【My Future】#6 異業種からの挑戦。広告ベンチャーからフィッツコーポレーションへ ~圧倒的信頼を勝ち得るブランドマーケの秘訣とは~
【プロフィール】
大学生の頃からビジネスに関心を抱き、2005年頃から広告系ベンチャー企業の創業に携わり、現在のインフルエンサーマーケティングの源流となる若年層向けプロモーション立案・実行を経験した後、2010年にフィッツコーポレーションに入社。PRチーム(現コミュニケーションデザインチーム)に属し、ブランドPR・ブランドプロモーションを担当。その後、ブランドマネジメント制の移行に伴い、ライジングウェーブのブランドマネージャーを担当し、2016年にはプロフェッショナル メンズスタイリングブランド「オーシャントリコ」の立ち上げを担当。2018年には「香り商材×スポーツ業界への参入」を目指した新規事業「フィッツスポーツ」の立ち上げを経験。現在はフィッツコーポレーションのボードメンバーの1人としてマーケティング領域のコントローラー(責任者)、及び新たな事業領域、新規カテゴリへ参入を目指すプロジェクトを立ち上げている。
#1 バイタリティーに惹かれて代理店から社内のメンバーへ
フィッツコーポレーションにジョインした理由を教えてください。
一言で言えば「広告代理店要らずの宣伝販促部のバイタリティーはどうなってるんだろう」という興味からです。
前職は今で言うインフルエンサーマーケティング(当時は雑誌の読者モデルやタレントが綴るアメーバブログが主軸)のようなプロモーションを企画提案する会社に勤めていました。
そのクライアントとしてフィッツコーポレーションを担当していました。当時の担当者に新しい企画を持って提案に行くのですがことごとく採用されない。(私の企画力の無さを棚に上げますが)
宣伝部の方々の反応は、「それ、自分たちで出来ます(繋がってる/直接交渉できる)から」と。その後に他クライアントに提案すると喜んで採用されるんです。社内に代理店機能があるのか?と思うくらいにトレンド情報に詳しいし、自分たちの足でネットワークをつくっているフィッツコーポレーションに興味が沸いてきました。そんな風に考えていた中でご縁があり、入社しました。
前職での経験は活きましたか?
すぐに活かせました。預けられた広告予算以上のプロモーションメリットを生めるようにコスト交渉、バーター企画、異業種コラボなどを企画立案することが出来ました。私自身、入社前に感じた「予算は無くても頭と足でプロモーションはできる」という当時のPRチームの気概も性に合っていたと思います。
# 2 プロデューサーとしての仕事術
桜井さんの現在のお仕事内容を聞かせてください
現在は社内のマーケティング領域のコントローラー(責任者)の役割と、新しいカテゴリの事業立ち上げを担っています。その他、ブランドマネジメントチーム、コミュニケーションデザインチーム、ユーザーエクスペリエンスデザインチームの管掌をしています。
私は世の中のJOBを、大きく「クリエイター型」と「プロデューサー型」の2つに分けた際に、自分は「プロデューサー型」と考えています。
プロデューサー型に求められるのは、様々な職種のクリエイターが集まって、1つの素晴らしいアウトプットを世に送り出すためのストーリーテリング力や高い熱量を持って社内外の協力者を惹き寄せる求心力です。
私自身1人では、理想の香水を思い描いたとしても、商品に仕上げ、お客様の手に届ける事は出来ません。出来たとしても、だいぶ見合わない商品になってしまいそうです。
良質なガラスやポンプ、香料、デザイン、品質管理、物流、店頭配荷、財務など、自分がこなすよりもその道のプロがいます。そういったプロたちとスクラムを組んで、集合知をカタチにしてビジネスを磨いていく。
それがプロデューサーの仕事の定義かなと思います。その時に必要なのは「上意下達な指示命令」ではなく「謙遜とリスペクトと配慮」です。
桜井さんは人一倍勉強家だと聞きます。どんな風にインプットされているのですか?
