社内のDXを推進!業務改善ユニットの挑戦ーツールと技術を駆使して、現場の課題を仕組みで解決するー
社内の大小さまざまな「改善の余白」を拾い上げ、仕組みで解決に導くのが、M3DCの業務改善ユニットです。その改善活動を通じて、すべての働く人がより付加価値の高い業務に時間をかけられる環境をつくる、いわば仕組みで、働く人の“追い風”をつくる仕事をしています。今回は、L.Sさん、O.TさんにM3DCの業務改善ユニットの業務内容ややりがいについて語っていただきました。
【プロフィール】
L.Sさん:2020年9月にM3DCに入社。入社後2回社内異動を経て、2025年1月より業務改善ユニットに参画。
O.Tさん:前職では住宅建材商社でDX推進を経験。2025年2月に業務改善担当としてM3DCに入社。
業務改善の仕事は、課題の明確化から
ー現在の業務改善ユニットの主な業務内容について教えてください。
O.T)社内で使用している基幹システムのメンテナンスがメインです。社内の要望に基づき改善をしています。
ー毎日使う重要なシステムですよね。もともとは、スプレッドシートで情報を管理していた頃に転記が多く発生しており、業務フローも煩雑になっていたことから、2022年に業務フローを改善・もう転記しない(こぴらない!)ため、新しく基幹システムを導入、社内では『こぴらん』で親しまれて完全定着していますね。
お二人が関わられた改善プロジェクトやシステム導入についても教えてください。
O.T)昨年末から今年4月にかけて進行していた経費・交通費申請システムの移行プロジェクトに関わりました。同時に請求書受領サービスの導入にも関わり、結果、申請者工数削減と請求書の一元管理につながりました。
L.S)今は、生産性向上のプロジェクトが進行しています。社内でプロジェクトチームが発足しており、主にバックオフィス系業務についてワークショップの中で業務フローを整理して課題を洗い出し、『こぴらん』の機能改善につなげています。統合できる業務プロセスがあれば統合するなど、システムをより使いやすく、シンプルにできるように心がけています。
O.T)クライアントからの案件申し込みフォームを基幹システムに直接連携させるなど、システム連携も進めています。私は前職でRPA※活用を中心にやっていたので、自動化できるプロセスにRPAを導入するプロジェクトにも携わっています。
ー私も今まで、いくつかのアプリについて構築や改善を業務改善ユニットにご依頼していますが、課題がどこにあるかをすり合わせるところから入っていただけるので、できたアプリも最終的に当初の課題の解決につながっている実感があります。
フローが整理され可視化されていくと、ステータス管理もしやすいですし、覚えておくことが少なくて済むので、本当に仕事しやすくなった実感がありますね。
※RPA:
ロボティックプロセスオートメーションの略。定型業務をロボットによって自動化する技術。
継続的な技術・知識のキャッチアップ方法
ー新しい技術・知識については、どのような方法でキャッチアップされることが多いですか?
O.T)Udemyを使ったり、youtubeで調べたり、最近ではAIに聞いてみたりすることも多いです。もちろん上長や他の人に聞くことも多いのですが、自己学習という意味では、今お伝えしたような方法ですね。
L.S)あと、トライアルで新しいサービスを使えるなどのキャンペーンがある場合は、その期間に色々触ってみて勉強したりすることも多いです。
ー継続して自己学習をしながら現場の業務を理解して、フロー改善の部分で学んだこと・技術のアウトプットをしていく、この繰り返しなんですね。
部署横断プロジェクト 必要なのはホスピタリティと推進力
ー他部署とのコミュニケーションで大切にされていることは何かありますか?
