20代から医療DXに挑戦!音響技術出身の若手ディレクターが語る成長の舞台ー未経験からWeb講演会ディレクターへ。医療の最前線を支えるM3DCの魅力とは?
今回は2020年、2021年にそれぞれ動画ライブ配信ディレクターとして入社された、増子さん・大村さんに仕事の魅力・やりがいについてお話を伺いました。
【プロフィール】
大村さん(2021年5月入社)
音響エンジニアを約3年経験後、M3DCに入社。現在は現場ディレクションに加え、全社的なプロジェクトも推進。
増子さん(2020年9月入社)
制作会社にて、音声担当を2年経験後、M3DCに入社。現場のディレクションに加えて、Web講演会サービスの品質管理プロジェクトを推進。2025年4月よりユニットリーダーに就任。
※用語解説
医療業界向けWeb講演会とは:
製薬企業様・医療機器メーカー様が主催される、医師から医師への医薬品/医療機器の解説セミナーです。医薬品を正しく患者さんに処方いただくためには、医薬品の情報を正しく医師に伝達する必要があるためこうしたセミナーが多く開催されています。
Web講演会は、視聴医師の方にとっても効率的に最新の情報を取得いただくことが可能で、製薬企業様にとっても、実際に集まるよりも多くの医師に、情報をお伝えできるプラットフォームになるため、医療業界において非常に重要な情報伝達チャネルとなっています。
M3DCにおける動画ライブ配信ディレクターの業務:
医療用医薬品 / 医療機器に関するWeb講演会のライブ配信のディレクションをしています。安全に配信を終えることができるように、配信案件の事前準備・当日の機材施工やテクニカルスタッフさんとのコミュニケーション、配信ディレクション・映像音響機器のオペレートに加えて品質の高い配信の仕組みづくりなど、付加価値向上に向けたプロジェクトの推進を行っています。
1. 医療DXを推進!M3DCの動画配信ディレクターの仕事とは
―お二人の現在の業務について教えてください。
大村:私はWeb講演会の現場対応がメインですが、全社的な生産性向上に向けたプロジェクトも推進しています。例えば、デジタルイベントユニット(動画ライブ配信ディレクターの所属ユニット)の業務で、品質を維持しながら工数を削減できる部分はないか、日々改善策を探っています。また、協力会社さんとの良好な関係性を維持することも大切にしており、細やかなフィードバックを通じてスムーズな連携を心がけています。
増子:私は、現場メンバーのマネジメントやプロジェクト管理が中心です。もちろんWeb講演会の現場にディレクターとして入ることもあります。プロジェクトでは、ディレクターメンバーのスキル平準化に向けた取り組みをしています。
技術が得意だが接遇はちょっと苦手、またはその逆など、得意不得意の部分はあるので、それぞれの強みを活かしつつ、スキルを平準化して、保有スキルによって入れない現場が生じることをなくしていこう、という目的です。
ー工数削減やスキル平準化など、さまざまなプロジェクトが動いているんですね。増子さんは4月からマネジメントの役割も担われていますが、工夫されている点などありますか。
増子:マネジメントについては、ユニットリーダーになって間もないこともあり、グルーブリーダーの萱嶋さんに相談することも多いです。
ただメンバーからの困りごとについては最優先に対応する、と決めていて、まずはメンバーから信頼してもらえるリーダーを目指しています。
ー意見をいったり困っていることについては、反応してくれる。一緒に解決策を探してくれる、というのはメンバーの方にとっても心強いことですね。
大村:すでに信頼されていると思いますよ・・!
増子:いや、まだまだです。でもがんばります。
ー働き方の点もお伺いしたいのですが、案件のある日とない日で、働き方はどのように異なりますか?
