皆さんこんにちは。
ファコンサルティング広報担当です。
今回は、「海外駐在で準備すること」というテーマでお届けします。
「海外駐在が決まったけど、何から準備すればいいの?」
「海外駐在って実際どんな感じなの?」
と、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、タイとベトナムで合計8年間の海外駐在を経験された、平谷さんにお伺いしていきます。
―― 平谷さん、よろしくお願いします。
平谷)よろしくお願いします。
辞令は突然に…
―― 前編の今回は「赴任前の準備」についてお話を伺います。それでは早速、初めていきましょう。
まずは平谷さんのご経歴と、海外駐在の経験について簡単に教えていただけますか。
平谷)はい、私は大学卒業後に大手電機メーカーに入社をし、約17年間、主に財務経理を中心とした管理業務に従事してきました。
そのうち約8年間(タイに2年、ベトナムに5年)、CFOとして現地法人の管理業務全般を担当していました。
帰国後は2016年にフェアコンサルティングに入社し、現在は人事・経営企画・人材紹介の責任者を務めています。
―― 8年間も駐在されていたんですね!ご家族も一緒に行かれていたんですか?
平谷)はい、結婚直後にタイへの赴任が決まり、妻と2人で生活していました。
ただ、ベトナムにいたときは子供の出産・育児があったため妻が一時帰国しており、その期間に関しては単身赴任でした。
―― そもそも、海外駐在はご自身で希望されていたんでしょうか?
平谷)いえ、全く希望していなかったんです。
実は入社前にTOEICを受けていたのですが、その当時、私は内定者の約200人くらいのうちで最下位の点数でした(笑)
まさか海外駐在の話が来るとは全く思っていなかったです。
―― そんなことがあるんですね(笑)そんな平谷さんに白羽の矢が立った理由はどうしてなのでしょうか?
平谷)そうですね。
当時、会社側が経営状況があまり良くなかったということもあり、前任者が心身ともに衰弱をしてしまって、結果帰任ということになりました。
そんなことがあり、「粘り強い性格」ということで声がかかったのではないかなと思います。ただし、結婚直前というタイミングだったため上司には、「とりあえず結婚式だけはさせてほしい」と伝えて、赴任するという形になりました。
駐在員に求められるものとは
―― なるほど、それは急でしたね。やはり海外駐在には、「忍耐力」「ストレス耐性」といった精神面でのタフさが必要なのでしょうか。
平谷)そうですね、私は実際に現地へ行ってから精神面が非常に重要だと感じました。
語学力だけというより、どんな環境でも心が折れないという強さは必要だと思います。
ただ、海外でも嫌なことばかりというわけではないので、貴重な経験ができるという意味では前向きに捉えてもらうのがいいかなと思います。
―― 平谷さんはそんな経緯で駐在員に選ばれたとのことですが、駐在員に求められる具体的なスキルをあげるとしたら、どのようなものだと思われますか?
平谷)1つはコミュニケーション能力、
もう1つは基本に忠実に業務を遂行できる能力です。
コミュニケーション能力といっても、決して「流暢な英語で話そう」ということではなく、「時間がかかっても、現地メンバーとしっかり意思疎通をする」という能力だと考えています。
仕事の趣旨、目的、進め方、ゴールなどをしっかり伝えて、相手の考えや意見を聞くという過程で、日本人とコミュニケーションを取るときの3倍くらいの時間をかけて、丁寧に行っていました。
―― 3倍というのはすごいですね。
平谷)海外では、空気を読んで理解してもらうということが通用しないため、判断するうえでの軸を決してブラさないということが非常に重要なポイントです。
現地のローカルメンバーから見て、日本の本社のことばかり考えて仕事をしていたり、発言・判断がコロコロ変わったりという事態は、絶対に避けなければなりません。
やはり迷ったら、基本に立ち返る・原理原則に従う・凡事(ぼんじ)徹底、ということをブレないで行うのが大事だと考えています。
要注意な赴任前の手続き
―― 日本と環境が違うからこそ、基本が重要ということになるのですね。
続いては、渡航前の書類や手続きについてお伺いします。ビザや健康診断などの準備で、大変だったことはありますか?
