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ノート77冊トータル154万字書いてわかった、メモの使い方と効能について

こんにちは、人事の筒井です。

もう2月の姿も見えているのにこのようなことを言うのもアレなのですが、1月ってなんだか焦るので苦手です。やるべきことはたくさんあるし、今年の目標は!みたいなことを聞かれる機会も多いから、いい答え言わなくてはと思ってしまって。でも、毎年新しいことを考えては、すぐに消えていくという、いつもの流れでもあります。

どうせ壮大な目標を考えてもすぐに消えてしまう私なのであれば、消えずにずっと続いていることは、と考えてみました。一つだけありました(よかった)。メモを取ることです。

忘れちゃうのがもったいなくて、とにかくいつもメモしています。ノートが側にいないと不安です。
飲み会でも、いい話だなぁと思ったら、膝の上でメモすることもあります。(だいたい気持ち悪がられます。)

▲けっこういいことが書かれていた、ある日の飲み会メモ

2007年4月に社会人になって、2018年1月現在10年10ヶ月ですが、その間に77冊のノートを消費していました。1ヶ月あたり0.6冊ペース。
ノートはいつもきまってA5サイズ、厚さはまちまちなのですがだいたい30~80ページ(ざっくり平均50ページ)。
数えてみたら1ページ(両面)あたり400字くらい書いていました。

400字×50ページ×77冊=1,540,000!!! 154万字!
400字詰原稿用紙 3,850枚分(よくわからない)!
文庫本一冊約10万字くらいらしいので、文庫本15冊分!!

こんなに私は何を何のために書いているんだろう、と考えてみたのですが、自分にとって有益なので続いているんだと思います。一口にメモと言ってもその使い方に種類があり、それぞれ効能もありそうだったので、今回ご紹介してみようと思います。

▲77冊たちは全てこんな風にプラケースに入れられて、家に保管されています。

(1)外付けHDとしてのメモ

一つ目の使い方は、MTG、1on1、セミナーなど、誰かと何かを話した、誰かから何かを聞いた、そんな時にもらった情報、考えたことを書いておくためのメモです。頭のキャパシティ以上にたくさん覚えておきたいという欲張りな気持ちがあり、とりあえず外に残しておくために使っています。

ざっくり、以下のような項目を書いておくというルールがあります。

・日付
・テーマ:会議の名前、話した相手など
・重要な所にしるし:いいなと思ったところ、後からチェックしそうと思ったキーワードなど
 (後から振り返りそうなページには付箋)
・感情が動いていたらその内容と理由も書いておく:面白い、共感した、納得いかない、などなど

▲こんな感じです。

のちのち、「あ〜、このテーマについては、確か、前回か前々回の1on1でアドバイスもらったな・・・」くらいは覚えているので、日付をGoogleカレンダーで見て、該当のページを読み直す、という風に使います。

効能(1)要点をまとめる力

自分の頭では覚えきれないことを書いていく訳なので、記録媒体としての効能は当然なのですが、単に効率的に検索性も上げて記録するのであれば、この世の中にはもっと良い方法がたくさんありそうです。(簡単に音声情報をテキスト化してもらえるし。)

それでもあえて紙にメモするという行為は、要点をまとめる力を養ってくれているような気がします。

目の前の相手と話をしていて、物理的に全ての話を書き記すことは不可能です。相当手が速く動かないと。(そういう問題じゃないかな。でも、たとえ全て書き残したとしても要点がよくわからない時があります。以前、自分の1on1の逐語録を読んだことがあるのですが、自分が何がいいたいのかあんまりわかりませんでした笑)

全ては書き残せないという物理的な制限が、相手の話を構造的に捉える、という練習になります。
全部は書ききれない→大事なところだけ書きたい→何が大事なのか、相手は何を言おうとしているのか、相手の話の構造はどうなっているのか、を把握しようとする、という感じです。

ものすごく大事な内容について話した時は、話を聞いている途中はキーワードだけメモして、終わった後に話を思い出しながら論点ごとにまとめてどばーっとメモすることもあります。

(2)思考整理としてのメモ

突然ですが、私は大学で哲学を専攻していました。ものすごく難しくて、授業中はいつも窓の外をぼーっと見ちゃうような不学生だったのですが。

哲学が好きだった理由は、世界のもやもやとしたことに対して、歴々といろんなすごい人たちが、「言葉」を使って定義付けしようとチャレンジしていて、世界の解像度が上がっていくような感触が持てるからでした。
もやもやが形になるのは、私の中では、ところてんのかたまりが木製の器具(今調べたら「天突き」というそうです)でぎゅーっと押し出されて形になるイメージです。

わからないことやがあったり、漠然としたスコープの仕事を任せてもらったときなどは、思考整理のためにとにかく裏紙(A4白紙)にぎゃぎゃぎゃっと書きまくっています。そうすると、哲学のときに感じたのと同じように、思考が整理されていく、ぼんやりしていたものがピントがあってはっきり見えていく感覚があります。

