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【INTERVIEW】過去の成功体験を捨てて、未知の世界に。新作VRゲーム『ブレイゼンブレイズ』を手掛けるゲームディレクターが見ている景色

「人生を変えるような物語体験をつくり、届ける」というミッションを掲げ、オリジナルIPのVRゲームを作り続けてきたMyDearestには色んな経歴を持つ仲間が集まっています。今回取り上げるのは3vs3の近接格闘戦闘を重視したVR対戦アクション『ブレイゼンブレイズ』のゲームディレクターを務める池谷 典之さん(写真左)と、吉岡 哲生さん(写真右)。大手ゲームデベロッパーを経てMyDearestに辿り着いたキャリアや『ブレイゼンブレイズ』の魅力、MyDearestで働く魅力などをお届けします!

『ブレイゼンブレイズ』とは
『ブレイゼンブレイズ』は3vs3の近接格闘戦闘を重視したVR対戦アクション。ユニークな能力を持つキャラクターを使い、殴って、撃って、壊しまくって、現実では得られない爽快感を体験しよう!

Brazen Blaze on Steam
Brazen Blaze is a 3v3 Smack & Shoot VR Action with a heavy focus on close quarter melee combat. Choose from a variety of characters with unique skills to destroy whatever lies in your path to achieve victory.
https://store.steampowered.com/app/2511050/_/?l=japanese

ーーまずはお二人のこれまでの経歴から教えてください。

池谷:地元の高専に進学し、電子制御やロボット関連を学んだ後、大学に編入。そのまま大学院まで進学してから、新卒で株式会社コロプラに入社しました。コロプラでは『白猫テニス』や『バクレツモンスター』『ユージェネ』といったスマートフォン向けオンラインゲームの開発・運用や、新規プロジェクトの立ち上げなどに関わってきました。主にUnityを用いたプログラミングを軸に経験を積んできましたが、コロプラの社風もあいまって、ゲームデザインまわりにも携わる機会も多く、エンジニアとゲームプランナーを兼ねた働き方をしていました。

吉岡:私はゲーム業界とはまったく無縁の大学を卒業後、株式会社セガにアルバイトとして入社。その後、企画職として『ファンタシースターオンライン2』やスマートフォンゲームなどに携わってきました。その後、プロデューサーやディレクターなども任せていただきました。セガを代表する長期運営タイトルに関わりながら、ゲームそのもののディレクションに加えて、他社コラボレーション企画立案や、公式YouTube配信への出演などもしていました。


ーーお二人はどういうきっかけでMyDearestに入社することになったのか、お話していただけますか。まずは池谷さんから。

池谷:前職のコロプラはVRに関するプロダクト開発や研究が盛んで、内定をいただいた時にもOculus Riftに対応した『白猫VRプロジェクト』を配信していました。入社してからもVRについては会社として注目し続けていましたし、プライベートでも当時Oculus Questを発売と同時に購入して、10本くらいゲームを買っていろいろプレイしていました。ただ、当時はそれだけで遊び尽くした感もあり、ある程度満足してしまって、それ以降あまりVRゲームをプレイすることはなくなっていました。

そんな中、知り合いがMyDearestに転職していて、オフィスに遊びに伺う機会があり、当時開発中だったディスクロニアをプレイさせてもらったところで「今のVRってこんなに進化しているんだ!」と驚かされて。そこから色んな方の話を聞くうちに段々面白そうに思えてきて、MyDearestに転職を決めました。


ーーOculus Questの発売が2019年ですから、当時と現在のVRゲームだとだいぶ印象は違いますよね。

池谷:振り返ってみると、有線を必要としない、スタンドアローン型のVRデバイスということでワクワク感も大きかった一方で、いざプレイしてみると今ほどプレイフィールやUI/UXが洗練されていなかった気がします。例えば、ゲーム内の移動方法もワープ移動が大半でしたし、自分のキャラクターを操作できないベルトアクション系のゲームが多かったですよね。

ただ、『ディスクロニア: CA』はMeta Quest 2やPICO 4、PlayStation VR2向けということでグラフィックも大幅に向上していましたし、ゲームの作り方そのものもVRらしさを生かした形で、フラットディスプレイのゲームとは全く違う印象を受けました。

