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最近、長年フリーランスをやっている友人から「MOLTSの人たちは、どうやって稼いでいるのか」と聞かれました。聞けば、その友人は約3年間、案件内容はほぼ変わらず、年間売上が1,200万円(単月100万円ほど)でずっと推移しているとのこと。
それはそれで悪いことではないと思うのですが、その彼の売上はもちろん、自身の成長の伸び悩みから、将来が心配になっているとのことでした。
実は、同じような悩みを抱えた人たちが、次のステップとしてMOLTSを選ぶというケースが幾度かありました。そしてMOLTSでは粗利(売上−売上原価)を自ら管理する独立採算制のもと働くメンバーの比率が多く、いわば “一人でもやっていける奴ら” が集まっています。
そのため、お問い合わせも多くいただいていますが、そういった案件を受けなくても、各々がすでに十分な案件を抱えている状況。結果として年間の売上総利益が3,000万円に達しているメンバーも多く、もちろんそれを下回るメンバーもいますが、さらにその上をいくメンバーもいます。
そんなMOLTSメンバーも、実のところ入社当初は年収400〜700万円レンジからスタートしていたりします。
そのため、相談を受けたフリーランスの友人へは、MOLTSメンバーがなぜ売上総利益を増やしていけたのかの話をしたのですが、他のフリーランスの方や独立を考えている方の参考になればと思い、少し整理してお話ししていきます。
ただ一点..….大前提として、MOLTSとしてこのように個々人の売上総利益について語ることはほぼないです。結局のところ、自身の収益は「顧客やユーザーに価値を提供した対価」という思考が強いからです。
その前提をもとに、ご覧いただけますと幸いです。
普通のサラリーマンやフリーランスだった人が、いまは一人で粗利3千万円をつくっている
まずはじめに、MOLTSがどういった会社なのかをご説明します。
デジタルマーケティングカンパニー「MOLTS」とは
そもそもMOLTSとはどのような会社かと言うと、マーケティング支援事業を主として展開しているデジタルマーケティングカンパニーです。マーケティングリサーチやマーケティング戦略といった戦略立案から、運用型広告やコンテンツマーケティング、、クリエイティブ制作といった施策実行まで、幅広い領域のプロフェッショナルが集まり、クライアントの成果最大化にとことんこだわった支援を行っています。
そしてマーケティング支援事業のメンバー全員が、「売上−売上原価=売上総利益(粗利)」といった数字の管理・組み立てを自ら行う独立採算制が適応されています。社内売買(メンバー間で案件の受発注が行われる仕組みのこと)の制度はあるものの、「リソースが空いているから」という理由でプロジェクトにアサインされることはありません。
つまり、誰かから案件を与えられるということはなく、個々でどう売上をつくっていくかを考えて行動する必要があります。チームで案件を受ける場合でも、売上をどう分配するか社内交渉を行って決めていきます。
はじめは独立採算制に苦労するメンバーも多い
冒頭で述べた通り、MOLTSメンバーはもともと年収400〜700万円レンジで、入社以前はサラリーマンをしていたり、フリーランスとして働いていたようなメンバーが多く集まっています。
サラリーマンであれば、チーム単位で売上目標などはあるでしょうが、一人ひとりが当たり前に売上・原価をコントロールしていくことはあまりやらないと思います。そのため、自ら数字を組み立てた経験があるメンバーもいますが、多くのメンバーが入社後はじめての「独立採算制」に戸惑い、自ら数字を組み立てていくことに苦労しています。
もちろん、個別に相談をするのは自由ですし、どのように進めるべきかは社内のメンバーが一部サポートをするものの、基本的には自らが主体的に社内外に対してマーケティングやブランディング活動を行い、案件を獲得していかなければなりません。
しかし、そんな彼らも半年ほど頑張ると徐々に仕組み自体に慣れていき、自然と数字の組み立てができるようになります。会社が何かを与えてくれる環境ではないため、一人ひとりが独立している状態に近く、フリーランスチームのような会社がMOLTSなのです。
気づけば売上総利益が増えている
そして私自身もそうですし、他のメンバー含め、みんなが年々売上総利益を増やしています。入社してすぐに3,000万円近くの売上総利益を達成するメンバーもいますが、もともとフリーランスで働いていて、単月の粗利が30〜80万円ほどだったメンバーもMOLTSにジョインしてから2〜3年ほどで、気づけば粗利が3,000万円くらいになっていた、というケースは珍しくありません。
また、案件も気づけば集まるようになり、クライアントの紹介などで引き合いが生まれ、コーポレートサイトに来るお問い合わせを受けずとも自然と案件が入るような状態になっています。
