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日本のキャッシュレス化を加速するインフキュリオンのBizDevで得られる経験と成長

伊與 隆博(いよ たかひろ) 2020年5月中途入社
ビジネス開発部副部長

大手カード会社からインフキュリオンへ転職した伊與隆博。現在はビジネス開発部の副部長として、主力商品である「Wallet Station」と次世代カード発行プラットフォーム「Xard(エクサード)」の事業開発をリードしています。伊與がこれら2つのプロダクトをベースにしたビジネス開発の仕事はどのようなものなのか、やりがいや得られる経験、組織づくりについて聞きました。

BaaS/Embedded Financeを顧客企業と共に社会実装していく仕事

― 伊與さんのご経歴を簡単に教えてください。

新卒で大手カード会社に入社して十数年務めました。いわゆる総合職でしたので、オペレーションセンター、個人向けの営業、人事労務、Webマーケティングなど幅広く業務を経験しました。最後のほうはWebソリューション企画開発に携わりまして、そこで金融×テクノロジーでできることの面白さに気づき、転職してインフキュリオンに至るという感じです。

― 現在はどのような仕事をされているのでしょうか?

インフキュリオンには現在2つの主力プロダクトがあります。

1つは「Wallet Station(ウォレットステーション)」というプロダクトで、さまざまな金融・決済機能を持つBaaSプラットフォームです。これを使うことにより、金融機関や流通小売業はオリジナルウォレットをスピーディーに構築でき、オープンAPIを活用した新しい金融サービスを提供できるようになります。

もう1つは、企業が自社ブランドのVisaカードを発行し、決済まで行える「Xard」というプラットフォームです。これを使うことで、プリペイド、デビット、後払いなどさまざまな決済サービスを柔軟に構築できるようになります。

数年前はFintechという言葉が金融業界を中心に叫ばれていましたが、最近はその中でもBaaS/Embedded Financeというワードが世界的に注目されています。

これは、金融機関だけが提供してきた金融サービスを分解し、個別の金融機能として小売・流通・通信などあらゆる業種の事業会社のビジネスに組み込む動きです。

この潮流を先んじて捉え、形にしたプロダクトがWallet Stationであり、Xardです。私たちのプロダクトに関心を持たれた企業から、現在は多くお問い合わせ・ご相談が寄せられています。企業の「こんなサービスを実現したい」というご希望や、「こんなことはできるか」といったお問い合わせを受けて、「このプロダクトを活用すればこのようなことが実現できますよ」と提案し、新しい事業・サービスとして具現化していくのが私たちの基本的な仕事です。

何をしたいかがまだ具体的に定まっていない状態でご相談いただくことも多いのですが、「インフキュリオンなら一緒に考えてくれる」というような信頼感を、過去にお取引のあった企業などにお持ちいただけていると肌で感じる場面がよくあります。これは、2006年の設立以来この領域の事業開発やコンサルティングで実績を積み上げてきたインフキュリオンのブランドの成せるわざだと思います。

また、2021年の始め頃、政府が給与のデジタル払いを解禁する方針であることが報じられましたが、これに関心をお持ちの企業から、「給与デジタル払いに関わる新しい事業を立ち上げたいのだけど…」とご連絡いただき、今後の動向も踏まえた提案をしてほしいと依頼されたこともありました。このような相談をいただけるのも、おそらく代表の丸山が政府の審議会メンバー等を務めていることへの信頼、インフキュリオンのブランドがあってこそだと思います。

前例のない新しい事業やサービスを裁量を持って作り上げていく

― 具体的な提案内容はどのように考え、決めていくのでしょうか?

クライアントの「やりたいこと」は基本的にBaaS/Embedded Financeの領域に関わるもので、世の中的にも新しい取り組みばかりなので、前例が少ない。そのためお客様とは「やりたいことがあるが、どうやればできるか?」という相談・協議のスタンスではじまることが多いです。その「どうやればできるか?」の具体的な手段を検討する際に、Wallet StationやXardといった自社のプラットフォームをどのように使うかを考えていきます。

Wallet StationとXardはどちらもプラットフォームであり、「事業会社がビジネスに金融サービスを組み込むとしたらこういう機能が必要だろう」というものは備えているのですが、実装するためにはクライアントのやりたいことに合わせてカスタマイズする追加開発が必要になります。そのため、クライアントのお考えを聞いて、課題を整理して要件化し、それを開発チームに伝達していくコミュニケーションの部分がビジネス開発部の重要な役割の1つになっています。

― 案件はどのように進むのでしょうか?

