こんにちは!人事課の西山です。
農業総合研究所が担うのは、農家と小売をつなぐだけの仕事ではありません。
生産者から集まる野菜の量や販売動向、相場などを見ながら、どこに、どれだけ、どう届けるかを考え、仕入れから販売、物流までを担っています。
その最前線に立つのが、営業課長のNさんです。
産地営業から小売店営業、買取や利益管理まで、さまざまな現場を経験してきたNさんに、農産物流通の仕事の面白さと、そこで培った視点について伺いました。
【プロフィール】
Nさん:東日本直売事業本部 直売事業部 産地支援課 課長。2018年に農業総合研究所へ入社。千葉での産地営業を皮切りに、中部エリアの立ち上げ・拡大や産地・小売双方の営業を経験。現在は、現場で培った知見を生かし、営業4課を統括している。
現場を走り、産地と売り場の両方を知る🏃
――まずは、Nさんが農総研に入社したきっかけを教えてください。
前職は飲食業界でしたが、もっと自分が興味を持てる分野で働きたいと考えるようになりました。大学では環境教育を学んでいて、自然科学にも興味があったので、転職フェアで農総研の話を聞いたときに、農業を流通から変えていく事業に面白さを感じたんです。
ブースで話をしてくれた方もとてもフランクだったのですが、後から実は役員だったと知って😂事業内容と会社の雰囲気の両方に惹かれて入社しました。
――入社後は、産地営業からスタートされたそうですね。
はい。最初は千葉の集荷拠点で、集荷場の運営や生産者対応からスタートしました。入社5か月ほどで中部エリアの立ち上げにも携わり、新しい生産者を開拓するために飛び込み営業もしていました。
なかなか話を聞いていただけない中で、「地元に溶け込んでいると思ってもらおう」と、自転車で営業したこともあります🚲
中部で3年ほど経験した後、千葉に戻り、今度は既存の生産者から農産物を買い取り、販売や利益をコントロールする仕事にも携わりました。産地だけでなく、売り場を見る視点を持てるようになったのは大きかったですね。
――産地と販売、双方の現場を経験されたことで、仕事への見方は変わりましたか?🤔
かなり変わりました。産地側で仕事をしていると、どうしても生産者の立場を優先しがちです。多少品質が悪くても、「天候が悪かったから仕方ない」と考えてしまうこともありました。
でも、小売店営業を経験して、売り場や消費者の視点も持てるようになりました。どれだけ生産者側に事情があっても、売れなければ商品として成り立たないことを、身をもって実感したんです。
同時に、小売側も生産者の事情を理解したうえで、「それでも売れる商品にしたい」と考えていることが分かりました。産地と売り場、双方の事情を知っていることは、今の仕事にも生きています💡
データ📈と現場感覚🧑🌾で、農産物流通を動かす
――産地と売り場の間に立つ中で、現在は具体的にどのような仕事をされているのでしょうか?
営業4課では、買取った農産物について、いくらで仕入れ、どこに、どれだけ流すかを考えながら、利益をコントロールしています。生産者から入ってくる農産物の量や販売先の状況を見つつ、売上最大化に向けた調整をする仕事です🥦
農産物は工業製品と違って、計画どおりにいかないことが当たり前です。天候や季節によって出荷量が変わりますし、同じ品目でも時期によって価格が変わる。だから、仕入れたものを決まったルートに流せばいい、という仕事ではありません。
以前は、複数ある集荷拠点ごとに買取や利益管理をしていたため、判断の基準にバラつきがあり、買取事業における利益の安定化が課題となっていました。そこで、相場や販売動向などのデータを活用しながら、仕入れから販売までを一括してコントロールする仕組みを整えてきました💪
――実際には、どのようなことを見ながら判断されているのでしょうか? 👀
過去の販売実績や出荷量を見ることはもちろん大切ですが、それだけでは決められないことも多いんです。
「去年のこの時期はこうだった」「この天候なら、この産地からの出荷が増えそうだ」といった経験も含めて判断します。すべてを細かく分析してから動くのではなく、状況を見ながら、その場で対応を決めることも多いですね。
例えば、ある野菜が不足しそうなら別の産地から調達する。逆に出荷量が増えそうなら、あらかじめ販売先を広げておく。別のエリアのスーパーに相談したり、安定して供給できる野菜なら通常の青果売場で扱ってもらえないか交渉したりします👍
――その後は、どのようなことをされるのでしょうか?