DYSCHRONIA: CA Definitive Edition(ディスクロニア: CA ディフィニティブエディション)
NintendoSwitch向けシネマティック捜査アドベンチャー『DYSCHRONIA: Chronos Alternate Definitive Edition(ディスクロニア クロノスオルタネイト)』公式ウェブサイトです。
https://dyschroniaca.com/


ーー吉岡さんはいかがでしょうか。

吉岡:私は1人のゲームデザイナーとしてVRが持つプラットフォームの特徴に興味を惹かれていました。『ファンタシースターオンライン2』のゲームプロデューサーやディレクターなどを務める中で、コンソールゲーム、スマートフォンゲーム、PCゲームという文脈は経験してきたが、VRに関してはどういう風に作っているのか、どんなユーザーがいるのか、どんなゲームがこれから先求められるか未知の分野だったため、それが新鮮でした。

過去に、VRゲームのプロトタイプを触る機会はありましたが、ユーザーとしても「本当にこれがベストなんだろうか?」と思う瞬間がありました。毎日ゲームを作り続けている自分たちですら、VRというまったく新しいプラットフォームを前にすると何をどうすべきか分かっていないという感覚が興味をそそった面は大きいですね。実はMyDearestがリリースしていた『東京クロノス』はユーザーとしてプレイしていたので、会社の存在は知っていたことも大きいかもしれません。


ーー吉岡さんは知人の紹介や人材エージェント経由ではなく、直接MyDearestの求人に応募いただいていましたね。

吉岡:Wantedlyを眺めていたら偶然目に止まって、軽い気持ちで応募してみたらトントン拍子で選考が進んで…という感じでしたね(笑)。面接では同じチームになるゲームディレクターやゲームデザイナーだけでなく、色んな職種の方とお話する機会をもらえて、意思決定のスピードなども垣間見えたのは、転職先を決める上で大きな要素だった気がします。

池谷:自分もスピード感や裁量の大きさは、転職を決める一押しになりましたね。当時は他の会社からも内定をいただいていましたが、「MyDearestならエンジニアもやりつつ、ゲームデザイナーとしてもやれるよ」と言われ、両方できるなら自分の強みがより生かせるなと思っていました。もちろん、大前提として「まずは信頼を勝ち取ることが大切だけど」という話もいただいていましたし。

吉岡:そうか!池谷さんって最初はエンジニアだったんだ(笑)

池谷:『ブレイゼンブレイズ』も、最初はひたすら自分でモックを作るためにコードばかり書いてましたからね(笑)

「自分たちは間違いなく良いもの作っている」と確信できる環境

ーー業務内容にも少し触れてもらいましたが、VRゲームを作る上で意識していることなどはありますか?

池谷:『ブレイゼンブレイズ』も『ディスクロニア:CA』も同様ですが、やっぱり「VRでしかやれないことをやろう」という思いは強いですね。「自分の視点がそのままゲーム内のカメラになる」「左右独立したコントローラを扱う」「身体的な動作が入力に直結する」など、頭では理解していても、これをいざゲームに落とし込もうとすると色んな課題が出てきて…。

吉岡:これまでにもNintendo SwitchやWiiなどでも左右それぞれで独立したコントローラの特徴を生かした体感型ゲームは出てきていますが、Questシリーズのようなコントローラを握り込むと手が閉じたり、掴んだりといった操作感は今までになかったものだと思います。体の動きをフィードバックさせてゲーム内の自分自身に投影するからこその面白さ、独自性を感じてもらえるように意識していますね。

池谷:一方で、自分の頭の中にある感覚と視覚情報のズレなどから生じる「VR酔い」はVRゲーム開発から切っては切り離せない話ですし、フラットディスプレイのゲームだと表現技法として当たり前に取り入れられている「カット割り」も使えないので、今までのゲーム作りの常識が通用しない点は多いですね。

吉岡:ゲームデザイナーとしての難しさを挙げるなら、色々まとめて「仕様書を作りづらい。作ってもあまり意味がない」という言葉に集約できるかもしれません。格闘ゲームであれ、MMORPGであれ、今までは「このボタンを押すと攻撃する」という一行で伝えることができていたものが『ブレイゼンブレイズ』だと繰り出すパンチ一つでも、それがストレートなのか、フックなのか、アッパーなのか、どの程度のスピードで打てばパンチと判定されるのか、どのような角度でもヒットしたと判定して良いのかなど、自分でVR空間に入って試してみないと分からないことだらけで。こうした部分はパラメータをいじっていても正しく分からない感覚的な部分も多いので、とにかくトライ&エラーの回数は多くなりました。


ーーゲームを作り続けてきたお二人から見て、これから流行りそうなVRゲームのトレンドはありますか?

