Fukurou Magazine
くだらないことで笑いあえて、成し遂げたいものに向かってマジメに支え合い、困ったときはじっくり相談に乗ってくれる。そんなチームが本当にあるなら、ぶっちゃけ話を聞いてみたい。ということで今回は、営業部のとあるチームにインタビュー。 ...
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※本記事はfukurou noteでも発信している内容です。
フクロウラボには、入社して3ヶ月の間、担当の先輩がついてくれるトレーナー制度があります。入社したばかりの頃は人付き合いから会社の細かいルールまで、覚えることが多くて心配も多いはず。それをまるごと受け止めてくれる、なんともフクロウラボらしい制度を取材しました。お話を聞いたのは、Circuit X営業部でメディア営業をしている鈴木結奈(すずき・ゆな)さんと、クライアント営業をしている佐々木亮太(ささき・りょうた)さんです。
聞き手:出川 光
──今日はフクロウラボのトレーナー制度についてお話をききたいと思います。早速ですが、トレーナー制度とはどのようなものなのでしょうか?
鈴:トレーナー制度とは、新しくフクロウラボに入社したメンバーにひとり担当がつき、会社のことから業務のことまでをサポートするものです。トレーナーになるのは入社したメンバーと同じ部署の入社3ヶ月以上経っている社員で、役職などは関係ありません。
佐:誰がトレーナーになるかはマネージャーが決めるのですが、トレーナー本人の成長のために指名されることもあります。また、トレーナーにつく期間は3ヶ月と決まっていて、ベテランの方が入社したとしても必ずトレーナーがつくことになります。
──トレーナーとしてやらなければならないことは定められているのでしょうか?
鈴:いいえ、ふんわりとは決まっていますが、基本的に各トレーナーにまかされています。その部署のマネージャーとトレーナーと、入社したばかりのメンバーの三者で月に一度ミーティングをしますが、スタイルはトレーナーや部署によりそれぞれです。
佐:コロナの影響でリモート出社になってからは、マネージャーと話し合ってどうすればやりやすいかを話したりすることもあります。一週間は一緒に出社する、振り返りをするなど、その時に合わせて必要なことを決めていますね。
──トレーナーに任命されるのは、一人一度までなのでしょうか?
佐:いえ、何度もまかされることはありますよ。僕は3回くらいやっています。
鈴:私も2回やっています。
──お二人ご自身にも、トレーナーがついてくれたことがあるということですよね。印象に残っていることはありますか?
鈴:私は、今のマネージャーでもある富永さんが私のトレーナーでした。この時トレーナーについてくださってからずっと富永さんの下で働いています。毎日就業後に時間をとって雑談をしてくれたのが思い出深いですが、良くも悪くも長かった(笑)。根気よく、真摯に向き合ってくれたなと思います。
佐:僕が入社した時は、トレーナーではなくメンターと呼ばれていた制度で、もう退職してしまったのですが、とても真面目な方についていただきました。会社の基礎的なことだけでなく、持っているクライントを引き継いで一緒にクライアントの担当をすることもありました。今でも参考にしているのはまず僕の考えを聞いてくれたことです。「どうしたらいいでしょうか?」ときくと「どう思いますか?」と返ってくるので、自然と考える癖がつきました。僕も、トレーナーについた時に「どう思いますか?」ときくようにしています。
──トレーナーのスタイルにも影響があるんですね。サポートする内容も人によるということですが、気をつけていることはありますか?
