このたび、HRメンバーのお二人にさまざまな観点からHRの仕事について語りつくしていただき、ご好評をいただいた「Inside HR」前後編の記事をギュッと凝縮したダイジェスト版として再編集しました。「前編も後編も読みたいけど、なかなか時間が取れず読み切れなかった…」 「もう一度ざっくり内容を振り返りたい」そんな方におすすめの内容です。ぜひご一読ください。
フルバージョンはこちら→Inside HR 前編・Inside HR 後編
【参加者】
野家 慶子さん 人事・採用・広報グループマネージャー
村松 美奈子さん 人事・採用・広報グループ
自己紹介
司会:最初に、自己紹介から始めたいと思います。まずは、野家さんからお願いできますか?
野家:私は当社に入社して丸3年が経過し、今は4年目に突入しています。 人事に関わる全体を見ており、分かりやすいところですと評価制度を半期に一度回しながらアップデートしたり、人事制度や全体フローをどう改善していくかなどを主に担っています。
司会:ありがとうございます。では、村松さんお願いします。
村松:はい。私は主に中途採用をメインで担当しております。募集ポジションとしては、エンジニアやBiz職、直近ではHR職も含まれ、幅広い職種の採用を担当しています。人事グループにも所属(兼務)しており、人事の部分は野家さんにリードいただきつつ、ご支援させていただくこともあります。
HRの魅力
司会:キャリアとしてのHR職の魅力はどういうところにあるとお考えでしょうか?
野家:やっぱり人事は裏方ですが、企業の土台を後ろや下側から積み上げて支える役割だと思っているので、そうした寄与の形は面白いと思います。
代表含むレイヤーの高い方々の意向や意思、事業の進む方向を理解して、HRとしてどう支援、先回りできるかを考える形になるので、裏側からではありますが、事業推進に比較的ダイレクトに関わり、支援できる実感があります。
司会:村松さんはいかがですか?
村松:そうですね。 HRにしかできないことという観点で言うと、人を対象にしている点が大きいと思います。HRは、人の感情に寄り添いながら、ポジティブな変化を促す役割を担っていると思っています。HRが発信する企画や制度は、どれもメンバーの安心感や働きやすさに本来繋がるはずのものであり、結果的にそれが組織のバリューやカルチャーを後押ししていくと考えています。で、そういった制度や仕組みをつくるときは、会社にいるメンバーの特性と会社の未来の両軸に向けて考えるので、言ってみれば“会社の性格”をつくっているようなものなんですよね。そこに正面から向き合えるのはHRならではの役割なのかなと思います。
司会:会社の性格をつくるっていう観点、面白いですね。ひとりひとりに寄り添いながら、導きながらというところは、確かにそうだなと思います。
HRの役割とは
司会:では次に、HRはどういう役割を担っているのかっていうところを伺いたいと思います。村松さん、いかがですか?
村松:私は前職でデザイン会社にいたのですが、そこで出会った松下電器(現在のパナソニック)の創業者の松下幸之助さんの「ものをつくるまえに人をつくる」という言葉が印象に残っています。
人が育ち、組織がしっかりと根を張ることで、事業は推進力を増し、持続的に成長していけるーこれはどんな事業においても本質だと思います。HRの仕事はまさに、その土台をつくる役割なのだと、今は実感しています。
司会:ありがとうございます。確かに、どんな組織も「人」でできていますから、HRの役割は重要ですね。では、野家さん、お願いします。
野家:HRの役割は、経営戦略を実現するための「人」の部分を担保することだと考えます。その構成要素として、我々の会社の構想や事業に共感し、一緒にやるという人を場に集めることが、HRの機能の一つです。つまり採用ですね。これが1つ目。
2つ目は、一緒にやると言ってくれる方々がちゃんと働き続けられる環境を整備し、そして経営戦略の実行に必要な考えや価値観を共有・理解していただくことですね。大きい会社だと、環境の維持や価値観の伝達にたくさんの人と労力を割けられると思うんですが、我々のようなスタートアップでは、そもそも道がない場合もあり、荒野を少しずつ開拓して道を作っていくのが人事の仕事になるのかなと。前より少しずつでも良くしていくことに重点をおいて。また、評価の観点では、各人のアウトプットの振り返りと可視化だけに留まることなく、人の育成の支援・価値観の可視化やインプットというのもHRの役割だと思います。ここは現時点で実行できていない部分も多分にあり、自分へプレッシャーもかけています(笑)
HRならではのやりがい
司会:お話を伺っていても、HRは非常に難易度の高い仕事だと感じますが、やりがいを感じるときというのはどんな時でしょうか?