平谷)ビザや労働許可書の手続きは国ごとに全く異なります。
しかも、同じ国でも法律の改正、政策の変更等が頻繁にあり、常に最新の情報を入手しておくことが必要になります。
健康診断も、指定病院や検査項目が決まっていたり、翻訳や公証が必要だったりと、国によってさまざまな対応が必要になります。
―― なるほど。そのほかに見落としがちな手続きはありますか?
平谷)実は、「日本における手続き」は見落としがちなポイントになります。
所得税の申告や自治体への出国手続きを早くしすぎると、住民票や印鑑証明など必要なものが取れなくなることがあります。
結果として、例えば自動車の売却などができなくなるといったケースも起こります。
また、クレジットカードや銀行の住所変更なども必要なポイントになってきます。
―― 海外での準備に意識が向きがちですが、国内での準備もリスト化してこなしていくのがよさそうですね。
住居についてはいかがでしたか?会社が手配してくれたのでしょうか。
平谷)私は自分で手配をしました。
出国前から現地情報を入手するという方針で、現地の不動産会社等にも連絡をとり情報収集を行いつつ、最終的には現地で内覧をして決めました。
フェアコンサルティンググループでは、アパートが決まるまでの一定期間ホテルに滞在をすることを認めています。
外国人向けのアパートには家具・家電が設置されているケースが多いのですが、国によっては事情も異なるため、事前に確認しておく方がいいと思います。
目安としては、着任後1週間以内で生活設営を完了させるのを目標にできればいいと思います。
家族帯同ならではの悩み
―― 平谷さんのように家族帯同の場合、お子さんや配偶者の生活面で大変だったことはありますか?
平谷)帯同家族にとって、「子女教育」は大きな課題の1つになると思います。
日本人学校、インターナショナルスクール、現地校など、家庭の教育方針を踏まえて、十分に検討していただく必要があります。
現地校やインターナショナルに通う場合、日本語教育を補うために休日の補習を検討する必要も出てくるかと思います。
また、高校や大学の受験など将来を視野に入れて考えておき、選択肢を広く持っておくということも大事でしょう。
―― 配偶者の現地対応も重要なポイントですね。
平谷)私の場合、タイに駐在していた時はかなり激務で、6時に出発し深夜に帰宅するという生活を毎日続けていました。妻が現地に馴染んでくれ、仕事に集中できる環境が出来たと思っており、非常に助かりました。
タイの場合は、日本人駐在員の奥さん向けのビジネスが発達していたので、そういう情報収集もしておいた方がいいかもしれないですね。
駐在員の生活事情
―― 日本から持って行って良かったもの、不要だったものがあれば教えてください。
平谷)特に気合いを入れて何かを準備する必要は無いと思います。
「郷に入っては郷に従え」ということで、だいたいのものは現地で調達することができます。
また家電に関しては、コンセントの形状や電圧が異なるので、日本製品が使えなかったり故障したりするケースには要注意です。
―― 敢えて、持って行くべき というものはありますか?
平谷)今、家電は必要ないという話をしたのですが、、炊飯器に関しては持って行った方がいいかなと思います。ごはんの味が全然違うので、重宝しました。
昨今は空港や量販店などで、海外旅行客向けのツーリスト商品として海外向けの炊飯器が買えるので、持って行くのがおすすめです。
―― やはり日本食は恋しくなりますか?
平谷)日本食は現地でもそれなりに調達することができます。ただ、日本と全く同じものを調達しようとすると、日本で買う3倍くらいの値段になります。
フェアコンサルティンググループの場合は、定期的に日本に帰国する機会があるので、巨大なキャリーケースを空で持ってきて、日本食を大量に買い込んで、満タンにして持ち帰る人がいますね(笑)
(後編につづく……)
<前編のポイント>赴任前に抑えておきたいこと
①書類・手続きのリスト化
②住居、家族の準備は情報収集がカギ
③荷物は最小限にして現地調達が基本
後編では、実際に海外で生活、仕事を始めてからのリアルな体験をお伝えします!
最後までお読みいただきありがとうございました🍵