こんにちは!FIKA広報です。
前編では、代表・福山大樹の幼少期の原体験から創業、そしてUNPLANの価値についてお届けしました。
前編はこちら↓
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後編では、現在FIKAが向き合っている社会課題や、代表の一貫している思い、そして今後の展望について話を聞きました。
観光業界で海外との接点を増やし、新たな価値を生み出すプロデューサーを増やしたい
——今FIKAとしてどのような社会課題に向き合っていますか。
大きく2つあると考えています。
一つは、観光業で「プロデューサーを生み出すこと」です。
「UNPLANをどうやったら楽しい場所、ワクワクできる場所にできるか」を自ら創り出す人を生み出したいです。
私の経験から、旅は箱や設備だけでは成立しなく、そこにどんなストーリーを持たせるのか、どんな出会いや感情を生ませるのかによって価値が決まると考えています。
「今あるものをよくする」だけではなく、「まだ世の中にない体験をつくる」ことができる人を増やしたい。そういう意味で、FIKAでは「プロデューサー」という存在を非常に重要視しています。
「プロデューサー」とは、単に企画を出す人ではなく、「よりよい体験を設計できる人」だと考えています。
誰に、どんな時間を提供して、その人がどんな気持ちになり、その人のどんな記憶として残るのか。そこまでを設計できる。そういう人が増えないと、観光や旅は本質的には進化しないと思っています。だからこそ、FIKAの中からそうした人材を生み出していきたいです。
もう一つは、「海外との接点を増やすこと」です。
日本では、実際にパスポートの保有率は17%に下がっており、海外に関心を持つ人や海外に行く人の数も減少傾向にあります。
ただ一方で、世界との距離は確実に近くなっています。 情報も人も国境を越えて行き来する時代の中で、「海外と関わること」自体の価値はむしろ高まっています。
その中で、「日本にいながら海外とつながれる環境」をつくることには大きな意味があると考えています。
FIKAでは、クルー約120人のうち約60%が外国人です。こく日常的に英語が飛び交い、価値観や文化の違いに触れる環境があります。FIKAで出会った人と、海外で再会することもあるんですよ。単なる接客ではなく、人と人との関係性が生まれていく場所になってると嬉しくなります。
FIKAのクルー同士で海外に行く方法などを情報交換し合い、実際に旅行したり、ワーキングホリデーに行ったりする人もいますし。「海外が遠い存在じゃなくなった」という声も少なくありません。
「海外に興味はあるけど、一歩踏み出せない」というような人にとって、ここが最初の接点になればいいと思っています。
単なる職場ではなく、「世界に出ていくきっかけになる場所」。それもFIKAが担う価値の一つです。
「ワクワクすること」これが事業に一貫している思い
——ホステルやサウナ、飲食店など、さまざまな事業を展開されていますが、一貫している思いはありますか?
「自分が楽しいこと、興味があること、ワクワクすること」をやる。これが意思決定において最も大事にしていることです。
もちろんビジネスとして成立させることは前提ですが、最初の判断軸はそこではなく、「ワクワクしているかどうか」これを最も重視しています。楽しいと思っているときが、一番パフォーマンスが出ますからね。
逆に言うと、どれだけ市場性があっても、自分がワクワクしていないものは続かない。その感覚はこれまでの経験の中で確信に変わっています。
ただ、それだけではなく、「人に関わること」であるかどうかも大切にしています。どの事業も、最終的には人が集まり、人が関わるものになっています。
「人が集まる場をつくりたい」という軸は、創業当初から一切変わっていません。
一見すると、ホステル、サウナ、飲食店とバラバラに見えるかもしれませんが、すべて「人が集まり、交わる場」という意味では同じです。
自分がやりたいことに挑戦するための場としてFIKAを使ってほしい
——その考え方は、組織にも影響していますか?
かなり影響していると思います。
クルーにも、「会社をうまく使ってほしい」と伝えています。やらされる仕事ではなく、自分がやりたいことに挑戦するための場としてFIKAを使ってほしい。働く場所であると同時に、挑戦する場所でもあってほしいんです。
実際に、アルバイトから事業責任者になったメンバーもいますし、国籍やバックグラウンドに関係なくチャンスがあります。
FIKAでは、「やりたい」と手を挙げた人にチャンスを渡すことを大切にしています。
重要なのは、肩書きではなく「やりたいと思える意思」だと思います。「やりたい」という気持ちを持っている人に対しては、できるだけ機会を創りたいですね。
「まずはやってみる。その中で学び、身につけていく」FIKAはそういう環境でありたいと思っています。
ただ一方で、全員が手を挙げられるかというと、そこはまだ課題でもあります。
「やってみたい気持ちはあるけど、一歩踏み出せない」という人に対して、どうすれば挑戦しやすい環境をつくれるか。そこはこれからも向き合っていきたいと思っています。
前述した「会社をうまく使ってほしい」ということと同じになりますが、FIKAは「ゴールではなく通過点」であってもいいと考えています。ここでの経験をきっかけに、海外に出たり、新しいことに挑戦したりする人が増えること自体に価値があるんです。
ここで何かを見つけて、次に進んでいく。それでいいと思っています。
アルバイトから白馬の事業を担う存在になった板谷良子さん
——「やりたい」と手を挙げた人にはどんな方がいらっしゃいますか?
