こんにちは!FREE PEACE採用チームです。
前編では、梶山さんがフリーピースと出会い、カンボジアでの決断を経て入社し、役員就任に至るまでのリアルな軌跡をお届けしました。
今回はその続き、後編です!
財務の壁にぶつかり、役員を降り、一度本社を離れて──
それでも「新卒育成」に戻ってきた理由を、赤裸々に語ってもらいます!
特に、FREE PEACEへの就職を考えている人は、
「この人が上司になるんだ」
という視点で読んでいただければ幸いです!
前編はこちらから。
【31歳で役員】最年少役員が語る"リアルな"ベンチャーの成長環境とは(前編)
“会社の財布=自分の財布”という感覚を得るまで
Q. 売り上げが想定マイナス2,000万円。どうやって挽回したのですか?
結論から言うと、そのうち1,000万円は、当時社長(現専務)の小林さん、専務の須田さん、そして僕の3人で引き受け、月々返して2年で完済しました。
この時は会社を守ることに必死でした。ここで踏ん張れたからこそ、会社を潰さずにいれたのだと思います。
Q. 会社のための借金、凄まじい覚悟ですね......
その後はどうなったのですか?
その後、当時の役員陣をはじめとするメンバーで必死で頑張り、なんとか会社を潰さずに軌道に乗せることができました。
しかし、僕自身は、財務管掌役員としての責任は果たせなかったので当時は申し訳ない気持ちでいっぱいでした。そんな中で、当時は社長を退いていた戸川さんに怒られるかなと思いながら謝罪の連絡をしたのです。すると・・
「一番の収穫は、お前が“会社の財布=自分の財布”にできたことだ。それは1000万以上の価値がある。」
と言ってくれたんです。この一言のおかげで救われました。必死で会社を潰さないようにやってきた自分が肯定されたんです。
この出来事を通して、会社と自分が一体化する感覚を得られたのは最大の学びでした。
無事存続したフリーピースで新卒一年目(25卒)と過ごす梶山さん
役員を降りる決断──そして弱音を堪えきれなかった夜
Q. それでも、なぜ役員を降りたのですか?
財務管掌役員を降りたのは、適材適所を考えると自分に合った役職ではないと腹を括ったからです。
自分には「稼ぐ力」はあっても「お金を管理する力」は足りない。そこで、グループ会社から管理が得意な方に来てもらって、私は営業に戻りました。
ただ、戻った現場は簡単ではありませんでした。当時は中途中心の会社になっていて、
全員が実質フリーランスに近い働き方だったこともあり、年上の中途メンバーとの摩擦が続きました。
当時の一時だけフリーピースにいた中途の社員に「あなたについていく人はいないと思いますよ」とまで言われて、精神的にはかなり参ってしまいました。
今では考えられないのですが、当時は本当に色々な人が出たり入ったりしていたのです。
そんな時に、戸川さんと一緒に提携先の社長に会いにいく機会がありました。
その場では、そんな本音を話すつもりはなかったのですが、話を聞いてもらう内に、泣きながら弱音を吐いてしまったんです。
すると事情を聞いた戸川さんが、
「人のために、自分を犠牲にしてでも一生懸命やってきた奴を、そんなふうに言うのは許せない。
とくに一番頑張ってきたお前に対してそう言うなら——もしお前が辞めるって言うなら、俺は今からでもそいつらと話をしに行く。」
と言ってくれました。戸川さんには、実直に一生懸命にやっていれば必ずみていてくれる安心感があります。
そんな戸川さんの「義理・人情」を大切にする心がフリーピースの根本にはあると思います。
当時の戸川さん(現フリーピース代表取締役)
茨城での新規事業立ち上げを経て、新卒の育成へ
Q. 結局一度、現場を離れることになったのはなぜですか?
会社を辞めないと決めたものの、一度距離を置いて心を整える時間が必要でした。
そこで、茨城での介護事業立ち上げに挑戦。地方で新規事業に関わるのは一見遠回りに見えるかもしれませんが、現場での意思決定やチーム運営を通じて、多くの学びを得ました(ここは長くなるので詳細は割愛します)。
