デザイナーを育成する社内プロジェクト「青風堂」が発足!
こんにちは!プロモーション担当の渡邊です。
フェンリルには新卒研修をはじめ、OJTやメンター制度など、若手メンバーに向けて、技術向上や働きやすい環境づくりをサポートするさまざまな取り組みがあります。
今年の4月には、若手デザイナーのための育成プロジェクト「青風堂」が発足しました。今回は、その青風堂についてご紹介します。
若手デザイナーの学び家としてできた「青風堂」
青風堂は、入社3年目までのデザイナーを中心に、業務に携わるうえで必要不可欠なUI設計やデザイン作成に挑戦して、スキルアップを図るプロジェクトです。課題に取り組み、そこに先輩を含む他のメンバーの視点やアドバイスを取り入れることで、若手メンバー同士が切磋琢磨できる環境を目指します。
プロジェクト名とロゴに込められた想い
「青風堂」というプロジェクト名は、参加メンバーからの応募で決まりました。デザインセンターにある“フレッシュで風通しの良い学び屋”という意味が込められています。
そんなコンセプトを「青風堂」の文字で表現したロゴもつくられました。屋根の上に吹く風や、楽しい学び屋を思わせる柔らかな“顔”がデザインされたロゴは、このプロジェクトの雰囲気がうまく表現されています。
青風堂のメンバー構成
青風堂は、参加者、レビュワー、運営見守り隊で構成され、全体でおよそ30名のデザイナーが、業務の合間を縫って参加しています。
- 参加者:課題に挑戦する人(入社3年目までのデザイナー)※入社4年目以上のデザイナーは任意参加
- レビュワー:参加者の制作物をレビュー/サポートをする人(デザインセンターのデザイナーやディレクター)
- 運営メンバー:課題の選定やスケジュール管理、司会進行を行う人(入社3年目のデザイナー4名)
- 運営見守り隊:運営メンバーをサポートする人(ディレクター2名)
参加者1人に対し1人のレビュワーがつきます。レビュワーは、デザインセンターの先輩たちが毎回ランダムでアサインされるので、課題に挑戦する度にいろんな先輩のいろんな視点や意見を吸収することができます。
課題の内容
青風堂では、毎月1つの課題に取り組みます。はじめに「買い物好きのためのポイントカードアプリを作ろう」や「家族で使うスケジュールアプリを作ろう」といったお題が1つ出されます。そのお題の解決に向けて、情報収集からUI設計に至るまで、4週間にわたってアプリをデザインします。課題の進め方は、ペルソナ設定やユーザーフローといった調査や分析をメインに上流工程から始めるコースと、直感的なアイディアをもとに進めていくビジュアルデザインから始めるコースの、2通りから選べるようになっています。
プロジェクトの流れ
課題がスタートすると、参加者同士の課題の進捗状況や取り組み方の知見などを共有する「進捗報告会」が定期的に開かれます。また、SlackやMiroなども活用してコミュニケーションをはかりながら、制作物をブラッシュアップしていきます。
そして、4週間かけて完成した制作物をレビュワーがチェック。ユーザー目線で考察ができているか、使いやすいUIデザインになっているかなど、レビュワーそれぞれの観点で参加者を評価します。その次の週に参加者がレビュワーのレビューを確認したうえで、課題の締めくくりとなる「振り返り会」を実施。YWT(自身のやったこと、わかったこと、つぎにやること)を明確にして、今後のプロジェクトに活かせるものにします。
初回はテスト運用ということで「第0回目」と題して進められました。GWに差し掛かり、短期間での取り組みとなった0回目でしたが、課題の取り組みから振り返りまで一区切りついたところで、青風堂プロジェクトの発起人であるディレクターと、運営メンバーに話を聞きました。
「切磋琢磨しながら成長していってほしい」 :ディレクター
ー 青風堂を立ち上げたきっかけは?