その象徴的な存在の一人が、現在グループ会社・株式会社ヤマアイクルーの代表を務める板谷良子さんです。アルバイトから事業責任者になるまで成長しました。
彼女は大学在学中、建築を専攻しており、卒業後一般企業で働いた後UNPLAN神楽坂のカフェスタッフとしてアルバイトをしていました。
白馬エリアで「UNPLAN Village Hakuba」を立ち上げるタイミングで、「白馬での新事業を担いたい人」を社内で募集した際、自ら手を挙げてくれました。
手を挙げてくれる人がいることは嬉しかったですね。
そして2019年、白馬へ移住。新しい環境に飛び込み、地域の方々との関係づくりや現場運営に向き合いながら、白馬での事業を少しずつ形にしていってくれました。
しかし、その直後にコロナ禍が直撃します。
訪日外国人は激減し、現地の運営体制も大きく変化。当時のマネージャーも韓国へ帰国することになり、現場には板谷さん一人が残る状況となりました。
普通なら心が折れてもおかしくない状況だったと思います。それでも彼女は逃げることなく、地域の方々やアルバイトスタッフと一緒に現場を支え続けてくれました。目の前の課題に一つずつ向き合いながら、「どうすれば事業を続けられるか」を考え、行動し続けてくれたんです。
今では、地域経済への還元や、より深い地域密着を実現するために立ち上げたグループ会社「株式会社ヤマアイクルー」の代表として、東京と白馬の2拠点生活を送りながら活動しています。宿泊事業だけではなく、地域と連携した新たな取り組みも推進しながら、白馬全体の事業を担う存在へと成長してくれました。
「やってみたい」という意思を持って飛び込み、困難を乗り越えながら、ここまで事業を育ててくれた。FIKAにとって、非常に頼もしい存在の一人です。
中央が代表の板谷さん。
板谷さんだけでなく、FIKAには「チャレンジしていきたい人」が集まっています。 ただ与えられた仕事をこなすだけではなく、自分で考え、動き、何かをつくっていきたい。そういう意思を持った人が多いです。
そうした仲間と働くうえで一番大切にしているのは、「仕事を楽しむこと」です。
そのため、「働く環境づくり」にも力を入れています。FIKAでは、チャンスはできるだけ平等にあるべきだと考えています。そして、そのチャンスは「手を挙げた人」に渡したい。
また、FIKAで働く魅力のひとつとして「海外との距離の近さ」もあります。
外国人スタッフが多く、日常的に英語を使う環境があるだけでなく、価値観や文化の違いに触れることができるので、海外で働きたい人、海外から帰国した人にはピッタリだと思います。
これからの挑戦。
——今後、FIKAとしてどのような未来を描いていますか?
「日本旅行のプラットフォーマーになること」を目指しています。
UNPLANを全国に展開していき、海外の方にとって日本がよりスムーズで、より楽しく、より記憶に残る体験になるようにしていきたいと考えています。
現状の日本の旅行体験は、まだ分断されている部分が多いと感じています。 移動、宿泊、体験、それぞれが独立していて、全体としての設計がされていない。
それらをつなぎ、「ひとつの体験」として設計することで、日本全体の価値を底上げできると考えています。
また、新しい事業にも挑戦していきたいです。例えば、おにぎり屋です(笑)。
現場で働く方向けに、おにぎりのデリバリーをして、簡易的な社食のような形ができないかと考えています。やっぱり、おにぎりも作りたてが一番美味しいじゃないですか。子ども食堂のような取り組みにもつながる可能性がありますし、とてもワクワクしています。
一見すると観光とは関係ないように見えますが、すべての根底は同じです。「人を喜ばせたい」「人が集まる場をつくりたい」という思いです。
そしてもう一つは、前にもお話しした「ワクワクできるかどうか」ですね。ワクワクをつくることが、結果的に価値になると思っています。
海外の方にとっての日本体験も、まだまだアップデートできる余地があります。よりスムーズで、より自由で、より深く記憶に残る体験を提供していきたいです。
(取材・文/藤村・岡空)
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