2005年新卒入社。入社時は海外からの輸入を担当するエージェント兼、現SCM(サプライチェーン・マネジメント)の元となるMDチームに配属となり、複数の海外メーカーを担当。日本別注の企画を先輩について学ぶとともに、各種数値やメーカー窓口とビジネス全体を捉える力を養う。3年後、管理部門に異動し、経理・財務を経験。同時期に、ボディミストプロジェクトの立ち上げに際し、輸入ブランド担当となり、ボディファンタジーと出会う。契約開始とともにブランドマネージャーに就任。その後、マーケティング部門に異動し、2度の産休と育休を挟み、輸入ブランドの責任者に。現在は海外事業開発チームとして、輸出と輸入の両軸を担当し、海外ビジネスのフロントとして奔走中。
フィッツコーポレーションの成長を20年にわたって支えてきた中川さん。入社4期生として40人規模だった頃を経て、現在は海外事業の最前線で活躍されています。バックオフィスから事業運営に関わる部門まで、幅広い経験を積みながら、常に新しいことにチャレンジし続けてきた中川さんに、フィッツコーポレーションで働くことの魅力や、キャリアについてお話を伺いました。
入社時のキャリア
Q:フィッツコーポレーションに入社した当初、どんな日々を送っていましたか?
社員が40人の時期に4期生として入社しました。振り返ってみると、苦労した経験よりも、楽しかった思い出の方が鮮明に残っています。一つの想いのもとに集まったメンバーだったからこそ、どんな仕事も苦になりませんでした。周囲に常に全力で応援してくれる環境があり、「それはダメ」と否定されることなく、様々なチャレンジをさせていただきました。
特に印象に残っているのは、個性豊かな仲間たちとの日々と様々なバックグラウンドを持った海外メーカーの担当者とのやりとりです。時には対応に苦心することもありましたが、人とのコミュニケーションが好きな私にとっては、むしろ楽しい挑戦でした。自分のやりたいことと、相手の意図をうまく調和させていく過程が、私の性格に合っていたのだと思います。
Q:印象的なメンバーやエピソードを教えてください。
入社当時から輸入ブランドを任されブランディングの楽しさ難しさに直面しながらも、数々の挑戦的な取り組みに参加できたことは、かけがえのない経験となっています。
忘れられない思い出は、イタリアのハンドメイドの小さな香水ブランドを担当していた頃、天然香料を使用した香り立ちにインスパイアされ、日本向けに音楽に例えて、音楽用語を使ってコンセプトと香りの説明文を表現しました。ある日、その商品を手に取られたお客様から会社宛にお葉書が届き、香りの説明が本当に音楽を聴いているようにすっと入ってきて感動しましたというような内容が書かれていました。自分の描いた物語が商品を通じてお客様に届いている喜びを肌で感じた経験で、今でも心に大切にしまっています。
海外ブランドには素敵なブランドストーリーや商品を持っているものが多いですが、日本においてより伝わりやすいようにローカライズすること、自分はその翻訳者であり伝達者であるという想いを込めて、今でも仕事をしています。
“自分らしく働く”楽しさを追い求めて
Q:これまでの仕事を振り返って、成功体験と失敗体験を教えてください。
最も印象に残っている成功体験は、ボディーファンタジーのメンズラインの立ち上げです。それまであまり注目されていなかった分野だったため、自由度が高く、私の特性を活かせる環境でした。店頭での経験も活かしながら、アメリカとは全く違うコンセプトや香りで、日本市場への参入を成功に導けたことは大きな自信となっています。
また、バックオフィス時代に返品倉庫の基盤を構築したことも、フィッツでの重要な成功体験の一つなのですが、ボディファンタジーの件も倉庫の件も、カウンターパートナーと互いに夢中になって時間を忘れて取り組んだ結果、成し遂げることができました。だからこそ、今でもそのカウンターパートナーとの信頼関係は継続できていると感じます。
一方、失敗経験としては、カナダの輸入フレグランスのプロジェクトが挙げられます。自分自身が確信を持てないことを完遂しなければならない状況で、周囲のフォローがあったにもかかわらず、納得のいく結果を出せませんでした。この経験から、自分の意思と自由度が高い状態から、夢中になって取り組めてこそ、最も力を発揮できることを学びました。そして本気かどうかは人に伝わる、本気が人をつなぐということですね。
Q:これからの仕事に対するビジョンとご自身の未来像を教えてください。
面接に来てくださる学生さんやお取引先様の反応を見ると、日本ではある程度フィッツの商品が知られているようになってきていると感じます。私は現在、海外展開をミッションとしていますが、まだ海外での認知度は高くありません。「日本発の面白い会社」「香りのスペシャリスト」として、グローバルでフィッツの名が知られるよう、今までとは逆方向のストーリーテリングもできるように、その最前線で貢献していきたいと考えています。
個人としては、二つの願いがあります。ひとつは、フィッツは20年もの間、私が自分らしく働ける環境を提供してくれました。この経験への感謝を胸に、これから入社される方々にも、自分らしく働く楽しさを伝え、それを支える存在になりたいですし、その環境を整えていきたいと考えています。
もうひとつは、、年齢に関係なく、死ぬまで学び続けたい。社会の変化に合わせて自分自身も変化し続けることです。新入社員の方など若い方々が生き生きと働く姿を見るのが楽しみですが、自分自身もいくつになってもその可能性がある人でありたいと思っています。
女性のキャリアと両立について
Q:中川さんはお子さん二人を子育てしながらキャリアを
築いていると思います。家庭と仕事の両立はどのようにしていますか?