クライアントと話し始めてからサービスに落とし込むまで、すごく順調にいっても1年くらいはかかると思います。汎用的な業務システムを導入するのではなく、前例がない新しいビジネスを創り出そうとするわけですから、ビジネス的な勝算も含めてクライアントが納得する提案をしなければならないからです。構想から一緒に考えさせていただくものだと、1年半くらいかかる場合もあります。

こういうと意外と長くかかると思われるかもしれませんが、新しい事業、新しいサービスにはスピードも求められます。したがって「じっくり着実に」を最速で進めてこのくらいというイメージです。

担当する案件は、私は多いほうで今は12〜13件くらいを並行して進めています。ビジネス開発部には私含めて現在10人のメンバーがおり、1人あたり4〜5件のプロジェクトを常時抱えています。フェーズの異なる複数プロジェクトを並行して、全てをスピーディに進めていかなければならないため、高いプロジェクト管理能力が求められます。


クライアントと共に「新しいこと」や「社会を良くする仕事」ができる面白味

― 転職から1年ほどが経過しましたが、インフキュリオンで仕事をしている中でどういう時に面白さを感じますか?

基本的にクライアントは、既存の何かの改善ではなくて、「新しいことをやりたい」「イノベーティブなことをやりたい」という企業がほとんどです。業種も広い業種・業態の企業からお声掛けいただくので、「この業種の企業がこんな新しいことを考えているんだ」と知ることはシンプルに面白いです。そして、その新しい事業やサービス創造の最前線に関われるエキサイティングな機会は、私が求めていたものですし、いつもワクワク、ドキドキしながら仕事をしています。

また、キャッシュレス推進は政府の打ち出す成長戦略の1つでもあり、私たちの動きが日本経済の将来を左右するのだということを肌で感じながら仕事をしています。とりわけ、社会に対して強い影響力を持つ企業と一緒に新しい事業やサービスを作り上げていくという点で、消費者の日常生活を便利にする、社会を良い方向へ変える、日本経済に貢献する手応えを感じています。

― 2020年5月入社というと、最初の緊急事態宣言が出ていた頃だと思います。この約1年で新型コロナの影響を感じますか?

前職時代、自分が消費者として使っているサービスと、自社が提供しているサービスの間のデジタルのギャップが大きいと感じていました。どういうことかというと、カード会社は、プラスチックのカードをどれだけ発行できるかを一生懸命考えて、クライアントに訴求しているんですよね。でも同時に、私たちは生活の中でスマホ決済を使っている。自分はデジタルな金融サービスに日常的に触れているのに、クライアントにはプラスチックのカードを勧めていることに対して違和感のようなものをこの数年持っていました。恐らく、いま金融機関にいる人たちにも多かれ少なかれ同じような違和感があったのではないかと思います。

それがコロナ禍になり、より自分自身がデジタルなサービスに触れるようになって、「いよいよ自分たちもデジタルな生活に合わせたサービスをつくっていかなければいけない」という危機意識が一段高まったように思います。

クライアントと話していても、非対面・非接触での決済などコロナを意識したお話が多く、社会の変化に対応していこう、変革しようという気運の高まりを感じます。

多様なバックボーンを持つ人たちが全力でビジョンの実現を目指す組織

― これまで担当してきた仕事で、達成感が大きかった案件や自分がよく貢献できたと思う案件はありますか?

まだ大きな達成感を感じてはいません。それは、キャッシュレス化の観点でも、社会のデジタル化の観点でも、会社が目指しているビジョンが非常に大きく高いところにあるからです。だから、“道半ば感”がすごくて。

クライアントから感謝の言葉を頂けたとか、そういう小さな達成感ややりがいはありますが、会社として目指すところまではまだ全然行き着けていない。今、全員でそこに向かって爆走している感じなので、何かを「達成した」と思って立ち止まる暇はまだないという感覚です。

― インフキュリオンが大切にしているValueのひとつに「Great Work, Great Team」があります。ビジネス開発部ではどのようにチームワークを行っているかを教えていただけますか。

