2024年4月下旬、ジャパンハート認定医の遠藤俊治先生にお越しいただき、集中的な手術活動を実施いたしました。
コロナウイルス感染拡大前の2019年以来、約4年半ぶりにジャパンハートこども医療センターを訪れたという遠藤先生に、インタビューさせていただきました。
Japan Heartとの出会いから現在に至るまでの経緯を教えてください。
今から11年前、2013年4月に福岡で開催された日本外科学会に参加した際に、吉岡秀人先生が講演されていました。そこで、ジャパンハートは週末などを使って短期間でも参加できるというお話を聞きました。
ジャパンハートが行っているような活動にはこれまでも興味はあったものの、なかなか行く機会がありませんでしたが、これなら行けるのでは、と思ってその日にジャパンハートのホームページから申し込みをしました。
初めて参加したのは2013年の8月、ミャンマーでした。そこでの経験がなかなか面白かったので、帰国後にすぐ次の申し込みをして、次はカンボジアを訪れました。それからというもの、コロナウイルスが拡がる前までは、年に数回海外を訪れるのを繰り返すようになりました。
カンボジアのこども医療センターには約4年半ぶりに来られたとのことですが、以前と比べて変化を感じた部分はありましたか。
2019年10月を最後に、コロナウイルスの影響で行けなくなってしまいました。
今回久しぶりに来てみて、組織として熟してきたというか、更に完成されてきたという感じがしました。
私が参加した最初の頃は、業務も誰が何をするか決まっていない部分もあり、みんな交代で料理をしたりもしていました。
昔は手術があると、そこにみんながワッと集中する感じでしたし、麻酔かける人もおらず、外科医が麻酔をかけたりもしていました。
ですが、今ではフードセンターもあり、病棟もphase1(主に成人病棟)とphase2(小児病棟)に分かれているなど、細分化されて組織がうまく機能しているのではないでしょうか。
遠藤先生が昔来られた時から働いているカンボジア人スタッフもいますが、以前と比べて成長を感じられた部分はありますか。
以前からいたメンバーとも一緒にオペを行いましたが、彼らはベテランの域に入ってきたように感じます。
昔はまだ若く、ふわっとした雰囲気でしたが、その時に比べて目つきや顔つきが変わっていました。風格が出てきたかなと。
シーパン※なんかは若手を指導する立場になっていて、頼もしくなっていました。
組織としても、個々人としても、成熟度が増しているような印象を受けました。
【シーパン先生(写真左) 現在在籍しているカンボジア人医師の中で最も経験年数が長い。 】
最後に、これからの展望をお聞かせください。
昔は日本からの短期ボランティアで手術を回していたような状況でしたが、今ではカンボジア人スタッフだけでも手術をやっていけるようになってきています。
今後は遠くから見守る感じで、たまに皆さんに会いに遊びに行くような形になるのではないでしょうか(笑)。
今後も、私にできる範囲でしっかりとサポートしていければと思います。
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【番外編】
遠藤先生が来られて3日目の夜に、カンボジア人スタッフも含めてみんなで「たこ焼きミッション」が開催されました。「遠藤先生といえばたこ焼き!」という噂を聞いていたので、たこ焼きについて少しお聞きしてみました。
たこ焼きセットを持ってくるようになったきっかけは何かあったのですか?
ジャパンハートの活動に参加するようになって2、3回目の頃だったと思います。
当時はゲストハウスのキッチンで、スタッフみんなで買い出しから料理までしていたのですが、
「遠藤先生、関西出身ならたこ焼きとか家で焼くんでしょ?」
という話になり、その次に参加した際にたこ焼きセットを持ってきてみんなで焼いてみました。そしたらみんなが喜んでくれて、それ以来たこ焼きセットを持ってくるようになりました。
ちなみに鯛焼きもやったことがあるのですが、一度に2匹までしか焼けず、効率も悪くて、「焼いている感」がないので無しになりました(笑)。
正直、たこ焼きはもうマンネリ化しているかなと思っていたのですが、今回カンボジアに来る前に看護師長の藤井さんに何を持って行くか確認したところ、
「ぜひたこ焼きセットを!」
と言われたので持ってきました。
ボールペンやメモ帳、クリアファイルなどは次回持ってきますね(笑)。
初めてたこ焼きを体験するカンボジア人スタッフもいて、皆さん楽しまれていたので良かったですね。
▼遠藤 俊治(えんどう しゅんじ) プロフィールはこちらから
ジャパンハート認定医
メッセージ
【勤務先】川崎医科大学
【専門】消化器外科
【メッセージ】できる人ができることをやったらいいと思います。
★医療人材のリクルーティング担当を募集中!
遠藤先生のように海外で活躍する医療人材をリクルートすることも、多くの人に医療を届けるために必要なアクションとなります。
人事や採用での経験を積まれた方。医療者としての新たなキャリアを進みたいと考えられている方。
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