広報担当の高橋です!本日はイベント関連についてお届けします。
今回、ソーシャルヘッドハントサービス「SCOUTER」さん、UI/UXデザインカンパニー「Goodpatch」さん、そしてFABRIC TOKYOの3社でデザイナー向けのイベントを開催したので、その内容をレポートとしてご紹介したいと思います。
・イベント概要 ・FABRIC TOKYO登壇レポート ・参加してみた感想
というパートに分けてまとめましたので、ぜひチェックしてみてください!
イベント概要 https://redesigner.connpass.com/event/104762/
今回の企画は、Goodpatchさんが運営するデザイナー向けキャリア支援サービス「 ReDesigner 」のイベントシリーズとして開催。
「業界構造を変革するデザイン」をテーマに、 「古くからある産業の中で、デザイナーがどのような役割で体験を設計し、デザインしているのか?」 について各社から紹介がありました。
登壇は人材業界からSCOUTERさん、紳士服・アパレル業界からFABRIC TOKYOの2社で、弊社からはCTOの中筋と開発部デザイナーの管が登壇、また開発部デザイナーの池田がパネルディスカッションに登壇いたしました。
会場は Goodpatch さんのオフィス!エントランスのネオンサインがカッコいい...! イベント冒頭ではGoodpatchの佐宗さんから「ReDesignerを立ち上げた背景と想い」をテーマにLTがスタート! Goodpatch・佐宗さん Goodpatchの佐宗と申します。現在は「ReDesigner」の事業責任者とキャリアデザイナーを兼務しています。私はもともとUXデザイナーとしてGoodpatchに入社しており、ワークショップ設計やアライアンスなどを担当する中で、合計200を超える国内外のデザイン組織を見てきました。そこで感じたのが、デザイナーという役割や認識のギャップです。 現在はデザイナーの需要が高まっており、2018年5月には経済産業省・特許庁から「デザイン経営」宣言が発表されました。企業が独自価値とブランドを向上させるためには「サービス開発の最上流からデザインが関わる」「経営チームにデザインの責任者を設置する」などの取り組みが必要と明記されています。 一方で、デザイナーと企業の間でミスマッチが起きていることも事実です。「企画とデザインが分断されていて上流から関わることができない」「入社してみたら思っていた仕事と違った」という実態がまだまだあります。この環境を変えるのが、ReDesignerです。 ReDesignerは「デザイナーがパフォーマンスを最大限発揮できる社会を作る」をビジョンに掲げ、デザイナーと企業の間に入ることで最適なマッチングを実現させ、HR×デザイン業界の変革に挑みます。サービスができるまでのデザインプロセスは「 note 」にまとめたので、ご覧いただけると幸いです。 FABRIC TOKYOからはCTOの中筋・開発デザイナーの菅が登壇! CTO・中筋より <自己紹介>
私はエンジニアでCTOをやっておりまして、昔陸上自衛隊にいたり、そのあとIT系に何度も転職し、前職ではAmazonでエンジニアやって、現在FABRIC TOKYOでCTOをやっているという経歴になります。こういう場で、元自衛隊だったっていう話をすると、この後の質問とかで、トークの内容より自衛隊の話の方がたくさん聞かれることが多いです(笑) <サービス紹介>
FABRIC TOKYOは、ビジネスウェアのカスタムオーダーサービスです。簡単に言うと、 オーダースーツ、オーダーシャツをオンラインでご自身でいろいろカスタマイズして、購入出来るというサービス を提供しています。今まで「オーダーメイド」というと、結構敷居が高いようなお店に行って、値段がよくわからないお店で、恐る恐る買う....といったような、要するに買ってみないとよくわからないみたいな形態でした。そのようなオーダーメイドを、誰でもわかりやすく、ご購入いただけるようなサービスを目指して開発・運営しています。 <ビジネスモデル紹介>
①アパレル業界のビジネスモデル、②FABRIC TOKYOのビジネスモデル、③サービスの成長率についてご紹介したいと思います。 まず、アパレル業界のビジネスモデルについてお話すると、 従来のアパレル産業はとても複雑 ....です。簡単にお伝えすると、サプライチェーンの川上から川下まで中間流通が多いのが特徴です。イメージとしては流通構造の川上・川中(素材製造)に生地原料メーカー、商社がいて、川下(アパレル〜小売)にいるブランドが生地を買い付け、デザインをし、縫製をして、店舗において消費者の元に届けるという構造になっています。 次にFABRIC TOKYOのビジネスモデルをお伝えすると、 「D2C(Direct to Consumer)」というビジネスモデル を採用しています。D2Cはさきほどお伝えした「中間流通を省き、商品をお客さまへダイレクトに届ける」というビジネスモデルです。メリットとしては、中間業者を排除し、自社でその役割を担うことで、高品質で適正な価格の商品を顧客に届けることができています。 さいごに、サービスの成長率についてご紹介します。2014年からサービスインし、今4年〜5年目になりますが、だいたい 2年連続で350%成長 しています。 <Webサイトの変遷>