そうなることで、より売上総利益を上げていくメンバーもいれば、逆に下げて新しいチャレンジを行なっていくメンバーがいたりと様々に動いていくようになります。
なぜ彼らは、MOLTSにジョインして売上総利益を増やしていけたのか ―― それはメンバーが個々にパフォーマンスを高め、収益の対価である「顧客やユーザーへの提供価値」を高めていく、MOLTSのカルチャーや仕組みに理由があります。
MOLTSメンバーが3千万円の売上総利益をつくれるようになった5つの理由
それでは、MOLTSメンバーが売上総利益を増やしていける理由として、MOLTSにはどういったカルチャーや仕組みがあるのかをご紹介します。
01. 収益の増加は「パフォーマンス向上の結果」と捉えている
独立採算制で動いていく場合、良いパフォーマンスを出すことで案件が継続したり次の案件に繋がり、さらにそれがクチコミで広まっていく、といったサイクルをいかに生み出すかが重要だと考えています。
仮にそのようなサイクルを考えずに単月の収支だけを見て動いてしまうと、収支が足りないからといった理由で単発の案件を受けてしまったり、クライアントの成果を追わずに目先の利益を優先してしまう可能性があります。
その結果、十分な成果を達成できず、クライアントと信頼関係も築くことが出来なくなる他、さらなる単価交渉や案件の紹介も生まれません。また、案件獲得のために常に動き続ける必要があり、余計に営業コストがかかってしまうので、自身のパフォーマンスを高める動きがよりしづらくなっていきます。
もちろん稼ぐことは当たり前です。しかし、どういった視点を持つかがポイントで、短期的な視点ではなく、長期的な視点を持つこと。たとえば単発で3,000万円を目指すのと、2〜3年かけて継続的に利益3,000万円を出せる状態を目指していくのとでは、動き方は変わってきます。
つまり独立採算制というのは、いわば “一人事業会社” のようなもので、事業を継続させるためには、そうした長期的な視点を持って動くことが重要だと考えています。
そして大前提として、売上総利益を増やしているメンバーはみな「収益を上げるために」という視点で動いていません。
長期的な視野を持ち、パフォーマンスを向上させていった結果、収益が自然と増えていっているだけで、より成果を達成するために、みなパフォーマンスを高めようと動いているというのが、粗利3,000万円をつくれるようになる理由の一つです。
02. 納品物ベースではなく、成果ベースで案件を組み立てている
では、個々がどのようにパフォーマンスを高めていっているのか、その理由の一つに、案件の進め方に特徴があると思っています。というのも、MOLTSでは「クライアントへ提供するのは、納品物ではなく成果である」という考えのもと、案件を組み立てるようにしています。
例えば、お問い合わせ等のコンバージョンを増やすために、コンテンツマーケティングを展開していきたいという相談を受けたとしましょう。そのときに、最終的な納品物がコンテンツであっても、MOLTSとして目指すのは「いかにコンバージョンを増やすか」ということです。そして “コンテンツ制作の案件” という捉え方ではなく、 “コンバージョンを増やすためのプロジェクト” として捉え、案件を組み立てていきます。
そのため、コンテンツマーケティングの相談を受けても、コンテンツ制作だけでなく、サイト改修を行ったり、広告施策を提案したりと、様々な手段で成果達成のために求められることを提案・実行していきます。
こうした単発ではなくプロジェクト化した案件は、途中で抜けることはできませんし、やる範囲も広く、納品物ベースの進め方よりも責任感が重くなりますから、「成果を達成できなかったらどうしよう」と毎回胃をキリキリさせながら進めています。
しかし、そういった環境で成果を出すために考え行動しているからこそ、メンバーは成長していき、高いパフォーマンスを出せるようになります。
そして成果の達成ができれば、さらなる高い目標を目指したプロジェクトがスタートするなど、案件が継続していきますし、パフォーマンスが向上するからこそ、単価交渉やさらなる案件の獲得へと繋がっていきます。
03. 達成しなければならない、強制力のある数字がプレッシャーとして働く
対クライアントの要素だけでなく、内部要因としてもパフォーマンスを高めていく環境がMOLTSにはあります。それは、独立採算制の仕組みで働くメンバーに課されるコミットラインの存在です。
MOLTSでは、メンバーの給与を決めるのはメンバー自身です。そして自身の給与額面に対して、最低ここまでは売上総利益をつくろうというコミットラインが一人ひとりに自動で設定されています。そしてコミットラインを越えたらインセンティブが支給されますし、コミットラインを達成せずとも固定給は支払われます。
こうした仕組みを持つ企業はそう珍しくないかもしれません。しかし、MOLTSではさらに、日々の業績から個々の給与に至るまで、役員含めた全従業員の数字が開示されています。