▲このブログの下書きもだいたいぎゃぎゃ方式です

効能(2)言語にする力

頭の中のモヤモヤや、まだ形になっていないことを書きなぐって整理していく、というのはつまり、抽象的なことを言葉で捉えようとしているということです。

頭の中にあるかたまりがペンを通してところてんになって出てくるのですが、それは言語化のトレーニングだと思っています。
抽象的なこと、まだ捉えられていない本質、こう思っていたけど辿ってみると実はこうだった、など、言葉にしていくと、頭の中だけで考えていただけの時の何倍も「わかってきた!」という感覚が持てます。(それが楽しい)

私が、仕事であたふたして余裕がなくなるときというのは大抵、このもやもやのままのものを抱えてしまっているときです。言語にして目に見える形にすれば、扱えるようになるので、一気に怖さや不安が減るなぁと。(よくわかんない仕事ほど、よくわかんないまま抱えっぱなしにして、時限爆弾化しませんか?)

(3)デトックスとしてのメモ

この3番目が、個人的にはぜひ皆さんに真似してほしい使い方です。

嫌なことがあったとき、失敗したとき、悔しいとき、胸の奥で、ギューーーーーーーーってなってる感情がありませんか?そいつを昇華させたい、そんな時こそメモの出番です。

その感情を、どばーーーーーーーっと紙に出します。(メモにしなかったら、涙として出ることもありますね)
論点や構造やらは無視です。まとめる必要はありません。とにかくその時感じていること、心(頭ではなく)にあることをどんどん紙に書いていく感じです。

効能(3)クリアなCPUを保つ

そのギューーーーーを外に出しておかないと、ゴミファイルみたいに知らないうちに溜まっていって、CPU(思考)の動きがほんとに悪くなります。(2)のもやもやも言語化してあげないと、時々ゴミファイルになるのですが、こっちのギューーーの方が外に出さないとゴミファイルになって自分の思考や行動に悪さする確率が高いです。

本当の本当に悔しいこと、悲しかったことって、人に言えなくないですか? なんでだろう、プライドが邪魔するのでしょうか、私だけでしょうか。

私はこの3番目の使い方をするときは、ノートの最後のページから書いています。時々、(1)で過去のページを検索したついでに、反対側からも読んでみると、その時の私こんなことに悩んでいたんだ、悔しがっていたんだ、と面白いです。(しょうもないことでぐちぐちしてたんだな、とか)

▲小さな失敗の方の内容は忘れましたが、中くらいの方の失敗は覚えています。

いつまでもアナログメモにこだわってしまうのはなぜだろう

(1)の使い方だったらEvernoteとかの方が便利だし、電車の中でノート開くわけにはいかないし(それでも時々やります)、不便なのですが、やっぱり紙とペンの方がところてん感があるんですよね。
あぁ、みなさんのメモも盗み見したい!

おまけ:154万字を経てスタメンになっているツールたち

◆ノート
コクヨ キャンパス ツインリングノート 大人キャンパス 無地 A5 80枚 ス-T134W-M
とにかくどんなインクにも相性がいい。裏写りしにくい。罫線があると書きにくいから無地派。たっぷり80枚!どうか廃盤にならないでくれ・・・

・裏紙 思考整理には、制限の少なく、がんがん使っても罪悪感がない裏紙が最も合っていると感じています。

◆ペン
・フリクション 赤 0.5
メモはほぼ赤です。インクがなくなったら嫌なので、10本くらいストックがあります。何かの雑誌で著名な建築家の方が、同じく赤ペンでメモをすると書いてあってニヤッとした記憶があります。その方曰く、クリエイティビティが促進されるからだそうです。
私は最初、大事な部分だけ赤で書いていたのが、全部大事に思えて、全部赤になってしまいました。全然創造性のない理由ですみません。

カキモリ ローラーボール 0.7
フリクションと永遠に添い遂げるかと思っていたのですが、ものすごく手がかかる、万年筆インク用ボールペンの魅力に打ちのめされ、フリクションの地位が現在少し揺らいでいます。蔵前にあるカキモリさんという文房具屋で買えます。というかそこでしか(店頭でしか)買えません。インクはカキモリオリジナルやパイロットさんの万年筆インクを使っています。
この前、飛行機の中でどうしても思考整理したくなって、このペンをちょっとだけ使ったのですが、離陸した時に手帳を見たらインクが爆発していました。万年筆初心者です。

いつも会社に関係ないことばかり書いているのですが、よかったらこちらのインタビュー記事にもお立ち寄りください。

監査する立場から監査される立場へ クラシコムを構成する人々vol.1 財務経理担当【前編】 | 株式会社クラシコム
クラシコムの中で働くメンバーが、どんなことを考え、どう働いているのかをおしゃべりするシリーズ「クラシコムを構成する人々」。第一弾は、コーポレートグループで財務経理を担当する瀬田に声をかけました。...
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