はじめに
新型コロナウイルスの影響で多くの企業がリモートワークを余儀なくされた中、私たちインフラジスティックス・ジャパンは、この「制約」を新たな可能性へと転換してきました。現在では物理的なオフィスを完全に廃止し、全社員がフルリモートで勤務するワークスタイルを確立しています。しかし、「離れて働く」ことが「孤立して働く」ことを意味するわけではありません。むしろ、私たちはオンライン上での濃密なコミュニケーションを通じて、より効率的でオープンな組織文化を築いています。
完全フルリモートへの移行とその背景
インフラジスティックス・ジャパンでは、コロナをきっかけに完全フルリモート体制へと移行しました。当初は一時的な対応として始まったものですが、社員の自主性と生産性の向上が見られたことから、以前あった物理オフィスを解約し、恒久的なワークスタイルとして定着させました。
「将来的にはオフィスに戻ろうと考えているわけではなく、フルリモートの中でみんなが効率よく働いていける環境を追求しています」
私たちが目指すのは、単にリモートで働くことではなく、「フルリモートの中でどれだけ効率的に働けるか」を追求することです。その核となるのが、オンライン上での充実したコミュニケーション体制です。
オンラインでのコミュニケーション戦略
チャットツールを活用した迅速なコミュニケーション
物理的な距離を感じさせないよう、私たちはチャットツールを駆使しています。ちょっとした質問や相談も「ポンとできる」環境を整えることで、オフィス勤務時以上にアクセスしやすい関係性を構築しています。
定期的なオンラインミーティングとその工夫
週次や月次の定例ミーティングはもちろん、プロジェクトごとの進捗共有、ブレインストーミングセッションなど、目的に応じた様々なオンラインミーティングを実施しています。ただ集まるだけでなく、全員が発言しやすい雰囲気づくりや、会議の効率化のためのツール活用も重視しています。
グローバルなコミュニケーション
日本法人であるインフラジスティックス・ジャパンは、米国本社やブルガリアの開発チームとも頻繁にコミュニケーションを取ります。時差があるからこそ、非同期コミュニケーションの技術を磨き、24時間体制でのグローバルな情報共有を実現しています。
信頼と自律性に基づく組織文化
「社員の自己管理を信頼し、尊重する」文化
フルリモートワークの基盤となるのは、社員一人ひとりの自律性と、それを信頼する組織風土です。私たちは細かな勤怠管理よりも、成果とチームへの貢献を重視します。
小規模組織だからこその柔軟性と俊敏性
チーム20名弱という小規模組織の特性を活かし、意思決定のスピードと柔軟性を確保しています。「上の人が今日これやりなさいねって言ってくれるわけではない」環境で、各メンバーが自ら考え、主体的に動く文化が育まれています。
ワークライフバランスへの配慮
完全フルリモートだからこそ実現できる柔軟な働き方を推進しています。特に子育て世代のメンバーが多く活躍していることも特徴の一つです。「ちょっとここの時間、子どもを見なければいけない」といった個人の事情にも柔軟に対応できる環境を整えています。
リモートワークの課題とその解決策
コミュニケーション不足の解消
リモートワークの最大の課題とされるコミュニケーション不足。私たちはこれを解消するために、以下の工夫を行っています:
- 雑談を促進するためのバーチャル休憩室的な場所の設置
- チーム内の状況を可視化するためのダッシュボード活用
- 定期的な1on1ミーティングによる個別フォロー
チームの一体感の醸成
物理的に離れていても「一つのチーム」という感覚を持てるよう、オンラインでのチームビルディングイベントや、時には実際に集まる機会も設けています。
成功の鍵:アクセスしやすい環境と風通しの良い文化
私たちのリモートワーク文化が機能している最大の理由は、「アクセスしやすい環境」と「風通しの良いオープンな社内文化」の実現にあります。物理的な距離を感じさせないコミュニケーションツールの活用と、それを支える信頼ベースの組織風土が相乗効果を生み、高いエンゲージメントと生産性を実現しています。
まとめ:リモートワークの先にある新しい働き方
インフラジスティックス・ジャパンのリモートワーク文化は、単に「どこでも働ける」という物理的な制約からの解放だけでなく、自律性と信頼に基づく新しい働き方のモデルを示しています。私たちは今後も、オンライン上での濃密なコミュニケーションを軸に、リモートワークの可能性を追求し続けます。
物理的なオフィスがなくても、いや、むしろオフィスがないからこそ実現できる理想の働き方があります。それは社員一人ひとりの自主性と、チームとしての結束力が融合した、新しい時代の組織のあり方なのです。