―ごあいさつ
2026年2月に入社した中冨 蔵です。
現在は、今年7月に発足した「MAL準備室」にて、多言語医療アクセス支援サービス「mediPhone Assistance Line(MAL)」のマネージャーとして、営業と既存案件のカスタマーサクセス(CS)業務に携わっています。
入社時には、半年後に新しい事業部門の立ち上げに関わっているとは想像していませんでした。事業や社会の変化に合わせて、組織の形も一人ひとりの役割もスピーディーに変わっていく。そんな環境の中で、現在はMALを社会に広げるための取り組みを始めています。
※mediPhone Assistance Line(MAL)とは
MALは、日本で働く外国人従業員や大学で学ぶ留学生などが、怪我や病気で困ったときに、安心して医療機関を受診できるよう支援するサービスです。
母国語での受診前相談から、症状や希望に応じた医療機関の案内・予約、受診時の医療通訳までを一貫して提供しています。
▼サービス概要はこちら
https://mediphone.jp/assist/
―自衛隊とリクルートでのキャリア
私のキャリアは、少し特殊かもしれません。
高校卒業後、陸上自衛隊に入隊し、第一空挺団で勤務しました。「身体を動かす仕事が自分に合っている」「誰かの役に立つ仕事がしたい」という思いから選んだ道です。
厳しい環境にも順応できていましたが、3年ほど経った頃、「自分の可能性を、別の領域でも試してみたい」と考えるようになりました。そこで、人と向き合い、自分自身の力で成果を生み出す営業職に挑戦することを決意し、2002年にリクルートへ転職しました。
リクルートでは、「顧客に向き合ううえで、学歴も年齢も性別も関係ない」ということを実感しました。社内外でさまざまなバックグラウンドや価値観を持つ人と出会い、国籍や属性によって人を分けるのではなく、一人ひとりと真摯に向き合うことの大切さを学びました。
私は、「多様性」という言葉をあえて掲げること自体に、どこか人を分類しているような感覚を覚えることがあります。本来のダイバーシティとは、特別に意識してつくるものではなく、目の前の一人ひとりと丁寧に向き合った結果として、自然に存在するものではないかと考えています。
また、リクルート時代には、組織マネジメントやメンバー育成を通じて、働く人の健康と組織の成果との関係を考えるようになりました。
「仕事は楽ではないけれど、楽しめるものであるべきだ」という考えのもとでチームの立て直しに取り組み、働く人が健康で、前向きに仕事を楽しめる環境を整えることが、結果として組織の成果につながることを実感しました。
この経験は、私が人材や組織の面白さに目覚めると同時に、「働く人の健康を支える仕組み」に関心を持つ原点にもなっています。
―メディフォンとの出会い・入社のきっかけ
その後、マーケティングリサーチ企業のクロス・マーケティングで、新卒社員や未経験者の育成に携わりました。その後、ベンチャー・スタートアップ企業の制度設計や組織づくりを支援する事業で独立しました。
さまざまな企業を支援する中で目にしたのは、事業や組織の成長に対して、労務制度や従業員の健康を支える仕組みが追いついていないという現実でした。
現場で働く人の健康が後回しになってしまう状況を何度も目にし、「働く人の健康を支える基盤」の重要性を強く意識するようになりました。
そのような中、メディフォンCOOの山口さんから声をかけてもらい、人事・労務・産業保健領域の実務者が集まるコミュニティ「サンケンラボ」の立ち上げに業務委託として関わるようになりました。

▲サンケンラボのセミナー準備MTG時の様子
サンケンラボでは、一方的に情報を伝えるセミナーではなく、企業や立場を超えて現場の課題を共有し、対話を通じて実践的な知見を持ち帰る場づくりに取り組んでいます。
▼イベントレポートのプレスリリースはこちら
【イベント開催レポート】第2回 人事労務コミュニティ(サンケンラボ)MeetUpを開催
https://mediphone.co.jp/news/notice/2026/03/5357/
その活動を通じて、産業保健や労務の現場が抱える課題を知るとともに、単にプロダクトを販売するのではなく、医療や健康に関する社会課題へ真摯に向き合うメディフォンの姿勢に触れました。
自分自身がこれまで経験してきた営業、マーケティング、組織マネジメントを、働く人や日本で暮らす人の健康を支える事業に生かしたい。そう考え、メディフォンへの入社を決めました。
―入社半年で、新しい事業の立ち上げへ
入社して半年経った頃、MALの事業化と成長を担う準備室が発足し、私はそのマネージャーを務めることになりました。
