こんにちは、株式会社レイン(以下、レイン)の採用広報担当です。
2024年10月にハッカズークとの経営統合を発表し、2025年8月29日にハッカズークとレインの経営統合を記念したイベントを開催いたしました。
レインは、「HR×IT×グローバル」という 3つの軸をかけあわせて、採用のプロフェッショナルとして HR の側面から企業の成長の支援、エンジニアが輝ける場所の提供をしてまいりました。
お仕事をご依頼してくださったお客様やご助力くださった関係者の皆様には感謝しかございません。
更なる価値提供のためにも今までご愛顧頂いた沢山のお客様をお迎えし、ハッカズークとの経営統合を通じ、グループのシナジーや採用の過去と未来について語る場として、「経営統合記念パーティー」を開催いたしましたので、その内容をレポートいたします。
目次
ハッカズークとレイン、2社が1つのグループとして描く「人と組織の新しい関係」
なぜ今、人と組織の関係を“入口から出口まで”循環させる仕組みが必要なのか
専門家との対談から見えた「採用」「退職」「再接続」が交わる人材戦略の未来
新しい人材戦略の考え方
心理的契約の変化が示す「人と企業の関係のこれから」
採用は「入口」から「出口」までつながっている
フィーリングと科学の両立が、これからの採用を強くする
人材の多様な関わり方が、採用の枠を広げる
懇親会では立場を超えて未来を語り合う時間に
グループとして掲げるビジョンは「BBBのプラットフォームになる」
人と組織の新しい関係を一緒に形にしていく仲間を募集しています
ハッカズークとレイン、2社が1つのグループとして描く「人と組織の新しい関係」
パーティーの冒頭では、グループCEOの鈴木よりご挨拶があり、改めてハッカズークとレインの取り組みについてご紹介しました。
ハッカズークは「退職後も企業と個人がつながり続ける仕組み」を、レインは「採用の入口を支援する仕組み」をそれぞれ築いてきました。
これまで、採用(入口)と退職(出口)は別々に扱われることが一般的でしたが、両社がグループとして連携することで、入口から出口、そしてその先の再接続までを一貫して支援できる体制が整いました。
鈴木からは、今後の方向性として「BBBプラットフォームの実現」というキーワードが掲げられました。
この「BBB」とは、
- Buy(人材を採用)
- Build(人材を育成)
- Borrow(内部・外部人材の活用)
という3つの人材戦略を組み合わせた構想です。
このプラットフォームは、採用して終わり、退職して終わりではなく、採用・育成・活用・退職後の関係性までを含めた、企業と人材の新しい関係性を築くための大きな指針となります。
今後はこのBBBプラットフォームを軸に、より多くの企業・人材との接点を広げていく予定です。
参加者の皆さんも、鈴木の話、ハッカズークとレインが生み出すシナジーについて熱心に耳を傾けており、今後の展開に期待が高まる様子でした。
なぜ今、人と組織の関係を“入口から出口まで”循環させる仕組みが必要なのか
日本社会では、2030年には約79万人ものIT人材が不足すると予測されており、これまでにない深刻な人材危機に直面しています。新卒一括採用や終身雇用といった従来の仕組みだけでは、もはや対応しきれない時代に突入しています。
今、企業にとっては「採用から退職までのすべての接点をどう設計するか」が、生き残りを左右する重要な戦略となっています。
さらに、「退職=損失」という考え方も、少しずつ変わり始めています。
退職者が社外で新たなスキルや経験を積み、再び企業に戻ってきたり、アルムナイ(退職者ネットワーク)や副業人材として関わり続けたりすることで、企業に新しい価値をもたらすケースが増えています。
企業にとっても、既に自社文化を理解している人材を再び迎えることで、オンボーディングのコストを抑えられるなどの利点があります。
つまり、退職は終わりではなく、企業にとっての「新しい資産」として捉えられるようになってきているのです。
