ご無沙汰してます、ヒトカラメディア杉浦です。季節はすっかり春を迎えようとしていますが、2018年秋のデュアルスクールを振り返りながら、デュアルスクールが我ら親子に与えた影響とこれからのお話をご紹介します。次のブログ記事で詳しくお話しますが、今回で私たち親子のデュアルスクールは卒業です。新しい春を迎える前に、今までの振り返りと卒業の理由についてもお話します。
デュアルスクールとは
「デュアルスクール」とは、徳島の学校・都市部の学校、どちらの良さも体験できる「新しい学校のかたち」のことです。 滞在中は、私達親子の場合、親は戎邸でサテライトワーク、子どもは美波町立日和佐小学校で学び遊ぶという生活を送ります。ちなみに普段私は東京都目黒区のオフィスに通い、子どもは東京都内の小学校に通学しています。
本事業は「デュアルな視点を持った多面的な考え方のできる人を育てること」「児童生徒がいる家庭でも、地方と都市の二地域居住の可能性が拡がりがでること」などが目的です。
美波町 日和佐 とはどんなところ?
(この絵地図が最も使いやすい。ダウンロードできます▶ http://www.minami-kankou.com/pamphlet )
徳島県南部に位置する美波町は、2006年に海部郡由岐(ゆき)町と日和佐(ひわさ)町が合併してできました。日和佐は、ウミガメの産卵地としても有名で、NHK連続テレビ小説『ウェルかめ』の舞台でもあります。「戎町」は、日和佐八幡神社の氏子区域14町の中の一つの町を指しています。エリアの大きさは、「美波町>日和佐>戎町など」の順です。また、私達ヒトカラメディアが徳島のサテライトオフィスとして利用している戎邸が、ここ戎町にあるご縁で、秋祭りのときには戎町のちょうさ(お神輿のような太鼓屋台)を担いでいます。
2018年10月は「3週間滞在」+「秋祭りのフル参加」
(写真左:子どもみこしを担ぐ息子 / 写真右:その後を付いていく母親(自分))
毎回テーマを持って参加しております、デュアルスクール。5回目の今回は、
(1)今まで2週間滞在だったものを3週間に伸ばす。それにともなって3週間のリモートワークとデュアルスクールの実施。
(2)息子:秋祭りにフル参加(たいこの練習を含む)
(3)母:秋祭りの当家(とうや)さん(=祭りの裏方役)の初参加
の3つを目的として参加しました。
(1)3週間の美波町滞在
(写真:日和佐小学校にて。何度も紹介されているのに照れくさそう)
今回は9月22日(土)〜10月13日(土)まで徳島での滞在。息子は9月26日(水)〜10月12日(金)までのデュアルスクールとなりました。9月22日(土)が運動会のため、振替休日の影響もあり、週の中頃からの通学。
折しもの大雨や台風の影響で、色々なイベントが順延になったことから、滞在中はイベントがてんこ盛りとなりました。
【徳島での親子の予定】
(写真:戎邸の前にて。小2・小3・小4と毎回ここで記念撮影。親子で写ってる写真が案外少ない)
<徳島での親子の予定(3週間)>
9月24日(土):美波町 街づくり講演会&異業種交流会
9月26日(水):日和佐小学校/クラブ活動
10月1日(月):日和佐八幡神社秋祭り(ちょうさ) 太鼓練習スタート
10月2日(火):日和佐小学校/ゴミ施設見学
10月6日(土)・7日(日):日和佐八幡神社秋祭り(ちょうさ)
10月7日(日)夜:赤松神社奉納吹筒花火
10月8日(月):秋祭り片付け
10月11日(木):日和佐小学校/J2の徳島ヴォルティス学校訪問
そして、今回3週間滞在ということで、東京の小学校からは「徳島から戻ったらすぐに学芸会の練習に入ります。配役を決めるので、台本読んでどの役がいいか希望を教えてください」と言われました。秋は学校のイベント多いですねえ。
一方で、母親である私の方ですが、前回と同様、appear in で東京のオフィスと常時つなげておき、何かあれば画面越しや電話、slackでのやり取り。事業部の全体会議にも参加しました。全体会議の参加をのぞけば、東京と仕事の質は変わらず、むしろより短時間で集中できたように感じます。
過去2年のデュアルスクール初参加と比べて変わったことと言えば、自分の徳島でのリモートワークを参考に、各メンバーが「在宅ワーク」を快適に行う工夫をしているということ。オンラインの会議参加が日常的に増えたり、appear in 常時接続を試してみたりすることが増えた感じます。だから、より遠隔地での仕事がスムーズになったんでしょう。
秋の徳島滞在時は、中目黒の自社オフィスの移転を10月28日に控えており、家具の発注や納品調整でてんやわんやだった記憶があります。普段から電話メインでやりとりしている家具メーカーさんと「今、徳島なんですー。でも、変わらないですよね」と笑いあっていました。
(2)息子の秋祭りフル参加
(写真左上:今年作った戎町Tシャツ。字は大城さん / 写真左下:ちょうさに連なる子どもみこし。土曜は朝から晩まで町を練り歩く / 写真右上:1週間の練習で打ち子さんの手はマメができたり皮が破れたり / 写真右下:夜もちょうさの上でたいこをたたく打ち子さん)
「息子が秋祭り前のたいこ練習に参加する」というのは、私のたっての希望でした。たいこを叩く打ち子さんには、担ぎ手と同様に大事な役割があるからです。ちょうさ(太鼓屋台)を担ぎ手が持ち上げるタイミングやその長さは、たいこの拍子に合わせているのです。祭りにおいては、子供であっても一人前の役割があります。
その雰囲気だけでも知るとよいだろうと、息子を太鼓練習に参加させたところ、思うようにたたけなかったのか、初日は途中で帰ってしまいました。その夜、YouTubeで 日和佐八幡神社秋季例大祭「太鼓の叩き方」を見ながら、ホワイトボードマーカーをたいこバチに見立てて一人で練習する息子。翌日からは練習に合流。ただし「練習中に母ちゃんがいると気が散るから」と、私は入室禁止となりました。とほほ。
(写真:日和佐八幡神社内、戎町の太鼓納屋の中で。練習中)
※2日目以降のたいこ練習はすべて参加し、秋祭りは両日ともに参加しました!おつかれさま、息子!