大村:案件のある日は、機材の準備から現場での設営・構築、進行の読み合わせ、リハーサル、そして本番の配信まで担当します。全て終えて会場や自社スタジオを出るのは大体21時頃ですね。案件の前日までに、案件準備や、使用するデータの確認等は終わらせているのが前提です。
大村:案件がない日は、準備や機材構成図の作成、見積もり確認、案件の振り返りなど、多岐にわたる業務を行います。通常の仕様から外れる案件について技術的相談があった場合対応したり、不具合のあった機材の検証をしたりすることも。プロジェクト推進に関する業務も行っています。
今は工数削減のプロジェクトを担当しているので、工数計測もしていますし、他の方がリードしているプロジェクトでメンバー参加が必要なものには参加しています。例えば、増子さんのプロジェクトであれば、ディレクターの不得意な部分をなくすためのロープレの参加や、他にも自然災害など何かトラブルが発生した際に備えてトラブルシュートの訓練をしたり。
時間でいうと、大体10時から19時くらいで稼働していることが多いです。
ー案件のない日もやることはたくさんありますね!
大村:そうですね(笑)ただ、案件のない日は、かなり柔軟に調整できる部分が大きいです。
増子:確かに。M3DCでは裁量労働制を採用しているので、案件のない日はかなり柔軟に調整できます。急ぎの用事がなければ早めに仕事を切り上げたり、一度帰宅して残りの業務を夜に対応したりと、各自のライフスタイルに合わせて働いている方が多いですし、自分もそうです。
ーM3DCのディレクターの仕事、多岐にわたると思うのですが、「一番やりがいを感じる瞬間」はいつですか?
大村:数年間継続して同じクライアントを担当する中で、最近はクライアントの要望がどこにあるのか、どういう伝え方だったり流れにできるとよいのかなど、少しずつ分かってくるようになりました。その内容を一緒に動くメンバーにも伝えて、結果クライアントに喜んでいただけた時、すごくやりがいを感じましたね。そのクライアントとの関係性ができてきたことを実感できて嬉しかったです。
また、私たちが関わった配信が全国の医師の方々に視聴され、それが患者さんへの医療サービスに影響していると感じる瞬間も、大きなやりがいにつながっています。正しい医療情報の伝達の一助を担っているという感覚は、他では得られないものかなと。
自分に近い存在の人が使っている薬の名前を聞いて、その医薬品の講演会の配信をしたなと思う時など、本当に自分事としてサービスの意義を実感しました。
増子:大村さんの言うことはどちらもすごくよく分かります。今の自分たちの仕事は巡り巡って大切な人の健康に貢献していくので、そのことは今後も意識していきたいと思っています。
個人的には、難しい案件を無事に終えて、みんなで打ち上げをする時も最高にやりがいを感じますね(笑)。
大村:僕もみんなで飲みに行くのは好きです!(笑)
ー長年担当されている顧客との関係を深めてクライアント要望をかたちにすることに加えて、ディレクターの役割やWeb講演会サービスが社会に与える影響のつながりを実感できることが、やりがいにつながっているんですね・・・!普段の業務でそのつながりを意識・実感できることはすごく素敵なことだと思います。
2. 音響経験を活かして、ディレクターデビュー ー医療業界ならではの責任と20代での大きな挑戦ー
ーここからは、過去のお話もお伺いできればと思います。お二人は音響技術のバックグラウンドをお持ちですが、前職ではどんな仕事をされていたのですか。
増子:私はテレビ業界で音声さんをしていました。バラエティやニュース番組のスタジオ進行、ロケやスポーツ中継など幅広い分野で音声を担当していました。
大村:私は、コンサートやカンファレンス、展示会などの音響業務を専門とする会社で、音響エンジニアをしていました。
ーお二人がそもそも音声の仕事を選択された背景は何でしたか。
増子:もともと楽器をやっていたり、あと映像にも興味があって、大学も映像全般を学べるところに行きました。当時映画をつくることになったのですが、カメラや監督になりたい人はいても、音を担当したい人はあまりいなかったので、それなら自分がやってみようと思ったのがきっかけですね。
それ以降学生時代はずっと録音部でした。卒業後は、映画の音響の仕事はフリーランスの方がやっていることが多く、卒業後すぐフリーランスになるのは少し厳しいかなと思ったので、テレビ制作会社に就職しました。
