

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