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誠実で真っ直ぐな愛されキャラ。新卒第1号として入社してもうすぐ2年、苦労の末に素晴らしいやりがいを手にするまで

フォースタートアップス(以下、フォースタ)の新卒第1号としてインターン1年半を経て、入社した山下太地(Taichi Yamshita)。最初は苦労の連続だった。意欲と仕事への誇りはあるが、成果が出ない。だが、内心は辛くとも、いつも笑顔で周りを明るくしていた。「新卒で入って、元気を出すことでしか組織に貢献できなかったから」と話すその誠実さ、真っ直ぐさ。それが徐々に企業と候補者の信頼を得て、今ではすっかりフォースタになくてはならないタレントになっている。

帰りの電車で思わず泣いたことも。暗黒時代と脱却のきっかけを作ったマネージャー


「4月に入って半年間、まったく成果が出ませんでした。高い目標を宣言していましたが、まったく及ばず。甘くないと自覚はしていたものの、想定以上に難しく、口惜しい思いをしました」。フォースタのビジョンに心酔し、意欲に燃えてスタートした山下。だが、社会人経験ゼロでヒューマンキャピタリストとして候補者や企業と対峙することは、予想以上に難しく、理想と現実とのギャップに打ちのめされた。

かなり落ち込み、思わず帰りの電車で泣いてしまったことも。そのときは、帰る直前に執行役員から「最近、元気?」と話しかけられた。苦しむ山下を見かねたのだろう。

「周りと比較しちゃダメ。自分で一つずつ積み重ねるしかないから、自分のスピードで歩もうね。そんな風に言われました。それで感情がこみ上げてきて、電車の中で、思わず涙が出てきたのです。口惜しさ、うまくいかないもどかしさが溢れて」と山下。

振り返って、「とりあえず我武者羅にやる、という戦略のなさがすべてでした。キャリア1年目で、何もない自分が我武者羅に動いたところで、何かが生まれるわけはありません。今思うと、選択と集中ができていなくて、盲目的にやっていました」と反省する。

苦しんでいる最中の10月にチーム編成が変わり、やってきた新しいマネージャーが山下を変えた。「マネージャーから、何でできないのか、何で時間がないのか、その問題をクリアするにはどうすればいいのか、と問われます。そのマネージャーと振り返りのMTGをする日が1週間に1日あったのですが、正直その日は行きたくないと思うタイミングもありました(笑)。でも、『何で』と聞かれ続けることで、自分で考える力がついてきました。それまでは考えているつもりで考えていなかった。そこに気づかせてもらい、登るべき山と登り方が見えてきました。今では本当にそのマネージャーに感謝しています」。

目先のことに気をとられていた山下は、半年スパンで何をすべきかを考えるようになり、行動に移す。そうして漸く改善サイクルが回り始めた。

重要ポジションへの支援が自信に。ヒューマンキャピタリストとして手応え


浮上のきっかけは、ハイレイヤーの人材を立て続けに支援できたことだ。続けて2人を、スタートアップの重要ポジションに支援した。山下は、カウンセリングでは候補者に寄り添い、思いと志向をしっかり聞いた上で課題解決を提案するようにしている。苦悩しているときに辿り着いた、山下なりのスタイルだ。

このときも丁寧にヒアリングし、内容を一度抽象化した上で、志向に沿うスタートアップを提案。結果、ご縁があった。企業側、候補者側の双方にとって良い出会いとなり、双方からの感謝の言葉に、山下は初めて自信を持った。

「そこからですね。少しずつ結果が出るようになりました。ある日突然、何かができるようになったということはなく、毎日、少しずつ歩みを進め、できないことができるようになり、振り返ると山を登っていたという感覚です。苦しんで、乗り越えて、結果が自信になりました。結局、自分との戦いでした」。

辛いときも明るく振る舞い続けた愛すべき誠実さは、企業側にも伝わったのだろう。この支援時のやりとりで信頼を得て、後日、山下はその企業から指名されて声がけを受けた。その後の候補者とのカウンセリングでは、自信を得たことで自然と表情も明るくなった。今まで以上に候補者と打ち解け、信頼関係を築けるようになった。

そして、最初の支援から3カ月後には月間MVPを獲得。長いトンネルから完全に抜けた。入社時、フォースタのビジョンと提供している価値に心酔し、人生を賭けるならここだと思った。いわば頭の中で想像していたやりがい、手応えだが、それが今は実感値となった。山下は言う。

「日々、ヒューマンキャピタリストとして冥利に尽きることばかりです。企業を勝たせるべく努力し、その結果、事業が伸び、ご支援する候補者の方もハッピーになる。成長産業支援が、日本の経済成長にも寄与します。『メチャメチャ最高だな、この仕事』と思うんです。皆さんから『ありがとう』と言ってもらえて、それが一番のやりがいです」。

