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〈Mobile Mover〉「マルチワーク可能なロボット台車」誕生 きっかけの物語

「Mobile Mover」のはじまりは "雑草を踏むのにモビリティを使う"という斬新な発想

農家さんの「2大つらい作業」といわれる、雑草処理と防除(農薬散布)。

作業が少しでも楽になる、そんな農業ロボットをつくりたい。しかも、農業現場で使ってもらうためには、低コストで実現したい。

でも、自分たちで車体をゼロからつくっていたら、とてつもない金額がかかってしまう。私たちのような小さな会社には、当然そんなお金も技術もありませんでした。

そこで目をつけたのが、農業ロボットの活用などに向けて、一緒に地域の課題解決の取り組みを始めていたスズキのモビリティ。電動車いすの車体でした。

スズキの高度な走行技術による安定した足回りは、丈夫で耐環境性も高く、とても良いものでした。

その車体が、ディスコン、いわゆる製造中止で行き場を失いかけていることを知ります。

それならば!と、その最後のロットで開発をスタートしました。

その一つが、代表・加藤のイチオシ、その名も「雑草ふみふみロボット」。雑草は踏み続けると生えにくくなる。轍や獣道のイメージです。だけど、人がずっと動かすのはやっぱり大変。それなら、自動走行で動かそう。

こうして、雑草踏圧ロボットが爆誕しました。


その後の「雑草ふみふみロボット」はというと。

農場に設置したStarlinkのネットワークを利用して遠隔操作も。

「暑い夏は外に出たくないよね…」といって、エンジニアが太陽光パネルを搭載してみたり、事務所から遠隔で操作してみたり。でも、最後は「刈った方が早いね!」と一蹴。

実用化に向けた長い道のりは、まだ続く。

もっと様々な用途に 広がるマルチワークの可能性

2022年8月にはスズキと共同開発契約を締結し、開発を本格化。

ベースとなる足回りにワーク(作業機)を付け替えることで、1台で何役もこなす。そんな「マルチワーク可能なロボット台車」として、足回りに新たな価値を見いだしました。

主に農業用途での活用に力を入れ、移動、運搬だけではなく、除草剤散布、防除、草刈り、昇降など、ワークのラインナップを増やしています。

現在は全国各地の農家さんでのモニター利用や実証実験を重ねていて、約2年後の量産化に向けた研究開発を続けています。

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