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新規事業がぜんぜんうまく行かなくて悶絶する話

趣味でやってる上司のサブスク "シェアボス" ですが、この2週間くらい「もっと案件とらないとなー、どうしようかなー」という感じで悩んでいました。

理由は大きく2つであります。

(1) 趣味にしてはお金がかかるようになってきた
(2) 登録してくれたボスに申し訳ない気持ち

(1) はまあ、もともと趣味だし本業の売上でまかなえる範囲にとどめておけばよいのですが、(2) が気持ち的に大きくなってきました。

だって、すごい実績のあるボスたちが、わざわざ「やります」って付き合ってくれてるんですよ。何かしらお返ししないと申し訳ないな、と。

この記事では、そんな「売上あげないと、応援してくれてるボスに顔向けできない!」という気持ちの中でどんなことを考え、2週間後どう結論付けたのかを書いていきたいと思います。

書いているうちに長くなってきたので、いくつかに分割して公開します。

目次

  1. CP : 半額キャンペーン
  2. CP-1. 初期に事例を作ることの重要性
  3. CP-2. そこそこ溜まってきたリマーケティングリストの活用
  4. CP-3. 価格弾力性の課題チェック
  5. 半額キャンペーンのその後
  6. この記事の続き

CP : 半額キャンペーン


まず最初にやったのは「サブスク半額」という露骨なキャンペーン。

これは心が痛みました。参加いただいているボスや、シェアボスのブランド自体も毀損する施策で、普通なら最後の手段に取っておくような施策だと思います。今でも直視するのが辛いです。

これを最初に持ってきたのは以下のような思惑からでした。

CP-1. 初期に事例を作ることの重要性
CP-2. そこそこ溜まってきたリマーケティングリストの活用
CP-3. 価格弾力性の課題チェック

順番に説明します。

CP-1. 初期に事例を作ることの重要性

まず「CP-1. 初期に事例を作ることの重要性」ですが、B向けのソリューションは事例が非常に大切です。法人というのは、当然ですが「個人の集合体」であり、複数人のチェックを経ることにより、衝動ではなく合理性によって購買の意思決定がなされます (C向けはより衝動や気分の影響が大きい)。

事例は "他社のチェックを通過した証" なので、同様の意思決定プロセスを持つ企業は "他社の導入" によって、心理的な選定のフェーズがぐっと前に進みます。

また、"百聞は一見にしかず" という言葉もある通り、そのソリューションが具体的にどう活用されたのかのイメージを想起させる手っ取り早い方法です。

事例によってCVRが改善するとしたら、"ブランドの毀損" というリーチに比例して発生するコストに先んじて早いタイミングで実施することはトータルでプラスに働くと考えました。逆に言えば、認知が広がるほど "ブランドの毀損" というリスクは取りづらくなります。

この戦術を選択したことへの反論として、「初期の検討者であるアーリーアダプターに対するブランド毀損は、アーリーマジョリティに対するそれよりも影響度が大きいのではないか」というものが考えられます。

これは全くそのとおりで、私の場合はアーリーアダプターよりもシェアボスに参加してくれているボスの心象が悪くなることをかなり気にしました。その上で、公開事例が得られないことによるデメリットと比較してもトライする意義があると考え、実施を決めました。

思惑どおり事例を獲得することができれば、毀損したブランドを補填することができるため、その可能性に賭けました (もちろん、キャンペーンページは終了後に速攻で削除するつもりです)。

CP-2. そこそこ溜まってきたリマーケティングリストの活用


続いては、9/12 にリリースした有料サービス公開前に訪問してくれたユーザーに情報を届けるため、リマーケを活用したかったというのが挙げられます。

シェアボスのリリースは2019年5月なのですが、新規訪問の割合が多く訪問者は循環しています。リマーケのタグ自体は初期から設置していたため、リストのサイズはそこそこ増えていました。

ここでもやはり安っぽい体裁が気になりましたが背に腹は変えられぬということでリマーケティング用のディスプレイキャンペーンを作りました。

CP-3. 価格弾力性の課題チェック

最後に「CP-3. 価格弾力性の課題チェック」です。価格弾力性については以下のリンク先を参照してください。

価格弾力性とは・意味|創造と変革のMBA グロービス経営大学院価格弾力性とは|MBA用語集のページ。創造と変革のMBA グロービス経営大学院。リーダー育成のビジネススクールとして、東京mba.globis.ac.jp

これは、"プロダクトが訪問者に選ばれない理由をひとつ潰す" ための施策です。前職でも自動車のサブスクリプション事業を運営していましたが、クルマはとても価格弾力性の大きい商材で、価格をチューニングすることで利益と販売数量のバランスを取ることができます。

今回は「50%OFF」という、ボスへのフィーを支払うと赤字になるほどの大幅な値引きをしたため、価格がネックであれば流石に数件程度のコンバージョンは生まれるだろう、というテストの意味を含めています。

こちらも「CP-1」と同様に、認知が少ない段階の方がテストを行いやすい施策です。

気をつけたいのは、あくまで「現在の訪問者、およびリマーケティングリストに含まれる過去の訪問者」に対するテストなので、訪問者がターゲットと異なる場合は意味がない、という点です。

シェアボスは主にPRによってトラフィックを獲得している状況なので、ターゲット含有率が低い可能性は十分にあります。

半額キャンペーンのその後

月額1,000万円と600万円のプランを半額にしましたが、2週間経過後、事例にできそうな申込はありません。

このことから、マーケティング上の問題が価格以外の別のどこかにあるのだろう考えられます。

シェアボスに参加しているボスたちがそれぞれ個別に活動し、ビジネスを成立させている以上ニーズがないわけはありません。

例えば、以下のような点をチェックする必要があるでしょう。

・シェアボスのターゲットと、訪問者の属性が違う
 (Place と Promotion の問題)
・顧客の課題と、商材の切り口 (パッケージ) が違う
 (Problem Solution Fit の問題)
・顧客のニーズとサイト内での訴求内容
 (UI やサイト構造の問題)

ビジネス書ではしばしば「戦略の重要性」を説きますが、新規事業においては戦略よりも試行錯誤の回数とスピード、正解に近づくために行う軌道修正の質で差がつくのだと思ってます。

次の記事では、潜在顧客へのアプローチ方法を見直し組み立てる部分について書いてみたいと思います。

この記事の続き

自分は別の仕事をしながら、並行して法人営業を行う方法

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