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学校に行けなかった過去があるから、いまココにいます

自社メディアのリニューアルや新規事業の立ち上げに伴い、新メンバーを絶賛増員中のプレマシード。今回は入社したばかりの中途社員のパーソナリティを掘り下げ、入社に至るまでの経緯をインタビューしていきます。

第7弾は、プランナーの荒巻さん。

周りのサポートのおかげで試練を乗り越えられた学生時代が今の原動力になっているということで、プレマシードの事業はまさにやりたいと思っていたことだったんだそうです。プレマシードと運命的な出会いを果たすまでに、いったいどんな経緯があったのでしょうか…



正義感が強くておしゃべり大好き。悪いヤツが許せなかった子ども時代


— まず、荒巻さんの自己紹介をお願いします。

東京都出身です。プレマシードをに入るまでは、児童館で3年弱働いていました。


— 幼少期はどんな子どもでしたか?

親の転勤で幼稚園時代は大阪で過ごしました。性格も「ザ・大阪の子」という感じで、おしゃべり好きで言いたいことは口に出していましたね。小学校の時に再び親の転勤で東京に戻ってきましたが、東京の小学校の雰囲気に馴染めませんでした。


— 東京生まれでも大阪で幼少期を過ごすと東京に馴染めなくなってしまうんですね。

人をいじる笑いが許せなかったんですよ。からかう生徒に向かって「そういうのはダメだよ」と立ち向かっては返り討ちにあっていました。

小学校高学年の時もクラスメイトが先生の悪口を書いた手紙を回していて、それが先生に見つかって生徒に厳しく詰め寄ったんです。その行動が問題になり先生が生徒に謝罪する場が設けられました。校長、副校長、問題を起こした先生の3人が当該学年の生徒全員の前で謝ったんですが、そもそもトラブルの原因は手紙に悪口を書いた生徒とその手紙を面白がって回した生徒じゃないですか。手紙の内容も本当に酷いものだったので、先生たちの話を聞いているうちに我慢できなくなって校長先生に言ったんです。「なんで先生が謝らなきゃいけないんですか? 悪いのは生徒ですよね」って。


— 本当に正義感が強い人だけができる強者ムーブですね。周りの生徒はみんな絶句したんじゃないですか。

周りの生徒の反応は覚えていませんが、集会が終わった後に副校長からは「ありがとうね」とこっそり言われました(笑) 環境を変えたくなって中学受験して中高一貫校に進み、中学からは周りと合わせるようになりました。


— 中高一貫校での生活は平和でしたか?

人間関係は良好でしたが、よく体調を崩していました。小学校高学年の頃から自律神経が乱れがちで、めまいに襲われてよく保健室に行っていました。中学3年の時は逆流性食道炎のせいで睡眠時間が不規則になり学校に行けない時期もありました。さらに高校2年の時は合唱部の延長で音楽系部活動を取りまとめる東京都の統括団体に参加し、その活動が一区切りついた時に疲労の蓄積から体調を崩して不登校気味になってしまいました。

「学校に行きたい」という気持ちはあったもののなかなか通えず、高2までA判定だった大学が高3にE判定になっていました。今年の受験は絶望だなと思いつつ、それでも先生が授業動画を送ってくれたり、友人たちが励ましてくれ、周囲のサポートのおかげでなんとか第一志望の大学に合格できました。


教員にならず、就職未定のまま大学卒業。そして、麻痺になる。


— 大学は何学部に進まれたんですか?

教育学部です。これまでお世話になった人たちに恩返ししたいという想いから社会科の教員を目指していました。でも教育実習で付属校の中学3年生を受け持ち、考えが変わりました。私は思考力を深めるような面白い授業がしたいと思っていましたが、受験向けではないんですよね。受け持った生徒は成績優秀な子たちばかりだったので実習中はそれでも問題なかったんですけど、今後先生としてやっていくとしたらこういう教え方を突き通せるのかなって少し不安になりました。あとは、受験対策もしつつ思考力も高められる授業づくりをするのは大変だし、さらに自分がやりたいと思っていた生徒への細やかなサポートもするとなると、そのキャパシティーも体力も自分にはないって気づいちゃったんですよね…


— 教員以外に子どもを支える仕事ってすぐに見つかりましたか?

まったく見つかりませんでした。そもそも、どの職業なら自分のやりたいことができるのかも分からず、結局進路未定のまま大学を卒業しました。

卒業後も「私は何をしたいんだろう」と考えながら、大学時代から働いていたパン屋でアルバイトを続けていたのですが、卒業してから間もなく首の神経が炎症を起こして一時的に下半身が動かなくなってしまいました。医師からは原因がわからないと言われて、次第に手も麻痺してきて…就職云々より、これから自分の体がどうなるのか分からず、とりあえず生きることが目標になりました。


— そんなことがあったんですか。自律神経の乱れによる体調不良、逆流性食道炎、体の麻痺…若いうちからいろいろ経験されてますね…

懸命にリハビリをして1カ月後くらいには杖をついて歩けるようになったので実家に戻り、そこから改めて「就職どうしよう」と考えました。


— まだ麻痺からの回復途中なのに就職のことを考えるなんてスゴイです!