(3)母の秋祭り裏方さん初参加
(写真:他の当家の方々と一緒に。かなり浮かれています。土曜の午前中は元気でした)
祭りを支えるのは、担ぎ手や打ち子さんばかりではありません。神社を中心とした秋祭り運営事務局の方、太鼓若連中さん、宿老(しゅくろう)さん、演芸奉納をする方など様々な方がいらっしゃいますが、中でも裏方を一手に引き受ける「当家(とうや)さん」は秋祭りに欠かせない存在です。
当家さんは、秋祭りの期間、担ぎ手さん・打ち子さんの飲食含めたお世話をします。町によっては「子どもみこし」があるので、担ぎ手となるお子さんたちのお世話も。特に6日(土)は、1日かけてちょうさも子どもみこしも町を練り歩くため、1日ずっと付いて回ります。事前の仕込みや後片付けもあります。
今回は滞在している戎邸を含むエリアが戎町のとうやさんの担当だったので、せっかくなので、私も裏方の当家さんのお仕事をさせていただくことにしました。
【当家(とうや)さんのスケジュール】
(写真左上:とてもおいしくいただいてます / 写真左下:テーブルの上に隙間なく並べられた大量のごはん / 写真右上:おでんや焼き鳥は100本ずつ / 写真右下:疲れた身体に酢の物がうれしい )
(写真:こどもみこし・ちょうさの出番も踏まえたスケジュール)
【当家(とうや)さんのスケジュール】
10月5日(金)夜18時集合 おでんの仕込み (※すみません、欠席しました)
10月6日(土)朝7時から料理 〜 町廻りに同行
10月7日(日)朝7時より早く集合して料理 〜 飲食のお世話
10月8日(月祝)朝9時集合して片付け 夜は打ち上げ
10月9日(火)は、朝からみなさん普通に仕事です。みなさんタフですなあ。ヒトカラメディアは毎年ちょうさの担ぎ手として数名参加しておりまして、当家さんの方のお片付けは途中で失礼して、私はずっとはっぴなどの祭り衣装の洗濯をしておりました。ちょうさを担いで海に入るため、衣装の砂を落とすのが大変。でも、海に入るのはもっと大変。無事に戻ってきてよかったと思いながら、毎回洗濯しております。
(写真:6人分の祭り衣装一式の砂を落とし洗うのが毎回恒例のお仕事。私も戎邸の当家さん)
(写真:2018年 ヒトカラメディアちょうさ担ぎ隊。お疲れ様でした!)
▼海に入る様子など、秋祭りの様子について詳しくはこちら
【ヒトカラ日記】日和佐八幡神社秋祭り2016・前編♪ | ヒトカラメディアブログ
【ヒトカラ日記】日和佐八幡神社秋祭り2016・後編♪ | ヒトカラメディアブログ
さて、とうやさんの仕事に話を戻すと、やってみたものの、ほぼお役に立てずでした(すみません!)。移動になんとかついていけてるだけで。若手とは言われるものの、腰痛ベルトが手放せなかったです。本気で筋トレ必要ですね。ビールケース運んだりクーラーボックス運んだりと荷物も多いです。
(写真:戎町の町民館にて。煮炊きの中心は先輩方)
当家さんのお仕事で印象的だったのは、緩やかな分業。地元のお母さん方(私の祖母ぐらいの年齢の方)が早朝からの煮炊きをし、私と同じくらいの世代から母親世代の方が、焼いたり揚げたりするような料理もしつつ町廻りに同行しと、各々が自分のできることと役割が合っているのが良いなあと思いました。ずっと立っていたり歩いたりすることは難しくとも、大量の煮物の味をブレずに決めるあたりはさすがベテランだなあと感心しました。朝はやくからのおばあちゃんたちの笑い声はなんとも楽しそうでした。そして、戎町のごはんはおいしい。
改めて、戎町の大黒さん&鈴木さん、そして諸先輩方!ご指導ご援助ありがとうございました!
次回は「デュアルスクールの次」の話
(写真:秋祭り2日目のお浜出(ちょうさを担いで海に入る)待ちの間に子どもたちで遊ぶ様子)
あっという間の3週間。今後デュアルスクールに参加される方には、3週間がおすすめです。純粋に遊べる週末が1回限りでは、近くで子供と遊ぶだけで終わってしまいますが、もう1週間あれば、地元の人とともに過ごす機会が増えます。
次回は、デュアルスクールの次の暮らしについてご紹介します。ご覧の方の『「働く」と「暮らす」をもっとオモシロくする』ヒントになりましたら、幸いです。それではまた次回。
【お知らせ】4月19日より有楽町スバル座ほか全国順次公開予定の映画『波乗りオフィスへようこそ』は美波町を舞台にした物語です。美しい町の様子、ちょうさを担ぐ勇壮な姿もご覧いただけます。
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