【メンバーインタビュー】共同創業者・山崎靖正×「自分の背中は、もう任せた」創業ストーリー(前編) | 株式会社make standards
「自分の背中は、もう任せた」make standards共同創業者・山崎が語る、創業ストーリー【経歴・創業編】会社の創業期には「なぜこのメンバーで始まったのか」というストーリーがあります。mak...
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会社を一段スケールさせるフェーズで重要なのは、「経営者の隣に立てる人」がいるかどうかです。現場を回すだけでなく、代表の意図を翻訳し、各部門の利害を束ね、事業が回る"仕組み"そのものを設計できる人。そのような人材は、どんな組織でも慢性的に足りていません。
前回【経歴・創業編】では、make standards共同創業者・山崎靖正さん(通称・おしょうさん)のキャリアと、創業までのストーリーを聞きました。今回は、山崎さんが大切にしている"通訳"という仕事観、代表との任せ合いの哲学、そしてmake standardsで得られる経験について、深く聞いていきます。
「通訳」という仕事
共感している、2つの価値観
「運用が回って、自分が立ち去れる時」が一番幸せ
どんな任せ方をする会社か『51対49のバランス』
経営の近くで、複数の事業を"構造"で捉える
一緒に働きたいのは、こんな人
おわりに
広報: 前回のインタビューでは、経歴や代表との出会いなどを聞かせていただきました。今回は、より山崎さんの仕事の価値観などを詳しくお聞きしたいです。
まずはじめに、仕事を進める上で大切にしていることは何ですか。
山崎: これはインタビュー用に考えたというより、似た職種の人と話すとよく出る単語なんですが、「通訳」なんですよ、私のポジションって。
広報: 「通訳」とは、どういう意味でしょうか?
山崎: 例えば商品を作る人がいて、それを営業が売る。その間に立つのが営業推進・営業企画なんですが、プロダクトが「こう売りたい」と思っていることと、営業にとって売りやすい条件は、たいてい食い違うんです。しかも、それぞれが自分の単語で話すので、噛み合わない。
広報: 商品開発は「これはできない」と言い、営業は「この商品じゃ売れない」と言っている、そのようなシーンは想像できますね。
山崎: そうです。さらにここに法務や経理という観点も実は入ってくる。規約を作るときに「これは法律に引っかかる」と言われたり。各ポジションが「守りたいこと」「やりたいこと」「うちの部門ではこうじゃなきゃいけない」を持ち寄ってくるのを、一旦すべて「ふんふん」と聞いていく。聞いた上で、「ここを許容したら、みんなうまく回りませんか?」を全員に戻しに行く。
広報: フラットに全部聞いた上で、全員が納得できる落としどころを作るというイメージでしょうか。
山崎: そうですね。それぞれの立場の人たちが使っている言葉の奥で、本当に守りたいことは何なのか、本当にやりたいことは何なのかを、ずっと考える。それが「通訳」という仕事です。
例えば法務・経理のところで壁にぶつかると事業が一気に止まることがあるんですが、大事なのは法務・経理側にも、こちら側をわかってくれる人がいるということ。「こういうことをしたいんでしたら、こういう仕立てにすれば通せますよ」と教えてくれる人がいます。最終的に得られる結果は同じでも、表現と仕立てを変えれば通せることは多い。そういう人を見つけられると、もう仲間ですね(笑)。
広報: 代表と一緒に働く中で、特に共感している価値観はありますか。
山崎: 2つあります。1つ目は前回の話の延長で、自分の得意分野ではない業務をやっている人に対して、「あなたが言うならそれはきっと必要なんだろう」ときちんと判断してくれること。ともすると、「コストになるから、そこまでやる必要はないんじゃない?」と言う人もいる中で、代表は「きっと必要なんだろう」と判断してくれる。
広報: 2つ目はどういうものでしょう?
