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残していくべき会社のカルチャーとはなにか。これからの働き方についてCINRAの人事に聞いてみました

※この記事は2020年に公開されたものです。

こんにちは。HR部の田汲です。
渋谷の道玄坂を挟んだ、インフォバーングループ(IBG)のすぐ近くにオフィスを構えているCINRA, Inc.。

わたしたちはCINRAさんが主催のかき氷対決イベントに参加させていただいたり、人事担当の康さんにインフォバーングループの会社説明会に出ていただいたり、数々のコラボイベントを行ってきました。CINRAさんはわたしたちと同じくメディアビジネスを生業としている企業として、物理的にも心理的にも近い距離でお付き合いさせていただいております。

そんなCINRAさんがこの秋に道玄坂を離れるというニュースを耳にしました。これはショック!

でもそれには深い理由があるはず…。
そこで急遽、CINRAのこれまでとこれからの働き方についてインフォバーングループ HR部の西尾と田汲が、CINRA 人事部の康さんにお話を聞きに行きました。
(写真左からIBG 西尾卓、CINRA 康あん美さん、IBG 田汲洋)

フリー出社制度からスタートし、完全フルリモートへ

田汲:このオフィスがなくなると聞いてビックリしました。どこか別の場所にオフィスを構えるのですか?

康さん:重要書類などを保管するため、コワーキングスペースの一室を借りましたが、基本的には全社員がリモートワークとなります。その際に、リモートワークをするための補助金を支給したりとサポート体制を強化します。また、外出中にコピー機などを使用する場合はオンデマンドプリントショップや法人契約できるコンビニプリントサービスを利用したりするなど、様々な仕組みを考えています。インフォバーングループさんは今、どんな感じの働き方をしているのですか?

西尾:会社としてはリアルなコミュニケーションを大事にしたいという想いがあり、ある程度のオフィス勤務を推奨してます。社員ごとに在宅勤務とオフィス勤務をバランスよく活用していますね。オフィス勤務の際には、密にならないように出社日をずらしたり、会議室の定員を減らしたりという工夫をしています。

田汲:わたしは週2日、3日くらいの割合で出社しています。完全リモートに移行する準備って大変ですよね?

康さん:そうですね。オフィス退去の準備をしたり、フルリモート下でもCINRAのメンバーやパートナーさんが安心して仕事をすることができる環境を整えることは少し大変でした。ただ、働き方に関してはコロナ渦以前からリモートワークを推奨していました。2017年からフリー出社制度と弊社で呼んでいたのですが、時間と場所にとらわれない働き方をしようということでスタートしました。

田汲:いつでも出社していいですよってなると、それって生産性が落ちたりしませんでしたか?

康さん:実際にやってみたらフリー出社制度は生産性が落ちることもなく、社員からは自分の時間が自由に使えるととても好評でした。勤務時間の報告や、中抜けする際にはカレンダーに「私用」と書くなどを徹底していたので、勤怠管理も問題なくできました。もともと、フリー出社制度は代表・杉浦のアイデアなのですが、オフィスと在宅を使い分けて働く社員が多かったと思います。気づいたらオフィスから代表の席も無くなってました(笑)

田汲:それはすごいですね! インフォバーングループは2018年からフリーアドレスになって、固定席が無くなりました。弊社代表の今田はいつもどこかの席で仕事をしているという感じです。わたしたちは今のところオフィスを無くすということは考えていませんので、CINRAさんはかなり思い切った舵のとり方をしてらっしゃると思いました。社内の反応はいかがでした?

康さん:おおむね好評だと思います。社内でリモートワークに関するアンケートを2回実施したところ、健康状態が改善した、仕事の生産性が上がったと言う声が多く聞かれました。

田汲:たしか都心から離れた島で働いてらっしゃる方もいましたよね?

康さん:はい。なのですでにフルリモートを実践している社員もおりましたし、そこに対するハードルは低かったのではないかと思います。

西尾:でも、今みなさんが住んでいる家って仕事をする前提で借りていないですよね?