O.T)ゴールを明確に共有するように、心がけています。改善には必ず他部署の方の力をお借りすることになるので、同じゴールを見て動けるようにしています。リリース前は、綿密にテストも重ねますね。事前にできる限りのことはやろうと思っています。
L.S)そうですね、加えて、常に周りの方への感謝を忘れないようにしています。プロジェクトを推進する上では、様々な方の協力が必要で、かつ、他部署の方にとって業務改善プロジェクトの業務はメイン業務ではないので、その点は意識しています。
問い合わせをいただいたら、こちらからはできる限り速いレスポンスを心掛けています。特に本番リリース直後は不具合も発生し得るので、できる限りユーザー負担を生じないように努めていますね。また、リリース後も追加改善要望はいただくことが多いので、柔軟に対応するようにしています。
ー私も契約管理のアプリなどで、追加要望の対応をしていただいて大変感謝しています。業務フローはその時のベストを目指して変化し続けるので、業務改善ユニットの改善活動にも終わりはないですね。
改善を継続的にやり抜く推進力と、ホスピタリティ両方が必要で、サポーティブな仕事の中でも攻めの姿勢で業務に取り組まれているのだと感じました。
使われ続けるシステムにするために。サステナブルなシステム構築
業務改善の実際のフローについても教えていただけますか?
L.S)『こぴらん』プロジェクトはもともと、各部門ごとに選出いただいた担当者(スーパーユーザー)と業務改善ユニットで発足したプロジェクトです。スーパーユーザーになった人には、部署内での改善要望のとりまとめや、アプリ作成/改善の際のテストをお願いしています。プロジェクトメンバーで毎月Mtgも実施しており、その中で、まずはスーパーユーザーから意見をもらい、業務改善ユニットで改善可否を判断して、進めるものは進めるようにしています。
他部署で発足したプロジェクトに呼ばれて参画する場合もありますね。
ーそうなんですね!ちなみに、O.Tさんは、入社してまだ半年ほどしか経過していませんが、システム理解はどんなかたちで進めていったのですか?
O.T)他部署から改善・メンテナンス要望を受けたタイミングで、それに対応する中で、同時にシステム理解を進めています。現在進行中です(笑)。まだまだ解像度を高める必要があるので、分からないことがあればユニット内で質問したり相談したりしています。
ー事業部からの改善要望について、実行有無を判断する際の難しさなどはありますか。
L.S)もし事業部から提案があったことで、システム面で要望通りの対応が難しい部分があったときは、代案がないかを考えるようにしています。
O.T)そうですね。一方で、システム上作りこみすぎると「ちょっと改善したい」に応えるのが難しくなる可能性も高いので、あえて「やらない選択」をとることも大事であることを学びました。
L.S)確かに。上長の氏家さん(業務改善グループのグループリーダー)から、「L.Sさん的にはそれは総合的に見て理にかなっていますか。そうであれば進めてください。」と聞かれることがありますね。俯瞰的視点でその改善が「理にかなっている」かどうか、判断するように心がけています。
ー何としてもやったほうがいいことは、多方面から代替案も検討して、ベストを尽くして推し進めることも必要、一方で少し立ち止まって、「本当にそれを今やるべきなのか」常に考える姿勢も求められるのですね。行動力と俯瞰力をバランスよく進めていくことが大事なんですね。
お二人がM3DCの業務改善ユニットに参画した背景
新しいツール・技術の導入にも柔軟な環境で、新しいスキルを身に付けていきたい
ーお二人がM3DCの業務改善ユニットに参画した背景について教えてください。
O.T)私は、前職の住宅建材商社で設計職を経験した後、DX推進部に異動し、RPAを活用した業務改善をしていました。定型業務が多くなってきたので、新しいツール・技術の導入にも柔軟な環境で、新しいスキルを身に付けていきたいと思い、転職を決めました。
中でも、M3DCはエムスリーのメガベンチャーの基盤を持ちつつ、独立性もあり、ユニット内もフラットに意見を出し合える環境だと思い、入社を決めました。前職の経験を活かして、この会社でもRPA活用を推進していきたいと思っています。
