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「ヘルステックの力で社会課題を解決する」というミッションを掲げ、保育施設向け午睡見守りシステム「ベビモニ」や介護DXサービス「OwlCare」など、エッセンシャルワーカーを支えるさまざまなプロダクトを展開している、EMC Healthcare株式会社。
本日は、SREの鈴木さんにお話を伺いました。人当たりがよくジョークが好きな明るい人柄で、生粋の技術好き。エンジニアとしてのキャリアは1年程度で、ほぼ趣味でLinuxを触ってきたという珍しい経歴の持ち主です。
EMC HealthcareにおけるSREの仕事内容とは?工夫していることや、大事にしていることは?
入社から半年が経ち、仕事にもだいぶ慣れてきたであろうこのタイミングで聞いてみました。エンジニア歴が浅いとは思えないギークっぷりをお楽しみください。
強そうなエンジニアと働けるチャンスを、迷わず掴んだ
よろしくお願いします! 簡単に自己紹介をお願いします。
鈴木 瞬と申します。現在の役職はSRE(Site Reliability Engineering)で、ざっくり「インフラ周りと、サイトやサービスを含むシステムの信頼性を担保するエンジニア」って認識でやってます。
直近はエンジニアとして仕事をしていなくて、土木建築系の事業をやっている実家の手伝いをしていました。その前は1年ほどインフラエンジニアとして働いていた期間がありましたが、ほぼ趣味で開発を学んできた人間です。
開発に興味を持ったきっかけは、プログラミングの授業です。面白いなと思った流れで、Twitterで出会った人とIT系の仕事を始めたのがファーストキャリアですね。
「ゴリゴリ開発キャリア」ってわけじゃないので、エンジニアとしては変わってる人生なんですが(笑)。ただ、普段から個人でもLinuxデスクトップを使っていて手に馴染んでいるし、歓迎要件にあったコンテナとかKubernetesも前職で触ってたので、インフラエンジニアできそうだなって思ったんです。
EMCHとの出会いと、入社の決め手は?
趣味でできるレベルの勉強や個人開発をしながら実家の手伝いをしているころに、EMCからいい感じのスカウトをもらって飛びついた、というのが入社のきっかけです。
転職サービスに登録していても、テンプレっぽいスカウトって多いじゃないですか。でもEMCから届いたスカウトはちゃんと経歴を読んでくれてるなって分かる文章だったので、印象が良かったんですよ。「おっ」と思いながらすぐに返信しました。
そうしたら元Googleとか、元Yahoo!とか、強そうなエンジニアがたくさんいて。「こんな会社からスカウトが!?」って嬉しくなったし、「強そうな人がいる会社で働きてぇ!」って気持ちにもなって、掴めるチャンスが来たから掴んじゃおう!というノリで入社しました。
特にCTOのスティーブンさんとの会話が印象的でしたね。質問への回答から、技術好きな人なんだっていうのがすごく伝わってきて喋りやすかったので、印象が良かったです。
僕がこれまでエンジニアっぽいキャリアを歩んでこなかったせいもあって、そういう技術的な会話のできる相手ってインターネット上にしかいなかったんですよ。リアルで会話できるってこんなに楽しいんだなって思いました(笑)。
それに、採用ステップもすごく早く進んだのも好印象でした。
開発者が意識しにくい部分を、意識しなくてもいいように整える仕事
現在のお仕事について教えてください。
ざっくり言ってしまえば、Linuxサーバーのお世話係ですね。数台のメインサーバーと、たくさんのIoT機器からなる複数のクラスタをまとめてお世話しています。
とはいえ細かく全部個別にマネジメントしているのではなく、まとめて設定を投入したいからAnsible(オープンソースの構成管理ツール)で設定を書き換えたり、アプリケーションの下地になるものをデプロイしたりする作業が多いですね。それ以外だと、基本的にはコマンドやwebGUIを使ったコンテナ更新作業がメインです。
インフラエンジニアは、開発者から見えにくい場所を「考えなくてもいいようにする」という下地作りの作業をしてます。アプリケーションの実装の時に、いちいち物理的なこと考えたくないでしょうし、考慮しながら書くのはめちゃくちゃ大変ですからね。
開発環境でのデプロイはアプリケーションエンジニアがやっていたりもするんですが、本番環境でのデプロイ・テストは僕が担当することが多いです。やはり更新前後の挙動確認は、インフラの責務かなという気がするので。
他にも、施設の現場調査に行って、状況を見て、デバイスを設置したりもします。ちゃんと要件に沿った設置ができるか、懸念事項の洗い出しをしたり、オンプレサーバーを設置する時の取り回しを検討したり。サーバー機器に物理的な問題が発生したらリプレースして、みたいな……想定外に対するトラブルシューティングを日々やってます。
