【vol.3-2】長年の関東圏での生活を手放し、宮崎で手にした理想の生活。「まさに天国のような場所」 Life style innovation代表の移住ストーリー〜
代表へのインタビューや創業までの歴史、事業紹介などを通じて、Life style innovationの働き方や価値観を紐解いていくこちらの連載。第2回では、石川が考える「働き方」について掘り下げていきました。3回目となる今回は、石川が地元・千葉から宮崎に移住することになったきっかけや移住前後での生活の変化をお届けします。
石川 知佳
株式会社Life style innovation 代表取締役。飲食店での店長や、JCB グループや広告代理店での営業を経験後、株式会社レントラックス(東証グロース上場)の現会長から誘いを受け、グループ会社(株式会社Anything)の代表取締役に就任。その後、上場を経験。退任後は、宮崎市と商工会議所が主催するMIYAZAKI STARTUP HUB の誘致を受け、宮崎を視察。想像以上の住みやすさに惹かれて移住を決断。移住後、株式会社 Life style innovation を創業し、今に至る。[プロフィール1]
■当たり前だった関東圏での生活。ある漫画がライフスタイルを見直すきっかけに
石川が宮崎に移住したのは2018年。それまでは、地元の千葉や東京で暮らし、東京で働くという日々を送っていました。石川は「関東圏以外で生活するという考えが全くなかった」と当時を振り返ります。
「関東圏での生活が当たり前すぎて、それに疑問すら浮かびませんでした。だから移住に興味もなかったですし、自分には縁のないことだと思っていました」
しかし、バンドマン時代にツアーで全国を回ったこと(インディーズデビューも果たすなど、青春をバンドに捧げていた石川のバンドマン時代のお話はまた別の機会に)や、家族旅行、前職での海外出張などで様々な地域を訪れたことをきっかけに、少しずつ関東圏以外で生活するイメージや世界観が広がっていきます。
そんな石川が移住を決めた一つのきっかけは、満員電車に揺られる人生に嫌気が差したこと。7時頃起きて1時間半かけて出勤し、22時~23時頃家に帰るという生活を10年近く送っていた石川は、身体的にも肉体的にも疲弊していたと振り返ります。しかしそんな生活も当たり前になっていた時に読んだ、漫画『サンクチュアリ』のワンシーンが胸に刺さりました。
「主人公2人が、満員電車に乗っているサラリーマンに対して、『何も考えず毎日電車に乗り続ける生活を送るのはどうなんだ』と揶揄するシーンがあるのですが、その時にハッとして。僕、好きな作品は定期的に読み返すタイプで、中学生の頃も読んだことがあったのですが、当時『絶対にそんな大人にはなりたくない』と強く思っていたことを思い出したんです。その一方、まさにその姿を体現している自分にも気づいて…。このままだと、ずっとこの生活を送ってしまうのではないかと危機感を抱きました」
また創業までのストーリーを記した記事でも、宮崎を選んだ理由の一つに「気候が温かかったこと」を挙げている石川ですが、前職の出張で訪れたタイでの出来事がこの考え方や石川の理想の生活像を作り上げたと話します。
「どの店に行っても店員さんがマイペースで、仕事が生活の中心じゃない感じでゆったりしているかつ、陽気。しかも温かいから、みんなTシャツ短パンで過ごしているんです。出張の際は自由な時間ももらえていたので、マッサージを受けて、プールで泳いで、仕事もちゃんとするけど、夜は飲みに行って…という生活を送っていました(笑) この時に、『こんな温かくて、人が穏やかな場所で生活が送れたら最高だな』という理想の生活観が醸成されたのだと思います」
こうした理由に加え、人生の岐路となるような数々のタイミングが重なり2018年、宮崎を訪問することに。そのきっかけや、その後移住を決めた理由などについてはこちらからご覧ください。
■選択肢が多い都会に憧れていた幼少期。だけど「宮崎には東京にないものが全部ある」
移住してガラッとライフスタイルを変化させた今、「1日が27時間になったような感覚」だと話す石川。その理由には、これまで往復3時間近くかかっていた通勤時間が、たったの5分になったことが大きいと言います。結果、読書しかできなかった通勤時間が仕事や十分な睡眠、ヨガやストレッチなどをする時間に充てられるようになったそう。さらに満員電車によるストレスも感じなくなったため、いわゆる“HPが100%の状態”から仕事を始められるようになり、効率がぐんと上がりました。
「多くのビジネス書で『長い通勤時間は無駄』だと記されていますが、お金がないと満員電車に乗らない生活は実現できないと思っていました。でも宮崎では実現できる。これは人生におけるとても大きな発見でしたね」
同時にこのルーティーンを手にして時間に余裕が生まれたことで、心にも余裕が持てるようになり、より仕事を楽しめるように。結果、出会う人たちや仕事面においても良い影響があったと言います。
「『この生活の変化を誰かに発信したい』という思いから、facebookで定期的に宮崎での暮らしや会社について投稿するようになりました。すると、その投稿をきっかけに『今、宮崎にいるんだ!』『なんだか面白いことやってそうだね』など連絡してくれる人や、仕事を依頼してくれる人も増えました」
「住む場所を変えただけで人生が大きく好転した」と話すほど、移住満足度は想定以上。その一方、都会に比べて選択肢が少ないことを理由に、「早く地元から出たい」と考えていた過去もありました。一見、関東圏に比べて仕事面でもプライベート面でも選択肢が少ないように思える宮崎について、石川はこう話します。
「逆に『東京にないものが全部ある』とポジティブに考えていますし、宮崎の選択肢の少なさも良いことだと思っています。
例えば、東京よりも低い家賃で県内の中心部から近い場所に事務所を設けられますし、例えば、東京で『高級なお寿司屋さんの常連』になるのは、店舗数も通う人も多いので難しいですよね。ただ宮崎だと店舗数も通う人も少ない分、常連になって大将に顔を覚えてもらうこともできる。マーケティング的な視点の話になりますが、『宮崎の高級で美味しいお寿司屋さんの常連』というセルフブランディングもしやすい。結果、多くの飲食店オーナーの人と知り合うこともできました。
東京には無いメリットやチャンスをたくさん感じられたんです。宮崎のご飯が美味しいとか、趣味のロードバイクの練習もしやすいとかそういう仕事面以外での理由も含め、僕にとって宮崎は仕事も趣味も充実できる、まさに天国のような場所なんです」
最近は、そんな石川の姿を見て関東圏から移住し、Life style innovationへの入社を決めた従業員も。県外の仲間も増やしながら、ここ宮崎でかつて夢見た理想の生活を送ります。
株式会社Life style innovationでは、「はたらくをたのしむ。そのために変革を。」の理念の基、一緒に働く仲間を募集しています。