原田 勲/コーポレートエンジニア・マネージャー
SIerにて約13年間システムエンジニアを経験。外資系カード会社や精密機器メーカー医療系協働組合にて、基幹・会計・業務システムなどの開発やリプレースに携わる。その後、社内SEとして大手銀行系列企業へ移り、ヘルプデスクや運用を担当。上場会社を複数社経験し、責任者として情シス業務全般や、IPOに向けた内部統制業務などを幅広く経験した。
2022年にクイックへ入社。現在は情シスチームのマネージャーとして、全社のセキュリティ強化をはじめとした案件に携わっている。
趣味は、30年間以上続けているサッカー観戦と、ライブ鑑賞。
「経験を活かせる×裁量がある環境」を求めて、クイックへ
――まず、転職のきっかけは何だったのでしょうか?
上場企業での経験を活かし、IT戦略の立案など上流の業務を担いたいと考え、転職活動を行っていました。
以前の企業でも、情シス業務全般の舵取りやIPOに向けた内部統制業務の推進など、上流の企画・立案系業務は任されていたのですが、社内体制的に仕事のやり辛さを感じていたこともあり、転職に踏み切りました。
――「やり辛さ」というと、具体的にどういったことでしょうか?
おそらく情シスあるあるだと思うのですが、「提案がなかなか通らない」という状況で悩んでいました。
たとえば、複数社でコーポレートエンジニアを経験して得た知見をもとに、勤務先の「あるべき姿」を考え、必要な施策を企画・提案していたのですが、話が通らず悔しい思いをすることが多くて…。
情シスの施策って、直接利益を生み出さない「コスト」と認識されるケースも多く、必要性を伝えても会社の方針として頑なに予算を割いてもらえないこともあるんです。企業の信頼を守るために必要な施策についても話し合えない状況に、歯がゆさを感じていました。
それなら、自分の経験や知見を信じて業務を任せてくれる企業に移って働きたいと感じるようになったんです。そのうえで、自分から提案していける環境であったり、自分の裁量でものごとを進められる環境を探して、求人をチェックしていました。
――そんななかで、クイックを意識したきっかけは何だったのでしょうか?
コーポレートエンジニアとして、戦略面を担う仲間を本気で求めているという、熱量を感じたからですね。
現状の課題や採用背景を聞いて「ここなら自分の経験や知識が求められている」と納得できましたし、自分の裁量でものごとを進められそうだと強く感じました。
あとは、「伸びしろ」があると感じたことも大きかったです。
――「伸びしろ」ですか?
いい意味でも悪い意味でも、まだ発展途上な部分が明確にあったんです。面接官も、そのあたりはストレートに伝えてくれました。
――課題があること自体は、ネガティブには感じませんでしたか?
ネガティブに感じる方もいるかもしれないですが、個人的には、担当者が課題をしっかり認識していることは、逆に安心要素だと感じました。何が課題なのか、把握できていない方が危ないと思うので。
話を聞いてみると、課題を解決する技術力がないというより、単に業務拡大などのスピード感とリソースのバランスが悪くなっているだけとのことだったので、そこまでネガティブな印象はありませんでした。
それに、課題があるなら「自分が携わって変えていきたい」と感じましたね。話を聞いてくれる土壌があることは間違いなさそうだったので。最終的に、自分の経験や知識が強く求められていると感じられたことが、転職の決め手になったと思います。
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人生初体験。「明後日には社長に話が通る」企業。
――クイックに入社して、現在はどのような業務をしていますか?
現在の業務としては、セキュリティの強化やネットワークの運用・管理、ソフトウェアの導入など、情シス全体の業務を統括しています。色々と手を付けたいこともあるのですが、社内のリソースが限られるので、優先度を判断したり、振り分けたりといった部分も担当していますね。
ただ、ありがたいことに、何をやるべきか方針を決める部分はかなり裁量を与えてもらっていて、自由に企画・提案できています。
――入社してから、実際のクイックの印象はどうでしたか?
面接時に感じた通り、自分の意見を自由に発信できるカルチャーがあるなと強く感じています。
役職や立場関係なく意見を言えますし、周囲も耳を傾けてくれますね。特定の人がそうだという訳ではなく、全員にその風土が根付いているのは驚きました。
それと合わせて、「やろう!」となったときのスピード感も魅力ですね。特に、社長まで話が通るスピードが早すぎて。
――実際、どのくらいなんでしょうか?
上長に提案したら、明後日・明々後日には社長プレゼンができることも多いです。
――他の企業と比べると、結構驚く速度なんでしょうか。
とても早いですね。普通は、社長と話すまで1ヶ月かかるようなイメージですから。上長の判断や社長への提案が早いのもあると思いますけど、社長自身が全社のIT活用を進めることに前向きなんです。
先程も話に出ましたが、これまでの経験上、経営層の方々はコスト意識が強いので、コスト増となる新たな施策について、そもそも話を聞いてもらえるようになるまでが大変なんです…。それがクイックの場合は、「なぜ必要か」「いつまでに必要か」に応じての根拠さえあれば、それに見合ったスピードで話が進むんです。
――なぜ経営層がそこまで協力的なんでしょうか?