昨年度から入社1、2年目のデザイナー向けに、自己学習として、画面設計やデザイン作成に取り組んでもらっていました。今年度はさらにブラッシュアップし、デザイナー同士の交流もできる場としてプロジェクトを運用しようというデザイン部の方針になり、デザイナーの育成プロジェクトが発足しました。業務では、長期に及ぶものが多く、若手のデザイナーに0からの作成をお願いする機会がなかなか発生しないということが発足の背景にあります。
ー プロジェクトを始動して良かったことを教えてください
リモートワークになったことで、同じ課のメンバーや業務で一緒になっているメンバーと、なかなか交流ができなかったのですが、このプロジェクトを通してその垣根を越えたメンバーとプロジェクトの検討ができたことがよかったです。デザイナー同士のコミュニケーション不足や、レビューがおざなりになりがちな点など、昨年度にでた課題をふまえて、プロジェクトの概要を検討できました。
ー プロジェクトを運営するメンバーの活躍ぶりはどうですか?
デザイナー同士で能動的にプロジェクトを運用し、コミュニケーションを活性化してほしい。3年目のデザイナーさんには後輩をひっぱっていく存在になってほしい、という想いで運営をお願いしました。実際にプロジェクトが動き出すと、こちらのフォローが必要ないくらい、きちんと計画して運用してくれているので感動しました。頼もしいです。
ー 青風堂プロジェクトや、若手メンバーに望むことは?
同世代のデザイナーがたくさんいる環境なので、切磋琢磨しながら成長していってほしいです。このプロジェクトがその一助となればと思っています。
「安心して参加してもらいたい」:運営メンバー(北田、坂下、宮内、グォン)
ー プロジェクトの運営に携わってみて面白いことや大変なことなど、感想を教えてください
北田
プロジェクト運営の経験が浅いため、予定や段取りに過不足がないかよく考えながら運営業務や会の進行を適切に回すことが大変でした。業務と青風堂プロジェクト、どちらも疎かにならないようバランスを取ることに難しさを感じることもあります。
坂下
全員が参加できそうな日程を調整したり、細かくスケジュールを組むことがかなり大変だなと感じました。また、今までもこういった自主学習の場はあったのですが、参加者同士でディスカッションしたり、いろんなレビュワーにデザインを見てもらうと機会はあまりなかったので、参加者としても学び得ることが多いなと感じています。
宮内
ロゴができたことで、プロジェクトに個性が出て面白かったです。前年度も同じような取り組みがあったのですが、より様々な人が取り組みやすい印象が生まれたかなと思います。
グォン
本格的に運営することが初めてだったので、スケジュールを組むこととか、参加者が少なかったらどうしようとか、いろんな不安がありました。他のメンバーにフォローしてもらえて、本当に感謝しています。
ー 成果物に対するレビュワーの評価や、参加者の反応はいかがでしたか?
宮内
精力的に手を上げてくれる方が多くて嬉しかったです。ビジュアルのみ(多少設計も含む)という課題でも、成果物に参加者の意図がよく反映されていたのでよかったと思います。レビュワーのみなさんにも細かく丁寧にみてもらえて、勉強になることばかりだったので、とてもありがたいです。
北田
初回は時間が無い中での取り組みとなりましたが、参加者の成果物は想像以上のクオリティで、見ているこちらも勉強になりました。レビュワーも真摯にレビューをしてくれた上、レビューの仕組みについて改善案のコメントももらえて、大変感謝しています。
坂下
初回は課題作成の時間がかなり限られていたのですが、みなさん上流工程からしっかりと調査〜コンセプト設計をされていてすごく驚きました。レビュワーからは、忙しい中デザイン以外の観点も細かくレビューをもらえたのでこのサイクルでうまく進めていきたいと思っています。
ー 日々の業務とは異なるやりがいや学びはありますか?