Webサイトについては、常に改善を行ってきた4年間でした。トップページに関して言うと、今のデザインになるまで、色々とディスカッションを重ねながら、右往左往した時期もありました。 2015年あたりだと外国人のモデルを起用し、モードっぽいん雰囲気を出したり、、、その後、「親しみが大事だ!」という声が上がり、色々とキーワードが変化する時期がありましたが、 開発チームでは、常にビジネスの成長に焦点を当てた改善 をおこなってきました。 そんな中で、このままではいけないと思い、コーポレートアイデンティティの作り直しをはじめ、ブランドエクイティを全て再定義し、2017年頃からクリエイティブがようやく統一されてきました。 最初は本当に右往左往していて、毎月テーマが変わって、、、というそんな状況でした。振り返ると、ここ1〜2年でVI(ビジュアル・アイデンテティ)の質が安定してきたと思います。 開発部デザイナー・菅より <自己紹介>
FABRIC TOKYOの中筋率いる開発チームで、デザイナーを担当しております、菅と申します。開発チームは、我々以外にサーバーサイド、フロントエンド、デザイナー、というチーム編成で仕事をしています。オーダースーツのビジネスにも注目が集まっている昨今、お客さまに「良い体験」をしていただくためには、デザイナーはどのような思考で、何をデザインしていくべきなのか?またD2Cというビジネスモデルの中で、その強みを活かすためのデザインプロセスやビジネスへの関わり方についてお話できればと思います。 <デザイナーから見たD2Cについて>
先ほどCTOの中筋から紹介のあったD2C(Direct to Consumer)というビジネスモデルについて補足すると、 定義としては「自社で企画、製造した商品を直接自社のECサイト(チャネル)で販売するビジネスモデル」 です。 アパレルのECサイトなどはよくありますが、ECサイトをアウトソーシングしているところも多い中、FABRIC TOKYOではECサイトの開発をはじめ、商品企画・販売を自社で内製している点は他社とは大きく異なります。 また、中筋から話のあったように中間流通を省いている点について補足すると、商品企画からお客さまへお届けするまで一気通貫でやっているので、公式サイト上で「商品ができるまでの生産工程」もオープンにする取り組みもしています。 お客さまにとってより適正な価格で商品を届ける、という点だけでなく、ものづくりにおいても透明性があり、未来に向けた持続可能性のあるビジネスであると感じています。 <デザイナーから見たD2Cのメリット>
個人的に一番良いなと思っているところは、 「複数のチャネルで直接ユーザーと接点を持てる」 という点です。 ユーザーとの距離が近い分、顧客データの取得、ブランドビジョンの伝達がしやすいビジネスモデル だと感じています。 また何か新しい企画をした場合、、企画に対してお客さまからの反応に対し、クイックにサービス改善ができるため、お客さまにとっても我々にとってもメリットが大きいと思います。 <菅が考える、FABRIC TOKYOにおける業界構造を変革するデザイン>
弊社で行ったユーザーインタビューに基づくと、「オーダースーツ = かっこいい」という印象を持たれている声がある一方、ネガティブな印象で言うと「なんとなく敷居が高い」「自分にはまだ早いかな」「価格が高そう」「注文に時間がかかりそう、なんか大変そう」という印象をお持ちの方が多いです。 オーダーメイドに対してはまだまだそのような声があるため、ネガティブな意識の部分に向き合い、 ECサイトでのクリエイティブをはじめ、お客さまとの接点を通じて、お客さまがもつその意識を変革できた時が、本当の意味で変革ができたと言えるのではないか 、と考えています。 LTの内容はSpeaker Deckで公開していますので、詳しく知りたい方はぜひ見てみてください! ▼デザイナーがD2Cビジネスに身をおいてわかったこと https://speakerdeck.com/takenakasuji/dezainaga-d2cbizinesunishen-wooitewakatutakoto
次はHR業界からSCOUTER・荒川さん! <自己紹介>