金融以外の業種の企業が金融事業をスタートするケースも多くなってきています。最近は特に流通・小売業が目立つのですが、そうやっていろいろな業種の方からのご相談を受け、話していく中で、私のカード会社の経験だけではピンとこないといいますか、いわゆる肌感覚で分からないことが出てくるんですね。

そんなとき、ビジネス開発部には、旅行会社経験がある人や不動産業から転身してきた人、IT企業にいた人など、多様なメンバーがいるので、各業界に特有の事情や業界の立場からの意見を聞く場面が多々あります。その上で、決済分野の知見に関しては、社内・グループ会社内に蓄積されているので、メンバーから得た業界の感覚と決済分野の知見を掛け合わせてクライアントに提案します。

すると、クライアントから見たときに、「そうそう!こういう感じ!」と思っていただける提案ができるんです。そういう意味での「Great Work, Great Team」を感じる瞬間は結構ありますね。

自律・自走できる個人が集まって、みんなで神輿を担ごう

―ビジネス開発部を今後どういう組織にしていきたいですか?

1人1人が自主性を持ち、自律的に動ける、自走できる「強い個人」になってほしいなと思っています。私自身は「強い個人の集まりが強い組織」だと思っているので、そこは常に心がけて目標にしています。

よく例え話をするのですが、私は「みんなで神輿を担ぎたい」と思っているので、神輿にぶら下がるとか、距離を置いて神輿に触らないのはよくないよね、という雰囲気作りは意識していますね。

― インフキュリオンの会社としての強みはどんなところにあると思いますか?

まず、キャッシュレスの分野では、他社を寄せ付けない圧倒的な実績とノウハウの蓄積があると思います。私もカード会社に十数年いたのでこの分野の素人ではないんですけど、それでもインフキュリオンに来てからの1年で学んだことはすごく多い。決済関連は全方位でさまざまな知見、そして人が集まっていて、間違いなく日本のトップだと思います。

また、業界を問わずいろいろな企業から相談を受けたり、ディスカッションの場に呼ばれたりする機会が多く、ネットワークが非常に幅広い。ニュートラルな立場を貫いているのも特徴的であり、魅力だと思います。そのおかげで、本当に多方面からご相談や引き合いがあるのは強みだと思いますね。

あとは、経営のスピード感がすごく速いです。毎年のように新しいソリューションをリリースしたり、新しい提携先と新しい取り組みを始めたりと、経営がどんどん判断して進めていく。スタートアップらしいスピード感は強みであり、魅力だと思います。

そういう意味では、「起業してやるぞ」とか「独立するぞ」という思いを持っている人や、「もっとキャリアアップしてやるぞ」という思いを持っている人にとって、インフキュリオンは「自分を成長させる場」になると思います。

営業経験を土台に事業開発へとキャリアの幅を拡げるチャンス

― 現在、ビジネス開発部でメンバーを募集しているとのことですが、どのような人に入社してほしいですか?

私たちの仕事は法人営業経験者にはイメージのつきやすいものだと思っていますが、必ずしも「営業」と名のつくポジションの経験者でないといけないわけではないと考えています。重視するのは、法人・個人問わずクライアントと接してきた経験があることと、その上で新しいビジネスを立ち上げたいという気概があることです。

加えて、当社バリューに共感いただける方に来ていただきたいです。

バリューの1つである「Infinite Curiosity」は、社名の由来でもあります。生涯学習ではないですが、自ら好奇心をもって情報を集め、理解し、それを伝達して社会を良くしたいと思える人と働きたいなと思います。

経験業種は問いません。金融業界出身でなくても構いません。カード会社にいた私の知識ですら、インフキュリオンに蓄積しているナレッジと比べたら貧相なものでしたから(笑)。そういった知識は、入社してからキャッチアップすればいいですし、学びやすい環境です。

開発チームとのコミュニケーションがあるので、ITやシステムに関わった経験はあれば尚よいですが、なくても問題ありません。システムがどう動くのか、その仕組みの理解は入社後にキャッチアップできるものです。

他にも、「Stay Trusty」も大切なバリューです。私は、常にクライアントに対しては信用と信頼を高い次元で提供すべきだと考えています。

先ほどお話ししたように前例のない取り組みも多く、物事が簡単に進まないことのほうが多いです。そういう中でも強い意志を持って、粘り強く事業立ち上げまで持って行ける人にぜひ来ていただきたいですね。

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