地域のライフラインを支えるグローバル企業からの支援が決定
世界中の生活を一変させた新型コロナウイルス感染症の拡大。医療・福祉事業者と共に、各国のロックダウン下、日本の緊急事態宣言下においても不眠不休でライフラインを担うのは、地域に密着したスーパーマーケットです。
世界最大のアメリカのスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」は、地域のセーフティネットとなるだけでなく、世界各国の緊急支援活動に助成や食品寄付を実施されています。
このたび、ウォルマートの子会社である合同会社西友とウォルマート財団より、日本国内において新型コロナウイルス感染拡大により特に多大な影響を受けている子育て家庭を支援するため、フローレンスの「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」を助成・食品寄付先に選出いただきました。
医療的ケア児家庭と、経済困窮家庭へ
「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」では、医療的ケア児とよばれる重い障害を抱える子どもを育てるご家庭、ひとり親家庭など経済的に厳しいご家庭を支援しています。
合同会社西友からは、
食品の無料宅配で子育て家庭を支援する「こども宅食」の利用家庭約630世帯(東京都文京区)に、6月分として食品寄付をいただきました。
こども宅食の利用対象家庭から最もニーズが高い「お米」の寄付です。
食品寄付:白米(2㎏)1,260袋、インスタントみそ汁630袋、ふりかけ720袋等
また、全国の医療的ケア児2万人のご家庭に向けて、命に関わる物資である「エタノール」や「アルコール綿」等、日常の医療的ケアに欠かせない物品の希望を募り、ご応募いただいた全国の医療的ケア児家庭に必要物資を届ける活動に100万円のご支援をいただき、配送を実施しました。
また、ウォルマート財団からは、この緊急支援プログラム全般の活動運営費について助成をいただきました。
250,000 USD(換算時の為替で約25,700,000円)という多大な寄付で、現在、全国の医療的ケア児家庭、経済困窮家庭、ひとり親家庭への支援などを推進することができています。
医療的ケア児者のべ約4,600家庭に医療物資を配送しました
新型コロナウイルス感染症の影響で、マスクや消毒用品が不足するなか、感染すると重症化しやすい「医療的ケア児者」へのサポートが大きな課題となっています。
医療的ケア児者とは、難病や障害のため、生きていくのに人工呼吸器やたんの吸引、経管栄養など医療的なケアを必要とする人たちのことです。
日々のケアには、医療器具や手指を消毒するための消毒液やアルコール綿が欠かせません。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により入手困難な状態が続いており、重症化のリスクが高い当事者にとっては命に関わる状況です。
「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」では、西友およびウォルマート財団より配送費等の支援をいただき、寄付を原資に確保した消毒液やアルコール綿等の必需品を医療的ケア児者家庭に配送しています。
【配送実績:のべ約4,600家庭 ※5月22日時点】
・全国の医療的ケア児者1,203家庭に消毒用エタノール・マスク等を配送
全国から物品寄付を募り、配布希望のあった1,203家庭に配送を実施
・全国の医療的ケア児者3,400家庭にアルコール綿を配送(5月22日現在)
寄付を原資にアルコール綿を確保、配布希望のあった家庭から順次配送中
【感謝の声】
物品が届いたご家庭からは、感謝の声が続々と届いています。
「本当に本当にありがとうございます。
命に関わる物品なので、命の恩人と言っても過言ではありません。
不安なことが多い時期ですが、あたたかい方がいらっしゃると思うだけで安心です。」
「暖かいご支援を頂けた事子どもの命・笑顔、家族の安心を支えてくださり、本当にありがとうございます。
不安でいっぱいの中、支援してくださる方のご厚意に、ほっとして、涙があふれてきました。
みんなが大変なご時世に、支援してくださる方ご自身の健康を願わずにはいられません。どうか、ご自愛くださいませ。」
「こども宅食」利用世帯への食料支援強化
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気の急激な悪化により、多くの家庭が経済的な影響を受けています。
その中でも、特にひとり親世帯や経済的に厳しい立場に置かれる家庭では、収入減による生活水準の低下や、こども食堂等の支援の停止による孤立化が懸念されています。
フローレンスが4月に行ったひとり親家庭を対象としたアンケートでは、実際に「自分の昼食を抜いて子どもの食事にあて、毎日の食事すらままならない」といった切実な声も寄せられています。
このような家庭に対し、食品・物資の提供や、見守り支援といったサポートが急がれます。
2017年に全国に先駆けて文京区からスタートした「こども宅食」は、定期的な食料品の配送を通じ、利用家庭と継続して繋がり、見守り支援を行う取り組みです。
また、2018年からはフローレンスが事務局を運営する「こども宅食応援団」が、この「こども宅食」モデルを全国に拡げ、地域に密着した数々の活動団体と共に経済困窮家庭をサポートしています。
「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」では、西友およびウォルマート財団より運営費の助成と食品の寄付をいただき、全国の「こども宅食」活動を強化しています。
【配送実績:約850家庭 ※5月22日時点】
・全国のこども宅食利用家庭約850世帯
【今後の配送実施予定:約3650家庭 ※予定】
・文京区のこども宅食利用家庭約630世帯
・その他の全国のこども宅食利用家庭 約3,000世帯
【文京区のこども宅食利用者の声】
文京区のこども宅食を利用しているご家庭からは、配送の度に感謝の声をいただいています。
「今回もこのような状況の中、配達していただき本当に感謝しております。
子どもが毎日家にいることでこんなにも食費がかかるとは思いませんでした。
なのでお米は本当に助かります!いつもありがとうございます!