康さん:そうですね。なので、必要な備品を購入するためのフルリモート準備金を用意したり、イスを提供するなどしてカバーしています。

田汲:そこ大事ですよね。私も会社のイスを借りて自宅で仕事しています。そういえばCINRAさんのイスってアーロンチェアでしたよね? いいなあ…。

道元坂にオフィスを構えた理由とは

田汲:ここ道玄坂にオフィスを構えた理由ってなんですか?

康さん:いろいろあると思いますが、我々が運営しているカルチャーメディアやイベントとの相性がいいのも大きな理由のひとつですね。渋谷っていろんなカルチャーがあって文化的にも豊かだと思うんです。とくにここ(道玄坂)の周辺はライブハウスも多くて、渋谷O-nestでは『exPoP!!!!!』というライブイベントをやっていました。カルチャーメディアを運営している会社として、このエリアとはかなり親和性が高いと考えてます。

田汲:創業からずっとこのエリアだったのですか?

康さん:CINRAは幡ヶ谷からスタートし、南平台、神宮前、恵比寿など転々として2015年にここにオフィスを構えました。

田汲:恵比寿の時期もあったんですね。意外! わたしたちは用賀の一軒家からスタートして、南平台、そして現在は神泉。なんか似てますね。この道玄坂オフィスの良さってなんですか?

康さん:ここはワンフロアで社員全員が収容できる広さなのがポイントですね。

西尾:たしかに、全社員の顔を見渡せるのはいいですよね。一体感もありますし。

康さん:わたしはこのカウンター席でよく仕事をしてましたね。なくなると思うと少しさびしいです。

西尾:そう考えると、オフィスがなくなるというのはかなり大きな変化ですね。

CINRAのカルチャーをどう残していくかが今後の課題

田汲:勝手なイメージですけど、このオフィスってCINRAのカルチャーそのものだと思うんですよね。たとえばこの絵だったり、来客用のお水にも会社のミッションが書かれていたり。

康さん:お客様もこれまではCINRAのオフィスにいらっしゃることで弊社のカルチャーに触れることができていたと思うんですよね。今後は、どうやったら同じ様な体験をお届けすることができるのかが課題になってくると思います。

田汲:御社はたしか社員旅行も実施してましたよね? そういったリアルなコミュニケーションをかなり大切にしてらっしゃるイメージなので、その部分をオンラインで補填するのは大変そう…。

西尾:わたしたちも同じ課題感を持っています。今はオンライン、オフラインの両方の良さを生かせる働き方を模索しているのですが、ひょっとするとわたしたちはまだ決めかねているんですかね。

康さん:中途入社者のオンボーディングも完全にリモート化しましたし、社員全員の人事面談も半年に1回行っています。普段の業務ではGoogleMeetで繋ぎっぱなしの部屋を作ってみたり、チーム単位でも気軽に雑談できる仕組みを意識的に作っています。ただ、必要なときには会おう、という意識は全社で共有しています。また「チーム会」というものを設け、1ヶ月に一度チーム単位で顔を合わせる機会を用意しました。フルリモートになってもリアルでのコミュニケーションを大切にしています。(※コロナ禍での実施は都度アナウンス)

西尾:意識的に会話を増やそうとしているのはわたしたちも同じですね。HR部では毎朝“昨日やったこと”と“今日やること”を共有したり、日中はオンラインで雑談するだけの時間を設けたりしています。メンバー全員が出社する日を決めたり、そういった取り組みは各部門が工夫してやっています。

康さん:オフィスという実態がなくなったCINRAのカルチャーを今後どうやって周りに伝えていくか。まずはできることから少しづつ手探りでもやっていきたいと思ってます。

田汲:カルチャーをどう残していくかがわたしたちにとっても今後の課題ですね。道玄坂界隈の仲間として、CINRAさんのこれからを応援していきたいと思いますので今後もよろしくお願いいたします。本日は貴重なお時間ありがとうございました!

働き方が変わっていくなかで会社のカルチャーをいかに残すか。
これはオフィスの有無とは関係なく、わたしたちにとっても大きな課題です。2020年は働き方が劇的に変化した年でした。変化せざるを得ない状況のなか、どの会社も工夫しながら走り続けているのだと思います。新たな働き方を選択したCINRAさんとまたいつかコラボできる日を楽しみにしております。

わたしたちインフォバーングループの働き方の方針はぜひこの記事をご覧ください。
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