L.S)O.Tさんはよく「やりますか!」と発言されます(笑)新しいことにどんどん取り組みたい姿勢をお持ちなので、「とりあえずやってみよう!」という感じで、新しい技術・ツールの導入検討にもとても前向きですよね。
二度の社内異動。事業部での経験を活かし業務改善の世界へ
L.S)私は、前職はセールスプロモーションのベンチャー企業で、営業事務をやっていました。コロナの時期に医療業界に興味を持ち、M3DCに入社しました。
入社時は、Web講演会に関するクライアントとのやりとり・案件管理と、CX改善を両方行う部署に入りました。2年後、社内異動でWeb講演会のオペレーション改善をメインに行う部署に異動し、システム開発グループと協働するプロジェクトなど、様々なプロジェクトに関わりました。
2年経過したタイミングで、業務改善ユニットへの異動の打診があり、もともと興味もあったので、異動し現在に至る、という感じです。
ーL.Sさんの、異動前の仕事が業務改善の仕事にも活きていると感じるのはどういう時ですか。
L.S)業務改善の仕事は、「何をどうすればいいか」を考えることが多いですが、その「何を」部分を把握できているのは大きいのかなと思います。事業部側にいた経験をフルに活かしてがんばっていきたいなと思います。
ー複数部署を経験したからこそ見えてくるもの、とても多そうです。事業部の仕事をよく理解しているL.Sさんがコーポレートグループ(M3DCの管理部門)にいることは、大きな強みですね。
より付加価値の高い業務に時間を使えるように仕組みをつくるーやりがいを感じる瞬間
ー業務改善の仕事の一番のやりがいはどんなところにありますか。
O.T)やはり、アプリの作成や改善によって当初の課題が解決につながったとき、やりがいを感じます。現場の方から、『今までこれだけ時間がかかっていたことが簡単にできるようになった』など、直接声をもらうと、『やってよかったな』と強く思いますね。あと、課題解決につながるシステム構築の実装を行い、無事システムが動いたときも「よし、動いた!」と嬉しさを感じますね。
L.S)私も同じです。M3DCはSlackをよく使用する文化なのですが、『ありがとう』『感謝』といったスタンプをもらえた時も嬉しいですね。
ーユニットの雰囲気はどんな感じですか。
L.S)分からないことがあったら、上長の氏家さんやO.Tさんに相談するようにしています。自分で3時間悩んでもわからなかったことが、質問・相談すると糸口が見つかり一気に進むこともあるので、ユニット内で聞く・頼ることも大切にしています。
O.T)出社したときは上長の氏家さんとL.Sさんとランチに行っていますね。M3DCはリモート勤務を取り入れているので、その良さも活かしつつ、週1回の出社の際には直接のコミュニケーションを大切にしています。
氏家さんはよく『O.Tさんはどう思いますか?』など、意見や考えを聞いてくれますし、新しいことに取り組みたい気持ちを後押ししてくれる環境なので、仕事は進めやすいです。
ー本日のインタビューでも、ユニット内の雰囲気がよく伝わってきました。
今後取り組んでいきたいことはデータ活用とAI活用
ー最後に今後取り組みたいことについて教えていただけますか。
L.S)『こぴらん』の中には重要なデータが蓄積されているので、そのデータをどう活用していくか、検討を進めています。データ活用が進めば、事業活動の改善にもつながっていくと思います。
また、チャットボットをつくり、よりメンバーの方が労力をかけずに業務を遂行できるようにしたく、AI活用も積極的に推進しています。業務効率が上がれば、その分空いた時間で、より付加価値の高い仕事をしてもらえるようになるので、それを目指して動いています。
O.T)ナレッジをためるプラットフォームだったり、チャットボットだったり、改善につながることをたくさんしていきたいです。
ー業務改善によって、メンバーがより付加価値の高い仕事に時間を使えるようになれば、クライアントに提供するサービスの品質、加えて組織自体の価値も向上していくので、結果、事業課題・経営課題解決につながっていきますよね。
これだけ技術が毎日変わり続けていくと、業務改善の手法もどんどん変わっていき、常にキャッチアップが必要な環境だと思います。
お二人との会話の中で、『仕組みを変えること』、『ご自身が変化すること』を含め、変化を楽しまれていることがすごく印象的でした。変化を楽しむ柔軟さ、私も大切にしていきたいです。
本日はどうもありがとうございました!