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今回は、貴重な「介護施設の栄養士業務体験」のレポートです。
入社1年目の冬に事業推進の部署ローテーションで「栄養士業務をもっと深く知るために、追加で現場体験をさせてください!」と上司に直談判。念願叶って、2つの介護施設での栄養士業務体験を実現できました!
この記事では、介護施設の栄養士の業務内容や、学んだこと、発見した課題など盛りだくさんの内容をお送りいたします!現場主義を掲げるメディクルードならではの体験記となっていますので、就職を考える学生の皆さんにとって、少しでも入社後の業務イメージにつながると嬉しいです!
1)自己紹介
2)「栄養士」体験
2-1) 行ったところ&何をしたのか
2-2)行徳翔裕園でやったこと、学んだこと
2-3)横濱かなざわ翔裕園でやったこと、学んだこと
2-4)学びのまとめ
3)発見した課題と今後の展望
3-1)発見した課題
3-2)今後の展望
兵庫県出身。大阪公立大学で管理栄養士資格取得後、大学院へ進学。「食を通してより多くの人の幸せに貢献したい!」という想いで就活を進める中、食にも深く関わる医療・介護・教育の領域で事業を展開していることや利他を大切にする社風に惹かれメディクルードへ入社を決意。
入社から半年間は、介護施設のPR動画制作や、介護現場向けの食事研修資料の作成など、多岐にわたる業務を経験。その後の部署ローテーションでは、介護領域の研修チームに所属し、資料作成・研修運営に加え、管理栄養士との意見交換や業務改善企画にも挑戦中です(2025年3月時点)。
現場の声に耳を傾け、「食」でできる支援を広げるべく、現在も日々奮闘しています。
好きなもの / 趣味:ハイキュー、ヨルシカ、カフェ巡り
部署ローテーションの一環で、2か所の介護施設にて栄養士業務を体験しました。4日間は「行徳翔裕園」、2日間は「横濱かなざわ翔裕園」でお世話になりました。
行徳翔裕園では、イベント食を中心に体験。試作やメニュー表作成、買い出し、調理など、企画から提供まで一連の流れを実践しました。ご利用者さんに“食の楽しみ”を届ける工夫が随所に見られ、栄養士の創造力が活かされる現場でした。
一方、横濱かなざわ翔裕園では、日々の業務フローを体験。食札チェック、検食、ミールラウンド、メニュー作成、カンファレンス見学など、基本業務の一つひとつに丁寧に向き合う姿勢を学びました。
👆行徳翔裕園のフロアイベント(ライブパスタ)の様子です♪ご利用者さんの目の前でパスタを調理して提供しました!
行徳翔裕園では、日々の献立作成は給食委託会社が担っており、施設の管理栄養士はイベント食の企画・提供に力を入れているのが特徴です。
私もイベント食に携わり、試作では味だけでなく、嚥下機能が低下している方にも安全に提供できるかを重視し、料理の硬さや喉ごし、残留感に配慮しながら分量の調整を行ないました。
イベント当日は、スーパーでの買い出しから仕込み、調理までの一連の業務を体験。「ご利用者さんに楽しんでもらいたい」「毎日でもやりたい」という管理栄養士さんの熱い想いが印象的で、料理のクオリティだけでなく、シェフの制服まで用意する細やかなこだわりにも驚きました。
また、ご利用者さんと直接関わる大切さや、周りを巻き込むコミュニケーション力の重要性を実感しました。施設の管理栄養士は1〜2名体制が基本で、一人で業務を完結するのは難しく、配膳や厨房利用時などには他職員や厨房スタッフとの協力が不可欠です。イベント食の成功にも、周囲を巻き込む力が求められます。
行徳翔裕園の管理栄養士さんは、高いコミュニケーション力と行動力を活かして、地域の八百屋さんを巻き込んだ“地産地消”をテーマにしたイベントを積極的に企画されていました。その姿を間近で拝見し、施設の内外を問わず多様な人々と連携しながら取り組むことが、栄養士としての業務をより広く・深くしていくのだと学びました。
横濱かなざわ翔裕園では、1日の栄養士業務の流れをそのまま体験させていただき、実務を深く理解する貴重な機会となりました。
朝・昼・夕の食札チェック、検食、ミールラウンド、メニュー表作成、カンファレンス見学など、日常業務を通して栄養士の基本業務の一連の流れを学びました。
空いた時間にはイベント食の試作にも取り組み、日常業務の合間でも「楽しみのある食」を追求する姿勢に感銘を受けました。