山崎: 「気合と根性」の温度感が揃っていること。私も代表も、最初から気合と根性で仕事をするのは嫌いなんです。何かに着手するときは「まず考えよう。効率的に動けるよう準備しよう。」としっかり考えて準備をしたい。でも、動き始めた後、成果を出すために必要なタイミングでは、気合と根性を出さなきゃいけない時もある。
広報: 常にベタ踏みでもなく、常にクールでもなく。
山崎: そうなんです。気合と根性だという人は最初からそれで考えがちだし、逆にクールな人は踏ん張りどころでも踏ん張れなかったりする。常時ベタ踏みはしないけれど、必要なときには出す。この、勝負所で気合いと根性を出す温度感が、代表と揃っている気がします。
広報: 代表のインタビューでも「戦略や戦術を作っても、やりきらないと良し悪しがわからない」とよく話していました。まさに今の話と重なりますね。
山崎: 事前にちゃんと考えるけれど、最後は気合と根性でやりきらないと評価できない、というのはとても共感していますね。
広報: 仕事のやりがいは、どんな時に感じますか。
山崎: 運用がうまく回っていれば、一番いいと思っています。全部を組み上げて、「仕組みができて、みんながストレスなくオペレーションを回してみて、トラブルも何も起きなかった。よし!」となる。もう僕は立ち去ってもいいんだ、という時が一番幸せですね(笑)。
広報: その感覚の原体験はありますか。
山崎: 営業をやっていた頃、企画担当から依頼されるアンケートなどに「これに答えて何の意味があるんだ」とイライラした経験があって(笑)。だから自分が企画をやるときは、手を動かす人が最低限の労力で回せるようにしたい。電話営業の人なら、無用なオペレーションを減らして対応時間が短くなるようにする。その分、お客様へアプローチできる時間を確保する。楽にした上で、ちゃんと成果も上がる仕組みが理想です。そういった仕組みを作ることができたら「美しい仕組みができたな」と満足感がありますね。
広報: make standardsでの働き方について聞かせてください。この会社は、どんな仕事の任せ方をする会社だと思いますか。
山崎: コーポレートの業務以外、代表は私がお客様に何を納品しているかも、たぶん詳しくはわからないと思います(笑)。代表から見た私の評価は、お客様との契約がリピートされていって増えていくかどうかというシンプルなもの。だから私は、担当しているお客様に「もっと発注していいね」と思ってもらえる状態を、とにかく作り出すことを考えています。
広報: 途中経過などを伝えるレビューなどもないのでしょうか?
山崎: ほとんどないですね。自分で考えて作って、自分でお客様に返しちゃうので。ただ、そこまで代表が信頼して任せてくれて「おしょうはズレてない」と言ってくれる理由があるとしたら、「51対49」の考え方だと思います。
広報: 具体的にどういうことでしょうか?
山崎: 全体が100というバランスの中で、お客様が51ぐらいちゃんと満足して、事業としても利益を 出してくれて。でも、make standardsも49くらい利益を出せる、というバランス感覚です。make standardsが利益を100出すことを追い求めてお客様が損するのも良くないし、お客様のためだけを考えて、make standardsが損しまくるのもおかしい。このバランスが取れる人なら、代表は「任せるから、自分で考えて進めておいて」と任せるんだと思います。
広報: 真面目なメンバーほど、「お客様に80あげて自分たちは20」というようなことになりがちですよね。
山崎: 一時的にならいいんですが、続けると自分たちが立ち行かなくなる。逆に「とにかく売れれば正義」で自分100・相手0でも、お客様との関係が続かない。だから51対49。これはビジネスを長く続けるための、現実的な落としどころだと思います。
広報: 他のメンバーへの任せ方を見ていても、共通点はありますか。
山崎: 価値基準をすぐにアップデートできる人に、任せている感じがしますね。前職で「売上目標」しか見てこなかった人は、利益という観点が抜けがち。過去の価値基準を否定する必要はないけれど、新しい環境に入った時に「ここは今までの環境とは違うので、何が良しとされるかを考えなければならない」と切り替えられるかどうか。
うちはさまざまな案件が動いているので、正解が違うんです。「クオリティ80点でいいからスピード最速で」という案件もあれば、「遅くてもミスなく100点で」という案件もある。その価値基準を自分にスッとインストールして、揃えて提案できるかが大事です。
広報: 山崎さんから見て、この会社で働く面白さは何ですか。
山崎: いくつかありますが、まず「経営の意思決定の、すぐ隣で仕事ができる」ことですね。私のコーポレートの仕事は、代表と専門家の間に立って、事業全体のリスクとリターンを天秤にかける仕事です。会社として何を取って何を捨てるか、という判断のそばにいられる。これは大企業のマネージャーだと、なかなか経験できないことだと思います。
広報: 現在の企業規模だからこそ経営との距離が近い、ということでしょうか。
山崎: そうです。しかも、自分で「これはやる、これはやらない」と決めることができる。代表からこの案件はどう?と来ても、「うーん、これは嫌だな」と返すこともあります(笑)。裁量を持って、自分で仕事の範囲を設計できる。受け身で降ってくるのを待つのではなく、自分から面白いものを取りに行ける人には、たまらない環境だと思います。
広報: なるほど、他にはありますか?
