ドリーム・アーツ 新人の課題図書に選ばれた9冊とは?
大企業向けに業務をデジタル化するクラウドサービスを提供するIT企業、ドリーム・アーツ。新人研修で行う「BOOKマラソン」に選ばれた9冊の本とは? その理由と本の内容を同社の芳賀奈津美さんに聞きました。
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/052400072/052200040/?n_cid=nbpbkp_twed
こんにちは、ドリーム・アーツの山本です。
今年もやってきました!ドリーム・アーツ恒例の新人研修【BOOKマラソン2023】をご紹介します。
BOOKマラソンとは、簡単にいうと「決められた期間の中で会社が指定した課題図書を読み、読んで感じたことや考えたことをレポートとしてアウトプットし、他者のレポートを読んだ上で集まりディスカッションを実施する」という研修です。
新人たちはレポートをドリーム・アーツの製品「SmartDB(スマートデービー)」で作成したバインダ(※1)に提出します。
全社員からコメントやリアクションをつけられる仕様で、新人同士はもちろん先輩社員たちも多く反応しており、相互に感想や意見を交わす場となっています!
※1 バインダ:ドリーム・アーツの製品「SmartDB」で作成したアプリケーションのこと。
私たちはBOOKマラソンを毎年実施しています。それはそれだけ私たちがBOOKマラソンを重要な研修の一つだと位置付けているからです。きちんと意味を理解した上で取り組んでもらうべく、新人たちはBOOKマラソン始動のタイミングで、代表の山本から以下のようなメッセージを受けて研修に臨んでいます。
今後社会人として成長していくためには、単なる作業者になるのではなく「創造的な仕事」ができるようになる必要がある。それには自分自身の体験と経験だけでは限界が来る。外部から体系化された確かな知識を取り入れることが大切。
そこで「読書」は有効な手段となる。今まさに必要としているスキルや知識を切り貼りして早急に身につけるのではなく、VUCAと言われる時代を力強く生き抜いていくためにも、読書習慣を身につけ、幅広い分野の本に真剣に向き合い、良い枝葉を伸ばしていこう。
2023年新卒のメンバーへの課題図書としては、以下10冊を選出しました。
私たちHRDグループ(※2)のメンバーだけでなく代表の山本も含めて話し合いを重ね、小説からビジネス書、デザイン本など多様なジャンルから厳選した本たちです。
【選出した10冊】
・京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略(著者:酒井 敏)
・USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったか(著者:森岡 毅)
・人類の物語(著者:ユヴァル・ノア・ハラリ)
・逝きし世の面影(著者:渡辺 京二)
・驚きの皮膚(著者:傳田 光洋)
・わかったつもり(著者:西林 克彦)
・大名倒産 上/下(著者:浅田 次郎)
・なるほどデザイン(著者:筒井 美希)
・プロフェッショナルの条件(著者:P・F・ドラッカー)
◆◆課題図書は毎年選定し直しています!昨年の課題図書はこちらから◆◆
※2 HRDグループ:採用、人材開発、労務、組織開発といった、人、社員が働く環境、社風などに関わる部分を担う部署。 関連記事はこちら▼
一冊目の対象本は「京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略(著者:酒井 敏)」。
先輩社員たちはもちろん内定者にもおすすめしている、ドリーム・アーツでは定番ともなっている本です。
ディスカッションは同期のうち1人が「ファシリテーター」となり、テーマを選定しおこないます。 今回のテーマは、本の中にも触れられているこちらについて。
新人たちはディスカッションに備えて、同期たちが書いたレポートに目を通しています。「この観点面白いね」「こういう観点でみんなと話してみたい」といったコメントを事前に伝え合っている中でスタートしました。
本の中では「選択と集中は無駄に効率の良い社会を作る」「選択と集中は多様性を奪う」 「選択と集中は絶滅への道」といった文章で登場し、京大的アホの対義語に近い意味で使われていたフレーズでもあります。選択と集中が実際のところどういう場面で必要とされているか改めて認識のすり合わせができました。
本の中では、不確実な世の中で、想定外の変化に備えるには「発散と集中が必要だ」というような表現も出てきました。未来のことは分からないと割り切っていろんなことをやってみる。そんなスタンスは各々どんな場面に発揮している?そうやってよかった経験ある?といった議論もしました。
ドリーム・アーツは、まさに「京大的アホ」な行動を大事にしています。
この研修もその一つ。配属された職種にとって必要なスキル本を読むだけでなく、業務とは一見関係なさそうな読書をしてみたり、配属制度に関しても仮配属期間は本希望とは違う職種を経験してみたり。
「VUCAと言われる時代を力強く生き抜くために」一見無駄と思えるような経験も積極的にしてみませんか?