こんにちは! クラウドエンジニアの森井です。
すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、今年、フェンリルとして初となる技術同人誌を発刊しました。
今回のプロジェクトは、単に「本を作って配る」だけではなく、フェンリルのエンジニアたちが大切にしている“思い”を形にして、皆さんに届けるための新しい挑戦でもあります。一体どんなきっかけでこの本が生まれ、どんなメンバーが関わってきたのか、その舞台裏をご紹介します。
エンジニアの「新たなアウトプット」として
昨今、技術書典に代表される技術同人誌の即売会がとても盛り上がっています。
私自身も、これまでに何冊か購入したことがあります。
こうしたイベントでは有志サークルによる出展が主流ですが、中には企業として精力的に同人誌を制作・発行しているケースも増えてきています。
実は、私たちフェンリルも以前から、ブログ「Fenrir Engineers」での執筆や技術イベントの主催・協賛などを通じて、エンジニアによる積極的な情報発信を推奨してきました。
そうした発信文化が根付く中で、「新たなアウトプットの形として、技術書の発行に挑戦してみよう!」というプロジェクトが始動したのです。
エンジニア仲間に「本を作ってみない?」と相談したところ、強い関心を示してくれ、書籍制作という貴重な機会に、みんなが前向きに協力してくれることになりました。
なぜ今、「ウェブ開発の基礎」を1冊の本にしたのか?
本誌の「はじめに」でFrontend統括課長の小原さんが語られているように、現在のウェブ開発現場ではフロントエンド、バックエンド、インフラといった領域の境界線が以前よりも曖昧になっています。ウェブエンジニアとしてプロジェクトに関わる以上、自分の専門領域だけでなく、隣接する技術への理解が求められる場面は増える一方です。
しかし、技術の進化は早く、専門分野が細分化された組織では、互いの知識共有が行き届きにくいという課題もありました。
そこでフェンリルでは、各領域のエンジニアが集まり、ウェブ技術の基礎をテーマに知見を持ち寄り共有し合う連載企画(通称:底上げ勉強会)を実施しました。 目的は個人のスキルアップだけではありません。「チームとしての基礎体力を底上げすること」、そして「共通言語を持つことで、より円滑なコラボレーションを実現すること」を目指した取り組みです。
今回完成した同人誌は、その連載記事をもとに加筆・再構成したものです。
流行りのフレームワークや特定の言語のHow-toではなく、HTTP、データベース、セキュリティ、クラウドインフラなど、時代が変化しても色褪せない「普遍的な基礎知識」を中心にまとめています。
充実のコンテンツ(目次より抜粋)
本誌は、フロントエンドからインフラ、ドキュメント管理まで、ウェブ開発を全方位からカバーする充実した内容となっています。
第 I 部 フロントエンド
次世代メディアフォーマット、重ね合わせコンテキスト、ウェブアクセシビリティ、DevToolsの世界、クライアントサイドストレージ
第 II 部 バックエンド
REST APIを知る、OpenAPI Specificationの基礎、JWTで学ぶトークン認証、キャッシュの活用法
第 III 部 インフラ
CDNを活用しよう!、ルーティングの基本、イベント駆動アーキテクチャ、NoSQL、IaC
第 IV 部 全般
依存関係の分類のお話、システム開発におけるドキュメント
著者陣の思いと、体現された「デザインと技術」
まずは500冊を発行した本プロジェクト。企画段階では静かだった社内も、完成した実物が届くと一変しました。
出来上がった本を手に取った著者陣は目を輝かせて喜び、なかには、しんみりと「かっこいいな……」と仕上がりを眺めているメンバーもいたほどです。
フェンリルが掲げる「デザインと技術」の精神は、読者の視点に徹底的に寄り添った丁寧な解説、そしてデザイナーによる装丁(デザイン)という形で、本誌の隅々にまで息づいています。
表紙のデザインは、テックカンファレンスで数々のノベルティを手掛けたデザイナーが担当。エンジニアたちと「どんな人に届けたいか」「どんな内容が書かれているか」をじっくりと対話しながら、グラフィックへと落とし込んでいきました。
「ウェブ開発のビギナーからスキルアップを目指すエンジニアまで、多くのエンジニアに気軽に手に取ってもらいたい」
そんな思いから、海外の技術書のような目を引くフレンドリーさを意識したデザインに。また、勉強しながら本誌に直接書き込めるような、柔らかい雰囲気の紙を選定しました。見た目のインパクトだけでなく、紙質にも読者への思いが反映されています。
イベントでも大好評! 受け取った方々の声
フェンリル主催の勉強会「Mobile Act」や「JAWS DAYS」、6月に開催された「AWS Summit」などのイベントをはじめ、26年度新卒のエンジニアや採用候補者の方々にもお配りしました。現場での反応は大変好評で、うれしいお声をたくさんいただいています。
これ、本当に無料でもらってよいのでしょうか?
会社の後輩にも渡したいので、もう一冊もらっていいですか?
面白いことされていますね〜
(目次をみて)とても勉強になりそうです
これからも、フェンリルの魅力を発信していきます!
今回の同人誌はウェブ技術全般を網羅した内容でしたが、早くも「次なる新企画」を考案中です。今後はもう少しターゲットを絞り、特定の層に深く刺さるようなエッジの効いたテーマにも挑戦したいと考えています。
こうした挑戦やアウトプットを通じて、社外に向けて「フェンリルって楽しそうだな」「一緒に働いてみたいな」と感じてもらえるような魅力を、これからもエンジニア全員で発信していきます!