「1日で課題設定から実装・プレゼンまで」
── そんなインターンをやってみたら、一番苦戦したのはコードではなく「課題設定」でした。
こんにちは!
アイガーの採用担当です。
今回は、2026年3月18日・19日に開催したジョブ型インターンシップ
「動物園・水族館業界のAIシステム開発に挑戦」 の様子をレポートします。
今回のインターンで参加者に体験してもらったのは、ただ“作る”だけの開発ではありません。
現場の課題をもとに、何を解くべきかを考えるところから始め、要件定義・設計・実装・発表までを1日でやり切るという、実務に近い開発体験です。
そして実際にやってみて、もっとも難しかったのはコードを書くことではなく、
「この課題の本質は何か」を見極めることでした。
生成AIが身近になり、“動くもの”を作るハードルは確実に下がっています。
それでも、本当に使われるものを作るためには、技術の前に課題と向き合う力が必要です。
今回は、そんなアイガーらしいものづくりの考え方が詰まった2日間をご紹介します。
◼️はじめに ── なぜこのインターンをやったのか
生成AIの登場によって、「専門知識がなくても動くものは何となく作れる」時代になってきました。
一方で、実際の現場で求められるのは、ただ動くだけのものではなく、本当に使われるもの、価値につながるものです。
アイガー株式会社は、「テクノロジーで企業の挑戦を支える」を掲げ、DX/AIXを通じて企業の非生産的な構造を限りなくゼロにし、企業が挑戦と価値創造に専念できる社会をつくることを目指しています。
その中で、「使われるものを作る」リアルな開発体験を通じて、アイガーの考え方やものづくりに共感してくれる方とつながりたい。
そんな思いから、今回のインターンを開催しました。
◼️インターンシップの概要
今回のインターンは、2026年3月18日・19日の2日間で開催し、関西の大学生23名が7チームに分かれて参加してくれました。
テーマは、「動物園・水族館が抱えるリアルな業務課題を、生成AIを活用して解決する」というものです。
参加者のバックグラウンドはさまざまで、AIには触れたことがあるもののシステム開発経験はほとんどない方もいれば、開発や機械学習の経験がある方もいました。
今回の特徴は、最初から「何を作るか」を決めていなかったことです。
参加者に伝えたのは、現場の背景と困りごとだけ。
そこから、自分たちで次のことを考えてもらいました。
この課題の本質は何か
- 何を解決すれば一番価値があるのか
- それをどう技術で実現するのか
- どんな形で伝えるのか
つまり、いきなりコードを書くのではなく、
課題設定 → 要件定義 → 設計・実装 → 発表 という流れを、1日で体験してもらうインターンでした。
◼️当日のスケジュール
当日は、以下のような流れで進行しました。
- 9:00 受付・オリエンテーション・開発環境セットアップ
- 10:00 チーム課題キックオフ(要件定義・設計)
- 11:30 中間発表(ピッチ 3分/チーム)
- 12:00 昼食(メンター同席)
- 13:00 チーム課題(実装)
- 16:00 最終発表・質疑応答
- 17:00 メンターフィードバック・閉会式
- 18:00 懇親会(任意参加)
要件定義から発表までを1日でやり切るので、かなり密度の高いスケジュールです。
その分、参加者の皆さんが短時間でどんどん変化していく様子が印象的でした。
◼️一番の難所 ── コードではなく「課題設定」
今回のインターンで一番難しかったのは、実装そのものではなく、課題設定だったと思います。
朝の集合時、参加者の皆さんは緊張よりもワクワクが勝っているような様子でした。
ただ、実際に課題に向き合い始めると、想像以上に悩むチームが多くありました。
それもそのはずで、与えられている情報は「現場の背景」と「困りごと」だけ。
当事者がその場にいるわけではなく、細かくヒアリングできるわけでもありません。
その限られた情報の中で、
- 本当に一番の問題はどこなのか
- 何を解決すれば最も価値があるのか
- その解決策は誰のためのものなのか
を、自分たちなりに定義しなければいけません。
「何を作るか」というツールのアイデア自体は、比較的出しやすいものです。
しかし、ツールありきで考えてしまうと、「それで本当に困りごとを解決できるのか?」という本質を見失いやすくなります。
だからこそ、メンターとしても
“そのアイデアは誰の、どんな悩みを解決するものなのか”
という問いを何度も投げかけることになりました。
この工程には、エンジニアリングだけでなく、営業やマーケティング、経営に近い視点も必要になります。
実務でもなかなか難しいこのプロセスに、参加者の皆さんが真剣に向き合っていたのが印象的でした。
◼️中間発表 ── AIをどう使うかにも個性が出た