つまり、コミットラインを達成しなくても給与は支払われるものの、その状態が全員に開示されており、しかも多くのメンバーはコミットラインを大幅に達成している状況であるため、コミットラインを達成していないメンバーにとっては相当なプレッシャーを感じる環境だと思います。
しかし、そのプレッシャーが最初の殻を破るための良いキッカケになっているとも感じています。たとえばフリーランスの方で、単月売上100万円を1年後に200万円にしようと思っても、誰かから強制されるわけはなく、何もプレッシャーを感じなければ達成することは難しいはずです。
つまり、自分が定める、かつ強制力のある数字を課せられているからこそ、「その数字を達成しなければならない」というプレッシャーが働きます。
それは日々の食事やトレーニングを管理してくれるパーソナルジムが存在しているのと同じように、他のメンバーから見られ、達成しなければいけないというプレッシャーがあることで、はじめは大変でもそれがスタンダードになっていき、コミットラインを余裕で達成できるパフォーマンスにまで高めていくことができるのです。
04. ピアエフェクトを与えてくれる環境がある
人の心理状況には、ストレスのない居心地の良い「コンフォートゾーン」、不安を感じ、適応するための努力を必要とする「ラーニングゾーン」、そしてストレス過多で恐怖を感じる「パニックゾーン」の3つがあると言われています。
そして売上総利益3,000万円というのは、もともとフリーランスで単月粗利が30〜80万円レンジのメンバーが数年かけて目指すのであれば、コミットラインを達成するだけでなく、コンフォートゾーンから脱してラーニングゾーンへと入り、さらに高みを目指していかなければ達成できない数字です。
しかし、コミットラインを達成すれば何も言われませんから、「これでいいんだ」とコンフォートゾーンに入ってしまうこともあります。もちろん、そこに居続けることは悪いことではありませんが、MOLTSではコンフォートゾーンから抜け出し、自然とラーニングゾーンに入って、より高みを目指していける環境があると思っています。
それは、お互いに刺激し合える仲間や環境があるからです。ピアエフェクト(ピア効果)とも言われたりしますが、同じ視座の高さを持った仲間たちがMOLTSには集まり、お互いに切磋琢磨することでモチベーションが高まり、ラーニングゾーンに自然と身を置くことができます。
もしこれが一人だったら、コンフォートゾーンから抜け出そうとすると自ら奮起して挑戦し続ける必要がありますが、どこかで心が折れてしまうこともあると思います。しかし、「あいつが頑張ってるから自分も頑張ろう」と思える仲間が身近にいる環境であれば、仲間の存在が心の支えにもなるでしょうし、自然とより高みを目指した行動が生まれていくのだと感じています。
独立採算制でフリーランス集団のような会社でありながらも、そうした仲間がいることがMOLTSの良さであり、自らのパフォーマンスを高めていける理由でもあるのです。
05. 自分のパフォーマンスを高める案件に絞っている
クライアントの成果にコミットし、自らのパフォーマンスを自然と高めていく環境に身を置くことでどうなるかと言うと、自分のもとに集まる案件が増えていきます。
それは成果を達成することでクライアントやパートナー企業らと信頼関係を築くことができ、別の案件の相談をもらったり、さらにクライアントが他の部署や別のクライアントを紹介してくれたり、パートナー企業がまた別の案件に誘ってくれたりと、需要が高まっていくからです。
需要が高まっていくと、そこから案件を取捨選択できる状態になります。そして、それが非常に重要なポイントで、単価交渉ができることはもちろん、自らのパフォーマンスを高める案件に絞って受注することができるようになるのです。
その結果、さらに自身のパフォーマンスは向上し、より自身の需要が高まり、より単価を高めていくといった動きが取れるようになっていくのです。
おわりに:時間をかけて真摯に取り組み続けた結果でしかない
そもそも売上総利益3,000万円をつくるみたいな話は、単価交渉をどう進めるかなどのテクニック論になりがちですが、MOLTSメンバーが実践しているのは、ただただ成果ベースで仕事に取り組み、自らのパフォーマンスを高めていっているということだけです。
今月これをやれば売上がこれだけ上がるといった話ではなく、時間をかけて真摯に取り組んでいった結果でしかありません。しかし、その真摯に取り組み続けることが難しく、どうしても目先の利益を求めたり、コンフォートゾーンに入った仕事の進め方をしてしまうこともあるでしょう。
コンフォートゾーンにいることが悪いことではありませんし、私は「自分は自分」と思っているので、他人に干渉するのもナンセンスなことだと思っています。どう生きようがその人の自由であって、それは会社経営も同じです。
しかし、「いまの状況から抜け出してより高みを目指していきたい」と思われている方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しく思います。