「事業成長に直結する売上の入り口を作っているという『手触り感』こそが、何よりの面白さ」
そう語るのは、OKANのリードマネジメントチームでマネジャーを務める室星さんです。
個人消費者向け(以下、BtoC)、から法人向け(以下、BtoB)マーケティングの世界へ飛び込み、ノンデスクワーカー市場という難解なターゲットに対してどのような戦略で向き合っているのか。
OKANのマーケティングの実務のリアルを伺いました。
リードマネジメントチーム マネジャー 室星さん
前職のライフスタイル系BtoCスタートアップにて、社内1人目のマーケティング担当として参画。SNS運用、インフルエンサーマーケティング、デジタル広告など、BtoCマーケティングの全般を幅広く経験する。コンバージョンの先にある事業成長プロセスを追求するため、株式会社OKANへ入社。現在はリードマネジメントチームのマネジャーとして、デジタル・オフライン両軸での戦略立案と、受注から逆算した全体最適の設計を牽引している。
コンバージョンで終わらない。BtoBマーケティングで知った「温度差」
ーー室星さんのこれまでのキャリアを教えてください。
室星さん: 前職は、ライフスタイル系のサブスクリプションサービスを運営するスタートアップで、社内1人目のマーケティング担当をしていました。
SNS運用やインフルエンサーマーケティングなど、施策の結果がコンバージョン数として即座に返ってくるBtoCならではの面白さがありました。
ただ、獲得した後のユーザーがどのような行動をとっているのかという先のプロセスが見えにくい点に、次第に課題を感じるようになりました。より事業成長に直結するプロセスを俯瞰して見たいと考え、OKANへ入社しました。
ーーBtoCからBtoBへの転換で、最初に感じたギャップは何でしたか?
室星さん: 一番の違いは、Web上のコンバージョンの先に営業が介在することです。 デジタル広告の担当になった当初、私はとにかくリード数を追っていました。
ある月、目標に対してリード数を120%達成したことがありました。私自身は「成果が出た!」と思っていたのですが、社内の反応は想定していたほどではなく、そこで明確な「温度差」に気づきました。
Web上でリードが溢れていても、それが商談に繋がっていなければ、事業成長という観点では喜ばしいことではない。BtoBにおいては、資料請求や問い合わせ(リード獲得)はあくまでスタート地点であり、受注に至って初めてマーケティングの意味があるのだと痛感しました
ノンデスクワーカー市場の「現場」の課題を解決する
ーーOKANが注力している市場について教えてください。
室星さん:私たちが提供するオフィスおかん®️(※1)がメインターゲットとしているのは、製造・医療・建設・物流といった、現場で働くノンデスクワーカーの方々が多い業界です。
実数として非常に多くの方が働いている領域なのですが、実はこれまでデジタルマーケティングの手が届きにくかった市場でもあります。
ーーその市場には、どのような特有の課題があるのでしょうか?
室星さん:展示会などでお客様から直接お話を伺うと、「シフト勤務や夜勤が多く、食事や休憩すら満足に取れない」という切実な現場の声をよく耳にします。そうした過酷な環境が、結果として従業員の方の健康課題や離職にまで繋がっているのだと、強く実感するようになりました。
難しいのは、そうした現場の声が経営層や総務にうまく届いていなかったり、解決策としての「食の福利厚生」という選択肢にまだ気づけていなかったりすることです。そうした方々に対し、いかにサービスの必要性に気づいてもらう入り口を作るか。それがリードマネジメントチームの大きな挑戦です。
※1「オフィスおかん」は株式会社OKANの登録商標です。
「売上の入り口」を設計する。受注起点での投資判断
ーーOKANのリードマネジメントチームのミッションを教えてください。
室星さん: 私たちの役割は、単にリードを獲得することだけではありません。チームのミッションは「売上の入り口」として、商談を生み、最終的に受注につながる見込み顧客を設計することです。
デジタル広告、サービスサイト、展示会など、手法にこだわりすぎず全体最適を考えるようにしています。
特に意識しているのは、リード獲得数という手前の数字だけではなく、最終的な「受注」から逆算して判断することです。これはここ1年ほどでようやく私の中に定着してきた考え方です。
例えば、期中にリード数が目標に届かない見込みになったとき。以前であれば「不足分を埋めるために広告費を追加しよう」と反射的に考えていました。
でも今は、その先の商談設定率や受注率が良ければ、無理にリードの「数」を追うための追加投資は一旦優先度を下げ、安定運用できる仕組みづくりや新規施策の検討へリソースをシフトしています。
マーケティングの役割は、単にリードという「数」を獲得することではなく、最終的に事業を成長させるための「受注」をいかに効率よく生み出すかにあるからです。
ーーそうした全体最適を考えた意思決定を行う上で、運用パートナーである代理店とはどのような役割分担をされているのでしょうか?