特に印象的だったのは、カンファレンスでの多職種連携の場面です。看護師、介護士、リハビリ職などが一丸となって、ご利用者さんの状態を確認し、最適なケア計画を立てている様子を目の当たりにし、チーム連携の大切さを実感しました。
また、栄養アセスメントや体重管理については、方法を教えていただく中で、食事の喫食量や体重の変化など、どのようにご利用者の状態を多面的に把握・管理しているのかを学びました。単に“食べる量”だけでなく、食事環境・体調・メンタル面なども含めて栄養状態を捉える必要があるという、トータルな視点の重要性を深く理解することができました。
現場に赴いたからこそ学べたことが多かったと思います。この体験を通して、現場主義の大切さを再認識しました。
朝昼夕の食事チェックやミールラウンドを通して、ご利用者に合った食事提供の大切さを感じることができたことに加え、イベント食では、厨房や職員との連携、そして周りを巻き込むためのコミュニケーションの大切さも学びました。
今回の実習を通して、管理栄養士の業務の最大の目的は、「ご利用者に食事を安全に、楽しく、おいしく召し上がっていただくこと」であると実感しました。
具体的には、「安全に」食事を提供するために、ミールラウンドや食札チェック、カンファレンスを通じてご利用者の状態を把握し、適切な対応を行ないます。
「楽しく」食事をしていただくためには、イベント食の企画や季節感のある献立作成を通して、食事に対する楽しみや食べる意欲を高める工夫が求められます。
また、「おいしく」食べていただくためには、検食や調理師との連携、嗜好調査を通じて、ご利用者の好みに合った食事を提供することが大切です。
この実習を通じて、管理栄養士の仕事は栄養管理にとどまらず、現場での実践力や利用者への細やかな配慮が求められる、非常に多面的な職種であることを学ぶことができました。
👆行徳翔裕園のフロアイベントで調理したパスタをご利用者さんと一緒にいただきました♪
今回の実習を通して、常勤の管理栄養士が献立作成まで担う場合、その業務が全体の1/3以上を占める負担になっていることを知りました。加えて、イベント食の準備は日常業務以上に手間と工夫が求められます。
特に大規模なイベントでは、限られた予算内で見栄えのするメニューを考える必要があったり、厨房の人手不足を補うために管理栄養士自らが調理に入ることもあると伺いました。イベント食を成功させるには、事前の計画、厨房スタッフとの連携、他職種との調整が不可欠です。
また、管理栄養士の方々との対話の中で、栄養士同士の施設間のつながりが弱い部分があることに気付き、違和感を持ちました。エリアやブロック内の連携は進みつつありますが、ブロックを越えた情報共有はまだ限定的で、非常食の管理やイベント食、献立の工夫も、各施設が独自で対応しているのが現状です。
今回、自分自身もイベント食に関わらせていただいた中で、「このクオリティが一施設内でとどまっているのはもったいない!」と強く感じました。Genki Groupというスケールメリットを活かし、施設間でアイデアや工夫を共有する仕組みづくりができれば、より良い取り組みが全体に広がるはずです。
今後ますます深刻化が予想される人手不足や食費の高騰。こうした状況に対し、給食システムの見直しや管理栄養士同士の連携強化によって、スケールメリットを活かした取り組みを進める必要性を強く感じています。
現在私は、「現場で本当に求められている情報とは何か?」という視点を出発点に、イベント食に関する情報共有の基盤づくりに取り組んでいます。各施設で培われた工夫や知見をオープンにし、共有し合うことで、より質の高い食事提供と現場支援につなげていくことが目標です。
これからも、現場との橋渡し役としてのスキルを磨きながら、管理栄養士の力がより発揮される環境づくりを目指していきたいと思います。
今回は、『【新卒1年目】「食で人をつなぐ」現場体験』というテーマで、「介護施設の栄養士業務」の体験レポートをお届けしました!
現場に足を運び、イベント食の企画や多職種との連携を経験する中で、「食」が人の心やつながりに深く関わっていることを実感しました。
今後、現場との橋渡し役としてもっと価値を発揮していきたいです!
それでは、次回のWantedly記事もどうぞお楽しみに!
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