でも僕、トラブルシューティングも結構好きなんです。悪さしているやつを探して解決するのとか、パズルみたいで楽しいんですよ。Linuxと戯れるのも楽しいですねぇ! めんどくさい子ではあるけど、Windowsより自由にカスタマイズできるし、特に環境構築とか楽しんでます。
あと、巨大なコンテナイメージのファイルサイズを最適化するのも好きです。Dockerコンテナってファイルシステムのレイヤーを積み重ねてるんですけど、ファイルコピーを削除してもレイヤーとしては消えてなくて、消えたという歴史だけが積み重なってるんですよね。それが良いところでもあり、悪いところでもあって……(ここからしばらくコンテナについて熱く語り続ける)。
仕事において難しい部分と、それに対する工夫を聞かせてください。
インフラって一番下地となる部分なので、そこが止まっちゃうと全部止まっちゃうんですよ。なので、ヒヤヒヤする場面はかなりあります。「どこ」で「なに」を実行しようとしているのか、ちゃんと意識しないと壊しちゃうおそれもありますから。
これを全部手作業でやってると緊張するので、簡単になるように自動化してます。入社時は手作業の部分が多かったですが、インフラ構築は自動化できるようになりました。今後は、まだ半分手作業でやってる更新後のメンテナンスなどの自動化も進めていきたいです。
プログラマーの三大美徳は「怠惰・短気・傲慢」って言われてる話、ご存知ですか? プログラムに対して、こういう姿勢だといいよって話なんですけど。
怠惰:手を動かして何回も同じことしたくない!→ 自動化しよう短気:プログラムの実行が遅いのを待てない!→ 最適化しよう傲慢:このソースコードが汚くて我慢できない!→ リファクタリングしよう
大事なことだなと思ったので覚えていて、僕の思想の一部になっています。たとえば「傲慢」の思想で、いつも「どっか直せないかな」と思いながら動いています。最適じゃないところを見つけて、もっと負荷の低いものにできないかとか。
まあ人格が「怠惰・短気・傲慢」だとオシマイですし、言い方も気をつけないといけないんですが(笑)。人間としては謙虚に、信頼を勝ち取るのが大事ですね。僕の言うことを信じてもらえるように、まずは成果を出します! 頑張ります!
大切なのは、マメさ・慎重さ・大胆さ
仕事をする上で大切にしていることは?
ログを取ることですね。「変なもの」を見たら、とにかく記録を残しています。その記録が後々になってシステムの死因特定に繋がることもあって。いつか役に立つって思ってるんですよ。死因が特定できない、ログを吐かないプログラムとかは本当にやめてほしいと思ってるんで、自分自身がログを吐くようにしているというか(笑)。
ただ、チャット・メモ帳・チケットって感じで、書く場所がバラバラなのが僕の課題ですね。検索できるとはいえ、どこに書いたか分からないと後で迷子になりますから、同じ場所に書き続けなきゃなあ……。
一緒に働くメンバーはすごくマメで、細かくドキュメントを書いてまとめてくれるので、すごく助かるんですよ。「自分が後から見る時に困るから」と言って、タスクに関しても細かいイシューを作って対応しているので、仕事のできる人だなあって尊敬してます。
どんな人と一緒に働きたいですか?
慎重さと大胆さを兼ね備えた人がいいですね。できそうなことでも危なかったら確認するとか、ちゃんと警告するとか、そういう細かいことが大事な仕事だと思うんです。同時に、自分の責務の範囲で決めれることはちゃんと決められる、自走のできる人だと最高ですね。
あとは、AWS分かる人に来てほしいです! インフラ担当だからってことで僕によく相談が来るんですけど、あんまり詳しくないので……(汗)。分かる人がいたら質問できるし、僕も勉強になりますから。
Kubernetesのことを知らなくても、Linuxのことが分かっていてアレルギーが無ければ大丈夫かな、と個人的には思います。
コンテナって実は「豪華なchroot」って思ってもらえばいいと思っていて、別のシステムとして振る舞わせて使いやすくしたものであって、仮想マシンじゃないですよ!ってのが分かっていればOK。
ただ、この仕事では物理サーバーも仮想マシンもコンテナも触るので混乱しちゃうかもしれないんですが(笑)。とにかくいろんなレイヤーでLinuxを触るからこそ、Linuxが何をしててどんな機能で実現されているのかが頭に入ってる人がいいですね。
Kubernetesを使うと、configを書き換えて更新するだけでデプロイまでできちゃうんですよ! 素晴らしく便利なツールなんですよねぇ。そのぶん覚えるまではちょっと大変ですが、ぜひ使ってみてほしいです!
僕もまだまだ勉強中ですので、一緒に成長していけたら嬉しいです。
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