【受賞者インタビュー Vol.7 】Excelすら使えなかったクリエイティブディレクターが、なぜ未経験のマーケで活躍できたのかーー。挑戦を支えるイノベーションのチーム力に迫る
未経験からの挑戦は、常に不安と隣り合わせです。
それでも一歩踏み出した先にしか、見えない景色があるーー。
クリエイティブ畑一筋だった後藤さんが挑んだのは、まったくの異分野であるメールマーケティング。戸惑い、もがきながらも前に進み続けた先で、チームとしてMIPs賞を受賞するまでに至りました。
なぜ乗り越えられたのか。
その裏側にあった「個の覚悟」と「チームの力」に迫ります。
ーーこれまでの経歴について教えてください。
前職は広告制作会社に勤務しており、主に動画領域、特にテレビCMなどのクリエイティブ制作に携わってきました。1年半ほど前にご縁があってイノベーションに転職し、現在は前職の知見を活かせる「bizplay」を担当しています。
ーー2025年度第3Qで見事MIPs賞を受賞されましたが、賞発表があった時のお気持ちを教えてください。
正直、驚きを隠せませんでした。発表の瞬間は「今回は誰が選ばれるんだろう~」と他人事のように考えていました。
それが「bizplayチーム?・・・あれ?自分達だ!」となりました。メールマーケティングチームとしての受賞でしたので、自分だけでなく、サポートしてくれたメンバーも含め、チーム全員で受賞できたことが素直に嬉しかったです。
私にとって、マーケティング分野は未経験での初チャレンジで、ミッションも大きな壁でしたが、そこから逃げずに泥臭く食らいつき、もがきながら前向きに業務と向き合う「姿勢」や「過程」を評価していただいたのかなと思っています。
ーーこれまでクリエイティブ領域で経験を積んでいた後藤さんが、未経験のマーケティングへとミッションが変更になった背景を教えてください。
bizplayのチームは、①動画制作 ②メディア ③マーケティングの3つの体制で構成されています。今回、全社的な組織改編によりマーケティングチームが別部署へ異動することになり、さらに前任者の退職も重なったことで、私がメールマーケティングを担当することになりました。
もともと動画マーケティングには多少の関心があったものの、実務としてのマーケティングは未経験であり、控えめに言っても「非常に厳しい状況」からのスタートでした。組織の状況としても任せられる人がいない中で、「やるしかない」という覚悟で、一人マーケティングを担うことになりました。
ーー完全マーケティング未経験からの挑戦について、どのように感じましたか?
正直なところ、最初は「絶対に無理だ」と思いました(笑)。
これまで前職も含め、キャリアはずっとクリエイティブ領域一筋。いわゆる“ゴリゴリのクリエイティブ畑”で、Excelすらまともに使ったことがなく、数字を追う経験とは無縁でした。
そんな “完全に右脳派” でやってきた自分が、限られた引き継ぎ期間の中で、数字と向き合い続けるマーケティングに挑戦する——。これまでとはまったく異なる世界に飛び込むような感覚で、当時は自分がどうなっていくのか、まったく想像もつきませんでした。前任者の退職という動かせないデッドラインがあったので、強烈な不安はありつつも腹を括ってやり切るしかありませんでした。
ーーかなりのプレッシャーを感じたのではないでしょうか?
11月に入ってすぐの週、売上が大きく落ち込みました。ただ当時の私は、売上をどう立て直すかを考える以前に、目の前の業務を回すことで精一杯の状態でした。「売上が下がっている」という危機感はありながらも、そもそもそれを分析する土俵にすら立てていなかったのが正直なところです。
振り返ると、あの頃の自分はまさに「上の空」でした。
感覚としては、断崖絶壁の下に一人で取り残されているような状態です。「このままではまずい」と頭では理解しているものの、どこから登ればいいのかも分からない。正しいルートも見えなければ、乗り越えるための経験やスキルという “道具” も持っていない。
それでも何とかしようと壁に手をかけては、すぐに滑り落ちる——。そんな焦燥感の中で、もがき続けていました。
ーー立ちはだかる壁を、どのようにクリアしていかれたのですか?