人柄を愛され、信頼関係を構築して活躍中。応援する企業も急成長へ


最初に支援できた二人は、二人とも山下に「いろんなエージェントと話したが、あなたが一番信頼できる」と言ってくれたという。誠実で前向きな人柄を愛され、信頼関係を構築できることが山下の一番の強みだ。

企業側も同じ。成果が出始めたとき、意識して企業側とのリレーション構築にも注力した。そのとき、心中で秘かにとあるtoBのオンラインサービスを展開する企業を応援し始めた。仮にA社とする。「秘かに」というのは、当時、A社にとっては、フォースタは数多くつきあっているエージェントの一つだったから。「実績もないので当たり前ですが、メールをしても普通にスルーされました」と笑って振り返る。

だが、A社は伸びると信じた山下は、社内でも積極的にアピールし、多くの候補者をそのA社に引き合わせた。そうするうちに恐らく、A社にとってもフォースタが抜きんでた存在になったのだろう。あるとき、一般公開前の重要ポジションの求人について、山下に直接、相談が来た。「急遽、採用したいという相談でした。ヒューマンキャピタリストの皆さんに声をかけて、日々お会いしている候補者のなかから『この方はどうですか』と打診し、A社について説明しました」。山下が声をかければ、社内のメンバーも積極的に協力する。そんな空気がある。これも愛され、信頼されているからこそ。結果、素晴らしい人材をA社に引き合わせ、採用に至った。

そこから、徐々にA社への支援が増え始めた。さらにこのコロナ禍で急速に社会のDX化が進むなか、A社の事業も拡大。山下は今、応援したチームがどんどん伸びていく様子を目の当たりにする素晴らしい経験をしているところだ。「いくつかの重要ポジションの人材をご支援することもでき、皆さん、今、A社でとても活躍しています。先日は、代表の方から『フォースタは本当のHRパートナーです』という言葉もいただけました」。暗黒時代を乗り越え、山下は今、素晴らしいパフォーマンスを発揮している。

逃げても解決しない。その一念で乗り越えた。今後はより広い視点を持って新たな挑戦へ


辛かった日々を振り返り、「落ち込む時期もありましたが、辞めたいとは思うことはなかったです。それは、まだ自分は何もしていないし、何も始まっていなかったから」と山下は言う。「逃げても何も変わらない。逃げたら自分が成長しない」とも。

新卒第1号として、山下は苦労した。というのもフォースタもスタートアップ。率直に言って、当時は、教育体制もないに等しかった。ファーストペンギンとして、成熟している組織ならしなくてもいい苦労もしただろう。その経験があったから、山下にしか見えないことがある。

今は、当時と比べてオンボーディングプログラム(ヒューマンキャピタリストとして業務を行うための基礎トレーニングプログラム)も充実し、次の4月には10人程度の新卒社員が入社する予定だ。これから入る新人たちには、「できないことを自覚する。逃げたら負け。辛いことを辛いままにせず、いかに乗り越えるか。成長するタイミングはそこです。そのタイミングで助け船があるかというと、そんなにはないでしょう。自分との戦いです。辛いけれど、その先には何かがあると信じて貫いてほしい」とメッセージを送る。

いささか厳しいエールだが、マネージャーが厳しい問いを発しながら山下を導いてくれたように、山下も後輩たちの力になるつもりだ。実際、今、第2新卒のメンバーのチューターを務める。それまでは、山下自身が自分のことで手一杯だった。ようやくうまく回り始め、今後は、例えば新卒社員のケアなど何らかの形で組織に貢献することにも、新たに挑戦するつもりだ。

業務では、最近、エンジニアプロデュースチームにジョインした。元々、シリコンバレーにインスパイアされ、エンジニアのキャリアを充実させることでIT産業を育て、日本の経済、社会の発展に寄与したいと思っていた。その初志を貫徹する。「やっとスタートラインに立てました。世界で勝てる企業を創るために、走り切ります」。山下の快進撃が始まる。



■前回山下のインタビュー

【社員紹介】「日本をなんとかしたい!」シリコンバレーの熱気に触発され、奮闘した大学生が、for Startupsの新卒第一号になるまで | 私がfor Startupsに入社した理由
インターンを経て、2019年4月に新卒第一号として入社した山下太地。『Wantedly』でfor Startupsを見つけた瞬間から、「ここしかない!」と確信していた。交換留学でアメリカに行き、シリコンバレーを見て回るなど行動力にあふれ、大企業の採用担当者から見ても魅力的な新卒だったに違いない山下。彼が、どのような思考と行動を経てfor ...
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