室星さん: 隔週で制作ミーティングを行っており、代理店から出されるレポートや管理画面の数値は、判断のための重要な材料として活用しています。
ただし、その数値を見て「次にどの媒体で、どんなクリエイティブを試すか」という最終的な意思決定を下すのは、あくまで私たち事業側です。
代理店は運用のプロとして並走してくれますが、自社の事業とターゲットを誰よりも理解しているのは自分たち。出てきた数字を鵜呑みにするのではなく、自分たちの仮説と照らし合わせて「自らハンドルを握って決める」という責任感を大切にしています。
毎日1本の商談録画から。定性情報をクリエイティブに変える
ーー具体的にどのようなプロセスで、訴求のヒントを得ているのでしょうか?
室星さん:管理画面の数値レポートを眺めているだけでは、クリエイティブの訴求の幅を広げることはできません。だから私は、自ら「一次情報」を取りに行くことを大切にしています。
具体的には、毎日最低1本は必ず商談の録画を見ること。そして、自ら率先して展示会の最前線に立つことです。
展示会はリードを獲得する場であると同時に、お客様と直接会話ができる貴重な機会です。
現場でお客様のリアルを知り、ターゲットの解像度を上げるプロセスを経なければ、本当に精度の高い施策は生み出せないと考えているからです。
ーー録画を見る中で、実際に訴求に活かされた事例はありますか?
室星さん:実際に録画を聴いていると、お客様から「会社として、早急に現場の負担を減らすための福利厚生を整えたいんです」といった声がよく挙がっていました。その言葉の端々から、現場の方々が切実に環境改善を求めているリアルな空気感が伝わってきたんです。
そこで、「この現場のリアルなフレーズを見出しに使えば、同じ悩みを抱える方に共感していただけるのではないか」と仮説を立て、今まさに新しいクリエイティブでの検証を進めています。
また、多忙な現場における食事環境のリアルを表現した動画広告があるのですが、これも現場理解から生まれたものです。「まさにうちの現場の姿だ」という共感を入り口に、「現場の食事環境は改善できるものなんだ」という気づきを持っていただく。それが、深い納得感のある受注へと繋がっています。
ーーそこまで一次情報のインプットにこだわる理由はどこにあるのでしょうか。
室星さん: 私たちが向き合っているのは「人」だからです。録画や展示会を通じて現場の生の声に触れると、私たちの提案が、単なる福利厚生の導入以上に、働く人の日々の活力や安心に繋がっていることを実感します。
リードという数字の先に、確実に困っている誰かがいて、自分たちのマーケティングがその解決のきっかけになっている。そう確信できるからこそ、この難解な市場に泥臭く向き合い続けられる。こうした「手触り感」こそが、私が事業会社でマーケティングをやる一番のモチベーションになっています。
組織を循環するデータと、事業会社ならではの醍醐味
ーー獲得したリードが「商談や受注」にどう繋がったかまで追える面白さについて、具体的に他チームとはどう連携しているのでしょうか?
室星さん: 事業会社ならではの面白さは、リードを獲得して終わりではなく、その後の商談や受注、そして実際に活用されるまでの「一連の流れ」を追えることです。
現在はMA(HubSpot)やSalesforceを使い、どの施策から入ったリードが受注に繋がったかを可視化しています。今後はさらに、受注後の活用状況(LTV)などのデータを他部署と共有し、それをまたリード獲得の施策にフィードバックしていくような組織を横断した循環を作っていきたいと考えています。こうした他チームとの連動は、事業会社ならではの醍醐味ですね。
最終成果から逆算し、スピード感を持って「自走」できる人と事業を創りたい
ーー最後に、どんな方と一緒に働きたいですか?候補者の方へのメッセージをお願いします。
室星さん: 一番は、最終成果から逆算して「自走」できる人です。自分から定量・定性のデータを取りに行き、検証しながら、スピード感を持って仮説を立ててPDCAを回していけるスタンスを重視しています。
また、レポートを見て終わるのではなく、私のように商談録画を見たり、他部署へヒアリングに行ったりと、自ら一次情報を拾い上げることを楽しめる方なら、OKANのマーケティングは最高に面白い環境だと思います。
事業会社でのマーケティングは、局所的な数値改善だけでなく、事業全体を俯瞰して考える力が求められます。自分の手で事業成長に直結する成果を作ってみたいという人にとっては、マーケターとしての視座が一段と高まる非常にエキサイティングな環境です。
スピード感を持ちながら、自ら手を動かして事業成果を作っていきたいという方と一緒に働けるのを楽しみにしています。