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医療に関わる一人として、できることはしておきたい〜デリバリー&オペレーションチーム・神﨑昭悟〜|月イチ!カケハシさん

こんにちは、カケハシ公式note編集部の鈴木です。

2016年の創業以来、事業をつくる仲間を増やしてきたカケハシ。気がついてみると社員数は300名を超えており、プロダクト数もチーム数も昔とは比べ物にならないほどに拡大しました。

そこでカケハシでは、社内Podcastとして「カケハシラジオ」を公開。ブランディングチームの上田恭平さん、鈴木啓祐さんの二名をラジオパーソナリティとして、日々さまざまな配信を行っています。

そのなかでのメインコンテンツの一つが、一人のメンバーをゲストに迎えてお送りする「月イチ!カケハシさん」。カケハシとの出会いや仕事を進めるうえで大切にしているスタンスなど、メンバーの人柄を紐解く時間をつくっています。

さて、そんなわけで、これまでは社内だけで公開していたカケハシラジオですが、せっかくなので「月イチ!カケハシさん」をnoteでもおすそわけする運びとなりました。今月もカケハシラジオの世界を覗き見していきましょう。今日はどんな話が飛び出すのでしょうか、それではさっそくどうぞ!

目次

  1. 「一人でも多くの人に、良い医療体験を届けたい」と感じた原体験
  2. 消防団に参画したのは、「できる範囲でも医療に携わりたい」から

上田恭平(以下、上田):カケハシのみなさん、こんにちは。今回もはじまりました「カケハシラジオ」のお時間です。

今日は、先日のリレースピーチに登場してくださった、デリバリー&オペレーションチーム・マネージャーの神﨑さんをゲストにお呼びしています。神﨑さん、前回話しきれなかったこぼれ話なんかを聞いてみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

神﨑昭悟(以下、神﨑):はーい! 今日は短い時間ですが、いろいろとお話できたらと思いますのでよろしくお願いします!

上田:啓祐さん、前回のリレースピーチからってどんな印象を受けました?

鈴木啓祐(以下、啓祐):僕、その回のときは引っ越しをしていてお休みをいただいていたんですよね。なので、あとから録画でスピーチを聞いたんですけれど、リアルタイムで聞きたかったなと思える話でしたね。

すごく感銘をうけたというか。自分ってこんなに考えて仕事をしていたっけなと、考えさせられる時間になりました。

上田:すごく良いスピーチでしたよね。カケハシらしさが節々から感じられるなと思いながら、僕も聞いていました。今回はせっかくなので、神﨑さんがどうしてカケハシにきたのか、というところから改めて聞いてみたいと思うんですけれども。


「一人でも多くの人に、良い医療体験を届けたい」と感じた原体験

神﨑:そうですよね。カケハシに転職する前は、JMDCという医療系のビッグデータを取り扱う会社に勤めていました。

私が入ったときはまだ創業期の小さなベンチャーという規模だったんですけれど、そこで5年間ほど働いていました。医療データに触れたのはそれが初めてで、仕組みを知っておもしろいなと思うようになったんです。

その後、次のキャリアを考えていたときに、医療機関の情シス(情報システム)の求人を見つけて。毛色は異なりますが、医療つながりですし、頑張ってみようと思って転職しました。

医療現場はすごく大変で、お医者さんが黒といったら黒、白といったら白みたいな世界なので、雰囲気に慣れるまでに時間がかかりました。

けれども、2〜3年間くらい経ったときに、情シスの責任者になったり、常務理事から病院の広報に携わってほしいと声をかけてもらって。Web広告、リスティング、ディスプレイ広告などにもトライするようになりました。

医療機関って「医療広告ガイドライン」と呼ばれる広報時の規範があるんですよね。なので、保健所に電話をかけてガイドラインについて聞いてみたりとか。そういう仕事も担当していました。

そういった経験をするなかで、改めて考えるようになったことがありました。それが、せっかく良いものをつくっていても、知られていなければないのと一緒なのだなということ。

しっかりとした医療を提供していても、知らない人ばかりだったら、それは届かないんですよね。広告系の仕事をするようになって、すごくそれを実感したんです。

取り組んだ広告は比較的当たるものもあったので、患者さんの来院に繋がりました。そうしたら、ほかの診療科からも「うちでもやってほしい」と声をいただくようになったんです。