SCOUTERのデザイナー、荒川と申します。私はTwitter経由で、SCOUTERに入社しました。Twitter名が「たまご」で、会社でも「たまごちゃん」とか「たまご」とかって呼ばれてます(笑)SCOUTERに入る前までは制作会社で主にWEBデザインの制作をやっていまして、今年の7月にSCOUTERにジョインしました。なんで「たまご」って名前なのってよく聞かれるんですけど、Twitterを始めたのが丁度去年の今頃なんですけど、その時にすごく私がゆで卵にはまっていて、毎日本当に狂ったように卵を食べていたので「たまご」っていう名前にしました(笑) <デザイナーとして、業界構造を変革するデザインをどう実現するか>
まず、 「エージェントさんに、転職者に寄り添うことに注力してもらうためにはどうすればいいのか?」 からスタートしました。 そして、「エージェントさんの業務フローを変える必要がある」と私たちは考えました。理由は私たちが思っている以上に、エージェントさんすごくアナログなやり方で、業務をされているためです。エージェントさんは、面談以外の業務に時間を多くかけていたので、その業務を効率化することによって業務を最小化し、「人にしかできない部分」にエージェントさんが注力できるようなサービスを作ろうと考えていました。 では、「業務を最小化するにはどうすればできるか?」という点なんですけれども、 「情報まで最短で案内してあげること」「管理ツールの一元化」の2つが大事 だと考えていました。 SCOUTERさんもLTの内容をSpeaker Deckで公開していますので、詳しく知りたい方はぜひ見てみてください! ▼ 業務フローを変えるデザイン https://speakerdeck.com/tamago/ye-wu-hurowobian-erudezain
▼SCOUTER開発ブログで、イベントレポートも公開されています! https://techblog.scouter.co.jp/entry/2018/11/05/110739
各社LTの後には、パネルディスカッションTIME! SCOUTERさん、FABRIC TOKYOからは開発部の菅と池田が参加し、ファシリテーターはGoodpatchの國光さんでパネルディスカッションがありました。
(写真左:FABRIC TOKYO・池田/写真右:FABRIC TOKYO・菅)
Q. 業界変革をしている会社でデザイナーに求められるマインドセットは? 菅:1つ隣に興味を持つことが大事だと考えています。ここでの意味としては部署内、部署外への興味はもちろん、「他のブランドはどうなのか?」「他の店舗はどうなのか?」と、広い意味で興味を持つこと。
池田:新しいものに対して、自分から色々と調べたり、積極的に試すこと、選り好みをしないこと。 「自分のライフステージはこうだから、これはしない」とかは考えずに色々やってみる こと。
イベントへ参加してみた感想 今回、共催という形でしたが、運営側目線でお伝えるのではなく、いち参加者目線として感想を述べると 「事業会社におけるデザインの役割、求められる視点」を直に学ぶことができた良い機会でした 。
登壇されたSCOUTERさんをはじめ、弊社も表面的にここをデザインをこうすればかっこよくなる、、、というような話ではなく、「ユーザーにとって良い体験を届けるために、○○というデザインプロセスにしている」「ユーザーの理解を深めるために、○○な考えをもってユーザーインタビューを実施している」と話をしていたので、 「事業会社におけるデザインとは、ユーザーへの理解を深め、体験をさらに良くするもの」という印象を受けました 。
また自身に置き換えると、日頃はFABRIC TOKYOという1つのプロダクトに専念しているため、「もっと他社(事業会社)のデザインに前のめりで興味を持っていかないと….!」と思いました。自社のデザインに対する理解も深まりましたが、個人的には他社のデザインに対する思考や、デザインプロセスを知れたことが良かったと思います。
ほか、「デザイナーが求められる仕事の領域が広がってきている」という話もあったので、ReDesignerさんのようにデザイナーのためのキャリア支援サービス運営で、「デザイナーのこれからのキャリア」「今、抱えている悩み」を話せる場を作ることは、参加者にとってとても有り難いのではないかと感じました(主観的な印象....ですが、デザイナーの方は少人数で仕事をすることが多く、相談できる人が周りにいないケースがあると思いますので)。
以上、「業界構造を変革するデザイン」のレポートでした。
さいごに、Twitterでは「 #業界構造を変革するデザイン 」「 #ReDesigner 」で検索すればツイートが見れますので、記事に合わせてぜひお楽しみください。
デザイン関連のイベント登壇&レポートは初めてでしたが、今後も弊社CTOやメンバーが関係するイベントに関しては現地へ足を運び、リアルな情報をお届けしたいと思いますので、今後も楽しみにしていただければ嬉しいです!
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