こうした変化を前提に、人材の入口(採用)と出口(退職)をつなぎ、企業と人材の関係を循環させる仕組みをつくること。
それこそが、ハッカズークとレインが目指す「BBBプラットフォーム」に込められた想いです。
専門家との対談から見えた「採用」「退職」「再接続」が交わる人材戦略の未来
※写真左から、實重、芦川、石山氏、服部氏、鈴木
今回は書籍『人材マネジメントの革新』の著者である石山恒貴氏、服部泰宏氏をスペシャルゲストとしてお招きし、BBBモデルの視点から、人的資本経営・人材戦略をはじめとした、これからの日本企業の人事について、
代表取締役グループCEO鈴木、またアルムナイカンパニーCOO實重、レインCEO 芦川とともにパネルディスカッションを開催しました。
対談では、実体験や実際の企業様の例を交えながら、これからの人材戦略のあり方について深く掘り下げる場となりました。
新しい人材戦略の考え方
鈴木との対談では、「Buy(採用)・Build(育成)・Borrow(外部活用)」という人材戦略の考え方についてお話ししました。
これまでの日本企業は、「Build=採用して育てる」に重きを置いてきました。
しかし今後は、副業人材やフリーランス、アルムナイ(退職者)など、社外との関わりを柔軟に取り入れることが欠かせません。
実際に、退職者をプロジェクト単位で再び迎え入れたり、専門スキルを持つフリーランスを短期間だけ活用したりする事例が増えています。これらはすべて「Borrow」の実践であり、企業にとっては人材の柔軟な活用を可能にし、競争力を高める有効な戦略となっています。
心理的契約の変化が示す「人と企業の関係のこれから」
対談ではさらに、「心理的契約」というテーマにも話が及びました。
かつては、「会社に入ったら定年まで勤め上げる」という暗黙の前提がありましたが、今では、社員と企業が状況に応じて約束や期待を柔軟に更新していく関係性が求められています。
たとえば、若手社員が「一度外で経験を積みたい」と考えたとき、
それを“裏切り”と捉えるのか、それとも“本人の成長を支える前向きな選択”と捉えるのか。
企業の姿勢によって、信頼関係のあり方は大きく変わってきます。
石山氏、服部氏からは、「お互いが柔軟に期待値を変えていくことこそが、持続的な関係性の鍵になる」とのお言葉があり、人材の循環を前提とした新しい企業文化の必要性が改めて問われました。
ハッカズークとレインとしても、こうした人と企業の関係性の変化をしっかりと理解しながら、支援のあり方を進化させていく必要があると強く感じています。
採用は「入口」から「出口」までつながっている
實重、芦川との対談では、用意されたパネルテーマから自然と話題が広がり、「BBB視点」での議論は一層白熱しました。会場でもうなずきながらメモを取る方が多く、聞き手としても「これは採用の概念そのものを揺さぶる話だ」と感じる瞬間が何度もありました。
従来、日本企業では「採用=入口」「退職=終わり」と切り分けて考えられがちです。
しかしハッカズークとレインが考えているのは、採用・オンボーディング・退職(オフボーディング)を一連のプロセスとしてつなげて捉える という考え方です。
- 入口だけを整えても、人材が活躍し続ける仕組みがなければ定着しない
- 退職時の扱いが企業ブランドに直結し、次の採用にも影響する
- 卒業生(アルムナイ)との関係が新たな採用チャネルになる
対談の中で「分かれ方にこそ企業の品格が表れる」という言葉でてき、それが特に印象的で、参加者からも共感の反応が多く見られました。
採用を「入口の瞬間」だけでなく、キャリアの循環全体をデザインするもの として捉える視点は、まさにBBBが示す「人と組織の関係を再定義する」考え方に通じています。
フィーリングと科学の両立が、これからの採用を強くする