ただ、なかにはもともと人気の診療科で、そもそも診療予約が取れない場合もあって、どうしようかなと。そこで、診察とは別で、先生のアドバイスを受けられる個別の相談会を月に一度ほど開催することになりました。

私は事務局として会の運営に携わったんですが、患者さんと話す機会もたくさんありました。遠方からわざわざ来てくださる方もいましたし、必要とされていることを実感して。テレビ取材が入ることもあったので、お電話で問い合わせをくださった患者さんの対応をすることもありました。

「テレビで見たら、悩んでいる症状とまったく一緒だったから治療を受けたい。けれど、遠方に住んでいるから、手術代だけではなく家族と自分の交通費や滞在費がかかってしまって……」とか、そういう話をいただくことも珍しくなくて、届けられない医療があることに悔しさを感じたり。

上田:なるほどなあ。

神﨑:それから、人間ドックを担当する検診センターの事務責任者をになったこともあります。そこはVIP向けのセンターだったので、お客様のご希望に沿って人間ドックを提供することが求められていたんですよね。たとえば、閉所恐怖症だからMRIに入れない、みたいな相談とか。

上田:MRI、あれはこわいですよね。

神﨑:そうですよね。前職の人間ドックは検査が分刻みでコースになって用意されているものだったので、待ち時間なくサクサク進むような仕組みだったんですけれど、たまたまコースの組み方が内視鏡検査→MRIという流れで。

内視鏡検査のときって、カメラを痛がる人に向けて鎮静剤を打つんですよ。で、意識を朦朧とさせるんですけれど、その状態でMRIに入ってもらったら、なんと閉所恐怖症であっても受けられたんですよね。検査時間がそう長くはなかったのも、利点だったのかなと思いました。

翌年、そのお客様がまた検診センターにいらして、PET-CTという、がんの検査もうけたいとおっしゃったんです。PET-CTはMRIほど狭いわけではないですし、全身が機械に入るわけではないんですけれど、撮影時間が30分間ほど必要でとても長いんです。現場では、閉所恐怖症の人だと、結構難しいんじゃないかという話になりました。

けれども、そのお客様は追加で費用をかけてもいいから、自分のがんを調べたいとのことで。現場は難しいと言っているけれど、お客様は検査をしたいとおっしゃっている。わりと板挟みの状態になってしまったんですよね。

そのときに、さきほどの「医療を届ける」っていう考えを思い出して、麻酔科の先生に相談したんです。麻酔って身体を寝かせるための薬だから、それを使えばいけるんじゃないかと思ったわけです。麻酔科の先生は「もちろんリスクはある」との返答でした。

それと、放射線技師の方にも話を聞いたんです。そうしたら、眠っている状態での検査は寝返りを打ってしまう懸念がある、という話になり。いろいろと考えた結果、麻酔をかけて、身体を固定してみてはどうかというアイデアが生まれました。

麻酔科の先生の立ち会いが必要なのはもちろんですが、バイタル管理のため看護師さんの立ち会いも必要ですし、すごく大掛かりな検査になってしまったんですけれどね。ただ、実際トライしてみたら、綺麗に画像が撮影できて、かつ身体にも影響を与えないかたちで検査を終わらせることができたんです。当のご本人もすごく喜んでくださって。

準備は大変でしたが、携わった医療従事者もみんないい顔で喜んでいました。そういう経験を経て、踏み込んで取り組んでいくことが医療を届ける観点では本当に大切なのだなって感じるようになったんです。思考が止まっちゃうこともあるけれど、協力を仰ぐことでなんとかなることもあるんだなって。

カケハシに入社したのは、そういった一連を経験したあとでした。当時、私は40歳を迎える頃で、一時期言われていた「エンジニア35歳定年説」をちょうど超えたばかりだったんです。ある意味区切りを迎えたので、もともとの強みであるITをアドオンして医療を変える、届ける取り組みがしたいなと思って転職活動を始めたら、カケハシと出会って。

上田:今、話を聞いていて思ったんですけれど、神﨑さんって全国的に届く医療インフラに関わりたいっていう思いが強いんですね。たしかに、「Musubi」ってインフラなんだなあと、こういう話を伺えると改めて実感します。