中間発表では、各チームが「自分たちはどんな課題をどう捉え、どんな方向で解決しようとしているのか」を共有しました。
印象的だったのは、AIを“道具”としてかなり自然に使いこなしていたことです。
自分たちのアイデアを生成AIに読み込ませて、発表資料のビジュアル自体をAIで生成していたチームもありました。
AIっぽい表現に好みはあるかもしれませんが、「AIを使って考える・伝えるを前に進めよう」という姿勢は、とても今らしいものだと感じました。
また、資料の作り方にも各チームの個性が出ていました。
図表をうまく使って整理しているチーム、重要なポイントが一目で伝わる構成にしているチームなど、同じテーマに向き合っていても見せ方はさまざまでした。
単に内容だけではなく、どう伝えるかまで含めて工夫していたのが印象的でした。
◼️実装フェーズ ── 1日でここまでできるのか
午後からは実装フェーズに入りました。
実装に使える時間は数時間しかありません。
それでも、多くのチームがしっかりとプロトタイプを形にしていたのは驚きでした。
システムにあまり触れたことがない参加者もいる中で、生成AIを活用しながらHTMLベースのモックを作ったり、Next.jsのベースプロジェクトを使ってWebアプリを動かしたりと、それぞれのやり方で前進していました。
AIの使い方も多様で、
- 要件の壁打ち
- コード生成
- 発表資料づくり
など、開発プロセスの各段階でAIを活用していたのが印象的でした。
正直、1日でここまでできるのはすごいと感じる場面が多くありました。
その中で差が出ていたのは、メンターや周囲の人に積極的に質問できるかどうかだったように思います。
わからないことを抱え込まず、周囲を頼りながら前に進めるチームほど、後半の伸びが大きかったのが印象的でした。
◼️最終発表 ── 印象に残った2つのアイデア
最終発表では、計7チームがそれぞれの提案を発表してくれました。
その中でも、特に印象に残ったのが2つのアプローチです。
ひとつは、「雨雲レーダー」のように園内の混雑を予測・可視化するアイデアでした。
来園者の満足度低下という課題に対して、「天気予報のように混雑を見える化する」という切り口でアプローチしていたのがとても面白く、発表を聞いていて思わず「なるほど」と感じました。
発想の切り口と、体験設計の見せ方に強さがある案でした。
もうひとつは、紙の手書き記録をスマホ撮影 → 文字起こし → スプレッドシート連携で効率化する案です。
こちらは派手さよりも、午後の限られた時間の中で、撮影から取り込みまで実際に動くものを作り切っていた実行力が際立っていました。
現場の制約を踏まえながら、「まずはここから変えられる」という現実的な提案になっていたのが印象的でした。
どちらもアプローチは異なりますが、共通していたのは、
“何を作るか”よりも、“どんな価値を届けるか”を考えていたことです。
◼️メンターとして感じたこと
今回メンターとして参加して、改めて強く感じたのは、
「技術の前に、まず課題がある」ということです。
「課題をどう設定するか」
「そのツールは本当に相手の悩みを解消できるのか」
こうした視点は、この半年の実務の中でもとても重要だと感じてきました。
そして今回のインターンでは、まさにそこが問われていました。
参加者の皆さんが、限られた情報の中で悩みながらも、情報を取捨選択し、AIやインターネットを使って調べ、自分たちなりの課題設定にたどり着いていく。
そのプロセスの中に、短い時間ながら確かな成長を感じました。
「動くもの」と「使われるもの」の違いを、言葉だけで完全に理解するのは難しいと思います。
それでも、最終発表で各チームが「こういう価値を提供できます」と語っていた姿を見て、
お客さんの課題解決が開発の根本にあることを、実感として掴んでもらえたのではないかと感じています。
僕自身にとっても、「技術の前にまず課題がある」という原点を再確認できた2日間でした。
◼️最後に
今回のインターンで見た、
正解がない中でも悩みながら課題に向き合う姿勢。
アイガー株式会社が一緒に働きたいのは、まさにそういう人です。
アイガーでは、要件定義から設計、実装まで一気通貫で関わることができます。
今回のインターンのように、課題設定から任される環境があるからこそ、単なる実装者ではなく、課題を定義できるエンジニアへと成長していける。
それを、日々の実務の中でも実感しています。
今後もアイガーでは、夏と春を中心にワンデーインターンシップを継続的に実施予定です。
「ただ作るだけではない開発に触れてみたい」
「課題設定から考える仕事に興味がある」
「AIを使いながら、実務に近い形でものづくりを体験してみたい」
そんな方は、ぜひ今後の募集をチェックしてみてください。
興味を持っていただけた方と、お会いできるのを楽しみにしています。