当たり前を疑い、前例を崩しながら、アタラシイを生み出すことを楽しむ仕事 ――菊地凌輔(執行役員)
応援購入という気持ちを込めた購入体験が広まれば、世の中はもっと良くなる ――松岡宏治(執行役員)
応援購入という新しい体験を提案する「Makuake」でプロジェクト実行者とともに新しい価値を生み出すキュレーター。「Makuake」ではプロジェクト毎に担当キュレーターが付き、プロジェクトページ設計やプロモーションプラン策定等のサポートを行っているが、その業務内容は変化を続けている。
キュレーターが所属するプロジェクト推進本部を率いる執行役員2名に、「Makuake」のキュレーター職のこれまでとこれからの話を聞いた。
バリューチェーン全体を俯瞰しながら、アタラシイ&ワクワクを届ける設計を行う
―キュレーターの業務内容を具体的に教えてください。
菊地:「Makuake」にプロジェクト掲載のお申込みをいただいた実行者様へ、商品やサービスを作るに至った背景やストーリーのヒアリングを行い、ビジョンにシンクロしながらプロモーション戦略やプロジェクトページの表現などをアドバイスし伴走するのがキュレーターの仕事です。プロジェクトの背景を大切にしながら、どのようなターゲットにどう伝えていくかを実行者様に寄り添って提案し、プロジェクト全体の設計サポートを行います。
「Makuake」にプロジェクトを掲載するフローとしては上記図の通りですが、プロジェクトページのプランニングだけでなく、プロジェクト法務と連携してページ内容を法律と照らし合わせる審査チェック、プロジェクト実施中の広告配信の提案、リターン発送に関するCSとの連携など多岐に渡ります。
業務の幅が広いキュレーター業務ですが、やりたいと思えばどこまでも深く関わることが出来るのが面白いところですね。ビジョンづくり~商品企画~プロモーション~配送~流通~アフターサービスまで、実行者様のフェーズやニーズに合わせて臨機応変に関わることが出来るのが特徴だと思います。
松岡:我々はGMV(Gross Merchandise Value/流通取引総額)を指標としていますが、GMVを構成する要素は複雑で、どこを強化すれば数字が伸びる、という単純な答えはありません。応援購入というアタラシイ体験を提案しているからこそ、キュレーターの仕事のあり方も前例がないのが難しいと同時に面白いところだと思います。
アタラシイものや体験の応援購入サービスである「Makuake」は、サポーターがプロジェクトの新規性に共感して応援購入し、実行者が応援購入をしてくれたサポーターへ新商品や新サービス(リターン)をいち早く届ける仕組みを提供するプラットフォームです。応援購入が可能なプロジェクト期間終了後にリターンの製造・準備期間が発生するので、サポーターは数ヶ月間リターンの到着を待つことになります。キュレーターとしては、数ヶ月待ってリターンが届いた時に、「応援購入してよかった」「これからも応援しよう」とサポーターに思ってもらえるところまでがゴールになるんです。プロジェクトの想いや実行者様のストーリーに共感し、応援購入した商品をワクワクして待ってもらえる体験設計をするのがキュレーターの腕の見せ所です。
「作って売る」の部分だけでなくて、サポーターに「満足してもらいファンになってもらう」ところまでを視野に入れてプロジェクト設計をするので、幅広い知識や視野が必要になります。「Makuake」を通じて新商品・新サービスを生み出し流通に乗せるところまで視野に入れると、ローカルだけではなくグローバルな視点も求められます。個人的には、どんな職種とくらべても仕事の幅が広いと思っています。
菊地:正解がない仕事、というのは本当にそうだなと。アタラシイを生み出すマクアケで、常に当たり前を疑い新たな手法を生み出していく仕事です。クリエイティブなり、広告なり、自分の持つ強みを伸ばしながらキュレーターのあるべき姿をそれぞれ作っていければと思っています。
「キュレーター」という仕事が10年を経て変わったこと、変わらないこと
―キュレーターの仕事はどのように変化してきたのでしょうか?