勉強は大嫌いです(笑)。でも引き出しを増やす、という意味でのインプット(勉強)は好きです。
見聞きした情報(感性的/主観的)が7割、本や研修などのロジックやフレームが3割くらいに留めるようにしています。
ロジックで頭でっかちにならないようにする、誰かがまとめて教える情報はその時点で古いもの、といった意識を持って、なるべく生の情報の引き出しを大事にしています。
これからの時代はスマホやAIで何でも調べられますが、やっぱり人との会話から生まれるヒントやアイディアが1番活きると信じてます。
コツは「自分がやりたいこと(願望)」を話す事です。不満じゃなく願望です。こんな事をやってみようと思ってる、こんな事を考えてみていると、突拍子がなくても漠然としててもいいので願望を話すのです。
人は頭の中で鮮明に描いているつもりでも、上手く話せません。話せなければ伝わりません。伝わらない企画は売れません。
漠然とした願望でも話してみる事で整理されます。また驚く事に、何人かに願望を話すうちに「協力してくれそうな人を知ってるよ」みたいな縁が生まれるのです(コレ本当に)。頭の中で1年考え抜くより、漠然と1ヶ月考えた事を誰かに話す方が、格段に実現性は高まります。
あと、聞く方も不満を聞くよりは、楽しそうにアレコレ願望を語る人のほうが助けてあげたくなるものだと思います。
#3 お客さまの「使用体験」~その瞬間に想いを馳せて
桜井さんは、経営ボードの一員でもありながら、マーケターという立場で各ブランドの戦略設計も行っています。そこでマーケターとして気を付けている心構え等あれば聞かせてください。
先ほどお話した「常に引き出しを作る」「願望を語る」「クリエイターへの謙遜・尊敬・配慮」以外ですと、「お客様が使って笑顔になる瞬間を想像する」という点です。
私たちは商品を企画し店頭で買ってもらうまでをゴールにしがちですが、お客様にとっては店頭で手に取ってから、家で使うまでがゴールです。
例えばオーシャントリコを買って帰った男性が鏡の前で「今日は上手くセット出来たな」と思った時。ライジングウェーブの香水をつけて、学校で友だちから「今日なんかイイ感じじゃん」と褒められた時。
その時にきっとお客様は買ってよかったな、と思うはずです。送り手としては、その瞬間を想像し続けていかなければ、と自戒し続けています。
マーケターとして仕事をする中で、印象に残っている出来事を教えてください。
ここでは、敢えて失敗・挫折が次のチカラにつながった出来事をお伝えしたいと思います。
私がとても印象に残っているのは、「フィッツスポーツ」のプロジェクトの撤退判断をした時です。新規事業として、自らプレゼンをしてチャレンジをさせて頂いたプロジェクトでした。
プロジェクトメンバーも、社内公募をして集まった熱量の高い社員達で、社内外から高い期待を受けながらも、マーケティング戦略の想定やリスクヘッジの甘さなどから撤退を余儀なくされてしまいました。
撤退をすると自分で腹を括り、チームメンバーに話をする時の光景は今でも忘れられません。
しかしながら、その経験を活かしてオーシャントリコ立ち上げ(メンズスタイリング参入)や今も新たな挑戦に向けて動いています。
#4 突如起こる困難を楽しめる人と、働きたい
フィッツコーポレーションの良いところを聞かせてください
フラットなチームで働く、という点です。ブランドチームでは、商品企画が営業戦略に意見を言う、コミュニケーション企画が商品デザインに意見を言うなど、領域を超えたディスカッションが頻繁に行われます。そうしてみんなで決めた決断だからこそ、失敗が起きても個人を責めない。じゃあココからどうする?と、またチームで解決していく社風があります。
逆に課題だと思うことを聞かせてください
チームの合議制・納得感を大切にする反面、スピード感が欠けてしまったり、尖ったアイデアが丸くなってしまうケースがある場合があります。グイグイ推進する時、みんなで目線を合わせる時、メリハリをつけるともっと良くなると思います。
将来的なキャリアビジョンを聞かせてください
現在はマーケティング領域を軸に経営メンバーの一員として参画しております。
昨今の不確実性、進化の早いマーケティング業務領域を形式知化して、フィッツコーポレーション流のマーケティングスキームの構築に貢献すること。
また、香水ビジネスに次ぐフィッツコーポレーションのアセットを活かした新たな事業を創出してエンジンにしていくこと。
「組織創り」と「事業創り」を通じて、次世代の若手マーケター社員が挑戦&活躍できるフィールドを作っていきたいと考えています。
最後にどのような人に入社してほしいか教えてください。
突如起こる困難を楽しめること。あらゆる足りないを楽しめること。自分で未来を創ることが仕事そのものであること。そんな困難を独りじゃなくチームだから乗り越えられるんだと信じられる、そんな人がフィッツコーポレーションに増えて欲しいと願います。
結び
フィッツコーポレーションの豊かさが香るものづくりの裏側には、桜井さんのような遊び心を持ちながらもプロフェッショナルな姿勢を貫くプロデューサーがいます。この挑戦にジョインしたい方の応募をお待ちしております。この記事は2025年3月時点の内容になります