看護師会――子どもたちの安全を守るために、看護師同士で学び合う時間。ニュース共有に始まり、心肺蘇生の実地研修、意見交換まで、現場で活かせる知識とスキルを深める濃密な看護師会が開催されました!
1. 看護師会では何をやったの?
子どもに関するニュースを共有
看護師たちは、それぞれ気になる子どもに関するニュースを持ち寄り、意見交換を行いました。話し合いの中で、子どもたちの安全を守るためにできることを改めて考える機会となりました。
● うつぶせ寝の事故
保育園でのうつぶせ寝による事故を受け、保護者への緊急連絡の流れや伝え方を見直すきっかけに。実際にシミュレーションを行っている園もあり、改めて対応を確認する重要性が共有されました。
● 国際小児がんデー(2月15日)
小児がんの生存率は向上しているものの、自宅療養が続き幼保施設や学校に通えない子どもも多い現実があります。保育園での医療的ケア児の受け入れについて考えるきっかけになりました。
● 園のおもちゃ・食事の安全性
誤嚥や事故防止のため、おもちゃの安全点検や誤嚥チェッカーの活用を実施。特に木の実や果物の種は、口だけでなく鼻や耳に入れるリスクがあるため注意が必要との意見が出ました。
● 子どもへの虐待・事件
虐待や子どもが犠牲になる事件を防ぐためには、子どもの様子だけでなく、保護者の様子や関わり方にも目を向けることが重要。看護師が気になったことを保育士と積極的に共有する必要があると話し合いました。
● インフルエンザ脳症のリスク
「昨日まで元気だった子どもが突然寝たきりになることもある」との意見もあり、感染症の怖さを再認識。予防策を園全体で伝えていくことの大切さが共有されました。
各ニュースを通して、園での対応を見直し、子どもたちの安全を守るために何ができるかを考える時間となりました。
災害を想定した環境衛生について
災害時の安全対策について意見交換を行いました。各園の取り組みを共有し、より実践的な対策を考える機会となりました。
● 散歩中の地震対策
避難場所の確認、津波リスクのある園ではハザードマップの共有、高台への避難を徹底。
● 園内の安全対策
防災頭巾やヘルメットを持ち出しやすい場所に配置し、職員全員が認識する工夫。棚の上に物を置かないよう貼り紙をするなど、事故を防ぐルールを設定。
● 脱水症状・トイレ対策
経口補水液のストックと作り方の周知。トイレは震度や断水状況に応じて、簡易トイレを活用するルールを設定。
● 防災リュックの管理
お散歩リュックの中身を月1回チェックし、使ったものはすぐ補充。保育士にも確認を促す仕組みづくり。
「いざというときに慌てないために、日頃の準備が大切」という意識が共有され、実践的なアイデアが多く交わされました。
実地研修:心肺蘇生を復習しよう!
異なる年齢を想定した子どもの人形を使い、4班に分かれて心肺蘇生の実地研修を行いました。7分間の実践を通じて、緊急時の対応を改めて確認しました。
● 7分間の心肺蘇生は想像以上に長い
実際に行ってみると、「7分間はとても長く感じたが、救急車は7分で来るかは分からないので体力勝負だ」「3人以上の人手が必要」といった声が上がりました。また、「的確な指示が出せるか、指示を出された人が動けるか不安」という意見も。
● 経験豊富な看護師の動きに注目
研修の中で、蘇生や緊急対応の経験が豊富な看護師の動きが非常にスムーズだったことが印象的でした。皆の前で実演すると、その機敏な対応に拍手が起こる場面もありました。
今回の研修を通じて、緊急時に冷静に対応するための実践的な学びを深めることができました。
現場の知恵を共有!意見交換会で学び合う時間
後半では、2班に分かれ、それぞれの園での取り組みや課題を共有しました。「うちの園ではこんな対応をしているけど、皆さんのところはどうですか?」「こんなことで困っているので、アイデアをください!」といった会話が飛び交い、和やかな雰囲気で進行しました。
● 話し合われたテーマの一例
- 急病時や119番通報時の保護者連絡の対応
- おもちゃの消毒方法の工夫
- 業務で困っていることの共有
- 事務所にノートを設置し、意見を書き込める仕組みづくり
- 散歩中のケガに対する適切な消毒方法
現場で働く看護師だからこそ分かる悩みを共有し、実践的なアイデアを交換できる貴重な機会となりました。最後には各班の代表者が発表を行い、意見をまとめることで、今後の園での取り組みにも活かせる学びが得られました。
2. 全体の雰囲気
和やかで話をしやすい雰囲気の中、真剣な議論が交わされる場となりました。子どもたちの安全を守るために必要な知識を深め、実践的なスキルを磨く機会として、参加者同士が積極的に意見を交わしました。各園の取り組みを共有しながら、「自分たちはどうするべきか」を考える場面も多く、実際の業務に活かせる学びが多かったようです。
3. 参加された看護師たちの声
● SIDSをはじめ、事故防止の対策は日頃から伝えているものの、浸透には時間がかかることもあります。今回の看護師会を通じて、改めてその重要性を再認識できました。他の園での工夫も知ることができ、とても参考になりました。
● 研修や話し合いを通じて、他の園の取り組みを知ることができるのが良かったです。特に心肺蘇生は現場ではなかなかやりません。今回体験できてとても勉強になりました。
● 専門的な話がしやすく、新しい知識を得られる場として貴重だと感じました。
● 他の園がどんな取り組みをしているのかを知ることができ、自分の園にも取り入れられるアイデアが見つかりました。
4. まとめ
今回の看護師会では、専門的な話ができる貴重な機会となり、各園の取り組みを知ることで新たな気づきがたくさん生まれました。「うちの園ではこうしているけど、みんなはどう?」といった会話が飛び交い、実践的なアイデアを共有し合う場になったのが印象的でした。
また、心肺蘇生の実地研修では、改めて対応の難しさやチームワークの大切さを実感。「7分間って思ったより長い!」「3人以上いないと厳しいね」といった声もあり、実際に体験することで見えてくることがたくさんありました。
看護師同士がつながることで、現場での悩みを相談しやすくなったり、工夫を取り入れやすくなったりするのはとても心強いですね!これからも、お互いに学び合いながら、子どもたちの安全を守っていきたいと思える会でした。