みなさん、こんにちは。LIDDELL(リデル)採用担当です。
資料は、もう5分でできます。
構成を指示して、データを流し込んで、体裁を整える。かつて半日かかっていた作業が、いまはAIとの数回のやり取りで終わる。見た目はきれいで、論理も破綻していないし、誤字もほとんどない。
なのに、いざプレゼンすると、相手の目が動かない。うなずきが浅い。
「よくできてますね」と言われて、それで終わる。
こんな経験、ありませんか? 私たちも、正直あります、、、
先日、代表の福田がこの違和感を言葉にしていました。今回はその話を、みなさんにおすそ分けします。
■ 「減点されない資料」は、記憶に残らない
AIが得意なのは、平均を出すことです。膨大な事例の真ん中を、そつなく差し出してくれる。だから出来上がるのは、どこにも角のない、誰からも文句の出ない資料になります。
けれど、減点されないことと、心に残ることは別の話です。
無難な資料は、聞き手の記憶に引っかかる場所がない。ツルツルしていて、通り過ぎていく。プレゼンが終わった30分後、相手の頭には何が残っているでしょうか。
たいてい、何も残っていません。
■ 「誰にでも当てはまる」は、誰にも当てはまらない
もう一つの落とし穴が、これです。
AIは平均を出すので、放っておくと「誰にでも当てはまる資料」になります。裏を返せば、「目の前のこの人」には当てはまらない資料になる。
聞き手からすれば、自分のことを語られている感覚がない。他人の会議を、たまたま横で聞いているような距離感が残ります。
人は、自分ごとにならない話に心を動かしません。どれだけ正しくても、どれだけデータが揃っていても、「これは私の話だ」と思えなければ、うなずきはお辞儀で終わります。
■ それは、誰に宛てたラブレターなのか
福田はよく、資料は「ラブレター」に似ていると言います。
ラブレターが人の心を打つのは、それが「たった一人」に向けて書かれているからです。あの人が何を喜び、何に悩んでいるのかを思い浮かべ、その人だけに届く言葉を選ぶ。だから、たどたどしくても、飾りがなくても、まっすぐ胸に届く。
反対に、「拝啓、皆様へ」で始まる恋文に、心を動かす人はいません。誰にでも当てはまる言葉は、結局、誰のものでもないからです。
AIで手早く作った資料が刺さらないのは、まさにここに理由があります。相手のことを思わず、商品のことを感じきらずに整えた資料は、宛名のないラブレターになってしまう。
読み上げられた側は、内容を聞きながら心のどこかでこう思っています。
「これは、いったい誰に向けた手紙なんだろう?」と。
宛名がなければ、どんなに立派な便箋も、どんなに整った文章も、自分に向けられたものだとは感じられない。逆に言えば、「これは、まさに私のために書かれた」と感じた瞬間、人は前のめりになります。資料の巧拙よりも、その一点が響くかどうかを分ける。
だから、作るときにまず問うべきは「何を載せるか」ではありません。
「これは誰への手紙で、その人に何を感じてほしいのか」です。
■ 足りないのは、構成ではなく「物語る力」
ここで多くの人が、資料そのものを直そうとします。スライドを足す、図をきれいにする、フォントを変える。
でも、本当に足りていないのはそこではない。
足りないのは、圧倒的に「ストーリーテリング」です。
しかも、資料の構成としてだけではなく、いやそれ以上に、トークや表現の構成としての物語が大切になります。
同じスライドでも、それを「データの羅列」として読み上げるのか、「物語」として語るのかで、届き方はまるで変わる。AIが作ってくれるのは前者までです。後者は、まだ人間の仕事として残っています。
■ 物語にするための、三つのこと
一つ、思いやコンセプトを、エピソードに乗せる。
「この施策で問い合わせが伸びました」というデータは、事実として正しい。けれど、その裏にいた一人の担当者が、実際にクライアントの商品を食べながら、何度も何度もコンテンツを作り直していた。その一場面を添えるだけで、数字は体温を持ちはじめます。データはWhatを語り、物語はWhyと、その現場の手ざわりを語る。
二つ、感情に訴えかける。
論理は納得をつくりますが、行動を起こすのは感情です。人は「腑に落ちた」から動くのではなく、「心が動いた」から動く。正しさの提示で満足せず、聞き手の胸に小さな熱をつくれているかを問う。
三つ、聞き手が「自分ごと」にできる橋をかける。
一番伝わりやすいのは、自分自身の体験です。相手が抱えていそうな悩みを、自分がかつて味わった困りごとに重ねて、たとえ話として差し出す。「実は私も、同じところでつまずいたんです」。この一言が、他人事と自分ごとの間に橋をかける。
相手はそこを渡って、ようやく話の中に入ってきます。
■ AIが資料を作る時代に、人に残る仕事
資料作成は、これからますますAIの領分になります。
整える作業から解放された分、私たちは本来やるべきことに時間を使える。その時間は、伝えたい思いを、自分の言葉で、自分の物語として語る時間です。
何を伝えたいのか。なぜそれを伝えたいのか。
その意志だけは、誰にも、何にも、代わってもらえません。
リデルは10年以上、SNSとインフルエンサーの現場で「人が人を動かす」ことに向き合ってきました。7,000社以上の支援と、5万人を超えるインフルエンサーのネットワーク。積み上げてきたのは、テクニックではなく、人の心が動く瞬間の観察です。
きれいな資料は、もう誰でも手に入る。だからこそ、そこに乗せる物語が、人を分ける。
私たちのミッションは「個人の影響力を、人々の未来のために。」です。宛名のある言葉を書ける人が、これからのマーケティングをつくっていくと思っています。
■ こんな人と一緒に働きたい
・AIに任せる部分と、自分が担う部分を、自分の頭で線引きできる人
・データの向こうにいる一人の顔を、想像しようとする人
・正しい説明より、心が動く一言を探したくなる人
あなたの資料は、誰への手紙ですか。その答えを一緒に探しませんか。まずはカジュアルに、「話を聞きに行きたい」からどうぞ。