神﨑:そうですね。自分も入社初期、テクサポ(テクニカルサポート)として日本全国の薬局さんを回って設置の対応をしてきたんですけれど、「Musubi」に期待してくれている薬局さんって、納品を本当に楽しみに待っていてくれるんですよ。「これからこの薬局を良くしていこうと思います!」って前のめりに考えてくださっている方も多くて。

そういう循環があれば、患者さんにとってもポジティブな薬局体験を届けられますしね。そして、そういった薬局が増えていけば、日本全国の医療に困っている人が、薬局起点でいい医療体験を受けられて、生活が良くなったり、病気や治療と今以上にいい形で向き合えるようになる。そういう手応えを、カケハシに入社したことで感じられるようになりました。

上田:こういう思いを抱いている方が、現場の最前線でお客様と接しているって、すごく心強いですね。

啓祐:本当そうですね。僕も同じようなことを今思いながら聞いていました。

神﨑:テクサポのみんなに話を聞くと、それぞれの現場で起きたマル秘エピソードを各々持っていると思いますよ。たとえば、私はとある薬局さんに伺った際、そこの薬剤師さんとお昼ごはんを食べに行くことになって、いろいろと話すタイミングがあったんですよね。

そうしたら「薬局をこうしていきたいんだ」「IT化が進むなかで薬剤師はなにができるのか」と話してくれて、薬局や薬剤師の未来についてすごく考えていらっしゃるのだなと知れたんです。「Musubi」を使うことで業務の効率化をして、その先で薬剤師だからこそできる本質的な価値を届けたいっていう意思を聞いて、より一層、頑張らなければという気持ちになりました。

上田:それは感慨深いですし、感動もありますね……。


消防団に参画したのは、「できる範囲でも医療に携わりたい」から

上田:それから、神﨑さんといえば、地域の消防団に入って活動されている点も印象的だったのでそのお話も伺いたくて。神﨑さんのカレンダーの予定を見ると、毎日のように訓練とか講習とかが入っていて、熱心に取り組まれているんだなあと感じています。このあたり、携わるようになった背景とかも教えていただけますか?

神﨑:きっかけは、やっぱり3.11ですね。そのときは病院の情シスとして働いていたので、揺れがおさまってすぐに、病院のシステム動作状況を確認したんですよね。幸い、大きな問題はなく作動できていたんですけれど。

あの経験で、一次救命のような救命活動に携わりたいという思いが生まれて、消防団に入ってみようと考え始めました。消防署って火災の火を消すだけではなくて、救命指導もやっているので。

たとえば、子どもがおもちゃを喉につまらせてしまったときの対応とか、心臓マッサージとか、AEDの取り扱い方とか。そういった身近な学びがあるのなら、自分の手の届く範囲の医療を知識として知りたいと思ったんですよね。

そこから消防団で活動するようになって、応急手当指導員の資格を取りました。今は、地元の自治会で防災訓練の救命講習をしたり、会社や学校に教えにいく機会もあります。

この夏は、二度、火災現場に出動することもあって、消防隊の後方支援として救命活動に携わりました。すごく大変な取り組みでしたが、誰かがやらなければならない仕事ですし、見てるだけじゃなくてやれることがあるって大切なんだなと感じて。医療業界の端くれにいる人間として、一つでも多くの活動に携わりたいっていう思いがどんどん強くなっているんですよね。

自分にできることがあるのなら、大変でも頑張りたい。そういう気持ちで、今日も頑張って訓練支援に行ってきました。

上田:いや、アツいなあ。

啓祐:というか、いったい自分はなにをしているんだろうって気持ちになりますよね。我が身を振り返って、僕たちもできることから……って考えさせられました。

上田:こういう人がカケハシの仲間であることが本当にうちの強みですし、一緒に働いていて勇気をもらえますよね。僕たちにとっての原動力になるなと。本当にありがとうございます。

それでは、お時間もきましたので、今回はここまでとしましょうか。ゲストはデリバリー&オペレーションチームの神﨑さんでした。神﨑さん、ありがとうございました!

神﨑:はい、ありがとうございました!

啓祐:ありがとうございました!

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