グォン
ロゴ制作もそうですが、運営者という立場で、今後の方向性を想像しながらプロジェクトを進めていくことに、楽しさとやりがいを感じます。大変なこともありますが、それ以上にインプットできるんだなと思います。普段の業務ではアウトプットがメインでしたが、青風堂ではアウトプットとインプット、両方できるので一石二鳥だと思います。
坂下
情報を整理して作るものを考え、それを形にしてスライドに落とし込むという一連の流れを、1から自分で行うことができること。またそれに対して様々な方からレビューをしてもらえるという環境は、普段の業務ではなかなかできないことだなと思っています。社内でのプロジェクト・個人での取り組みだからこそ学べることは幅広く、スキルアップを図れるのではないかと思います。
宮内
短期間で色々な課題に対してアプローチができるので、設計やデザインの経験を積む上でありがたい位置付けだなと感じます。また、所属部署以外の方からもFBをもらえたり、他の方の作品をみる機会が増えたので、とても参考になり、実り多い取組に感じました。
ー 青風堂での、今後の目標を教えてください
北田
運営側の経験不足もあり、参加者やレビュワーにはご迷惑をおかけしながら取り組んでもらっているので、みんなが安心して課題に取り組める環境づくりに努めて参ります。
グォン
今は色々試す検討段階にあるので、まずは安定した運営ができるのが最優先かなと思いました。長期的な目標としては、社内コンペを青風堂より募集したり、学び+チャレンジできる場として活用できたら良いなと思います。
宮内
運営として、安定的に回していける体制を整えることがまず第一の目標になります。また、名前(青風堂)の意図にあるように風通しがよく、より多くの方が参加して気軽に交流していける場所になればいいなと思います。個人の目標としては、アプリを利用しやすい設計やデザインを検討・上達していきたいと思っています。
また、0回目の課題に挑戦した参加者とレビュワーにも感想を聞きました。
「新しい発見や学びを実感!前向きに取り組みたい」:参加者
ー 課題に挑戦した参加者の感想
「コンセプトやトンマナに沿ってビジュアルを制作したつもりでも、レビューしてもらうことで、それが表現できてないことを実感した」「成長するには何をすべきなのかレビュワーがわかりやすく教えてくれる」など、レビュワーのFBによって足りない部分に気づくことができた参加者がたくさんいました。
通常の業務ではユーザーフローからUIに至るまでの経験がない若手メンバーにとって、アイディアを広げて発想力を鍛えたり、先輩方から細かなフィードバックを得られることは、とても貴重な経験になっているようです。
ー レビュワーの対応はどうでしたか?
個別にMTGを開いてくれるレビュワーや、悩みを察して具体的な解決策を教えてくれるレビュワーに、参加者一同、喜びと感謝の気持ちでいっぱいのようでした。いろんな先輩と関わり、絆が深まる機会になるのもこのプロジェクトの良いところ。
参加者それぞれに今後の目標を聞いてみると「常に緊張感を持ち続けたい」「苦手なポイントを改善したい」「安心してデザイン業務を任せてもらえる存在になりたい」など、前向きなコメントが多かったです。
「後輩を全力で応援!レビュワーにとっても学びの場に」:レビュワー
ー レビュワーとして参加した感想は?
レビュワーからは「青風堂での活躍が先輩の目に止まれば、業務にアサインできるチャンスに繋がるはず!そんなふうになれば良いな」という期待の声があがっていました。また、「他のレビュワーのレビューが見れて参考になる」や「柔軟に考え、楽しんで取り組む姿をみて、自分も業務のなかでそういった考えを大事にしたいなと思った」など、レビュワー自身も後輩の姿を見て学ぶことがあるようです。
若手デザイナーの今後の活躍に期待!
プロジェクトに参加するみんなが、業務の合間を塗って前向きに取り組む姿を見て、私ももっと頑張らないと!と思わされました。
運営メンバーは、週に1回プロジェクト運営のための定例を開いていて、課題を終えた後の反省点や今後に繋げることを共有し合っています。定例の議事録を拝見するとメモがびっしり!!より良いプロジェクト運営のために、1人1人が努力している姿がとても印象的でした。レビュワーの先輩たちも、親身になって相談に乗ったりアドバイスをしているようで、このプロジェクトを通して、スキルアップだけでなく仲間としての絆も深められているところが素敵だなーと思いました。
まだまだ始動したばかりのプロジェクトですが、1年後はみんなどんな成長を遂げているのか楽しみです!
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