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【スクレポ】現場社員が語る!絵全体の品質を左右するライティングアーティストの仕事とは

スクレポ

こんにちは、スクウェア・エニックス 人事部 採用担当 平山です。

今回はライティングアーティストとして活躍する社員の声をお届します。

まだそれほどスキル、経験がない中で、入社後ライティングアーティストに転向し、実戦で経験を積みながら仕事をこなしています。

未経験職種での転職や、職種転向のためには、どのような知識やスキル、姿勢が必要なのでしょうか。

ライティングアーティストの仕事に興味があるかたはぜひ最後までお読みください!

                    第一開発事業本部 ライティングアーティスト 福谷 和也


福谷さんは元々モデラーでしたが、入社後にライティングアーティストへ転向されたのでしょうか。

前職ではモデラーの仕事をこなしながら、業務の合間や自分の趣味の時間を使って、チェックや作業を自動化する等の業務の効率化をするためのツール作成をしていました。その時の経験を評価してもらい、テクニカルアーティストとして入社しました。

入社後、テクニカルアーティストの仕事として、主にシェーダーという絵をどうやって描いていくかのプログラムの様なものの開発を担当していました。その中で全体の絵作り、その技術に興味を持っていきました。そして、それを行うことができるライティングアーティストに転向させてもらい、現在はライティングの仕事をしています。

当時していた主な仕事とは異なる業種への転向でしたが、振り返ってみると、どちらも興味のあることに対して、知識、技術を貪欲に身につけていきたいという意欲、姿勢が評価されるポイントだったのではないかと思います。

現在の仕事内容を教えてください。

現在はコンシューマーゲームの開発に携わっており、Unreal Engine5を使用して開発しているので、新機能の検証が主な仕事となっています。Unreal Engine 5はLumenやNaniteといった新しいシステムが搭載されたエンジンで、未だリリースされてから日が浅いため、それらの検証を日々進めています。それに付随して、例えば、システムにマッチするような独自のヘアシェーダーの開発であったり、必要な機能の要望をまとめ、プログラマーに実装のお願いをしたり、現実の現象をエンジンの中に落としこむといったR&Dの様な仕事もあります。

また、検証をした内容を元に、環境にライトを置いて場の雰囲気を作るライティングや、カットシーンのライティングなど、絵作りの仕事もしています。環境ライティングは、明るさ、色等の要素をコントロールして雰囲気を作っていくことが重要です。カットシーンのライティングは、その状況に合わせたライティング、そのシーンをどう見せたいか、どうやったらキャラを魅力的に見せられるかということを考えながら作業しています。

仕事上の成功例や失敗例はありますか。

成功例では、必要なルックを得るために情報を集め、資料を作成し、プログラマーと密に連携することで目的の表現を達成することができました。その際、様々な人の協力を得ることができ、そのおかげで実現できたと考えています。自分一人では実現できなかったことが、様々な人と連携することで目的を達成できるということを学びました。

大きな失敗例ではありませんが、入社したての頃、分からないことを忙しそうだからという理由で積極的に話を聞きに行くことができなかったことがあり、聞いていれば早く解決できていたことがありました。自分で考えて問題を解決することも大事なことですが、少し考えて自分で解決することが難しそうなことは、積極的に質問していく姿勢は大事だと学びました。

当社で働く魅力や面白さは何ですか。

世界的に有名なタイトルが多く、大規模なゲーム開発の経験を積むことができる点が当社の利点だと感じます。大規模なタイトルでは、品質は勿論ですが、コミュニケーションの重要度がかなり上がるので、そういった経験も積めるのも良い点だと思います。

また、仕事の裁量権を広く任せてもらっているため、進め方は比較的自由に自分で決めることができます。例えば、 カットシーンのライティングをする際に、こういうシーンにしたいという方針はある程度指示がありますが、基本的にはどういった手順で、どの様にライティングを進めるかは各アーティストに概ね任されます。また、自分がこうしたいという希望も、シーンの雰囲気や絵作りに沿っていれば受け入れてもらいやすいです。そのため、自分がプロジェクトに貢献しているという自覚が強くなっていると感じています。

あとは、在宅勤務なので、これまで往復の通勤に使っていた時間も、勉強や睡眠など自分のための時間や、家族との時間として使うことができるのは魅力的な点だと思います。

仕事の難しさを感じるのはどんな時ですか。

絵作りの最後の砦という意識で仕事に取り組んでいるので、常に結果を出さないといけないというプレッシャーがあります。私の仕事はライティングだけに限らず、絵全体の品質について調整する項目が多いので、影響範囲が広く、画面の大半の部分に影響がでることもあります。ライティングは絵作りの最下流の工程で、そのため、上流のキャラ、背景、アニメーション、VFXのアセットの魅力を引き出すことも落としてしまうこともできてしまいます。そのバランスをとっていくことが非常に難しいですが、楽しい部分でもあります。

また、様々なセクションに影響があるということで、関連するセクションとのやり取りが多く発生します。そのため認識のすり合わせをすることが非常に大事です。それがない状態でお互い作業を進めてしまい、後になって認識の齟齬で問題になることがあります。そうならない様に、事前に綿密に情報を共有しておくことが大事であり、大規模開発での難しさだと感じています。


今後の目標を教えてください。

今後の目標としては、絵作りと技術の両方をこなすことができるスキルを身に付けていきたいと考えています。

私は今まで絵全体をよくするという意識をあまりしていなかったため、どういった絵が好まれるのか、どのようにしたら絵が良くなるのかという知識が足りていませんでした。

絵作りと技術の両方を高水準で行うことができる人は少なく、絵作りが分かっていない技術的なアプローチにより、実は必要としていたものとずれたものを作ってしまうことがあります。なので、絵作りのスキルアップができるように、日々どうしたら良い絵を作ることができるか、を考えながら仕事に取り組んでいます。

どんな人と一緒に仕事したい、又はどんな人がこの仕事に向いているか教えてください。

私自身、テクニカルアーティストもライティングアーティストも経験がない状態で入社し、その後転向して仕事をこなしてきました。経験があまりない中で、自分の力を支えているのは、常に考えることを止めないというところかなと思っています。何か分からないことがあれば、自分で調べられる力があることが重要です。自分の足りていない知識を理解して、どうしたらその知識を得られるか考え、行動をすることで、経験がない中でもちゃんと仕事をこなせる様になると思います。そういったスキルはどの職種でも重要だと感じています。

また、絵作りが好きな人が向いていると思います。ライティングの仕事は、キャラクターをいかに魅力的に見せるか、シーンの雰囲気を出せるかが重要だと思っています。キャラクターの個性を理解して、それを活かす様なライティングや、シーンの意図を考えて、その雰囲気をしっかり出せるようなライティングを考えています。そういったことを考えることや絵作りが好きという人と一緒に仕事をしたいと思います。

これから当社へ応募される方へのメッセージをお願いします。

日本で大規模タイトルの制作経験を積むことができる数少ない会社だと思います。大規模タイトルでの仕事や動き方は、求められるクオリティが上がり、他セクションとの連携がより重要になると感じています。今以上に自分の力を発揮したいと感じている方には良い環境ではないかと感じています。

全世界のユーザー様に評価して頂く立場というのは、プレッシャーもありますが、非常にやりがいのある仕事だと思います。様々なメディアから世界中の反応を見ることができるという経験はなかなか得ることができない貴重なもので、それがより良い作品を届けたいというモチベーションに繋がっています。

世界中のユーザー様に、「感動した!」と言って頂けるような作品の制作に携わりたいと思っている方のご応募をお待ちしています。


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