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*この記事は2023年4月に掲載されたものです
私たちは「まるごと人事」というRPOサービスを軸にベンチャー企業の成長を支援するサービスを展開しており、2023年4月には社員が150名を超え、今後もさらなる拡大を目指しています。
社員が100名を超えた2022年4月から組織としても、事業を取り巻く環境としても大きな変化があり、多くの施策を実行してきた1年でした。
今回は弊社取締役の櫛引のインタビューをお届けします。前回インタビュー時から1年の間の取り組みや、マルゴトがこれから目指したい会社としての在り方まで、幅広く話を聞きました。
前回のインタビューはこちら!
https://www.wantedly.com/companies/marugoto/post_articles/494071
100名を超え、新たに生じた課題。経営層の想いを改めて伝える必要性があると実感した
ーー前回のインタビューから1年経ちますが、この1年は主にどのようなことに取り組まれてきましたか?
新しい社員が日々入社してくれる中でも、サービスのクオリティをしっかりと担保した上で提供し続けることに取り組んできた1年だったと感じています。組織の拡大に伴って既存メンバーのミッションも変わって、5人ほどの部下を抱えていたメンバーはMGRとして30人ほどのチームを持つようになったり、ずっとプレイヤーとして仕事していたメンバーが部下を持つようになったり。既存メンバーが未経験ながらもマネジメントに挑戦している様子が多く見られたのが印象的でした。
ーー1年の間に組織としてぶつかった壁や課題に感じたことは?
組織を拡大していく中で、無理をしてしまうメンバーが出てきてしまったことは課題でもあり、反省でもありました。経営方針として数値的な目標を置いている中で、数字の達成を目指して無理して頑張りすぎてしまうメンバーが出てきてしまいました。
経営陣としては目標は置いているものの、無理はしないでほしいと伝えるようにしてはいたのですが、社員も増えている分、現場まで届けきれていませんでした。こういった背景もあり、ストレスを抱える社員が増えていたのが事実としてあります。
組織が拡大するに連れて、我々経営層がメンバー1人1人の動きを追いきれなくなったこともあり、
知らないところで社員が無理をしてしまうといった本意ではないことが起こっていた。この1年の間に新たに出てきた壁でした。
ーー組織が拡大した分、上からのメッセージが違う受け止められ方をしたのですね。解決のために、どのように取り組んできましたか?
期の途中で売上目標を見直したことと、経営層の考えていることを改めて共有するための場を意識して設けました。社員が無理するくらいなら、今の目標を達成する必要はないと考え、一度リセットしました。一度掲げた目標を見直すのですから、これは大きな軌道修正でしたね。
そして3ヶ月に一度の全社MTGの場で私や代表が考えていることを、しっかりと時間をかけて説明する場を設けました。「無理をして体を壊してまで目標達成をする必要はない。マルゴトは顧客だけでなく、社員の理想も実現したい」と経営側の想いを伝えることで、改めて会社としての考え方を示すことに注力しました。
ーー売上目標を見直すことは会社としても珍しいことだと思うのですが、そのような意思決定ができる理由を聞かせてもらえますか?
マルゴトが上場を目指して会社経営をしていないことが大きいですね。仮に売上目標が未達成だったとしても会社に大きな損失があるわけではないので。上場を目指す場合は事業計画に沿って会社を運営して、株主に対して成果を証明しなければなりませんが、マルゴトの株主は代表の今だけなのでその必要がありません。
私と代表の考えとして「事業拡大=社員の幸せ」が根底にあるので、無理をしてしまう社員がいるのなら、目標を見直して、社員が楽しく働ける方針に変えたい。このような考えで見直しを決めました。
実際に体制の変化も大きくありましたが、今は経営の原点に立ち返って組織体制を強化できていると感じています。
長年培ってきたノウハウと妥協のない採用を続けたことが、マルゴトが選ばれるRPOに成長した理由
ーー現在のマルゴトはどのフェーズに立っていると思いますか?