大村:私も、もともと軽音をやっていて音楽に携わりたいと思っていて、専門学校で音響技術・レコーディングを学びました。就職活動でPAの会社が気になって、前職のインターンシップに参加して、その流れで入社しました。
ー「好き」を仕事にされたことがきっかけなんですね!お二人が転職を考えたきっかけと、M3DCへの入社の決め手についても教えてください。
増子:音の仕事は好きでしたが、もっと幅広い分野、例えばカメラや照明、配信といった様々な業務に携わってみたいという思いが強くなりました。加えて、ワークライフバランスも改善したいと考え、転職を決意しました。M3DCに惹かれたのは、私の転職軸を叶えられると感じたことと、面接をしてくれた現グループリーダーの萱嶋さんの落ち着いた雰囲気がとても良かったからです。
大村:前職のPAの仕事では、1日十数時間毎日現場対応をしていく日々が続いていました。現場での業務を完遂するやりがいはあったものの、このままの生活を続けていくと音響技術の道を究めることになると感じていました。コロナ禍でイベントが減り、自分の市場価値や他の世界を知る良い機会だと思い、転職活動を始めました。
M3DCを選んだのは、挑戦できる仕事の幅が広そうだったことと、萱嶋さんを含む面接官の方々の雰囲気が良かったからです。
ー萱嶋さんに感謝!ですね(笑)
※萱嶋さん入社当時のインタビュー記事はこちらです。
ーコロナ禍での入社、特に増子さんにご入社いただいた時期はM3DCも特にカオスな状況だったと思います、お二人はどのようにオンボーディングを進めていきましたか。
増子:現在は研修の仕組みも整ってきた部分がありますが、当時は現場で覚える、というスタイルがより強かったです。前職とは業務の内容も幅も大きく変わったので、初めは大変でしたが、顧客対応・出演される医師の方とのコミュニケーション・現場でのテクニカル担当者への指示だしなど、ひたすら見て覚えていきました。当時は同期入社者も多かったので、横のつながりで分からないことを聞き合ったりしていました。
医療業界向けの配信は、人の命に関わる情報を伝えることになるので正確かつ安全に行うことが非常に重要で、テレビ業界では大きな問題にならないようなことも大きなミスとして、徹底した再発防止が求められます。はじめはその部分にも前職とのギャップを感じましたね。
大村:確かに、やってはいけないことの定義が当時はまだ十分には言語化されていなかったので、それを知っていくのはちょっと大変だったかと思います。ただ、僕も見て覚えていきました(笑)あと、前職で身に付けた自分の正義というか、求めているクオリティ・やらなくてはならないことがM3DCで重要視する優先順位とミスマッチしていた部分もあって、その修正には少し時間がかかりました。
前職ではよい音をつくることがすべて、という部分があったのですが、M3DCでは出演される医師の方とのコミュニケーションだったり、クライアントとの関係構築だったり、大切にするべきことが他にもあって・・・入社時は優先順位を間違えてしまったこともあったように思います。
ー現在はお二人が仕組みづくりをする側になられているので、心強いですね。
増子:いやー、、みんなでやっている感じなので、そんな大したものでは・・・ただ入社してから年数も経過しているので、がんばっていきたいですね(笑)
大村:そうですね!
ーお二人が初めて任された大きな挑戦は何でしたか?
増子:私は入社2-3カ月目で製薬企業様のスタジオ常駐業務を任されました。一人で機材設営、クライアントとの打ち合わせ、配信をする必要があってすごく大変だったのですが、やってよかったと心から思います。ビジネススキルももちろんですし、クライアントが何を求めているのか理解するきっかけになり、常駐案件以外のディレクション業務をする上でも糧になっています。
大村:私は、リモート拠点とメイン拠点を結ぶ大規模な配信案件で音響の責任者を担当したことです。会社としても前例が少ない案件だったので、設計から当日の運用まで全てを進める必要があり、非常にやりがいを感じました。リモートとメイン、それぞれのニーズを整理し、役割分担を設計する部分が特に大変でしたね。
増子:私、その案件で前日設営の際、機材の件で大村さんと意見がぶつかったの覚えてます(笑)
大村:そうでした!健全な意見の出し合いだったのですが周りの社員の方からはケンカに見えてたかもしれません(笑)今ではいい思い出ですね!
