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未来電子の社員から入社にまつわるオモシロ話を聞いていくブログシリーズ。今回はなぜか京大院を中退してやってきた斉藤くんのお話です。変わった教育を受けて学歴王者になったのに、なぜ未来電子のような誰も知らないただのベンチャー企業へやってきたのでしょうか?
【話のながれ】
- 京大生をつくった"変わった"教育
- 京大院では抗がん剤の研究
- 学歴王者なのに就活は「ESないところ」
- 暇つぶしのインターンからまさかの入社
- 学生が企業へ「首を突っ込める」社会に
■ 京大生をつくった"変わった"教育
幼稚園のころ、5歳ぐらいのときにそろばんをやり始め、小1から小学校で習うすべての漢字を「読み」だけ徹底的に覚えさせられ、小3のときには塾で中3社会の夏期講習みたいなものを半ば無理やり受けさせられました。そこでいろんな知識を入れられた上で、11歳のときに今度は日商簿記の3級と2級を取るために資格の大原に入れられて、試験を受けて合格して、そして今度は何やる?ってなったときに、12歳で宅建主任者の資格を取らされるという形で、勉強に関しては大幅に飛び級してきたという、正直かなり変わった教育を受けてきました(笑)
中高は普通の公立に進学して、京都大学を受験しました。もちろん受験勉強はかなりやりましたが、この変わった教育のおかげか、正直なところあまり難なく受験には合格することができました。アカデミックなことは自然と得意になっていたので、そのまま京都大学院まで進学することになりました。
■ 京大院では抗がん剤の研究
大学院では農学部というところで、抗がん剤の研究をしていました。研究内容を簡単に言うと、植物とか動物の体の中には、実はガンに効く物質ってものがあるんですね。ただ、それをそのまま人に投与したらいいのかっていうとそういうわけでもなくて、いろんな副作用が絶対同時に起こってきます。じゃあ、「その化合物の構造を少し簡単にしてあげることで、そういう副作用をなくして、抗がん作用だけを持っている物質を作れるのではないか?」ということで、化合物の構造を簡単にするという研究をしていました。・・・簡単に言えてないですね(笑)
結構がっつり研究はしていたんですが、研究職でそのまま生きていこうとはなりませんでした。なぜかというと、モノに興味がなかったんです。将来お仕事でお金を稼ぐとなったときに、モノを作って、お金を稼ぐというところに結局あまり惹かれなかったんですね。もっと人の気持ちが動くときに、対価としてお金が発生する。そういうことに携わる方が面白そうだなと思ったんです。そこでこのまま研究を続けていくのは向いてなさそうだなと感じて、就活をすることにしました。
■ 学歴王者なのに就活は「ESないところ」
自分でいうのもなんですが、学歴としては最大級じゃないですか。だからエントリーシートとか、最初の方の面接とかは絶対に通るんです。でも、説明会とかに行きながらエントリーシートを書くってなった段階で、送料がかかることを知りました。郵便局で送料が1枚200円とか300円とかかかるってなって。郵便局へエントリーシートを持って行ったタイミングで、「あ、もうESとか書く企業やめよう。」ってなりました(笑)大手は絶対ES書かないとダメなので、大手は結局受けなかったですね。中小やベンチャーを中心に見ていて、メーカーやイケイケベンチャー不動産、あとは病院の先生ではなくて病院の経営をする経営管理職など、軸もなくバラバラと内定をいただきました。やりたいこともなかったので、面白そうなところ、月並みですが「成長できそうなところ」に行こうかなという感じで当時は考えていましたね。
■ 暇つぶしのインターンからまさかの入社
元々はメーカーへ入社するつもりでした。入社すると決めたタイミングで、実は大学院を中退しています。その理由は、「はよ働きたい!」と思ったからです。早くビジネスの世界に飛び込みたくなって6月くらいに大学院をやめた結果、次の4月まで1年くらい暇になったんですね。そこでたまたま友達に紹介を受けた長期インターン、まあそれが未来電子だったんですけど、そこで力つくならつくで、つかないならつかないでいいから、とりあえずまあ暇つぶしにやるか!っていうので7月からインターンとして入社して、そのままなぜか今も働いちゃってるという状況です(笑)
入社を決めたのはシンプルに人がいい、っていうところなんですけど、「実際に入社したからこそ、自分のやれることが確実にわかる」っていうことも理由の1つです。がっつりコミットすれば、インターンでもガンガン裁量は与えてもらえます。そういう裁量を持った状態でコミットするうちに、「このままもっと高みを目指して頑張りたい!」という気持ちになっていきました。働くうちに、入社したらどんな仕事を任せられるのか想像できる状態になっていたんですね。元の内定先も裁量はもらえるってお話はいただいてたんですけど、ここなら確実に裁量を持って仕事できることが実感を持ってわかり切ってたので。内定を丁重にお断りして、インターンからそのまま入社することになりました。
■ 学生が企業へ「首を突っ込める」社会に
入社って自分自身を1つの企業に投資するっていう見方もできるじゃないですか。そういう意味で、無名スタートアップへの投資は結構リスクもあるんですけど。それでも投資したいと思えるのは、いま進めている新規事業が「歪んだ社会を元に戻してくれる」と感じているからです。これは僕が入社した経緯とも繋がっています。
最近考えてることなんですが、GOuniteって実はなにも新しくないと思ってて。普通に学生が会社の中、生の現場を見せてもらうってただそれだけのサービス。それは本来、当たり前のインターンの形です。でもそんな当たり前が、当たり前じゃなくて歪んでしまっているのが現状だと思うんです。確かに40人とかを一気に集めて会議室でグループディスカッションとかをさせて、そこから引き抜く方が手っ取り早いとは思います。でも一方で学生の目線で考えると、会議室を見たって会社なんて何もわからないじゃないですか。会社を本質的にまったく見せないまま入社させたら、ミスマッチするのはむしろ当然。この歪んだ現状を自然な形に戻したいっていう想いがあります。
結局自分が未来電子に入った経緯もここに繋がっていて、未来電子なんていまは全然、ちっちゃい会社で、当然ほとんどの人はまったく知らない。でも1回首を突っ込んでみたら、「この会社なかなかオモロイぞ!」ってなるんですよね。未来電子には元々首を突っ込ませてもらえる環境があるからそれが実現できてますけど、他の企業だとその仕組みがあまり成り立っていないというか、そういう発想になっていません。他の企業でも首を突っ込ませてもらえる環境があれば、学生が「意外とオモロイやん!」ってなって、評価される可能性もあるんじゃないか、っていうのが自分が未来電子へ入社した経緯から感じるところです。
学生と企業の関わりが自然な形に戻れば、完全ではないにしても、企業への評価はもっと公平にできる。有名企業だとかそういう評価基準ではなくて、学生に時間を投資してくれる企業がちゃんと評価されて、人気企業になるというパラダイムシフトを起こせるんじゃないかと思っています。学生目線では、最近多くなっている「やりたいことがない」と悩む学生は少なくなっていくと思います。やっぱり何もやってない中でやりたいことがないのは当たり前のことなので、GOuniteで自由に企業で経験させてもらえる環境が整えば、行動しないまま「やりたいことがない・・・」と閉塞感を感じてしまう学生はどんどんいなくなっていくという未来は見えています。