山崎: 営業推進・営業企画・運用設計って、あまり外注されない領域なんですよ。経営企画ならコンサル、商品企画なら開発パートナー、と企業が外注する文化があるけれど、営業推進・運用設計は内部の社員で回していることがほとんどで、そもそも外部に発注しようという発想自体がない。だから個人で「営業企画やります」と営業に行っても門前払いになりがち。それを代表がそういう案件を取ってきてくれるから、私は得意なことに集中できます。
広報: そう聞くと、複数の事業で営業推進や運用設計に携わるという機会は珍しいのですね。
山崎: そうですね。複数の事業で携わることのメリットとして、一社だけだと、その会社のルールには寄せられても、"構造的に物事を捉える力"がつきにくいんです。複数社を並べてみると、「あ、共通している本質はここなんだな」とわかってくる。初めて行く会社でも「ここを押さえておけば関係者のみなさん全員が納得できますよね」という勝ちパターンが見えてくる。
広報: ひとつの会社の中でキャリアを積んでいくのとは、まったく違う経験の積み方になりそうですね。
山崎: 違いますね。業種もフェーズも違う事業を、同時に何本も横断して見られる。経営者目線でいうと、これは"打席数"が桁違いに増えるということなんです。1つの会社で5年かけて学ぶことを、複数案件を並行して回すことで、もっと速く・立体的に身につけられる。将来自分で事業や組織を率いたい人にとって、これ以上ない訓練の場だと思います。
広報: 細かく管理されるのではなく、信頼ベースで任される。マネージャー以上で入る人にとっては、そこは魅力でもあり、覚悟が要るところでもありそうです。
山崎: その通りです。任されるということは、自分で意思決定して、自分で責任を取るということでもある。指示待ちの人には向かないけれど、「自分の判断で動かしたい」人には、これ以上ない環境だと思います。
広報: 最後に、これからどんな人と一緒に働きたいですか。
山崎: 「これをやるのが良いことだ」と言われたとき、素直に"本当にそうかな?"と自問自答できる人ですね。斜に構えるのではなく、「もっといいやり方、目指すべきゴールがあるんじゃないか」「こっちの方がみんな幸せなんじゃないか」と問い直せる。ただし、自問自答しつつ、とりあえず手は動かせる人というのも大事。考えている間に止まってしまうと事業は成長しないし、アウトプットを出せないので。
固定観念が強く、自分の中での善悪が決まりすぎて、例えば「売上が上がるのは善」などと考えが固まりすぎていると、ちょっとしんどいかなと思います。場所ごとに価値基準を最適化して、自問自答できる人と働きたいです。
広報: 手を止めずに、でも問い直す。そして必要なときは踏ん張る。
山崎: そうですね。斜に構えて手が止まる人は世の中すごく多いので。手は動かしてほしいし、考え直した先では気合と根性も出してほしい。とはいえ、ずっと出し続けると疲れるので、時々は休みますけど(笑)。
これまで行ってきた代表のインタビューで繰り返し語られてきた「固定観念を持たない」「やりきる」といった価値観が、山崎さんの口から、まったく別の角度で語られたのが印象的でした。
営業の最前線で価値を広げる代表と、その背後で経営判断の隣に立ち、各部署の"通訳"として全体を回す山崎さん。得意分野が真逆だからこそ、無用なプレッシャーをかけずに任せ合える、make standardsという会社の土台には、こうした信頼関係があります。
そして、make standardsでは「経営のすぐ隣で意思決定に関わりながら、複数の事業を横断して構造で捉える経験」が得られることができ、ひとつの会社の中で積み上げるキャリアとは、まったく違う打席数と視座が、ここにはあります。
「自分の背中は、もう彼に任せた」。そう言い切れるパートナーと出会えるかもしれないこと。それ自体が、この会社で働く醍醐味なのかもしれません。
山崎 靖正
◆プロフィール
1983年生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了。2008年に株式会社リクルートに入社。販促メディアや中小企業向け業務支援領域で、営業/企画の両方において現場とマネージャー職を経験。営業/企画のどちらでも事業の年間最優秀賞を受賞。またリクルート在職中に1年間渡米し、フロリダWalt Disney Worldでの業務にも従事。2017年9月に独立、株式会社make standardsに参画し、営業企画業務全般を複数社より受託。
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