上長が我々が動きやすくなるよう環境を整えてくれているというのもあるのですが、社長が情シスのビジョンに理解を示してくれていることも大きいです。
「IT活用によるあらゆる選択肢から最適な判断を促し、実行をすることで事業の後押しを促進し続けられるチーム」というビジョンなのですが、この言葉のとおり、どんどん提案してほしいと求められますね。
こうした追い風もあって、自身の経験や同業他社の動向も踏まえて「クイックに必要と思われるもの」や、今後の成長に必要なことを相談・提案できています。情シスとしては、すごく本質的な業務ができていると感じますよ。
――情シス担当への期待や、信頼を感じますね。
頼っていただいていることは、かなり感じますね。
入社して間もない時期から、社長から「(今のクイックに)足りないもの、ない?」と直接聞かれたり、そこでの話がもとになって施策が進んだりしていました。
現在も、四半期ごとに社長を交えた定例mtgを開催して、施策の進捗報告や年間計画の提案などを行っていますね。他の企業と比べても、身近な関係性で、トップと率直に意見を交わせる環境なのは間違いないと思います。
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「現場」から感謝される関係性も、情シスとしては嬉しい
あと、情シス担当としては、ユーザーである現場社員の方々との関係がとてもいいと感じます。
現場で働いている方々にとって、情シスってトラブルが起こったときに関わったり、現場の作業を止めてシステムを導入したりと、ちょっとネガティブな状況で接する人間じゃないですか。だから一般的には、どうしても迷惑をかける側として、情シスの立場が弱いことも多いと思うんですね。
でも、クイックに入って強く感じたのは、現場と情シスが「対等」に話せる関係性で。
たとえば、現場作業を止めてシステムを導入しないといけない、現場からの反発が予想されるような施策の相談でも反発がなく、一旦飲み込んで議論ができるんです。最初から「これは認められない」と、議論が平行線になることは一度もなかったですね。
――なぜこんなに関係性がいいのでしょうか?
お互いにリスペクトしているからだと思います。現場の方々と話していて思うのが、情シスの仕事も「必要なもの」だという大前提で、尊重してくれていること。全社的にそういった意識が浸透しているからこそ、原因・理由・経緯を説明すれば、理解してもらえる関係性を築けているのかなと。
PCやネットワークのトラブルなどで問い合わせてくる社員も、すごく丁寧に接してくれるんですよ。これまで経験した企業では、トラブルに遭った焦りから言動がきつくなってしまう方も多かったのですが、クイックではほぼいないですね。
こうやってリスペクトしてくださる方々が相手だからこそ、私達も現場のために全力を尽くしたいと思えますし、取り組みの結果、現場の人から感謝されることも多いので、「次も頑張ろう」という気持ちを常に持てています。
未来を見据えた、長期的な施策を手掛けられる面白さ
――業務内容面でのやりがいや、魅力についても聞かせていただけますか?
情シスの施策の必要性を理解してもらえる土壌があるからこそだと思うのですが、将来的な「あるべき姿」を見据えたアプローチをとれる点は、クイックの大きな魅力だと考えています。
現実問題、眼の前にあるウィークポイントに対応していくことは大切です。ただ、こうした「点」の対応だけでは、将来的な働き方の変化や、新規事業の立ち上げ、DX推進といった動きへの対応は難しいでしょう。
なので、情シスとしては、3年後・5年後を見据えて必要な対策も織り込んだ「やるべきこと」を提案しています。「点」の対応をつなげた結果、将来的に「線」として必要なことが網羅されていくようなアプローチですね。
――必要なことを網羅するとなると、コストも膨らむと思います。提案するうえで苦労されていることはありますか?
まさしくコストの部分は、経営層との話でも争点になりますね。当然ながら、提案そのままの形で通ることはありません。今ある仕組みを活かしてコスト圧縮したり、段階的に対応するなどして、現実的な落とし所を探ることは必要不可欠です。あと地道ですが、同業他社の導入事例やトラブル事例などもお伝えして、啓蒙活動を続けていくことも。そのあたりは、情シス経験が長い私達の腕の見せ所かもしれません。
ただ幸い、経営層の方々は熱心に話を聞いてくれますし、続けてきた「点」の施策が、最近「線」につながりはじめました。今まさに、会社がさらなる成長に向けて攻めに転じるための基盤が整っているので、個人としても大きなやりがいを感じています。
リスペクトの精神を持って、一緒に上流を担ってもらいたい
――最後に、どのような人と働きたいか教えてください。
私が転職時に感じたように、伸びしろのある環境に魅力を感じられる方と働けると嬉しいですね。経験や知識をベースにいろいろと任せてもらえる環境がありますし、新しくジョインする方にもどんどんお任せしようと考えているので、積極的に意見を発信して、組織に刺激を与えてくださるとありがたいです。
それと、相手が誰であってもリスペクトし、共に歩んでくださることも大切だと考えています。ユーザーである現場の社員はもちろん、チームメンバーへのリスペクトの姿勢も欠かせません。同じ情シス経験者でも、経験した企業によって課題解決のアプローチは違ってくると思いますし、お互いのやり方をリスペクトしたうえで意見交換していきたいと考えています。
プレイングマネージャーのような動きになるので、自分で手を動かすことも多いですが、「会議だけじゃつまらない」「あらためて、社内SEの面白さを感じたいというタイプにはおすすめできる職場です。私自身、技術や動向を調べたり、自分で手を動かしたりすることが好きだったので、楽しく仕事をさせてもらっています。
企業(組織)の成長を後押ししながら、自分でも最新技術に触れることができる。そういう環境の最前線で共に歩んでくれる方、ぜひ一緒に仕事を楽しみましょう。
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