感謝していただきます。」
「沢山の食品、お菓子、化粧品、生活品など届けて頂き、本当にありがとうございました!
まだ、先が見えず保証もいつ手元に来るのか分からず、不安の日々ですが、こども宅食で元気をもらいました!本当にありがとうございます。」
「たくさんの商品が無事に届きました!
自粛が続く中本当にうれしい限りです、感謝致します。
子供が作って見たかったと一品、料理を作ってくれました。
いいきっかけとなりまた感謝です。本当にいつもありがとうございます。」
ウォルマートと西友の社会貢献活動
(※西友プレスリリースより抜粋)
ウォルマートとウォルマート財団が共同で進めている社会貢献活動では、とりわけウォルマートのビジネスの強みが発揮できる分野における社会的課題に対して、様々なステークホルダーと協力しながら、抜本的変革を起こしていくことを目指しています。ウォルマートは27か国で店舗を運営しており、世界中の従業員数は200万人以上、そして何千ものお取引先とビジネスを行っており、その先には何百万というお取引先の従業員が存在します。現場労働者のキャリアアップ促進、飢餓撲滅と、より健康的かつ持続可能な食糧確保の実現、そして、より強固な地域社会の実現といったことを通じて、人々のよりよい暮らしに貢献することを目指しています。
https://walmart.org/
西友では、親会社であるウォルマートが掲げる「グローバル レスポンシビリティ」というグローバルな取り組みのもと、社会課題や環境問題の解決に向けて、「機会創出」「環境」「地域社会」の3つを注力分野と定め、お客様やお取引先様、NGOや自治体の皆様と協力し、サステナビリティ・社会貢献活動を推進しています。新型コロナウイルス感染症の影響が続く中においては、西友は、24時間・365日の通常営業を続け、地域社会のライフラインとしての機能維持に努めています。今回更に、地域社会の一員として、困難を抱える子育て家庭が、現在の厳しい状況を乗り越えるために、緊急支援がその一助となればと考え、ウォルマート財団と共にNPO法人を通じて寄付を実施することを決定しました。
西友とフローレンスの協働9年のあゆみ
企業とNPOが協働して社会課題の解決を目指すコレクティブ・インパクトの取り組みとして合同会社西友(以下西友)が実施する「社会貢献活動助成プログラム」において、フローレンスは2011年度から2019年度の9年間にわたって助成先に選定いただき、フローレンスの「訪問型病児保育」や「障害児保育」「赤ちゃん縁組事業」の取り組みを力強くご支援いただいています。
フローレンスのこうした長年の活動は、西友とのパートナーシップによって支援できる範囲を拡大することができました。
また、このたびの緊急支援においても、西友およびウォルマート財団は、いち早くフローレンスに声をかけてくださり、通常であれば数々の手続きが必要であるはずの多大な助成と食料寄付を、アメリカ本社を含め非常なスピードで社内決済し、迅速に実施してくださいました。
フローレンスは、今後も様々な企業・団体・個人と協働しながら、最大インパクトで新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける親子を支える取り組みを継続してまいります。
この活動は、プロジェクトに共感してくださる法人・個人の皆さんからの物資提供やご寄付によって支えられています。ぜひ、本プロジェクトへのたくさんの方のご参加をお待ちしています。