その間もフリーピースでは中途採用を減らし、
新卒採用を進めていたため、若手が次々に入社していました。
私も茨城から本体の業務に時折関わっていたのですが、ある日新卒採用をこれからもどんどん進めていくという話の中で、グループ会社の社長からこう言われました。
「介護の片手間じゃできない。新卒を立て直すためには東京に戻ってくる必要があるんじゃないか。」
当時のフリーピースは、
中途中心で摩擦が生まれがちだった状態から、理念を大切にする“新卒中心”の組織へと転換していく過渡期。しかし、新卒を育てられる人材が足りない。
そこで、「今やるべきなのは自分だ」と腹を括り、東京へ戻ることを決めました。
戻ってからのミッションは、ただひとつ。
「新卒を、ちゃんと稼がせる。」
営業スキルを教えるだけでなく、永続的に顧客に信頼され続けるFPへ。
今度は明確なミッションを持ってフリーピースにまた戻ってきました。
3ヶ月間付きっきりでの新卒研修
Q. それからはずっと新卒の育成を担っているのですか?
私の役割は、入社直後の最初の三ヶ月(オンボーディング)を設計・運用し、
三ヶ月目以降は実際の接客に同席してフィードバックまで伴走することです。
最初の三ヶ月は、課題図書を一緒に読み進めながら、
「なぜ働くのか」「なぜフリーピースなのか」「なぜFPなのか」といった根本の問いを本人の言葉になるまで考え尽くす時間を丁寧に取ります。ここでマインドの土台を固めることで、「言われてやらされる」から抜け出し、主体的・自律的に仕事へ向き合える状態をつくります。
そのために、この三ヶ月、新卒メンバーと僕はほぼ毎日、同じカレンダーで“並走”します。
現場の練習(ロープレ)→実践→振り返り→言語化のリズムを、隣で何度も回す。
正直、お互い嫌というほど一緒にいる期間です(笑)。
こんなに時間をかけているのも、結局、人を育てるのは時間の密度と質だと思っているからなんです。
内心どう見えているかはわかりませんが、1on1での対話はもちろん、時にはプライベートの話も交えながら、色々な面で関わっていきます。
スキル以前に「自分は何者で、何のためにここにいるのか」を腹落ちさせる——その伴走が、私の仕事です。
新卒メンバー向けの課題図書を読む梶山さん
Q. 新卒のメンバーがうまくいっていない時はどのように関わっていますか?
まずは「最初はうまくいかなくて当たり前」という前提を、繰り返し伝えます。
社会人になったばかりなら、失敗するのは当たり前です。
自分に過度な期待をかけず、等身大で取り組めばいい。フリーピースでは、失敗しても誰も責めてきません。
そのうえで、やはり学生から社会人になる過程は想像以上に大変だと思います。
これまでは“お金を払って学ぶ側”だったのが、今度は“お金を受け取り、社会に価値を提供する側”になる。
顧客や上司から厳しい問いを受けることもあるし、営業ならクレームが入ることもある
――その大変さも前提として伝えています。
だからこそ、最初の3ヶ月は、「なぜ働くのか」を徹底的に一緒に掘り下げるのです。
自分の意思で「何のために今これをやっているのか」が言語化できて、腑に落ちていれば、苦しい場面でも踏ん張れるからです。
ただ、意外と話すだけで楽になってスッキリしている様子もよく見ます(笑)
なのでどんなテーマであれ、
新卒メンバーに悩みや葛藤があるときはちゃんと1on1などの時間をとって向き合うようにしています。
Q. 育成をやり続けて“報われた”と感じた出来事を、ひとつ教えてください。
新卒で入ってくれたメンバーが辞めずに残り、リーダーを目指し、自然に後輩の面倒を見られるようになっていったことです。
まだまだ新卒の育成に携わって3年ほどですが、その中でも新卒メンバーの変化を見られるのは本当に嬉しいです。
この変化を間近で見て、自分自身の変化も強く感じています。
気づいたら人の喜びが我がごとのように感じられるようになってきました。
そうして幸せが2倍になると同時に、苦しみも2倍になってしまったのですが(笑)
戸川さんからは常に、「自分の問題は自分だけの問題じゃない」と言われていて、その言葉も最近になって強く実感できるようになりました。
指導や育成が不十分なら、その人の人生に直接影響する
——そんな覚悟を持って新卒メンバーの育成には関わっています。
休憩時間に新卒メンバーと談笑する梶山さん
いま、ここにいる理由──“人のために動く=働く”
Q. 最後に、いま新卒育成に向き合う理由・原動力を教えてください。
僕は27歳のとき、戸川さんに“働くって楽しい”ということを体感させてもらいました。
報酬は給与だけじゃない。やりがい、人との出会い、成長――
仕事は人生を豊かにしてくれる。そう気づかせてくれた戸川さんへの感謝が、僕の原動力です。
だからこそ、次の世代にも伝えていきたいと思っています。
働くという漢字は分解すると「人のために動く」になる。
このシンプルな定義を早い段階で自分の中に落とし込めたら、仕事はもっと面白くなる。
新卒期のつまずきや不安も、“誰かの役に立つ”という軸があれば乗り越えられる。
フリーピースに入社してくれた新卒メンバーたちに、そんな社会人としてのスタートダッシュを切ってもらえるよう、これからも全力で関わっていきます!!