mediment事業の担当から、外国人従業員や留学生の医療アクセスを支援する事業の本格的な立ち上げへ。短期間で担当する領域が広がったこと、スピードに最初は驚きもありました。
ただ、社会や顧客にとって必要なテーマに対して、組織も人も柔軟に動いていく。このスピード感こそ、メディフォンで働く面白さの一つだと感じています。
もちろん、異動のように「新しい部署へ移って、用意された業務を引き継ぐ」というものではありません。
誰に、どのような価値を届けるのか。どのような企業や大学に必要とされるのか。サービスを導入した後、どのように利用者へ認知してもらうのか。利用をためらう人に、どのようなタイミングで相談先を示すのか。
事業を広げるための営業活動だけではなく、サービスの価値や提供方法、利用されるまでの導線も含めて、これから設計していく必要があります。
正解が決まっていないからこそ、自分たちで仮説を立て、動き、顧客や利用者から学びながら事業をつくっていく。そのプロセスに、現在進行形で関わっています。
―メディフォンが大切にする5つのバリューの中で、最も共感・コミットしているものとその理由
メディフォンが大切にする5つのバリューの中で、私が最も共感しているのが、「『これまで』より『これから』」です。
これまでの経験や成功体験は大切です。しかし、過去の方法に固執していては、変化する顧客の課題や社会の要請に応えることはできません。
mediment事業では、従来の一方通行型のオンラインセミナーだけではなく、参加者同士が対話し、実践的な知見を持ち帰るコミュニティ型の施策へ挑戦しました。
MAL準備室でも、既存のサービスをそのまま販売するだけではなく、外国人従業員や留学生、その方々を支える企業や大学が抱える課題を改めて捉え直し、より利用しやすい仕組みにしていく必要があります。
社会により大きな価値を提供するために、これまでの前提を疑い、自分自身も変化し続ける。
入社後半年で担当事業も役割も大きく変化した今、このバリューは単なる言葉ではなく、メディフォンの仕事の進め方そのものだと感じています。
―これから挑戦したいこと
先日参加したヘルスプロモーションや健康教育に関する学会でも、外国人従業員や留学生が医療にアクセスする際の課題は、単なる「言語の壁」だけではないと改めて実感しました。
体調に不安があっても、どこに相談すればよいか分からない。職場や学校に相談してよいか判断できない。受診の方法や流れが分からず、行動に移せない。
こうした複数の不安が重なることで、受診をためらったり、不調を我慢してしまったりする実態があることに、本質的な課題を感じています。
だからこそ、これからはMALを通じて、相談先を分かりやすく示すこと、母国語で相談できる安心感を提供すること、そして医療機関の予約から受診時の通訳まで、一貫して支援することに取り組んでいきたいです。
同時に、サービスを用意するだけでは十分ではありません。
企業や大学と連携し、体調に不安を感じたときに「ここへ相談してよい」と思える環境をつくること。必要な人に必要なタイミングでサービスの存在を知ってもらうこと。利用者が安心して相談できる運用を整えることも、MALの重要な役割だと考えています。
日本で暮らす誰もが、言語や文化の違いを理由に、必要な医療を諦めたり、不調を我慢したりしなくてよい環境をつくる。
そのためのセーフティーネットとしてMALを広く社会に届け、当たり前の仕組みとして根付かせることが、私の挑戦です。

▲全社MTGでスピーチする様子
―さいごに
メディフォンは、プロダクトもオペレーションも組織も、すべてが完成された会社ではありません。
ただし、これは単に「整っていない」という意味ではありません。
一人ひとりが目の前の課題を自分ごととして捉え、必要な仕組みを提案し、自分たちの手でつくっていける余白があるということです。
私自身も、入社半年後にはMAL準備室の立ち上げに関わっています。役割の変化は速く、担当領域も広いため、決して楽な環境ではありません。
一方で、年次や過去の担当にかかわらず、必要なテーマに手を挙げ、事業づくりの中心に入る機会があります。
メディフォンには、目の前の売上や業務だけではなく、その先にいる人の命や健康、安心に真摯に向き合う仲間がいます。議論の中で意見が分かれることはあっても、最終的な判断の軸が「社会や利用者にとって何が必要か」に向いている点は、この会社の大きな魅力です。
社会にまだ十分に存在していない仕組みを、自分たちの手で形にしていく。変化を待つのではなく、自ら変化をつくる。
そんなスタートアップの環境を楽しみながら、「どんな人でも日本で安心して過ごせる社会」の実現に、一緒に挑戦してくれる仲間が増えたらうれしく思います。