私の入院生活が終わったことで、ある日母親が「夏に児童館でパートしようかな」と言い出したんです。児童館について調べたら「子どもの居場所をつくる」など自分のやりたかったことができそうで、教員免許は持っているので応募条件もクリアしていたんです。面接を受けたら施設側も人手不足で「すぐにでも来てほしい」と言われ、トントン拍子で入社が決まり児童館に就職しました。


大きなやりがい、楽しい日々。でも、それだけでは生きていけない。


— 児童館ってどんな場所なんですか?

児童館の目的は「子どもたちに居場所を提供し、孤立させない」というものです。学童は親が働いている間に預かる場所ですが、児童館はどんな子どもも自由に出入りできます。子どもたちの自己肯定感や自主性を育むために、日常の遊びもサポートしますし、毎月多数ある行事の運営のほか、子どもが考えたイベントなどを実現しています。利用者のメインは小学生ですが、幼児さんも中高生も多数来館します。中学時代に不登校だった子が通信制高校に入学して元気になった話なども聞いていました。

中には幼稚園の頃から高校生になっても来てくれる子もいて、成長を間近で見られるのは大きなやりがいでした。


— 確かに、小さい頃から支えて成長を見守っていけるのはやりがいが大きそうです。でも、その仕事を辞めようと思ったのはなぜですか?

不登校が増えているという情報がある中、不登校の子や保護者に働きかけられないという矛盾にもやもやしていたというのは、転職を考えた理由の一つですね。

地域の学校と連携をとっていたので「市内で不登校の子が増えている」という情報は知っていて、実際、来館する子の中に「最近学校に行っていないんだ」と自分からポツリと話してくれる子もいました。いつも来てくれている保護者の方が「うちの上の子が最近学校に行けなくて…」と焦りを交えてお話しすることもありましたね。

不登校の子や保護者の方に「ためらわずに来館して、職員に相談してね。家も学校も居づらいなら午前から児童館に来ててもいいんだよ」そう伝えたいんですけどね。児童館が手を差し伸べられるのって来てくれる人に限られてしまうので、すごく歯がゆかった。もっとアプローチ方法を見直したかったんですが、制約が多くてSNSやホームページを活用できず、どうしてもアナログな手法でしかアプローチできない。児童館職員としてできることに限界を感じていました

あと、ぶっちゃけた話、保育士や学童のスタッフもそうなんですが、子どもに関わる仕事って給与がかなり低いんです。教員免許を持っていても最低賃金とほとんど変わらない金額でした。学校に配布する児童館のお便りを多くの子どもに見てもらえるように漫画を描いたり、個人的にいろいろ工夫しながら頑張って表彰もされたんですが、報奨金などは一切なく昇給は1年で1,000円のみ。「これじゃあ独り立ちはおろか奨学金も返せない」と思い、1年働いた時点で少し転職を考えたんですが、仕事のやりがいがありすぎて結局3年弱働きました。


— 正社員なのに最低賃金と変わらないってひどいですね。

職員も利用者のみなさんも大好きだし、毎日刺激的ですごく楽しかったし、何より体力もついて元気になれたので児童館自体には感謝しかないんですけどね!(笑)これがやりがい搾取なのかなーと、本社に対して思いました。

教育系を中心にしばらく探していたら、ある日転職サイトでスカウトメールが届き、それがプレマシードでした。通信制高校のメディアを運営していて、児童館にいた時はアプローチしづらかった不登校の生徒にもメディアを通じてアプローチできる。もうココしかないと思い、すぐに応募しました。


— 今後はどんな風に仕事と向き合っていきたいですか?

児童館の想いって子どもも保護者も知らない人が多いんです。それは通信制高校も同じだと思います。「子どものために」という想いを持っているのに、誰も知らない。でも、知れば心が軽くなる人がいるはずです。そんな人のために、通信制高校をもっと身近に感じられるような形で情報を発信したいと思っています。VTuberをつくってPRしたり、10代の子たちがコンテンツを楽しむ延長で通信制高校を知るきっかけをつくりたいです。



体調不良から学校に行きたくても行けない時期があった荒巻さん。自分を支えてくれた人たちへの感謝から児童館に就職するも、来館してくれた子どもにしかアプローチできないジレンマを抱え、プレマシードに転職しました。

中高生が通信制高校を身近に感じ、1人でも多くの人が最適な学びとサポートを受けられるように、今後は児童館の経験も活かしながらさまざまなアイデアを実現してくれるはずです!

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