池谷:いわゆるVRが持つ圧倒的な没入感や、身体性を伴う操作方法を生かしたゲームはある程度出てきたかなと思う一方で、まだまだ深掘りしきれていないものもあると思っていて「これ、確かにVRでまだやってなかった!」といったゲームが出てくるかなと思っています。

吉岡:その点でいうと『ブレイゼンブレイズ』はVRゲームにおいてはある意味イレギュラーな存在で、VR酔いしやすいとされる高速移動をゲームの中核に据えています。ただ、これが意外とVR酔いせず楽しむことができて、実際にクローズドαテストで遊んでいただいたユーザーからも8割以上の方が「酔わなかった」と回答していただいていますね。

池谷:数年前のVRゲームはキャラクターが任意で移動できなかったり、ベルトアクションゲームが多かったものの、世界中の会社がVR酔いを克服するノウハウを蓄積し始めていて、もっとビュンビュン動き回れるゲームが出てくるかもしれないなとは思っています。

吉岡:やればやった分だけ上手になれる実感が持てるゲームは伸びてきそうな予感はあります。FPSや格ゲー、音ゲーなど、やり込むことで自分の成長を感じられたりするもの、そしてリアルタイムで人間相手に戦うゲームがより一層盛り上がるんじゃないかなと。友だちを誘って遊びたくなるゲーム性は、今後広がる上で重要な要素だと思います。ゲームではないですが、それを体現しているVRの1つが、VRChatに代表されるVRSNSだと見ています。


ーーゲームディレクターのお二人は、エンジニアやアーティストなど、色んな方と日々接しながらゲームを作っていると思いますが、MyDearestはどんな会社ですか?

池谷:何よりも「みんなゲーム作るのが好きなんだなあ」と(笑)。社内で頻繁にテストプレイを行っていますが、部署や役職も関係なく、みんな積極的に協力してくれますし、どんどん意見も出してくれますね。まったく反対の意見も出てきて取りまとめるのも大変ですが、みんな『ブレイゼンブレイズ』を自分の子供みたいに可愛がってくれている感じがします。

吉岡:「これなら絶対に売れる」「自分たちは間違いなく良いもの作っている」という自信を持ちながら全員ゲームを作れているのは、すごくありがたいなと。MyDearestには「面白いものが偉い」「異見歓迎」というカルチャーが根付いていて、ゲームをより良いものにするためにみんなが真剣でいてくれるからこそ、そういう文化祭前夜みたいな空気感が好きな人には堪らないと思います。


ーー『ブレイゼンブレイズ』をはじめ、今後も魅力的なVRゲームを作り、届けようとしているMyDearestの一員として、これから一緒に働く仲間に期待することがあれば教えていただけますか。

池谷:過去の成功体験を脱ぎ捨てられるかどうかは重要だと思います。「ゲームを作る」と一言で表現できますが、その作り方は従来のフラットディスプレイ用ゲームとは大きく異なる、特殊な世界だと思っています。その中で当然失敗する場面も出てくると思いますが、つまづいた時に何が駄目だったのかをきちんと分解して考えられるかどうかも重視しています。いい意味で過去の成功体験ややり方に固執せず、配られた手札の中で試行錯誤しながら勝負することができる人に来てほしいですね。

吉岡:良く言えば「少数精鋭」であり、言い方を変えれば「人手が不足しがち」な組織なので、1つの仕事や役割だけを全うする働き方より、あれもこれもと守備範囲を広く持つことが好きな方に向いているかなと思います。落ちているボールはいくらでもあるので、その中から自分が得意なこと、やりたいことを拾い上げていくことをポジティブに楽しめる方ですね。

池谷:とにかくみんなでワイワイ騒いだり、雑談したりしながらゲームを作っているチームなので、そういう雰囲気が好きな方はぜひ一度、カジュアルにお話を聞きに来てほしいですね。

【『ブレイゼンブレイズ』 2024年2月にオープンβテスト開催決定!!】

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