20代のころ、私は小さな会社で働いていた。社員が少ない分、いつも社長のそばで仕事ができた。先日、その社長が2年ほど前に亡くなったことを知り、今日はご自宅を訪ねてお線香をあげさせていただいた。社長の写真を見ながら、奥様と当時の思い出話をたくさんした。社長には本当にいろんなことを教わったなあ。
小さな会社だったからこそ、社長がどのように経営に向き合っていたかを間近で見ることができた。経営とはどうあるべきか、人とどう接すべきか。教わったことは数えきれない。それが今の自分にどんだけ役立っているか。改めて思い知る。
この歳になると、若い頃にお世話になった人がご高齢になっていることが多い。そして、気がついたときには、もうその人はいないこともある。社長もその一人だった。生きているうちに、もっと感謝の気持ちを伝えられたらよかったのに。思い出すたびに、心の中で悔やんでいる。
人はいつか去る。だからこそ、生きているうちに、感謝の気持ちを伝えなければいけない。いつかではなく、今だ。その大切さを今日あらためて感じた。
(写真は社長のご自宅近くからの景色)