ライフとワークのリアルを聞かせてください。
私は「ワークライフバランス」という言葉があまり好きではありません。ワークを含めてライフと捉えているからです。
特に明確な計画があったわけではありませんが、仕事かプライベート、どちらかを諦めることは避けたいと考えていました。入社当時は産休制度もありませんでしたが、必要な制度は作れると信じていました。「大変ではないですか?」とよく聞かれますが、自分で選んで取り組んでいることなので、苦にはなりません。私は欲張りな私をあきらめたくないなと(笑)「子どもがいるから○○できない」というのは、子どもを言い訳にしているみたいで子どもに対しても失礼だと思っていて、ちょっとくらいバタバタして迷惑をかけたとしてもイキイキ働いている姿を見て育ってほしいと思っています。
興味深いのは、仕事で培ったマルチタスクのスキルが、家族それぞれの時間調整など、プライベートでも活きてくることです。以前は完璧主義で自分にも他人にも厳しい面がありましたが、子育てを通じて、これまでの自分の考えとは異なる幸せのかたちを受け入れられるようになりました。これは大きな成長だったと感じています。
フィッツにはそれぞれの価値観を抱きながら、キャリアを築いているママやパパがたくさんいます。ぜひ色んな人の話を聞きながら、ご自身の正解を見つけていってもらえたら嬉しいなと思っています。
フィッツコーポレーションのDNAと価値観
Q:中川さんがフィッツコーポレーションに入社された当時は、
社員数も少なく、「ベンチャー企業」だったと思います。
現在は社員数が増え、企業規模も拡大していますが、
今もなおベンチャー精神は息づいていると感じますか?
社員数が40人から100人以上になり、組織の規模は大きく変わりましたが、ベンチャー精神は息づいていると思っていますし、これからも大切にしていきたい価値観です。確かに、以前と比べると意思決定のスピードやリスクテイクへの反応は変化しているかもしれません。しかし、日常的な業務の中で、「やってみよう」「こんなことできるかも?」という会話が自然と生まれる文化は、今も健在です。
私自身、「まずはやってみよう」という姿勢を大切にしています。ただし、ただやみくもにチャレンジするのではなく、上手くいかなかったときの「終わり方」も考えながら進めていくことが、また次のチャレンジに向かう上でも重要だと考えています。定量と定性のバランス。そこもフィッツのビジネスの魅力の一つです。
昔と変わったことと言えば、年齢が近い新卒入社が多かった20年前は、あうんの呼吸で通じていたことがたくさんあったように思います。今はバックグラウンドも様々な幅広い年代が集まり、人数も多くなりました。そのため、様々な角度から物事を捉え検証し、その上で共通言語化できるようになったことは、多様性の時代における会社としての成長ポイントだと思います。その上でフィッツが大切にしているのは「余白」。すべて細かく定義するのではなく、自らが解釈して自分の頭で考えること。これは20年間変わらない私の好きなフィッツのベンチャー精神です。
Q:フィッツコーポレーションには行動指針となる5つのバリューが
ありますが、中川さんが特に共感しているものは何ですか?
「自分起点」というバリューに特に共感しています。なんでもやってみたい、理解したいという思いは、私自身の価値観とフィッツの理念が完全に重なっているからです。また、「しなやかさ」は入社当初から大切にしてきたキーワードで、折れない強さのようなイメージを持って働いてきましたが、今は矛盾する状況や相対する意見に対してどのように第三の解を見つけるかというVUCAの時代に必要な考え方にもマッチするなと思っています。私は、割と白黒はっきりとした性格なので難しいなと思いながらも、日々試行錯誤しながらチャレンジ中です。
また、「全員クリエイター」のサブコピーである“創造と想像はみんなの仕事だ”というバリューも大切にしています。実際に体験していないことでも、想像力とストーリーテリングを駆使して、自分なりの楽しさを見出しながら働くことができる考え方だなと思っています。仕事の中に常に楽しい要素を見つけられることは、とても大切だと感じています。
「特に」と聞かれているのにほとんど全部になってしまいました。欲張りですね(笑)
これからフィッツコーポレーションを目指す方へ
Q:フィッツコーポレーションを志す方に、ぜひ一言お願いします。
フィッツを志す前に、まず自分が何を目指したいのかを明確にしてください。フィッツに合わせようとする必要はありません。あなたが描く未来、やりたいことを大切にしてください。それが何よりの原動力になると思っています。
もしその上で、少しでもフィッツに興味を持っていただけたなら、ぜひ一緒にセッションできることを楽しみにしています。私たちは、新しい価値観や考え方を持つ方々から学び、組織に新しいエッセンスを取り入れ、変化し続けていきたいと考えています!
既存の枠組みにとらわれず、新しい価値を生み出したい方、自ら成長の機会を見出せる方に、最適な環境をご用意してお待ちしております!部署や役割を超えて協力し合えるフラットな文化の中で、皆さんも自分らしいキャリアを築いてみませんか?フィッツコーポレーションは、挑戦する人を全力で応援する会社です。
この記事は2025年3月時点の内容になります