3. 入社後身に付けたのはビジネススキル・技術スキルに加えて、俯瞰的視野を持つこと
ー入社後、どんなスキルが身に付きましたか?
大村:映像やネットワーク周りなど、音響以外の技術知識はもちろんですが、それに加えて、運営スキルやビジネスジャッジの力が身に付いたと思います。前職では指揮系統の一部で指示を受ける側でしたが、運営に回ったことで視野が広がり、案件がクライアントにどのような価値を提供し、会社にどのような利益を生むのかまで考えるようになりました。「自分が」という視点だけでなく、「相手だったら」「会社として考えると」といった、自分以外の視点で物事を考えられるようになったのは大きな変化です。
増子:本当にその通りですね。クライアントへの価値提供を前提として、会社全体の利益を考えた上で最適な判断をする、という視点はM3DCのディレクターとして働く中で自然と身につくスキルなのかなと思います。
ー増子さんは品質管理委員会など、部署横断のプロジェクトの委員長もされていましたよね。
増子:人を巻き込むことなど、もともとあまり得意ではないので、はじめは正直あまりやりたくなかった(笑)のですが、やってみてよかったです。
ー当初、苦手意識やちょっとやりたくないことでもちゃんとやり抜く、そのモチベーションはどこにあるんですか?
増子:そもそもの転職理由が「できることを増やしたい」だったんです。だから、任せてもらえることにはとりあえず挑戦してみよう、というスタンスを大切にしています。20代のうちにできるだけ多くのことを経験したいという気持ちもありますし、拒否することは簡単ですが、それはもったいないと考えています。積極的に挑戦することで、自身の成長や次のキャリアの道が拓けると信じています。
ーボールは積極的に拾って経験を積む、自分事としてやり抜いて次の道を切り拓く、ベンチャー環境のm3dcでは非常に大切なスタンスですね。
お二人のお話をお伺いしていると、視座の高さを感じ身が引き締まります。仕事への向き合い方も素晴らしいです。見習わねば(笑)
4. 未来の仲間となる方へのメッセージ
ーどんな方であればディレクター職、楽しめると思いますか。
増子:成長志向が強く、受け身ではなく「まずはやってみよう」と思える人はフィットしやすいと思います。ただ、必ずしも(在籍企業によってチャレンジできる環境かは異なると思うので)現職でそういう姿勢を持って常にやってきました、という必要はなく、課題を感じた時に自ら行動できる方であれば、M3DCに飛び込むことで大きく成長できるはずです。
大村:あとは、出張が好きな人!
増子:それ大事ですね!(笑)
大村:増子さんのおっしゃっていることと重なりますけど、主体性・能動的な姿勢がすごく重要だと思います。改善活動を含め、何事にも前向きに取り組める方が楽しめるし、活躍できる環境だと思います。
ー年齢に関わらず多くの経験を積める環境だからこそ、積極的に挑戦する姿勢が大切、ということですね!最後に、転職に悩まれている方にメッセージをお願いいたします。
増子:ディレクター未経験の方も、このポジションに構えることなく、ぜひ応募してほしいです。M3DCには、未経験で入社後にキャッチアップしてディレクターとして活躍しているメンバーがたくさんいます。
当日のディレクションを行うポジションで、責任感は求められますが、その分改善活動の進め方や働き方を含め、裁量も広いので、ご興味あればぜひ飛び込んでいただきたいです。
大村:ディレクター職は、クライアントとの関係構築、テクニカル、プロジェクトマネジメントなど色々な側面がありますが、ご入社いただいたら、まずは自分の得意な部分はどこにあるのか、見つけていってもらえたらと思います。もちろん苦手な部分はキャッチアップする必要がありますが、自分の強みを活かしてより強化できる環境でもあるので、迷われている方はぜひ応募いただけたらと思います。
ー増子さん・大村さん本日どうもありがとうございました!
若手でも裁量を持って挑戦できる環境で、医療現場を支えるやりがいを一緒に味わいませんか?