ベンチャー・スタートアップ界隈に特化したRPOの中では、1位か2位を争うほどに認知度が高くなったと感じています。
社員も150名を超えたことで、業界内での会社の規模としても大きな部類に入ってきていますね。このペースで成長を続けていけば、この事業領域のトッププレイヤーになれると思っているので、引き続きその座を目指していきたいです。
ーー参入障壁が低く競合が多いRPO業界で、なぜマルゴトは選ばれていると思いますか?
サービスのクオリティの高さがマルゴトが選ばれる1番の理由だと思います。
RPO業界は参入しやすい領域でもあるのですが、利益を出すビジネスモデルの構築が難しかったり、採用スキルのある人が属人化してしまうことでサービスの質が偏ってしまうなど、継続したサービスの提供が難しい側面があります。
その点マルゴトの主要事業である「まるごと人事」は5年以上の歴史もあり、失敗から学んできたことや、培ってきたノウハウがあります。
また、人事のプロとして活躍できる人材の採用に力を注ぎ続けることで、社員が増えてもクオリティを維持して事業を展開できています。紆余曲折を経ながらも社員とお客様のためのサービスを追求し続けているからこそ、多くの企業様に選んでいただけていると思っています。
ーー今後も採用は売り手市場が続くと予想されていますが、マルゴトはどのような立ち位置を担っていきたいですか?
サービス開始当初からブレずに掲げていることですが、スタートアップ・ベンチャー企業に特化したRPOとして、満足度・品質ともにナンバーワンになりたいと思っています。
現時点でもその目標にはかなり近づけていると感じているので、いずれは大手企業からも選ばれるRPOを目指してサービスの拡大を続けたいですね。
ベンチャー企業と大手企業ではRPOに求めていることも変わってくるので、企業の規模感にあったプランを作っていこうと模索しています。
IPOは社員が幸せになれるなら。社員に還元し続けられる会社でありたい
ーー現在はIPOを目指さない方針を掲げていますが、将来的に目指す考えはありますか?
現在は考えていませんが、将来的にIPOを目指す可能性はあると思います。会社としての基盤も固まって、利益も継続して出せている中で、やりたいこともやり切れている状況になったら検討することにはなりますね。やはり上場していると社会的な信用が上がるし、上場しているからこそできる新しい取引もあるので、手段としての上場はありだと考えています。
ただし、上場する場合は社員にメリットを提示できると確信が持てたらと決めています。
上場することでスピーディーな意思決定やサービス構築にとって必要な意思決定ができないような状態は望ましくないので、慎重に見極めていくつもりです。
ーーマルゴトが社員を大事にし続ける会社を実現したい理由を教えてください。
会社にとって、社員が1番の理解者であり功労者であると考えているからです。
今の会社があるのは、社員が日々頑張ってくれているからであって、経営をしていく中でも、そのことを忘れてはいけないと思っています。1日8時間という決して短くはない時間を会社の事業の貢献のために使ってくれているのだから、まずは社員に還元したい。仕事を通じて幸せになってほしい。これまでもこれからも、大事にしていきたい考え方です。
ーーマルゴトが目指すこれからについて教えてください。
事業としての目標は今後の3年間でスタートアップ・ベンチャー界隈において1番に選ばれるRPO企業になることです。並行して、これからくるAI全盛期の中でも生き残れる企業になりたいと思っています。
すでにChatGPTが話題となっていますが、採用に関する一部の業務も早ければ1年以内にはAIに置き換わる時代が来ると思っています。実際に私たちの行っている業務の30%がAIに置き換わるだろうと予想しています。
今後も様々なツールが誕生してくる一方で、必ず人が介入しなければならない部分があると考えていて、私たちとしては人にしかできない役割を追及して、時代の変化があっても生き抜ける会社を目指していきます。
既に社内でもChatGPTを活用した採用業務を検証するチームも立ち上がっています。
事業としての成長を目指しながら、変化の激しい時代の中でも価値を提供し続けられる会社を目指していきたいですね。