加工センターで加工作業を行います。加工センターでは、パック詰めやラベル貼りなどの一次加工に加えて、どんな商品構成なら売り切りやすいか、物流をどう組めば効率がいいか、といったところも考えています。
例えば、ある店舗に一つの野菜だけを大量に送っても、売り切るのが難しいことがあります。そういう場合は、複数の野菜を組み合わせて配送するなど、店舗の状況や全体の出荷量を見ながら調整します🍅🥒
生産者から農産物を集めて店舗に届けるだけではなく、「どんな組み合わせなら売れるのか」「どう運べば効率がいいのか」まで考える。そこまで含めて、流通を動かしていく仕事です。
――日々状況が変わる中で、さまざまな判断が求められるわけですね✨
そうですね。大雨で野菜が急に足りなくなることもあれば、逆に一つの品目が想定以上に集まることもあります。そういうときは、別の産地に出荷をお願いしたり、違う野菜を提案したり、パックの容量を変えたり、その時々で対応します。
希少な農産物にも光を当てる🌟
売り場と届け方をプロデュースする、農総研ならではのやりがい🙌
――仕入れから販売、物流までさまざまな判断をされている中で、Nさんが感じる農総研ならではの価値はありますか?
個人的には、大量生産される品目ではなく、少し珍しかったり、作る人が限られていたりする農産物を流通させられるところが、農総研ならではだと思っています。
そのような品目は、どれだけ売れるか分からないため、大きな流通には乗りにくい。
でも、実際には「こういうものが欲しかった」というニーズもあります。
そうした農産物にも流通の道をつくり、生産者が作り続けられるようにすることも、農総研の大きな役割だと思います😊
――一般的な流通では扱いにくい農産物にも、対応できるわけですね。
はい。もちろん、売れなければ続かないので、何でも扱えばいいわけではありません。ただ、「どれくらい売れるか分からないからやめておこう」ではなく、「欲しい人がいるなら、どうすれば届けられるか」と考えられるのは大きいと思います。
その背景には、農総研の農家の直売所事業ならではの自由度があります。 一般的なスーパーとの取引では、決められた数量を納めることが重視されますが、農家の直売所事業が運営する「農家の直売所コーナー」では売り場を借りて、こちらで出荷する量を調整できます。だから、「今はこの農産物を増やそう」「この商品を出してみよう」と、自分たちで考えて動かせる余地があるんです🥕🫑
――そのような自由度が、仕事の面白さにもつながっているのでしょうか?
そうですね。自分の判断で動かせる範囲が広い分、結果につながったときの手応えも大きいですね!
農産物は毎日状況が変わります。同じシチュエーションになることはほとんどないため、入社してからこの仕事に飽きたと感じたことがないんですよ😂
もちろん、いつも思い通りにいくわけではありません。でも、そこで「どうすればできるか」を考えて、自分なりの方法を試すことができます。
自分でアイデアを出して、行動に移していく。その一つひとつが、結果的に新しい流通の形にもつながっていくのではないでしょうか。
現場での経験を、これからのチームづくりへ
――現在は営業4課を率いる立場ですが、今後どのようなチームをつくっていきたいですか?
今も求められている役割は多いですが、さらに広げていきたいですね。「困ったら営業4課に相談すれば、大体のことを解決できる」と思ってもらえるようなチームにしていきたいです🔥
そのためにも、従来のやり方を当たり前だと思わず、違う視点から仕事を見られる人や、異なる考え方を持つ人に加わってほしいですね。
――最後に、農総研に興味をお持ちのみなさんへメッセージをお願いします!
農業や青果流通の経験がなくても、そこまで構える必要はないと思います。私自身もそうでしたが、分からないことは周りに相談できますし、経験を積みながら少しずつ任される範囲を広げていけます。異業種で培った経験も、農総研では生かせるはずです。
農業や流通に少しでも興味があり、自分の強みを生かして仕事の幅を広げていきたい方には、ぜひ挑戦してほしいですね!
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