服部氏が執筆した書籍、採用を科学的な視点から捉えた『採用学』が誕生してから10年経ち、テクノロジーの導入によってES選考や候補者対応は効率化されましたが、採用の本質は変わっていない部分もあります。
議論の中で特に注目を集めたのは、「最後はフィーリングで決まる」 という現実でした。
どれだけ精緻なプロセスを設計しても、最終的には「この人と一緒に働きたいか」という直感が大きく影響します。
一方で、面接だけに頼るのではなく、「ワークサンプル」や「スキルベース評価」といった 科学的アプローチ(メジャーメント) の活用も重要性を増しています。
感覚とデータ、両方をうまく組み合わせることが、今後の採用競争力につながるのだという視点には、多くの参加者が納得していました。
人材の多様な関わり方が、採用の枠を広げる
対談はやがて、「雇用のかたち」そのものへと話題を広げました。
正社員として採用するだけでなく、副業・業務委託・アルムナイとの再接続など、人材との関わり方が多様化している という指摘です。
- 社員が一度外で経験を積み、再び戻ってくる「ブーメラン採用」
- 卒業生がリファラル(紹介)を通じて採用を後押しする仕組み
- フリーランスや副業人材が企業文化に馴染みながら活躍するケース
こうした発想は、まさにハッカズークとレインが大切にしていきたい「BBB的な人材観」に重なりました。
採用の定義は「新しく人を入れること」だけではなく、既存のネットワークをどう活かし、循環させるか に広がっているのです。
懇親会では立場を超えて未来を語り合う時間に
イベントの最後には懇親会が開かれ、参加者同士が立場を超えて交流する時間となりました。
石山氏・服部氏やゲストスピーカー、社員メンバー、そして足を運んでくださったクライアント様も一緒になり、食事を囲みながら自由に意見を交わしました。
「人材の入口(採用)と出口(退職)をつなぎ、企業と人材の関係を循環させる仕組み」というテーマに触発され、自身のキャリア経験を語る方もいれば、採用現場での課題やアルムナイ制度の可能性について熱く議論する場面もありました。
懇親会では、対談では出なかった率直な質問や本音の声が飛び交い、人と組織の新しい関係性を形づくる未来に向けた期待が、会場全体に広がっていました。
また、社員同士も普段の業務ではなかなか話す機会のないテーマで交流でき、グループとしての結束を深める貴重な時間にもなりました。
形式的な枠を超えたこの場は、私たちのカルチャーを象徴するものであり、「人と人がオープンに対話しながら未来を描く」という姿勢そのものを体現していたように思います。
グループとして掲げるビジョンは「BBBのプラットフォームになる」
ハッカズークとレインがグループとなったことで、
- Buy(人材の採用)
- Build(人材の育成)
- Borrow(社内外の人材活用)
という3つの人材戦略を軸に、採用から退職、そしてその後の関係性までを包括的に支援できるようになりました。
採用で人材と出会い、退職時に良い関係で送り出し、再び協働する――この一連の流れを仕組み化することこそが、私たちが目指す「BBBプラットフォーム」のビジョンです。
グループ間のシナジーによって、スキルを起点にした人材ポートフォリオの再構築、再現性ある育成、そして柔軟な人材の活用が可能となります。
このBBBという仕組みは、人材不足が深刻化する社会において、企業と人材の関係性を再構築する大きな可能性を秘めていると、私たちは確信することができたパーティーとなりました。
人と組織の新しい関係を一緒に形にしていく仲間を募集しています
私たちが挑戦しているのは、単なる採用支援や退職者対応ではありません。「人と組織の関係を再発明する」ことそのものです。そこには新しい発想や挑戦を楽しめる人の力が必要です。
RPO領域でキャリアを築きたい方、採用だけではない関わり方をするクライアント支援を行いたい方、そして「人材の未来を変えたい」と思う方、ぜひ私たちと一緒に、グループのシナジーを活かし、循環型のキャリア社会を形にしていきましょう。