村松:採用という観点ですと、当たり前かもしれませんが、やはり人を採用できた時、特に自分からアプローチした(スカウトを送った)方が、最後に当社に決めてくれたときはやっぱり嬉しいですし、その方が当社で活躍している姿を見ると、「この人を採用してよかったな」って素直に思えます。あとは、当社のメンバーはすごく採用に協力的だと思っていて。結果的に採用に至らなかったとしても、現場のメンバーと試行錯誤しながら最後までやりきった、という一体感や高揚感があって、お互いの士気が高まっている状態を楽しいなと感じています。
司会:そういう風にメンバー採用を進めているチームの方と二人三脚で進められると、採用活動自体の質が上がるような気がしますね。野家さんはいかがですか?
野家:私のやりがいと言いますと、私個人の性格かもしれませんが、粒々の話で「これはやりがいだった」とはあまり思わないような気がします。半年や一年、二年単位ぐらいで振り返った時に「やってきたことで、良い変化があったな」みたいなものを見て「(少しは)やれたかも」という心境になるのは、前職から変わっていません。
そんな自分のやりがいを言語化すると、私が相対している人事的な課題の中には、ステークホルダーが多かったり、レイヤーが高かったり、まとめに至るまで難度が高い大玉課題みたいなものが時々出てくるんですけど、しかるべきことを順にやっていくと、思いのほか綺麗に整って、今までガタガタしていたものがきれいに着地できた時にはやりがいを感じます。
司会:人事施策というのは、分かりやすいゴールがあるわけではなく、一歩一歩、山登りのような感じで登っていて、たまに見晴らしの良い場所に出たときに「ここまで登って来たか」って思うようなイメージなのかもしれませんね。
次の職場として当社を考えている方へのメッセージ
司会:それでは最後に、お二人に、次の職場として当社を考えている方へのメッセージをお願いしたいと思います。
村松:会社を選ぶときに、福利厚生や年収、将来性はもちろん重要な要素ではありますが、それ以上に、『この環境で自分のスキルがどう活きるか』『誰とどんな挑戦ができるか』という視点を持っていただくことの方が、その方にとっても有益だと感じています。ぜひ当社のこともそういった視点で見ていただけたらと思います。
野家:村松さんから、今伝えたいメッセージを伝えていただいたので、私からは、現在募集中のHR職についてお話させていただきますね。
当社はリモートワークの割合が高いため、HRもオンラインで社内メンバーと関わることが多いです。ただ、やはりオンラインだけではキャッチできる情報や伝えられることには限りがあるのが正直なところです。そのため私たちは日々、少し制約のある環境で、会社の目指す方向性やボードメンバーの想いをどう伝えるか、一体感をどう生み出すか―そんな「会社全体を後押しするような仕掛け」にHRとして微力ながらもチャレンジしています。もし「そういう環境でこそ、HRとして働いてみたい」と思ってくださる方がいらっしゃれば、ぜひ一度お話ししましょう。そして何より、「なんかこのチーム面白そう」「一緒に働いてみたいかも」と感じてくださった方も大歓迎です。カジュアル面談でぜひお話しましょう。よろしくお願いします!
司会:最後はしっかりお知らせでまとめていただきありがとうございます(笑)
インタビュー中も終始和気あいあいとした雰囲気でしたが、言葉のひとつひとつに、業務に対する真摯な想いが詰まっていると感じました。「こういうチームで働いてみたい」と思われた方、ぜひ直接お話してみてください!