鈴:業務に関することだけではなく、会社に馴染むための人間関係の手助けもするようにしています。社内には私より何かについて詳しい人がたくさんいますから、そういう人に自分から話しかけられる土台のようなものは作ってあげようと思って。「これはこの人が詳しいから質問してみて」とか、時には「この人とはサッカーの話題で仲良くなれるよ」など仲良くなるコツなども教えることがあります。これまで私がトレーナーについたのは年下の方が多かったので、特に早く会社になじめるようにフォローするようにしてきました。
佐:僕も同じですね。はじめの方は一緒に質問しにいくこともあります。けれど、距離感もあると思うので、ランチなどは相手の様子を見て、という感じです。あまりにも寂しそうにしていたら誘うこともありますが、フクロウラボは入社したばかりの人をみんながどんどんランチに誘うんですよ。なので、あまり必要がないことも多いです。
鈴:ずっと一緒にいても飽きるだろうな、と思うので私もおなじです。一人で食べたい人もいますよね。
佐:そうそう。なので、相手の具合を見て、ですね。
──これまでのトレーナー経験で印象に残っていることはありますか? 例えば、初めてトレーナーについた相手など。
鈴:私はフルリモートに移行したばかりの頃にトレーナーをしたことが印象に残っています。業界歴が長い方だったので仕事のやり方を教えるというよりも会社に慣れていただく必要があったのですが、なにせ出社がないので大変でした。隣にいてパソコンの画面を見せられればすぐなのに、毎回zoomに入って画面共有をしなければならなかったりして。会社に慣れてもらうためにリモートのミーティングに他の部署の方を招待するなど、工夫しました。
佐:僕はアルバイトから入った方のトレーナーが印象深いですね。法人相手の仕事をすること自体がはじめてなので、名刺交換を教えたり営業同行をしたりして。クライアントの前で固まってしまったらフォローを入れるなど、さまざまなサポートをしたのを覚えています。
──トレーナーにつく相手や状況によって、さまざまな工夫が必要なんですね。なかでも一貫して大切にされていることはあるのでしょうか。
鈴:私は、教え過ぎないこと、構いすぎないことです。というのも、意識しないとなんでも教えようとしてしまって、本人が調べる機会や自分で解決する力を奪ってしまいかねないからです。具体的には、きかれたこと以上は答えないようにしています。もちろん、何からきけばいいかわからない状態の時には先回りして教えることもありますが、そうでなければなるべく自分の力でなんとかしてもらえるように心がけています。
佐:僕も同じようなことです。僕の言うことをすべて守ってもらうのではなく、自分で考えて破るのならそれもある程度許容するようにしています。あとはなるべくシンプルに伝えること。自分で考えたいから最低限の情報だけ知りたいという人もいるので、すべて教えるのではなく、相手に考える余地を残すようにしています。
──トレーナーをやっていて、嬉しかったことはどんなことなのでしょう。やりがいになったことなどがあれば、知りたいです。
鈴:自分ではなく、誰かに何かをできるようになってもらうというスキルは、トレーナーをしないと身につかないものでした。そういうスキルを伸ばせたのはありがたかったなと思います。自分が担当した方が手離れすると、とても嬉しかったり。
佐:教えることを通していつも感覚でやっていることを言語化できるのも嬉しい瞬間です。誰かに教えているけれど、自分が成長しているのを実感できます。担当した方が売り上げの数字を伸ばしていると自分のことのように嬉しいですね。
──なるほど、ご自身の成長にもつながるんですね。最後に、トレーナー制度をひとことで表すとしたら?
鈴:これから入社する方には、良くも悪くもあなたが一番喧嘩しやすい人ですよ、と伝えたいと思います。つまり、どんなことでもすぐに質問したり、コミュニケーションできる相手だということです。入社してすぐはわからないことがたくさんあると思いますが、どんなことでもまずはトレーナーに当ててみればいい。トレーナーが役割としてそれを受け止めてくれるはずです。
佐:僕が一言で表すならば、気軽な会社の先輩です。トレーナーという名前はついているけれど、気負わずになんでも話せる先輩がついてくれると思っていただけたらいいんじゃないでしょうか。部長やマネージャーには相談しにくい悩みも、トレーナーにならさくっと話せる。僕はトレーナーをつとめることを通して一緒に会社の居心地を良くしていきたいと思っているので、気軽になんでも話してほしいなと思っています。
──これから入社する方もトレーナーがついてくれると思うと心配ごとが減るかもしれませんね。お二人とも、今日はお話をありがとうございました!
(写真・文:出川 光)