松岡:サービス開始の2013年から10年が経ち、まず外部環境は大きく変わりました。コロナ禍を経てオンライン消費が増加し、販売手法も多様化しました。インターネットを使って商品・サービスを届ける企業が増え、キュレーターとしても常に最新ナレッジのアップデートが求められています。
内部環境としては、2019年に上場し、社員数も増えて体制も整ってきました。サービス開始当初のキュレーターは新規獲得からプロモーションまで本当に何でもやっていましたが、現在では役割分担が出来る体制になっています。
今後、AI活用などで世の中はさらに変わり、求められるスキルも変わってくると思います。時代の先を読みながら、新しい知識を吸収しつつ、引き続き進化し続けることがキュレーターとして必要だと思っています。
菊地:直近(2023年10月)、キュレーターが所属する部署を「キュレーター本部」から「プロジェクト推進本部」と名称変更しました。それまで別部署にいたプロジェクト法務やCS(カスタマーサクセス)といった、プロジェクトに関わるチームを1つの部署に集め、プロジェクトサポートの社内連携をより強める組織体制としています。
求められるスキルや組織の体制は都度変わっていきますが、実行者様の新しい商品やサービスが世の中に羽ばたいていくのをサポートする仕事というのが根っこの部分となっています。
―キュレーターとして変わらないことは何ですか?
菊地:実行者様に伴走する存在であることは、ずっと変わっていません。時には実行者様と同じ目線で、そして時には第三者的なユーザー側の目線で、実行者様のチャレンジが形になるようにプロジェクトを一緒に設計していきます。「プロジェクトの価値設計を共に行い伴走する」というのは今の昔も変わらない大切な部分だと思っています。
松岡:キュレーターとして、チャレンジする人達に向き合う楽しさの部分は変わらないと思います。「Makuake」にプロジェクト掲載をする実行者様はみなさま何かしらの新しい挑戦をしています。世の中にはこんな商品・サービスが必要だという想いを持ってアタラシイものを生みだそうとするチャレンジ精神に刺激を受ける部分が大いにあります。
実行者様のチャレンジに一緒にワクワクしながら、第三者視点を持ったアドバイスを行い、責任感を持ってプロジェクト実現まで伴走すること。バリューチェーン上の関わりも、業種の幅も広い仕事だからこそ当然難しさはあります。それらを楽しめるか、これはずっと変わらない、キュレーターとして必要な素質ですね。
自分の仕事が社会の課題解決につながっている。それが目に見えるのがキュレーターの仕事のやりがい
―世界を変えることが出来る仕事。世の中を変えるとは具体的にどんなことでしょうか?
松岡:世の中をより良く変えている実感が持てること、そして社会からのフィードバックを応援購入総額やサポーター数という形で直接もらえること、がキュレーターの仕事のやりがいだと思っています。
マクアケが目指しているのはアタラシイ購入体験市場を作っていくことです。クラウドファンディング(資金調達)の場としてだけではなく、応援を集めるプラットフォームとして業界、社会を変えていこうとしています。応援購入という気持ちを込めた購入体験を広めることで、社会を変えるチャレンジをする実行者様を後押しし、本当に必要とされるものが作られ、無駄なものがない世の中を実現することが出来ると信じていますし、僕らはそれを本気で目指しています。
菊地:新商品や新サービスを生み出すことは、経営的視点で考えると、その会社が目指す夢やビジョンを実現するための手段と言えます。プロジェクトを通して実行者様の会社が目指すビジョンに近づくことに貢献できているのか、というところに視点を持つとキュレーターの仕事の貢献度がいかに大きいかを感じられると思います。
前回の全社総会でMVC(Most Visionary Curator)を受賞したキュレーターのコメントが、この姿勢を体現していた内容だったのが印象的でした。
″世界を変える技術革新に本気で挑む実行者さんの事業に、マクアケとして少しでも貢献できていることが誇らしく、嬉しく思います”
▼MVC受賞キュレーターの担当したプロジェクト
内閣総理大臣賞受賞技術カバロス!今年の冬はこれ一枚で完結!超温熱10層布団
https://www.makuake.com/project/coveross_comforter/
(快適多機能性素材「COVEROSS®」を使った毛布やアパレル関連商品を展開する企業さまの直近プロジェクト。同社はバングラデシュで「蚊に刺されない」生地の開発によるデング熱防止に取り組んでいます。)