もともと同じチームでマーケティングを担当していたメンバー2人が、サポートに入ってくれることになり、私が作成した配信メールを毎日チェックしてもらいながら徹底的に壁打ちに付き合ってもらいました。
フィードバックは、大きく「ロジック面」と「ユーザー視点」の2軸で行われました。
まずロジック面では、メール作成時のチェックポイントに沿って一つひとつ丁寧に確認が入り、「前後のニュアンスが繋がっていない」「言葉の定義や意味が適切でない」といった構造的な部分についてフィードバックを受けました。単なる修正指示ではなく、改善の方向性や正解に近づくためのヒントまで示してもらえたことが、とても印象に残っています。
一方、ユーザー視点では、“徹底した読み手目線”に立ったフィードバックがありました。「一瞬で理解できるか」「思わず目を止める表現になっているか」といった観点で、言葉の言い回しやワード選びの細部にまで踏み込み、より伝わる表現へと磨き込んでいきました。
あとは、ひたすら反復練習です。一朝一夕で身につくものではないので、泥臭く数をこなしました。フィードバックの中で気づきをもらい、それを次の配信に活かし、配信後の成果の数字を見て「何が良くて、何が悪かったのか」を見直す。このサイクルをひたすら回し続けました。
成果が出始め、売り上げが回復した時は、崖の上にようやくゴールが見えた、という安心感に尽きます。助けていただいた恩を成果として返せたことで、胸をなで下ろしました。
ーーチーム一丸となって大きな壁を突破されたのですね。素晴らしいチームワークです。
ありがとうございます。部署の垣根を越えてメンバーがサポートしてくれたことはもちろんですが、それを自然に受け入れる会社の風土そのものが素晴らしいと感じました。
「うちはうち、よそはよそ」ではなく、横の連携を当たり前に取れ、チームが違っても、ピンチのときには会社全体で当事者意識を持って助け合う。数字や結果にはシビアに向き合いながらも、泥臭い挑戦や失敗をチーム全体で支え合える温かさがあるのも、イノベーションの文化だと思います。
今回の私のように、未経験かつ困難なミッションに対しても逃げずに向き合う姿勢、そして、それを全力でサポートする組織の文化がイノベーションのグループバリューである「Growth Commitment」の体現だったのではないでしょうか。
ーー今回のミッションを通じて、どのようなやりがいや気づきを感じましたか?
世の中の企業には、いまだに多くのアナログな課題が残っていることに驚きました。IT業界にいると、つい高度なデジタル課題ばかりを想定しがちですが、実際には「紙文化からの脱却」や「電話対応のための出社」といった、身近で泥臭いテーマの方が、ユーザーの心に深く刺さるのだと学びました。
そうした気づきを通じて、イノベーションの掲げる『「働く」を変える』というミッションを、より自分ごととして捉えられるようになりました。私自身、メール配信という手段を通じて、非効率なアナログ業務に悩む方々に新しいソリューションとの出会いや、課題解決に向けた気づきを届けられたと感じています。
自分たちの発信が、誰かの「働く」をより良くするきっかけになっている——。そう実感できることが、大きなやりがいにつながっています。
ーーそれでは、最後に今後の目標について教えてください。
今後の目標は、大きく3つあります。
1つ目は、メールにとどまらず、マーケティング領域全体へと知見を広げていくこと。
2つ目は、これまでの配信データをAIに学習させ、より再現性と効率の高い運用を実現すること。
3つ目は、自分の強みである「動画制作(クリエイティブ)」と「マーケティング(ロジック)」を掛け合わせ、新たな価値を生み出すことです。
これまでの経験を通じて、動画が持つ力や可能性には大きな価値があると実感してきました。だからこそ、その強みをマーケティングと融合させ、より効果的なコンテンツとして届けていきたいと考えています。
動画を軸にした新しいコンテンツマーケティングに挑戦しながら、bizplayを次のステージへと成長させていきたいです。