ひとつひとつのプロジェクトが何につながっているのか、目の前の仕事の先にどんな社会インパクトがあるのかという点にまで視野を持つスタンスで仕事をすると、びっくりするくらい社会を変えていることに気付くんです。
―世の中を変えてきたプロジェクトの事例をいくつか教えてください
菊地:今までにない流通のサイクルが「Makuake」を通じて作られている事例をお伝えしますね。企業様の想いに共感するファンからの応援購入が集まることでアタラシイ商品が生まれ、さらにファンが集まり次の応援購入につながる輪が出来ている、というまさに0次流通サイクルから面白い商品が次々と生み出されています。
スマートフォンやパソコンの周辺機器の企画開発を行っている株式会社CIO様は「Makuake」でサポーターと積極的に交流し、サポーターからの声やニーズを商品に反映しながら次々と新商品を生み出し、熱量の高いファンが集まる自社ブランドを作っています。
機能やスペックがどんどん新しくなる業界の中で、商品がどうやって作られたのかといったエモーションの部分を見えるようにすることで、その商品やブランドに対する愛着心を持ってくれるファンが集まり、ファンと一緒に商品開発を行い、新商品を世の中に出されています。
▼10,000mAhの新定番バッテリー"SMARTCOBY Pro SLIM"
https://www.makuake.com/project/smartcoby_pro_slim_10000/
また、大正時代からある石鹸メーカーの木村石鹸工業株式会社様が開発したシャンプー・コンディショナーも「Makuake」でプロジェクトを開始後、応援コメントが殺到して大きな話題になりました。企業様のモノづくりへのまっすぐな姿勢へ共感するファンが多くいることに気付くことが出来た、熱量が可視化されるのはとてもありがたいというお声をいただいています。
▼大正13年創業木村石鹸が作る、シャンプー&コンディショナー「12/JU-NI」
https://www.makuake.com/project/ju-ni/
松岡:別の切り口で、わかりやすい社会貢献の例ですと、教育や食といった社会として取り組むべきだけれども資本主義をベースとした世の中ではなかなか積極的にはお金が流れない分野の課題解決に「Makuake」を活用するプロジェクトも出てきています。応援購入という仕組みだからこそ課題解決にお金を使うという選択肢が出てくるのが「Makuake」ならではかなと思います。
▼あなたも「学校作り」しませんか? 神山まるごと高専(仮称)設立プロジェクト
https://www.makuake.com/project/kamiyama-marugoto/
▼北三陸の技術で世界の海を潤す。旨いウニを食べて共に海の砂漠化を救おう!
https://www.makuake.com/project/kitasanrikufactory/
社会課題やそれに対する問題提起を前面に出すようなプロジェクト訴求では面白くないですし、その分野に関心のある人しか集まりません。いかにそのプロジェクトへワクワクを感じてもらい多くの人を巻き込むのか、がキュレーターの腕の見せ所です。
上記の2プロジェクトでは、「先輩募集」や「クルー募集」といった表現を使い、企業と一緒にプロジェクトを作り上げる世界観の中でサポーターを募り大きな話題となりました。どちらも「これからの未来に必要なアクション」として注目を浴び、それぞれの業界に新しい風を吹き込んでいます。
「Makuake」もキュレーターも常に進化を進めている。変化を楽しんで一緒に働こう
―最後に、一緒に働きたい人のイメージを教えてください。
松岡:マクアケのキュレーターは当社の創業期からある職種ですが、それでもまだ10年しか経っておらず、これからも変わっていくものだと思っています。キュレーターという仕事に向き合い、自分であるべき姿をつくっていく気概がある人と一緒に働けたらいいなと思います。
菊地:採用面接では「Makuakeを通してどんな未来を実現したいか」を是非話して欲しいと思っています。マクアケで実現したいビジョンを持っている人、どう成長したいか軸を持っている人は、キュレーターの仕事を通じて得られるものが無限に出てきます。
マクアケは「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」というビジョンを掲げていますが、個人の持つビジョンと会社の目指すビジョンの方向が同じだときっと活躍できますし、ワクワクしながら働けると思います。
いかがでしたか?株式会社マクアケでは一緒に働く仲間を募集しています。マクアケに興味を持った方は是非お問い合わせください!